寝ていたい、朝ご飯はいらない、という姪をどうにか起こして朝食へ
21才の女の子が寝たままの服、顔も洗わずに出歩くのはどうかと思ったが、若い子はそれでもスッキリ清潔に見えた

今日は粥の店に入れた 私たち3人は慣れた様子の周りの人々から浮きながら、これはナンだろうか相談していたら、後ろに座っていた1人が粥の説明しながら話しかけてきた 

姪が答えると限りなく話かける 英語を習い、英語が喋ってみたくて仕方ない日本人にそっくりだった こういうところで、英語を聞くのは本当に珍しい でも、相手は姪しか出来なかった 

3種類頼み食べ比べてみる 私は普段朝は食べられない方なので、どれもまた食べたいと言うほどの気にはならなかったが、昨日のパンから比べたら、こちらはずっと美味しい 

今日はのんびりしたいという私と、街を歩きたいと言う姪で別れ、義兄と私は公園へ、姪は街へ繰り出した 

私が船が好きなので、長く船に乗る島に渡ることになった 前と乗り口が違い、今度はバスに乗った トラムもバスもいつも人で溢れている 地元民の足、と言う感じだ 地下鉄はキレイ過ぎるほどで空いていたが、私は、バスやトラムが楽しい

そのバスに、珍しくキャリア・ウーマンと言う感じの小柄な女性が乗って来た 仕立てのいいベージュ・ピンクのスーツ姿はとてもキレイで目立った 品の良さそうなシンプルな時計にキレイに磨かれた靴やきりりとした姿勢、特に美人とかスタイルが良いと言うのではないが、目に心地良かった 

この頃の都内で見かける若い女性たち、誰もが同じような黒のスーツだ かえって、一定の年齢以上の人に素敵なスーツ姿を見る 私たちの若い頃のように、今の若い娘にもキレイなスーツ着て欲しいなとこの女性を見て思った



渡った先の島も公園の名も覚えていない 私たちはぼんやりと歩きぼうっとベンチに座り午前中を過ごした
奥の方まで行くと、ソコには土地の人タたちの船が繋いであり、いくつもの鳥かごが吊るしてあった 私
隣では島の少年が釣りをしていたので、何となくオシャベリする あの時何語で話したのだったろう?
私は英語は出来ないし、土地の言葉は無理だし、身振り手振りだったかな・・

ホテルに帰って昼寝した後、帰ってきた姪も交えてスーパーに買い物に行く 義兄は、料理好きなので、調味料をどっさり買い込む 私はアワビの缶詰があったので、安いのでどんなものかと心配だったが、一缶だけ買ってみた(美味しく、もう少し欲しかったと思った) 紹興酒はいくら安くとも重いのでパスだ 義兄は初めから買出しを予定しているので頑丈なザックで来ていた 元山男は、テントの代わりだから苦にしないようだ

この後は、姪と一緒にブランド物を見に出かけた 私は、に以前作ったトラベラーズ・チェックの使い残しがあったので、それでバックを買う予定だった あちこちの店であれこれ見せて貰う 赤いどことなく洒落たバックに心動いた 6万円か・・銀座でなら、好きなのが2つ買えるな、という気持ちがふと湧いてしまったら、ためらいが出た 考えた挙句何も買わなかった

それでも、いい物を見るのは楽しかった 姪は、4万円するただの紙袋型のバックを買った そして、それが入った紙袋が大切だからくしゃくしゃにしたくないと帰路の飛行機では気を使っていた ウチの娘もだが、ブランドのロゴが入っていると言うことが大切らしい

そのビルで、私と義兄は休息してお茶飲んだのだが、2人のコーヒーに私はケーキ付きで3000円
香港でも中心街の洒落たところで食べたなら、帝国ホテル並なんだと驚く 周りは、観光客よりもビジネス中らしい男女が多かった こちらのビジネスマン・ビジネスウーマンは日本の丸の内辺りの人よりも、ぐっとパリッとしたスタイルでお金持ちそうに見えた 

このお茶は、今度の旅での一番の贅沢だった いつもはケチンボな義兄が何も言わずに、この高い店に入ったのも不思議だった

夕飯は昨日の屋台がいいと話が出たのだが、屋台はまた九龍に渡らなくてはならないし、その先もあるので今日は他にしようとなった 義兄が、オレは「火鍋」と言うのが食ってみたい、と言うのでホテルに帰る途中なのでソコに行く

キレイな地元の人のための店だった 席に案内され注文注文は、品が書き込んである注文用紙にチェックを入れるようになっていた 

こんな時には漢字は感じが分かっていいものだ 大体のところで注文

香港は海鮮が豊富なのだろう・・ 海老を頼むと呆れるほど来る ジュースもアメリカサイズ゙の大瓶だ ビールは減ってくるとどんどん注ぎ足しに来る 来ただけ飲んでいたら、キリがない

真ん中の鍋が、日本の鍋のように出汁風だった 
素材は贅沢だったが、味は日本の鍋の方が好みだ ここで、またしても海老が多すぎてノルマになった

今日と昨日なら、だんぜん昨日の方が美味しかったということに、3人の好みは一致した

甘い物よりまずは主食の私たちは食べなかったが、デザート類がとてもキレイで美味しそうだった こんな時、甘いものは別腹の人がちょっと羨ましい

帰りの飛行機は、晴れた空の中で気持ちよかった 日本に近づいた時に、うろこ雲の空を見て、この空なら山は晴れているのだろうな この空はやっぱりうろこ雲に見えるのかな、と考えていた

帰宅後、香港の写真を見ていた娘が、お母さんこの雲の大群は何?と言う 山のこと考えていた話をしたら、お母さんは香港に行くより山に行ける方が嬉しいんだね、と言う

まさにそのとおりで、今回の香港行けたのだから、今度は山にも行けるだろうと思っていた






おまけ

香港で元気になって帰った私は、6月の白根山撤退以来初めて登山靴を履いた

11月3日、上高地で一泊のキャンプだけだった 
徳沢までの2時間、キャンプの荷物を背負って歩くのは本当に疲れたが、とても幸せだった