イエメン戦(日本1−0イエメン)翌朝、某局のワイドショーで・・・
司会者:「オシムってホントにいい監督なんですか〜?」
解説者:「いやぁ〜ストイコヴィッチがいたからね・・・」と苦笑。
呆れるやらムカつくやら・・・。
オシムが率いていた頃のユーゴ代表は、ストイコヴィッチがいたから強くて勝ち進んだかのような言いぐさ。イタリア大会の時のユーゴ代表はタレント揃いで、ストイコヴィッチもその中のメンバーの一人にすぎないぐらいだった。
そのタレント達が世界に”美しいサッカー”を魅せられたのは、オシムが監督だったからだと思う。ベスト8でのアルゼンチンvユーゴスラビア戦のPKの裏にどんなドラマがあったのか・・・このサッカー解説者は知らないんだろうか?。別に知らなくてもいいけれど・・・。
当時のユーゴスラビアといえば、多民族国家であり、その統治の難しさは「7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国」といったモザイク国家。代表チームも例外ではない。それを仕切っていたのがオシム。オシムでなければ出来なかったと思う。それぞれの民族が殺し合いをしている中、代表チームには、それらの民族の選手が集まっているわけだら・・・。
’92年、プラーヴィ(ユーゴ代表のニックネーム)がもっとも世界に”美しいサッカー”を魅せるチャンスだったにも関わらず、政治的な理由で出場権を剥奪されスウェーデンから強制帰国させられたことは、あまりにも有名な悲しい出来事。(グランパスファンなら誰でも知っていることだと思う)
「新聞記者は、戦争を始めることができる。
意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから」=オシムの言葉=
好きとか嫌いというのは、勝手に言えばいい。人それぞれ好みはある。だけれど、無責任な発言をダラダラとメディアを通して流すのは止めて欲しい。いい監督とか悪い監督とか評価する資格があるのか?いや無い!