ジャスミンの風

                                         
                                           
1 -5- 正月休み



4/14(月) 晴れ 時々くもり;

  今日から3日間はクメール正月(チョンル・チナム・クマーエ)で休み。ホテルの向かい側にある写真屋で一昨日と昨日に撮った写真の現像とプリントを
してもらう(25枚で2.7$)。パン食の昼食を摂ったあと、歩いてまず近くにある借りる予定の家の周辺を見に行く。ブーゲンビリア等の咲き誇る閑静な住宅
街の中にあり、玄関と2階のバルコニーは南向きであることを知る。向かって左側の隣には何のかは分からないが、「CLINIC」(診療所)という看板が架かっ
ている。隣に家主が居る ということはいろんな意味で心強い。
  その後 南北方向の大通り「ノロドム通り」に出て北上し、褐色にそびえ立っている独立記念塔にぶつかった所で右折、シアヌーク通り沿いの芝生の公園
内を東に向かう。あたりは高級住宅街で各国のレストランが通り沿いに並んでいる。王宮に通じるソティアロス通りを横切って直進するとトンレサップ川と
メコン川の合流点に出る。借家からの歩行時間約40分。河畔に腰掛けると風があり涼しい。あたり一帯は遊園地となっており、着飾った子供たちがロー
ラースケートをしたり、親子連れでミニ自動車を運転したり、色んなメリーゴーランドに乗ったりして思い思いに楽しんでいる。また 男の子がバイクに乗った
女の子を待ち伏せして、顔に白い粉を塗りつけたりしている。夕方になると屋台が並びだし、店毎にテレビが置かれたその前にはゴザが敷き並べられ、そ
の上に座った家族はゆっくりと食事を楽しんでいる。何故か 通りはバイクや乗用車で大渋滞。映画の宣伝カーが大音響で音楽を鳴らしている。電灯に
照らされた1軒の屋台でおかゆと串だんごの夕食を摂る(0.5$)。食べていると物乞いが寄ってきたり、頭の上のカゴに載せたハスの実を売る男の子や駅
弁売りのように肩から掛けた箱のなかのお菓子を売りに来る女の子とかに声をかけられたりする。キリが無いのでことわると黙って去って行くが、この国
の現状を実感する。食後飲んだ氷入りのサトウキビジュース(一杯0.125$で、サトウキビを圧搾機?にかけてその場で作ってくれる)が渇いたのどにおいし
かった。夜になって 屋台街や遊園地はますます人ごみが増え、赤・青・黄の電灯がチカチカしておおにぎわいとなる。人ごみをかき分けてようやく独立記
念塔の前まで来ると、通りの向かい側の暗がりの中にそれこそ満艦飾のチカチカ電灯が見えた。あとで地図で見るとなんと北朝鮮の大使館だった。
  スーパーで生ハム等を買って20:00頃ホテルに帰着。



4/15(火) うす曇り




 正月休み2日目。今日はオープンカー(自転車)で出かけることにする。プノンペン随一のメインストリート「モニボン通り」をまっすぐ北上。シアヌーク通り、
シャルル・ド・ゴール通りを横切って10分ほど行った「銃撲滅モニュメント」のロータリーで右折。標識に従って東へ進むとトンレサップ川に架かる「カンボデ
ィア-日本友好橋」に出る。コンクリート製で橋長600m余り。一番高い所小休止。カンカン照りではないが、汗が噴き出してくる。下流側を見ると右下にプノ
ンペン港、左下の河川敷には掘っ立て小屋のような民家が並んでおり、その先でメコン川と合流している。雨期になるとメコン川(チベット高原が源)の水位
が10mもあがり、トンレサップ川を逆流してインドシナ一と言われるトンレサップ湖の面積が3倍にもなる という。床下浸水どころではない と思われるが、ひ
とごとながら心配になってくる。下って渡り終えると半島に入り、舗装された国道6号線につながっている。ズーーッと行くとアンコールワットの地元の街シ
エムリアップに通じている。車はこのルートで行くようだ。道の両側には屋台やレストラン、車の部品店等が点々と見られる。湿地には一面ハスの花が咲
いていて、心地よく走れる。両親のそばで3匹の子豚が寝そべっているのもご愛嬌。半島を横切って音楽が聞こえるお寺の境内に自転車を乗り入れると、
立派な本堂の横に大きな拡声器がセットしてあって、「河内音頭」に似たリズムで若者たちが踊っている。思わず足拍子をとってしまう。境内の突き当たり
に大きな川があったので、そばにいた人たちに「メコン川か?」ときくと「そうだ」と云う。遠くの対岸へ行く渡し舟が見える。ここで汗をふくことにする。横に座
っていた少年に朝ホテルのフロントで教えてもらった「クメール正月おめでとう」と話しかけてみる。はずかしそうに微笑んでいた。屋台を出している数人の
少女がサトウキビの皮を懸命にむいていたので、サトウキビジュースを注文(500リエル=0.125$)。なんともいえず甘くおいしかった。
  しばらく走り、次のお寺の所でU-ターン。時計を見るとホテルを出てから2時間ほど経っていた。橋を渡ってすぐ左折し、トンレサップ川沿いに緑豊かなシ
ソワット通りを南下。旅行会社や外国人向けのバー、レストランの並ぶ片隅の屋台で遅い昼食。あっさりとしたヤキソバとジュースでお腹がちょうど(1.125
$)。通りを行く人々や車をながめながらゆっくりと休んでから、昨夜賑わっていた遊園地や屋台街を通り抜け、もう一度借家を見がてら前を通り、16:30頃ホ
テルに帰着。足が少し張っているよう。
  夜 借家の契約書のドラフトを辞書を引きながら解読。リースにかかる税金は家主持ち、光熱費とか電話代・ケーブルTV代・ゴミ収集費はこっち持ち等
特に問題は無さそうであるが、治安や下水の状況・停電時の対応(自家発電装置の要否等)その他はJICAの担当者に確認してもらうことになる。あと 車
とガードマン・メイドそれから新聞の手配をしなければ-----。同僚のS/Vには 自転車でこの家の正門から出て行くのは似合わないね、とひやかされる(ベ
ンツでも買わなければ?)。





                                         
                                           


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