ゲーテ街道からドイツ北部へ I

12/3(水) コペンハーゲンで美術館のハシゴ

 6:30起床。なんと外は雪だ! それも吹雪いている。DBは大丈夫か?
 7:20ころ朝食へ。今朝は欧系のおじさんたちが多かった。ゆで卵や缶詰フルーツにヨーグルトと目いっぱいいただいた。


ホテルの前

 8:35に早目にチェックアウトした。名古屋でも雪は少し積もるが、旅先での積雪はなんとなく心細い。
 傘とダテハキで雪道を駅へカートを引く。
 U3は中央駅までたぶん近距離券の1.3ユーロで大丈夫だと、自販機で購入した。
 9:00前にはハンブルク中央駅へ。水だけ買い、7b近くで待った。
 通る人を眺めていると、意外とみんな着膨れていない。ダウンでも薄いタイプか中綿程度、あるいはウール素材のコートだ。
 身体が寒さに慣れているのか、かえってドイツ中部やバイエルンの方が低気温なのかもしれない。
 7bからは9:05発のリューベック行きが定刻発車していったので大丈夫だろう。
 ホームに下りて乗車位置を確認し、ガラス張りの待合室で少し座った。と、9:15に電車が入線してきた。

 ICE33はオープン車両のきれいな列車だ。
 ほぼ定刻9:28に吹雪のハンブルクを発車し、コペンハーゲンへ向かう。
 車窓を期待して窓側の席を予約したが、この電車は隙間風が入ってきてマイった。
 リューベックからは隣席も乗客がいたし、他もほぼ満席だった。
 11:30ころだったか車両ごとフェリーに乗り込み、船内へ出ることができた。


ドイツのPuttgardenからデンマークへ          フェリーのデッキも残念な曇天

 デッキへ出て写真を撮るが、海上もグレーの世界だ。寒いし。
 いつまでにもどればよいのかわからないので(車内放送はあったようだが、よくわからなかった)、くつろぐこともできない。
 並んで、フルーツカクテルとマフィンと白ワインを買う。11.68ユーロ。
 電車の席にもどってから食べた。


フェリーの中                        軽いランチ

 14:11少し遅れた程度でコペンハーゲンに到着した。
 吹雪こそないが、雨のようなみぞれのようなものが降っている。気温はそう低くない印象だ。
 カートを引いて駅から数分のホテル・セランディアへ。
 カードキーでエレベーターも作動させる。
 部屋は確かにバス付シングルだが、換気が悪いのか入ったとたんムッとする。
 問題はバスルームだ。床がフラットなのだ。カーテンはあるが、シャワーを使用すると便器と洗面台の下が水浸しになるパターン!!
 コペンハーゲンだと1万円以上出してもこの感じか。


コペンハーゲン中央駅とホテル・セランディア

 時間が惜しいので、レセプションで札をコインにくずしてもらい、S電車でノルポルトへ。20DKK。
 傘を差して歩くが、ここでもほとんどの人が傘無しだ。よく風邪を引かないものだ。


Norreport駅付近

 10分くらい歩いて、ヒアシュプロング美術館へ。水曜日はフリーだが特別展開催なので本来は有料。(60DKK)
 受付のおじさんにハンマーズホイを見に来た、と言ったらうれしそうだった。
 受付のある入口の部屋は内装が由緒ある個人邸宅という感じ。
 ハンマーズホイは最後の方に9点あった。東京で見たのと同じ雰囲気。
 他に、P.S.Kroyer 1851ー1909はリアリズム系でちょっと注目した。
      カウンターに集う人々の絵、海の風景画は水がきれいで水色が印象的。
 Ludvig Schou 1838−1867は特別展をやっていた。
      1866「Portrate of modellen Stella」はポスターになっている。モナリザ風の腕組み。
      同じく1866作の小人風の人の絵はブリューゲルぽい。ジプシーを描いたらしい作品もあった。
      イタリアに出かけてたのか、イタリア風の絵画が多く感じた。
 16:00閉館なので5分前に出た。


コペンハーゲン国立美術館               ヒアシュプロング美術館

 次は隣りのコペンハーゲン国立美術館へ。水曜日は20:00まで開館している。常設展は無料。
 ここは点数が膨大だった。
 デンマークのコーナーは知らない画家が多い。ハンマーズホイは計16点確認。
 ハンマーズホイの14点は他の人の関連付けた絵といっしょに展示されていた。
      1911の自画像は大きく、画家とは思えない人物画がにいて、右半分は白いドアだ。
      1907の妻の肖像画は手にしたコーヒーカップに中身がない。妻の目はうつろ、指は太い。上野に来ていたのに似ている。
      1893と1889のギリシャ彫像やヌードものもグレー系のモノトーンでほとんど生気がない。独特だ。
    これほど、若い時から絵がブレない画家も少ないのではないか。
 モディリアニの1918「Alice」はよかった。
 ルーベンスはとてもたくさんあった。
 天井も高く大きい部屋にはびっしりと絵が展示され、その中にヘリット・ダウの3点がまぎれていた。
      1660「医者の訪問」とキッチンの絵、そしてあと1点は小さいのにすごく上方に掲げてあり、よく見えない。
 フィリッポ・リッピの1497の絵は色がきれいだった。青い服にポイントで赤が印象的だ。
 そしてそして最後に、目的のクラーナハのメランコリー、1532「Melancholy」これが見たかったのだ!
      メランコリーはデューラーの版画と同じ主題で、コルマールのウンターリンデン美術館にもよく似たものがある。
      赤いスカートにブルーグレーの画面。画集で見た方が色はよかった。でも、満足。
 同じくクラーナハの1537「Prinsesse Emilie af Sachsen」は気品ある女性像。細かい首飾りなど力が入っている。

 くたくたに疲れて、18:30美術館のカフェに入った。
 ビールとシーザーサラダで109Dkk。2000円近い。サラダには鶏の胸肉(ボイル)がそのまま2つ乗っていた。
 エサ状態のボリュームでとても食べきれなかった。
 客はちらほらで落ち着いて食事ができる。天井が高くインテリアもお洒落なカフェだった。

 帰りのS電車はまだ19:00くらいなのに、すいていた。
 コペンハーゲン中央駅で下車し、チボリ公園正面入口の写真だけ撮った。ここは人が多い。


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