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 FOUJITA  藤田嗣治のパリ時代とその後戦時中の日本時代が描かれている。
パリでは猫のいるアトリエから画家たちの集うカフェでの様子がリアルだ。
日本の場面はCGとか爆音とか、急にシュールになった。
ラストはフレスコ画があるランスの教会、いつか行きたいと思いながらなかなか訪問できない場所だ。
オダギリ・ジョーがフジタになりきっていて、なかなかよかった。画面も美しかった。
 先生と迷い猫 猫もの。孤独なリタイア先生とあちこちで可愛がられる地域猫との対比。
イッセー尾形とドロップ(三毛猫)が最高の演技だった。
なんてことはないのだが、猫好きにとってはとても楽しめる映画だ。 
 合葬 彰義隊の若者たちが描かれている。
こんな風に成り行きで上野での内戦に巻き込まれていくのはどうなんだろう?
まあ歴史の変わり目には、人命なんてはかないものだということ。 
 黒衣の刺客 芸術的で美しい画面の連続に引き入れられる。
ただ活劇としては抑えられているので、ちょっと退屈かも。 
 猫侍
南の島へ行く
どうにもバカバカしい映画なのだが、玉之丞の可愛さですべてが許される。
エンディングの松崎しげる「愛のメモリー 猫侍バージョン」は最高だにゃん!!! 
 海街diary  吉田秋生原作の映画化。単行本をずっと読んでいたので公開を楽しみにしていた。
けっこう原作に忠実なストーリー運び、テーマは〈生命〉かな?
4姉妹の個性がそれぞれ際立っていてよかった。鎌倉の古めいた家の佇まいもよかった。
ただあのマーラー的なBGMはどうなんだろう。
 ジェームス・ブラウン ジェームス・ブラウンの伝記もの。
ステージシーンと少年時代が交錯して描かれる。
とてもナツメロなんだけど、キレキレで迫力あるライブだ。踊りたくなる。
さすがにミック・ジャガーがプロディースしただけある映画だ。 
 百日紅 アニメなのにとても情緒あふれる画面だ。
江戸の町のにぎわい、橋からの風景、行きかう人々などとても生き生きとしている。
また浮世絵師の様子、一晩で龍を描くさまなど興味深かった。
英泉が北斎の弟子だったとは初めて知った。
太眉の主人公お栄の凛とした姿が印象的だ。 
イタリアは呼んでいる  イタリア各地の美味しそうなレストランと映画モノマネ漫才がえんえんと続く。
こんな客が近くにいたら最悪だ。
バイロンやシェリーの記念地で写真を撮るあたり、英国人らしい。
趣のある街並みや海を眺められただけで、満足の映画だった。
ラヴェッロのテラスはやっぱり絶景だわね。 
 セッション ジャズドラムのサド的な指導に激しい練習・・・狂気的かも。
久々に聴いたスイングジャズはよかったけど、疲れる映画だった。 
アルプス
天空の交響曲
 
オーストリアやスイスやイタリアの山々を空から映し出す。
雪に覆われるスキーシーズン、氷河と雪解けから始まって圧巻の風景が展開する。
昨年訪れたセルデンの最新的ロープウェイも出てきた。この村は昔はドイツに出稼ぎに行ったとか。
スイス政府観光局のパンフレットをもらい、行きたくなるが、今スイスフランはとんでもなく高いのだ。
癒される映画だった。 
王妃の館  これはコメディなのかなあ・・・ちっとも笑えなかったけど。
ルーブルやベルサイユでのロケはすばらしかった。
なにより右京さんの衣装が芸術的で楽しめた。 
 JIMI
栄光への軌跡
懐かしのジミヘン!、デビューストーリー。けっこう似ていたかも。
関わってくるガールフレンドたちがそれぞれ個性的でいい。
E・クラプトンとのセッションに臨んだところとか、政治的勧誘とか、ドラッグとか・・・とても興味深い内容だった。
でも見終わってなんだか不満。それは「パープル・ヘイズ」が聴けなかったことに尽きる。 
 深夜食堂 これは新宿の思い出横丁かゴールデン街か。とても昭和っぽい町並み、建物や家具や。
いわくありげな人々が次々に登場するのだが、一番のいわくは店主の顔の傷かも。
田中裕子が現れると喜劇的空気になり、ちょっと違和感があった。
なんにしろ美味しそうな料理の連続で楽しめた。 
 ジョーカー・ゲーム スパイアクションものだが、最後までどうもノレなかった。
亀梨ファンにはよいかもしれないね。 
 白夜のタンゴ アルゼンチンのタンゴ・ミュージシャン3人組がフィンランドのタンゴをたずねるロードムービー。
ブエノスアイレスのゴミゴミした都会からフィンランドの森と湖を巡り続ける。深呼吸したくなる。
なぜかレトロなクルマで、赤→黄緑→青と変わるのは故障なのか?
フィンランドのタンゴはロシアのロマンとドイツのマーチだと、なるほど。
音楽はアルゼンチンと似ているところも多い感じだけど、ダンスはまったく別物! 
 KANO
海の向こうの甲子園
 日本統治時代の台湾・嘉義農林学校が甲子園に出場する感度的実話。
一度も勝ったことのない生徒たちが、近藤監督によって鍛えられていく過程がすばらしい。
それにしても甲子園球場には、京城とか大連のプラカードがあり、そうだったのか・・・。
嘉義の町の中心である噴水ロータリーは陳澄波の絵そのままだった。噴水も建築中だったりして。
大沢たかお演じる八田與一が登場する場面はなにか英雄的で、ちょっと笑えた。
 天空からの招待状 フォルモサ台湾の空撮映画。
たんに美しい自然を映していると思いきや、次第に現実の厳しさ醜さが画面に広がっていく。
昨今の自然災害の重大さ、それは日本も同じなのだが、人間による森林開発もその被害をいっそう大きくしているのだ。
削り取られた山肌の痛々しさ、堆積した土砂の甚大さが突きつけられる。
人気の阿里山へは冒険旅行だというナレーションにはうなずけるものがあった。
BGMがとてもドラマチックで自然の神秘、荘重さを盛り上げていた。秀逸な映画だった。 
サン・オブ・ゴッド  旧約聖書のキリストの生涯を映画化。概略ストーリーとして参考になる。
世界中でこれまで際限なく描かれてきたキリスト教の主題が満載だ。
難というか気になる部分はたくさんあったが、一番はキリスト俳優の皮下脂肪。
特に鞭打ちや十字架のシーンでは、イケメン?のボディは現代的すぎた。
グリューネヴァルトのキリスト像は、はるかにリアリティがあったね。 
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