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前田 恵美さん
私は前田さんに巡り合ってから半年もの間、随分と貴重な体験を頂いたように思う。
これから秋の実りの時期に入ろうとしているが、こんな時期に美味しいものと一緒に体験させていただいた様々な出来事を回想してみたい。
昨年春、フードコーディネーター協会が主催した学習院大学で行われた春講座が終了してからも東京で何度かお目にかかった。
青山でランチをご一緒した自然食のレストランでは、「体が美味しいって言ってるわよね」とその夜も彼女は足を運んだらしい。
食環境コーディネーター協会が主催するフードビジネスコーディネーター資格試験にも一緒にチャレンジして合格した。
勉強した教科書に彼女は「この教科書に巡り合っただけでも感謝よね」とつぶやいていた。
彼女の片腕といわれる方が記した社長への思いを綴った文章にコメントを求められた時、私は涙で声にならなかった事を記憶している。その状況を携帯電話で録音していたのには肝を冷し、後に聞かされた時には赤面もので、相変わらず茶目っ気たっぷりである。
空を見上げると様々な形の雲が青空をキャンパスに描き始める初秋の頃、「知ってる?秋の空は雲の展覧会って言うのよ」と忙しさに悲鳴をあげそうになった私の心を落ち着かせてくれたのも彼女だった。
彼女の中には優しさと厳しさが同居している。
「やっとの思いで這い上がってきた人の手を私は平気で踏みつけるから…。それがビジネスでしょ!」私は何度耳にしたかわからない。
私の理想とする姿が彼女ならば、「前田恵美を最後まで見届けるのが義務でしょ!!」という言葉を頂いている。社長業をこなす彼女なので厳しい言葉や態度は当たり前である。
初めて彼女を仙台にお招きした昨年の9月。
ロイヤルパークホテルのバスルームがお気に召したようで、子供のように無邪気な笑顔で泡に戯れていた。カメラは素人の私にもこれこそシャッターチャンスと思えてならなかった。「仙台には美味しい秋刀魚があったのよね」とお刺身で出された秋刀魚を口にしながら塩焼きをリクエストしていた。残念なことに仕込みの都合で召し上がって頂けなかったのは今でも心残りである。
 彼女の忙しさは言うまでもなく、私は連絡をとるのさえ気が引けるようになり、すっかり疎遠になってしまっている現状であるが、私自身、彼女と方を並べられるほどに成長したならば、胸を張って金沢に出向きたいと考えている。
私は、やり残した事を取りもどせる日が来るのだろうかと弱気になったりもするが、このときの後悔をエネルギーに転換して、次なるステップにチャレンジしなければと心新たに決意しているのである。

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