ゲーテ街道からドイツ北部へ L

12/6(土) ケルンで美術館のハシゴ

 4:00に寒くて目が覚めた。18℃で隙間風があると寒く感じる。
 6:10起床。7:00朝食室へ。ここもクリスマスを意識した色彩のインテリア。大きい抽象絵画にオーソドックスな骨董品の取り合わせ。
 食事内容はすばらしかった。チキンピラフまであり、卵料理も種類が多いし、サラダや魚の酢漬けなど、チーズやハム類の種類の多さ、果物もいっぱいあった。
 44ユーロの宿代にしては上出来の朝食。部屋の寒さもこれで帳消しとしよう。

 7:50急いでパッキングし、8:15にはチェックアウト。外は小雨だ。
 ハノーファー駅11番線は近かったので助かった。
 8:31発のケルン行きICEは土曜日で満席だ。日本でサイトからチケットを購入済みなので心配なし。
 空は曇りで、降ったりやんだりというところ。これが冬のドイツなのだろう。
 少し遅れて11:15ころケルン中央駅に着いた。ここも大きい駅。
 ロッカーを探したが、ケルンのロッカーは目に見えないところに保管する方式で、機械の操作にも自信がない。
 観光の目的は全部駅の近くなのでカートは持ち運ぶことにした。
 じっさいは大聖堂などは階段があり、人も多いのでちょっと苦労したが・・・。


ケルン大聖堂

 土曜日だし、クリスマスマーケットは大聖堂付近でも開催されているので、人出がとても多い。
 でもなんといってもケルンの観光は大聖堂に始まる。
 ロホナーの受胎告知にたどりつく。なるほど、ステキな祭壇画だ。柔らかく穏やかな雰囲気。
      実はこれを両側に開くと、1442の三連の祭壇画「マギの礼拝」描かれているはず。拝見できなくて残念!
      デューラーが旅の途中でこの祭壇画を見て、ロホナーの名を世に伝えたらしい。
 ステンドグラスはとても鮮やかだった。
 大きい聖堂だが出入は事故でも起きそうなくらいたいへんな人、人、人。


ケルン大聖堂入口              ロホナーの祭壇画扉               バイエルン窓

 12:00近いのでレストランを探した。目をつけていたフリューがすぐあったので入った。
 入口の席は満員だったが、奥のほうはまだ空いていた。
 円形テーブルに座り、ケルシュを注文。あっという間に客がどんどん入ってきた。
 私のテーブルもドイツ人の若夫婦とおばあさんの3人組と相席になった。
 料理はレバー団子のブラウンソース、マッシュとザワークラウト付にした。とっても美味しかった。
 ケルシュはおかわりする。
 おばあさんはアイスバインの塊にかぶりついていた。70歳くらいだと思うが、食べるのよね。
 若い人たちの方がかえってあっさりした料理を食べていた。
 外に出ると、これまた立ちテーブルで酒盛り状態だ。この寒空に!




人だかりのクリマル                         旧市庁舎

 ヴァルラーフ・リヒャルツ博物館へ。10ユーロでクロークが0.5ユーロ。
 ここも見所満載であなどれない美術館だった。
 シュテファン・ロホナーStefan Lochner 1400/1410−1451
     1440−42「薔薇園の聖母」はガイドブックにもあるが、ほんわかムードの平和な聖母子。右にもパネルがあったそうな。
     1435の最期の審判はすごかった。好みの絵だ。左が天国で右が地獄。地獄の悪魔などが面白い。
 クラーナハ 1525「Heilige Maria Madalena」 やはり衣服のドレープ、臙脂のベルベットが神々しい雰囲気。二重アゴが好みか。
 リベーラ 1647「Paulus Eremita」は手の指、爪の垢までリアルに表現。皺!!
 ヤン・ステーン 1660「Amnon und Thamar」いわくありげな関係? 
 ベックリンの大作 1886「Uberfall von Seeraubern」は物語性のある海や城塞や小船。
 クールベもとても大きい絵 1858「Das Jagdfruhstuck」は狩の後の朝食で中央にいるのはクールベ自身だ。
           他にも1873のシオン城や1858のテラスの婦人など。
 ゴッホ 1888のアルルのハネ橋 1887のクリシー橋 1885のヌエネンの小屋(じゃがいも人々と同じの暗い絵)
 これで見学終了かと帰りかけたところで、地下でやっている特別展に気がついた。
 地下ではカップル展、をやっていた。
 入ったところにはロダンとカミーユ・クローデルの彫像作品。
 カンディンスキーとミュンターが当然あるし、ヤウレンスキーとヴェレフキンも展示されている興味深い特別展だった。
 1908にムルナウで4人がそれぞれ描いたムルナウの風景画が並べて展示。
 絵自体はそうたいして個性があるということないが、これが各人の創造力活発化の契機になったのだ。
 ヴェレフキンの絵は3枚来ていた。1909「Heimkehr.um」と1910「Tragische Stimmung」はアスコーナから。1906/10「Abend in Murnau」はムルナウから。3点とも現地ですでに見ていた。
 ヴェレフキンの作品としてはもっと他に代表的な絵があると思うが、でも再会してうれしかった。


ヴァルラーフ・リヒャルツ博物館                     アーノルド・ベックリンの大きな絵


リベーラの絵                  手の細部の見事さ!

 ヴァルラ−フ・リヒャルツで大幅に時間オーバーしたので、ボンはあきらめケルンの観光を続けることにした。
 人波をかき分けてルートヴィヒ美術館へ行った。9ユーロ。荷物預かりも0.5ユーロと有料。(ロッカーもあった)
 ココシュカ、キルヒナー、シャガール。ピカソはたくさん。
 エルツェが1点。1961「Washsends Stille(Growing Silence)」なんともグロテスクで気持ちの悪い絵だが、見れば見るほど入り込む。
 その他の現代ものは苦手なので、通り過ぎた。16:30くらいまでいた。


ルートヴィヒ美術館

 駅にたどりつくのがたいへん。
 なにしろ中央駅から大聖堂がすぐ近くだし、狭い道や広場にはクリマルの屋台がいっぱいなのだ。
 人はどんどん増えてくるみたい。土曜日だし。
 DBチケットは自販機がすいていたのですぐに買えてよかった。コブレンツまで16.1ユーロ。
 16:56発のコブレンツ行は鈍行ですいていた。珍しく検札もこなかった。
 
 18:31コブレンツ着。雨上がり。
 駅構内の自販機で明日のラインランド・プファルツチケットシングル18ユーロを購入。
 構内にはいくつか店が入っていて営業しているので助かる。
 夕食用にプレッツェル・サンド(チーズとソーセージ)1.9ユーロと白ワイン2.5ユーロを買った。
 少し探して、ホテルHammに着いた。
 禁煙室を頼んでいたが喫煙室だった。ちょっと息苦しい。
 シングル・シャワーだが、リビングテーブルとデスク両方あるのはうれしい。ベランダも付いていた。


←12/5へ          スケジュールへ            12/7へ→             ホームページへ