鵜飼美紀+辻和美           −光のかけら−     



                   
パンフレットより                                  ロビーより展示室を望む
           


昨日「群馬県立館林美術館」で開催中の「鵜飼美紀と辻和美 −光のかけら−」を観て来ました

あの美術館には、一面の緑が見渡せる全面ガラスの展示屋があります(パンフレットの一番の上の写真)

この企画を知った時、あそこの天井から吊るされた何百個もの涙形のガラスに、光があたったらどんな綺麗だろうと想像していました


それなのに、朝は重い雲がいっぱいに広がっていました 一人なら日にちを変えるのですが、今日は遠くから友だちが来ます

「あの美術館なら常設とランチだけでもいいから・・」と、ともかく出かけたら 途中で陽が射して来ました



        
展示室は、光が射し込まない時間でした 陽が入るのは、朝の一時間くらいと夕方遅くの一時だけだそうです

しかし、ナンともいえない綺麗さでした 天井から吊るされたたくさんの涙形のガラス その手の平に乗る位のガラスの中に、景色が小さく写り込みます 

ガラスの中の景色は、ここの外の景色なのに現実とは違う世界のようでした 凸レンズになる形を利用した見事な世界でした

こんな時、野外の見える部屋での展示は嬉しくなります 他で開催した時の写真を見ると、閉じられた空間でした

また、位置を変えるとガラスは虹色に光って見えます ピンクがかったもの、青みがかったもの そのたくさんの涙の雫の中に立って見ていると不思議な感覚でした 作品の間を歩けるのはいい感じでした

これが展示室の半分で、窓に向かって右の方には床いっぱいに「鵜飼美紀」の水を入れたガラスのコップが置かれています これもまたガラスとは違う光を放ち、ガラスの光と水の光、相性でした

椅子があったので、しばらくそこに座ってぼうっと観ていました これはガラスの作者の「辻和美」に「居心地の良い部屋」と名づけられていますが、本当は心地よく動きたくなくなります

まだ休暇中のためか家族連れもいました 床に並んだ水の入ったたくさんのコップ、「大騒ぎする子ではこぼしちゃうね」と眺めていましたが、子供もカップルも楽しそうにみていて、誰も蹴飛ばしたりはしまんでした


         

        鵜飼美紀 : ロビーから見える野外展示
                       ロビーから遠くに青い山なみが見えました    
        すべてのコップが水で満たされています


      
これはこの空間に身を浸して良さの分かるものですから、ぜひ観て欲しい展覧会です

展示室に朝日が射し込む時間に、私はもう一度行ってみたいと思っています
 あのガラスや水はどんな光を放つのでしょうか・・・




                              * ご一緒に 「美術館で会った家族」もどうぞ

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