亜鉛のサプリメント摂取と幼児の死亡率との関係

最新疫学研究情報No.7

米国ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院の研究チームによって、「亜鉛のサプリメントを幼児に毎日摂取させると、死亡率が減少する」との報告がなされました。

マラリアによる死亡率の高いアフリカ(ペンバ)の42,546人の子供(1~48ヵ月児)を対象に、「亜鉛のサプリメントを摂取するグループ」と「プラセボを摂取するグループ」に分けて、約1年4ヵ月間の大規模調査が行われました(二重盲検・無作為割付)。亜鉛のサプリメントは、1歳未満の乳児に5mg/日(母親の母乳を通して投与)、1歳以上の幼児に10mg/日投与されました。

その結果、亜鉛のサプリメントを摂取した幼児は、摂取しなかった幼児に比べて、死亡率が18%減少することが明らかになりました。しかし、乳児については、死亡率の低下は確認できませんでした。研究者たちは、「乳児で効果が確認できなかったのは、幼児と比べて投与量が少なかったためかもしれない」と述べています。

出典

  • 『ランセット2007年3月17日号』
  • 『Public Health News(JOHNS HOPKINS School of Public Health)』
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