ジャスミンの風

４/30(水) 曇り一時雨

 6:00前にメイドが用意してくれたパンと紅茶の朝食。心配していたセキュリティは特に問題なかったよう。7:00少し過ぎにPPI到着。外に懸かっている大き
な錠前と小さな穴から手を突っ込んで中の開けにくい錠前を時間をかけて開けて執務室に入る。前任者が残していったパソコン内の彼のレポートを読
む。測量､設計製図､現場実習､実験室等でそれぞれ小さからざる問題がある とのこと。一番大きな問題は予告なしに 突然教師が他校や民間会社へ引
き抜かれてしまうこと(教師の給料は政府からのと学校からのと合わせて80$であるが､民間へ行くとその数倍になるらしい) だと言う。人材不足というこの
国の根本的な問題である。この10月よりITC(カンボディア工科大学)と同格レベルの学校になることになっているのに---(これは人材確保如何にかかっ
ている)。そのうち授業を終えたブティが帰ってきて､土木のカリキュラムの内容を聴く(クメール語で書いてあるので英語に訳してもらいながら)。これは数
学､これは物理学､これは英語の授業､これは体育､これは土質力学､これは土木材料､これは施工法---という具合に。土質力学の先生は引き抜かれて
いなくなっている と言う。誰が何を担当しているのかが分からない。アンケート調査表みたいなものを作る必要がありそうだ。とにかく現状を掴まなけれ
ば---。そのあと 前任者の残していった書棚の中を整理し始める。彼は倉敷市の職員ということで､水道とか建築関係の書物が多い。半分ぐらい整理し
たところで昼になったので いったん帰宅。昼前にまとまった雨が降ったので､道路両端は排水状態が悪い(排水口がほとんど詰まっている)ため ひざ上ぐ
らいまで水浸し。

　昼食はご飯にイカ入りのカンボディア風野菜いため。これが結構いける味。メイドにクメール語で｢これはおいしいよ｣と言ってあげたら笑っていた。ちな
みに 川魚とトマトは駄目 と宣言済み。午後2:00過ぎにメイドの1人を連れて車で再びセントラルマーケットへ行き､昨日買い忘れたものを求める(ティーポ
ット･室内用スリッパ･モップ･くず入れ･洗濯物用カゴ･飲料水を入れる水筒 等々で13$)。その後 JICA経由(3ケ月分の生活費と住居費を振り込む という
JICA本部からの支給明細書が入っていた)で再びPPIへ。書棚の整理をするが､わけの分からないものがあったりして(ブティのもの？)､とりあえず自分の
持ってきた書物が入るだけのスペースを確保した。カンボディア人は整理というのが苦手のようだ。17:00に執務室の閉めにくい鍵を時間をかけて閉めて
帰宅。途中交通事故があったのか 大渋滞。ノロノロ運転と寝不足のせいで車内で寝てしまい､起こされたのが自宅前。1時間ほどかかった。

　夕食は カンボディア風スパゲティでこれまた大感激。｢おいしい｣｢おいしい｣を連発。デザートはマンゴー。さすが主婦の料理で満足､満足。これで今日
はどこへ食べに行こうか?と考えなくてすみ､仕事に専念できそう。洗濯したものもちゃんとアイロン掛けして､部屋の中に置いてくれている。それにしても
鍵が多いのには閉口する。うっかりすると どれがどこのやら分からなくなってしまう。PPIの執務室や机の引き出しの分を入れると10数個になる。鍵用の
カバンが要るぐらい。

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