ホリスティック食事学 実践の目的と方向性

食生活を自然法則に一致させ、自然界と調和状態にする

ホリスティック食事学は、「食」の健全化を目指します。食の健全化とは、食生活を「自然法則」に一致した営み、自然界と調和した営みにすることです。多くの現代人、特に先進諸国の人間や大都会の人々は、自然法則に一致した本来の食生活から逸脱し、不自然な食生活に流されています。自然界の一員である人間には、それにふさわしい食生活・食の営みがあります。しかし現在では、自然法則から逸脱した食事によって多くの人々が病気になり、苦しみながら地上人生を過ごしています。

そうした不自然で間違った食の代表が、20世紀に地球上に広まった肉食中心の「欧米型の食事」です。それは動物性食品を多食する食事で、人間を自然界から遠ざけ、自然界との調和を乱すことになります。「ホリスティック食事学」が目指す食の健全化(正常化)とは――「肉食・動物性食品中心の欧米型の食事を、植物性食品中心の伝統的な食事に変えること」です。「自然法則(摂理)」に一致した植物性食品中心の食事を取り戻すことなのです。

現代の地球上では、食べ過ぎで病気になっている人がいる一方で、多くの人間が最低の食にもありつけず餓死しています。地球上で生産される農産物は、100億の人間を養うのに十分な量になっていますが、現実には食料不足によって大勢の人々が飢えて死んでいるのです。

こうした地球上の矛盾と悲劇は、地球人類の間違った食生活に大きな原因があります。肉食をするために膨大(ぼうだい)な量の植物性食品(トウモロコシや大豆や麦などの穀物)を家畜のエサに回し、それが地球規模の飢餓を発生させることになっているのです。世界における食料供給の実態はきわめて利己的・自己中心的で、特定の人間の“物欲”を追求する手段になっています。地球人類の食生活が自然法則に反した営みになっているところから、地球規模の“貧困・飢餓”という悲劇が発生しているのです。こうした悲劇は、人類の共同責任として何としても解決していかなければなりません。

ホリスティック食事学では、「自然法則(利他性の法則・霊優位の法則)」に一致した食生活とはどのようなものなのかを示し、現代人の間違った食生活を改善するための具体的な方法を示しています。

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