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用語集

判明中の鍵リスト

魔術一覧

魔術の難易度は「1・2・3・4・5・S」の6つに分類される。
  1. コツさえ掴めば子供でも使えるレベル。(自転車に乗るような感覚)
  2. 何とか未成年でも使えるレベル。(バイクの運転に近い)
  3. 正式に魔術を学ばなくては使えないレベル。(主に第1階梯以上)
  4. 魔術士でなければ使えないレベル。(主に第4階梯以上)
  5. 高位魔術士でなければ使えないレベル。(主に第8階梯以上)

    ・Sは特別な条件が揃わないと使えない特殊なもの。(特別な修行やアイテムや地形が必要、多人数専用、女性専用、など)

(3以上はそれに見合う資格が無ければ、世界共通の魔術活用法で裁かれます)

魔術とは?


火系魔術

火系<炎上(フレア)>レベル1

身体から近い場所に小さな火を点す。
戦闘にも使えない事は有りませんが、火力が小さいので主に着火に使います。

火系<熱波(ホットウェーブ)>レベル2

魔力を熱波に変換し、それを対象に向けて放つ。
修行によって拡散方向や熱量が調整できるようになります。
ただし空気が膨張しますので使い過ぎによる酸素の減少に注意。

火系<火炎弾(ファイアボール)>レベル3

手の平程度の火球を作り出し、対象に撃ち出す。
等身大の石を溶かしてしまう程の熱量を持っており、質量もあるため着弾時に体当たりを受けたような衝撃があります。

火系<火力付与(エンチャントフレイム)>レベル3

武器の刃(攻撃する面)に炎を発現させ、武器に火属性を付与する魔術。
一定時間(15分程度)で効果は消滅する。因みに木製の武器でも燃えない。

火系<炎陣(フラムクライス)>レベル3

地面に何らかの方法で魔法陣を描き、任意のタイミングで陣を炎上させる
大きさや同時に扱える数は魔術士次第ですが、通常は3つ程度が限界です。
使用中はずっと精神集中が必要で、一度炎上させると魔法陣は消えます。

火系<炎文字(ブレイズワード)>レベル3

地面に書いた文字と同じ大きさ、同じ形の炎が上空200m辺りに浮かび上がります。
文字ではなく記号や絵でもOK、ただし地面を掘って書いた物でなくてはなりません。
昼間は相当目が良くないと見えません、音も出ません。使い方は工夫次第。

火系<紅蓮球(マグマボム)>レベル4

<火炎弾>の上級魔術、<火炎弾>よりも強力な炎を扱えるが、
自ら火球を投げる必要がある。(つまり速度はそれほどない)
放たれた火球は摂氏5000℃以上の高温を発し一瞬で相手を炭化させる。
高温すぎるので自身も周囲の環境も傷つくことが多い。

火系<白熱落(メルトダウン)>レベル5

指定した範囲の地面を白熱するほどに高温化させ、メルトダウンを引き起こす。
発動までに多少タイムラグがありますが、効果範囲が絶大なためビル一つを巻き込んで全て溶岩に変えることも可能。
使用後には溶岩の詰まった巨大な穴が出来るという、戦略級魔術。

水系魔術

水系<雪やこんこ(カムスノゥ)>レベル1

空気中の温度を急激に引き下げる。
主にバケツなどに入った水を凍らせるために使用します。
術者の調節により限定的なスターダストを引き起こしたり、雪を降らせることも可能。

水系<水掻き(ホールドウォーター)>レベル1

手足に半透明の膜が現れ、水を粘土のように掴む事が出来るようになる。
泳ぎが非常に楽になり、水の上を歩くといったことも可能になります。
また、水を10g程度まで素手で持ち運べるようになります。

水系<水分操作(ウォータコントロール)>レベル2

水、または水溶液の分子を組み替える。
つまり成分を調整して硫酸でも風邪薬でもホレ薬でも好きなように作れます。
ただし材料と知識が必要となります。

水系<水泡運搬(バブルキャリー)>レベル2

任意の大きさの水泡を作り出し、中に入れた物を運べる。
内包した物体に関わらず空中にふわふわと浮きます。
ただし移動は一直線、強い衝撃を受けると割れてしまいます。
水中で使った残言(フィクセイションスピーチ)の言球を入れて水中で運搬し相手に届ける、という事も出来ます。

水系<間歇泉(ゲイザー)>レベル3

地面から間欠泉を呼び出す。
魔術で呼び出した水なので暫くしたら消えてしまいます。
穴を掘るのに活用される事が多い様です。

水系<氷力付与(エンチャントフローズン)>レベル3

武器の刃(攻撃する面)に氷を発現させ、武器に水属性を付与する魔術。
一定時間(15分程度)で効果は消滅する。

水系<氷鎧(アイスアーマー)>レベル3

肉厚20mm程度の氷の全身鎧を出現させ、対象者の体を最大30分間防護する。
体から約1cm離れて鎧が出現し、厳密には氷は浮いているのさほど重さは感じません。
しかし通常は15分前後で凍傷になってしまうので頃合を見て術者に解いて貰わなくてはいけないデメリットが有ります。

水系<同化(エシムイレイト)>レベル3

この魔術を水中で”詠唱し続ける限り”姿が水に溶け込んで見えなくなる。
ただ息を続かせる為にかなり小声で詠唱する必要が有り、息継ぎする場合はその時に姿が見えてしまいます。

水系<衝波(ショックウェーブ)>レベル4

眼に見えない“気”の波を作り出し、周囲に居る者全てに強い衝撃を与える。
効果範囲は術者を中心に半径30mの球(全面攻撃)で、勿論仲間が居れば仲間にも当る危険な術です。
殺傷力はそれほど高くありませんが波の如く攻撃範囲も衝撃も強力、当れば斜め上後方に吹っ飛ばされてしまいます。

水系<氷結(アブソリュートゼロ)>レベル4

敵を絶対零度の結界に閉じ込め、動きを封じる上級魔術。
術者のランクが高いほど結界内の温度は低下し、その最低温度は-273.15℃。
この温度は物体の原子運動をも止める温度であるため、10階梯以上の使い手なら敵を消滅させることも出来ます。

水系<聖睡蓮(セイント・アスファテル)>レベル5

周囲の物体から水分を抜き取り、対象を中心に大渦を発生させる。
抜き取ることが出来る水分によって規模は変化しますが、辺りを砂漠化するまで乾かすと同時に水浸しにする上、
渦に巻き込まれた物体はその水圧によって粉々にされてしまいます。
また、水上で使えば巨大輸送船を丸ごとへし折る程度の大渦を発生させるという、戦略級魔術です。

風系魔術

風系<上昇風(ライズウィンド)レベル1

局地的な上昇風を発生させ、物体を浮かせる。
ハングライダーなどを使えば空を飛ぶことも可能です。
また、修行を積めばあらゆる方向に風を巻き起こすことが出来ます。

風系<鎌鼬(ウィンドカッター)レベル2

強力な風を起こし、その風が鎌鼬を起こす。
理論的にはダイヤモンドでさえも切り裂くことが可能ですが、
風の流れが変わると発動する場所が変わってしまうという欠点を持ちます。
狙った場所に当てることが非常に難しい魔術です。

風系<空気弾(エアーボム)>レベル2

周囲の空気を圧縮して破裂させる。
脚部に使用して破裂の勢いで跳躍力を上げたり、
打撃攻撃の際に使用して敵を衝撃で弾き飛ばしたりと、
その使用用途はアイデア次第で様々です。
ただし極端に使いすぎると、周囲の空気が減る為に酸欠状態になる事も有ります。

風系<風力付与(エンチャントワールウィンド)>レベル3

武器の刃(攻撃する面)に旋風を発現させ、武器に風属性を付与する魔術。
一定時間(15分程度)で効果は消滅する。

風系<雷光派(ライトニングフラッシュ)>レベル3

小型の雷を起こす。
数百万ボルトにも及ぶ電流を対象に向かって放ちます。
電気は金属に向かって流れるため着弾点はずれる事がままあります。

風系<軽量化(ライトウェイト)>レベル3

筋力はそのままに体重を約半分まで下げ、移動能力を格段に引き上げる。
効果時間は3分前後です。

風系<加重空圧(エア・スプレッド)>レベル4

指定した範囲の空気の質量を限りなく重くする。
周囲の空気がまるで水のように重くなり、行動を阻害します。
また、空気中を泳ぐことが可能になります。(呼吸は普通に可能)

風系<神雷(ゴッド・ペナルティ)>レベル5

小型の雷で相手の逃げ場を失わせ、上空から極大の雷を落とす。
その威力は、大地を抉り、焦がし、喰らった者を消滅させるます。

風系<罪風(ズュンテシュトゥルム)>レベル5

術者の周りに嵐が起こる。
術者はいわゆる台風の目的存在で術者が移動すると嵐も移動する。
発動時間は短いが(長くても1分)驚異的な威力を誇る。
嵐が起こった場所はたいへん荒れるので、罪風、罪嵐などと呼ばれる。戦略級魔術。

地系魔術

地系<地面隆起(アップハーヴァル)>レベル1

地面を隆起させる。
簡易的な階段を作ったり、巨大な岩を滑り台の要領で退かしたりするために使います。
足元が砂漠以外の『土』でなければ発動できません。地面は5分程度で元通りになります。

地系<硬化(カルセファイ)>レベル2

触れた土を硬化させ、石のように硬くする。
土の成分や魔術の技量によっては金属を作る事も出来ます。
ある程度形を指定することも出来、これに特化した芸術かも存在します。
効果範囲は手に持てる分だけです。

地系<流星雨(リヒトメテオール)>レベル3

周囲にある石や金属片を空中に浮かせ、落下させる。
術者によるが、合計して1トン程度までの物体を任意の数、持ち上げられます。

地系<地力付与(エンチャントインパクト)>レベル3

武器の刃(攻撃する面)に特殊な磁力を発現させ、武器に地属性を付与する。
一定時間(15分程度)で効果は消滅する。攻撃された対象は強い反発力によって弾き飛ばされます。

地系<磁力操作(プールザマグネット)>レベル3

指定した生き物以外の2つの物に『S極』の概念と『N極』の概念を付加します。
磁力とは少し違い、一つずつで一組でしか設定できません。(別の術者の付加した極には反応しません)
また、S極とS極で一組に設定する事ができ、その時はお互いに反発し合います。質量による差は有りません。
別の組を設定するか、術者の任意で解いた時初めて解除されます。
これを力ずくで破壊するには術者魔力を上回る腕力が必要です。(特魔と体術で判定)

地系<砂漠化(デザーティフィケイション)>レベル4

予め魔方陣を描いておいた範囲の土を砂漠化させる。
完全に水分の無い砂漠にしてしまうため、広範囲に使用すると粉塵が舞い脚を取られる最悪な環境になります。
自然に元に戻ったりはしません。

地系<地割れ(フィサー)>レベル5

最大70mに渡って地震を伴った地割れを引き起こす。
魔力が途切れるまで開いていますが、精神力が無くなると閉じます。
効果範囲上に森や城等の巨大建築物が有った場合、そこには効果が現れません。地面だけ有効です。
逆に言えば巨大な戦車も移動砲台も、移動兵器なら何でも飲み込んでしまう。戦略級魔術。

無系魔術

無系<吸着(スティック)>レベル1

任意の物(生物以外)を呼び寄せ、掌まで呼び寄せる。
片手で持てる重さの物だけ、単体、視界内、が効果範囲です。

無系<相殺(キャンセル)>レベル2

相手と全く同じ魔力を放つ事により、相手の魔術を相殺する。
相手の使用した魔力の量と質を正確に把握し、着弾と同時に展開しなければなりません。
使用自体は簡単ですが実用は非常に難しい魔術です。

無系<破壊(ブレイク)>レベル2

触れた物を粉々に破壊する。
ただし、対象は命の無い無機物(ゴーレムなどの魔術生物も体が『生きていなければ』破壊対象となる)だけに限られます。
普通は一般的な陣術師で「7kg」程度までの石が壊せる。(細かく砕ける)
威力が低いので通常の魔術より魔力の使用効率が悪く、限度まで使用すると非常に消耗します。

無系<溶解力付与(エンチャントアシッド)>レベル3

武器の刃(攻撃する面)に特殊な力場を発現させ、武器に無属性を付与する魔術。
一定時間(15分程度)で効果は消滅する。
攻撃された対象は電子の動きを狂わされ、強い溶解力によって溶かされる。

無系<透過(トランスパーレント)>レベル3

自身の存在を一時的に無にし、厚さ30cmまでの壁又は障害物を通り抜ける。
地面が30cm以下ならすり抜けて落ちるので注意が必要。
使い方によっては相手の攻撃も避けれますが、一瞬で使うにはそれなりの熟練が必要です。
術者のみに効果が有り、一度使ったら24時間使えません。

無系<血膜(ブラッド・キープ)> レベル3

怪我をした部分に膜をはり、失血を防ぐ。
傷が深ければ深いほど発動時間が短くなる。
癒えるわけではないので、膜が消えるとまた血が流れる。

無系<血液放出術(ブラッド・クライシス)>レベル4

自分の血を矢のように放出し、敵を貫く。
ある程度自分の血を操ることが出来る魔術です。
熟練度が高ければ高いほど強い攻撃が繰り出せます。(例:血を硬質化させて剣にする)
しかし貧血になる確率も高くなります。

無系<絶対壁(ディスペンセブル)>レベル5

純粋な高純度の魔力だけの壁を作り出す。
大きさや厚さは使用する術士次第です。
触っても全く問題ないですが、ほぼ全ての魔術的、物理的介入を弾き返します。(判定は特魔での対抗)
過去BabeLによって狙われた都市を守りきったこともあるという、戦略級魔術。

医術魔術

医系<癒し(ヒーリング)>レベル1

心が癒される。
つまりストレス解消と言うか兎に角スッキリします。
体の抵抗力も一時的に高める事ができ、言わば術者から気合を分けて貰えると言った所です。

医系<軽治療(ヒールオブライト)>レベル2

擦り傷・切り傷・突き指等の簡単な傷を癒せる。
ただし、効果を表すにはそれらの処理に対する適切な知識が必要です。

医系<広囲回復(ヒールフォスティ)>レベル3

魔術の霧が立ち込めてその中の人物の怪我を癒す。
敵味方問わず多人数を回復出来ます。
ただし、術士が予め指定した傷に対する処置しか効果を表しません。(骨折治しの霧で切り傷は癒せない)

医系<子守唄(ララバイ)>レベル3

思わず心安らかになる旋律の歌を歌い、聴く者を眠らせ精神的な傷を癒す。
眠りは簡単に抵抗できますが眠らないと治療効果は殆ど有りません。
詠唱し発動後に歌い出し、歌詞は自由。
歌の才能が有ると効果も高いとか、逆に音痴だと眠れなくて成功しないとか。

医系<瞬間手術(モーメントオペレーション)>レベル4

止血・麻酔・切断・結合、を指先で触れただけで出来るようになる。
効果時間は魔力が続く限り、ただし消費速度は激しいです。
一般的に15分以内、それまでに終わらせる事が出来なければ、患者はそのままの状態で止血と麻酔が解かれます。
普通は3人の術士がチームを組んで、交代でこの魔術を使用します。

医系<洗礼(ゴッドタオフェ)>レベル5

もう助からないような怪我さえも癒す。
ただし怪我のみ、病気は治らない。
破裂した心臓を修復する、切り落とされた首を繋ぐ…… 
対象が”死んでいない”限り理論的に可能な治療を一瞬で起こすことが出来ます。
ただし治療するために必要なプロセス(この血管とこの血管を繋ぐ、この筋組織を組成させるなど)を全て詠唱に組み込まなくてはなりません。
そういった重い怪我ほど医療の組み立ては難しいため、それに見合った知識と経験、何より患者が死ぬ前に術式を組み立てるスキルが必要になります。

医系<復活(アーフェアシュテルグ)>レベル5

死体から死者を蘇らせる、その反動で自らが死ぬ。
あまりにも危険なため禁術とされ今では使えるものは一握りと言われている。
<復活>には完全な状態の死体が必要であり、頭が無かったり腐っていたりしたら術者が死ぬだけとなる。

その他の魔術

その他魔術系<百表情(サンヴィザージュ)>レベル1

自分の顔の表情を自由に変えることができる。顔の形が変わるわけではなく、表情が変わるだけ。子供が親に怒られた時に、嘘泣きをする時などに重宝する魔術。

その他魔術系<気分曲(ラオネリート)>レベル1

周りの音を拾って曲にする。ただしどんなものができるかはランダム。
音がない場所では使用できない。呼吸などの小さな音も拾うのでその状況はまずない。
たまに作曲家が煮詰まったときに使用?

その他魔術系<音移動(ムーズィカモビル)>レベル2

自分の立てた音を移動させることができる。別にその音が相手に当たると衝撃で吹っ飛ぶわけではなく、ただ音が移動するだけ。足音を立てそれを移動させると、小走りしているように聞こえる。

その他魔術系<灯(ラングランペ)>レベル2

手のひらサイズの中に浮く光が出現する。
結構長持ちするので便利。
暗い夜道、緊急時などに重宝。
<木葉舞(ブラットドルシェ)>レベル2

植物が出現し上空から雨のように降り注ぐ。
めくらまし、いたずら、遊びに使用。
花をたくさん降らせて愛の告白なんかにもどうぞ。
<存在誇示(プラウドゥア)>レベル2

対象者の存在感を30分程度高めます。
何となく目立つようになります、ナルシストまっしぐらの魔術。
ですがバレると嫌われる事間違いなしです。(魔術に頼って目立つ行為はかなり嫌われます)
実際は戦闘時に前衛へ使う魔術。

その他魔術系<幻(イリュージョン)>レベル2

その名の通り、自分の考えたイメージを使って幻を作り出します。
ですが詳細な部分まで詳しく形を記憶しているか、かなりの美的センスをもって使わない限りは『変な物』が出来上がります。
それ程使う事自体は難しくありません。
この魔術は才能が物を言うので、これを使って演劇などの商売をする人も居ます。
幻影を作り出すだけ。(レベル2)
音もつける。(レベル3)
複数操る。(レベル3強)
の4段階あります。

その他魔術系<鏡森(シュピーゲルヴァルト)>レベル3

人を妨げる幻術で別名迷いの森。そこにはいると幻術が解けない限りでられない。
術にかかっている者は森を歩いているように錯覚するが実際は数本の木をいったりきたりしているだけである。
これに気付いた場合待つしかないが、この術を使った術士以上の実力が有れば同じ鏡森を使う事で解除できる。

その他魔術系<手錠(ハンドカフ)>レベル3

対象者の腕に【錠の印】術者の腕に【鍵の印】を描き、それを合わせることで効果を発揮する魔術。
錠の対象者は鍵の術者が【鍵の印】を消すまで2m以上離れられなくなります。
触るくらいは可能ですが、錠の対象者は鍵の術者に危害を加える事は出来ません。
犯人護送時などに使う魔術。
消えない塗料で印を描くと大変な事になるので注意。消さないとダメなので隠したり書き足したりしても解除できません。

その他魔術系<所晶石(オルトシュタイン)>レベル3

水晶のような結晶をつくりだす。
その結晶と術者の指に術者にしか見えない糸みたいなもので繋がっている。
その糸みたいなものの範囲は術者の実力による。
結晶は約一週間で消える。

その他魔術系<残言(フィクセイションスピーチ)レベル3

自分の言葉をその場に固定し、残す事が出来ます。
長さは30秒までで(実力により変化)、言葉が緑色の球体(言球と呼ぶ)のようになります。
それに振れる、もしくは術者の指定した時間が経過すると(最高1000年)言葉が紡ぎ出されます。
特殊な魔術陣を刻んだ布(1000c)を使えば持ち運び可能です。
古代遺跡等で見つかった言球は高値で取引されます。(ソレイユが大規模な買取をしている為に仲介の仕事をする商人がいる)

その他魔術系<発狂(インセイン)> レベル4

これを掛けられた者は個人差が有る物の、激しく精神状態が壊れる。抵抗するには魔術よりも強力な精神で耐える他無い。
この魔術は遺失魔術であり、現在には使い方が伝わっていない。
500年程前にこの呪文が大量に使われて世界が滅び掛けたからである。
現在ではほぼ完璧に消滅しつつある。
今現在この魔術を使えるのは一部の2000年以上生きた存在か、それらに魔術を教わった人間、そしてドラゴンだけである。

その他魔術系<映鏡(イメージミラー)>レベル4

複数の対象(選択可)に自分の目に見えている映像を与えます。
強制的にです。(つまりは相手の視覚を奪える)
高度な魔術ですが、高位の術士が重要な講義をする時に使ったり。
何者かに追われている場合は目を瞑って使用し、相手の視覚を奪ってしまう事も可能です。(ただし自分も見えませんが)

その他魔術系<無心操作(オペレーション)>レベル5

人形や銅像など“生命を象った生命ではない物”に仮初の命を与え、操る魔術。
簡単に言えばコントローラー無しの何でもラジコン自動製造。
術者の言葉にだけ、簡単な命令に従う。一人で複数作る事は不可能。
また、自分で解除する事が出来ない為、効果対象を変えたい場合は破壊するしかない。

その他魔術系<天地変災> レベルS

その場の天候を自由に操ることができる。しかし使うためには、天気を変えたいと思う範囲を限定し、その限定範囲内に自分の魔力を3日間注ぎ続けなければならない。この時注ぎ込む魔力量は自由だが、なるべくたくさんの魔力を注ぎ込んだほうが効果が早く現れやすく、効果も絶大なものになる。魔力量によっては竜巻や地割れを起こすこともできる。しかし人間の魔力ではそこまでの現象を引き出すことは不可能に近い。主に敵の城や国を攻め込むさいに使用する。

その他魔術系<悪魔体醒> レベル5

自分の体の一部を召喚した悪魔のものと一定時間変えることができる。召喚した悪魔によっては手から火を出すこともできれば雷を自由に落とすことも可能。だが召喚できる悪魔はその人の魔力に比例する。そして一定時間経過して魔術の力が切れるとその変えた部位は一生使えなくなる。

>召喚魔術理論

 死者の魂が集う異界と現世の境界を越え、既に死したはずの生命体を再びこちら側へと呼び戻す魔術。それが召喚魔術である。
召喚士達は死者との「契約」や「媒体」等を頼りに、広大な異界から目当ての魂を見つけ出し、魔術で擬似構築した肉体を与えて現世へと引き込むのだ。
この「死者の魂が集う異界」は、我々が存在する以外の世界、例えば冥界等とも繋がっていると推測されており、稀に存在する「悪魔や異界の怪物を喚ぶ術師」達が、その説を後押ししている。

召喚魔術を修めるために、必要な条件は主に「異界を認識する」「契約を交わす」の、二つである。
「異界を認識する」とは、通常の魔術が自分達が存在する「現世」の根源を認識することで成り立っているように、「こことは別の世界」という、曖昧な概念に確たるイメージを抱くことである。
「死者の魂が集う異界」に、どのようなイメージを術師が抱いているかは千差万別であり、ある者は光に満ち溢れた安息の地を、またある者は怨嗟と苦悶が支配する苦難の地をその脳裏に描き出す。
そのイメージは「召喚魔術の修行過程で得た異界の情報を、個々人が自らの価値観と思想で解釈したもの」と言われる。紙に垂らしたインクの染みが何に見えるか、といった性格検査のように、いずれも間違いで、いずれも正しい類の物なのだ。
重要なのは確たるイメージが術師の脳内にあるかであり、それさえあれば召喚術師は「異界から魂を探し出す技術」「異界と現世の境界を越える技術」を、手にしたことになる。

「異界の認識」に成功し、スタートラインに立った召喚術師にとって、続いて最も重要なのが二つ目の「契約を交わす」である。
いくら技術的に魂を探し、引き込むことが可能でも、探し出す魂の情報が無ければどうしようもない。
そこで必要となるのが目印であり、術師と死者の魂の一部を繋げることで成立する「契約」の存在である。
殆どの召喚魔術の行使は「契約」なくして成立せず、「契約」した対象の数と強さは、そのまま召喚士の実力を表すと言っても過言ではないだろう。

召喚士が「契約」を得るには、大きく三つの手段がある。
一つ目が、既に結ばれた契約を継承する方法。
今の世の中では最もメジャーな手段であり、危険も少ない。文書化した契約でなくとも、儀式によって術者から術者へと契約を受け継がせることは可能である。
が、当然ながら契約を受け継ぐには別の誰かが契約を結んでいる必要がある訳で、師弟関係でもなければ、そういった召喚士から契約を受け継ぐのは難しいだろう。
二つ目が、まだ生きている相手と契約を結ぶ方法。
相手の同意があれば契約自体は難しい術ではないが、死後に魂を誰かの都合で呼び戻されるというのは、多くの人物にとって気持ちの良い話ではないだろう。
そして最後の三つ目が、己のセンスと魔力を頼みに、強引に目当ての魂を現世へ引きずり出し、契約を結ばせる方法である。
この方法を選んだ召喚士は、気が遠くなるような数の魂の中から少しでも魂の捜索を楽にするため、事前に相手の経歴や人となりを詳細に調べ上げることが常である。
そうして見つけ出した魂を魔力によって力尽くで引っ張り出し、さて契約というわけだが、この時対象となった魂は強固に抵抗の意志を示す場合が大半である。
召喚士と死者の間で、魂の決闘とでも言うべき精神の戦いが繰り広げられ、それに召喚士が勝利した場合のみ、契約は成立するのだ。
世界でも数名しか存在しない、本物の天才にのみ可能な技であり、これを成し遂げた者は召喚士の中でも特別視されるだろう。

召喚魔術は、「異界の認識」と「契約」、両方が揃わなければ容易に絶えてしまう可能性もある。
そのため召喚士達は、才ある者を見つけ出し、いずれ自らの契約を受け継ぐ者として教育を施すことに熱心である者が少なくない。


>死霊魔術理論

 召喚魔術が現在の形に落ち着く以前に分派した、初期召喚魔術の傍流体系が、死霊魔術である。
正統派の召喚士達が失敗やエラーとして切り捨てた事象を、「何故そうなるのか」と徹底的に考察し、やがて本流とは異なる方向性を確立したものが、現在の死霊魔術の原形となっている。
一般の召喚魔術との最大の違いは、「魂」に対するアプローチの差にあるだろう。
召喚魔術が魂を記憶と意志を持つ「個性」と認識しているのに対し、死霊魔術の理論において魂はエネルギーの塊であり、記憶という名の情報の貯蔵庫でしかない。
このある種ドライな魂への認識が、非人道的として排斥され、一度は完全に途絶えるまでに追い詰められた一因ともなっている。

死霊魔術を行使する際、契約や媒体といったものは基本的に必要ない。
異界との境界を越えて、どれでもいいから手近な魂を必要量、現世へと引っ張り出せばいいのだ。
しかし、コミュニケーションが可能な召喚魔術の「死者」と違い、自我も記憶も存在しない剥き出しの魂を制御するのは簡単なことではない。
死霊魔術を十全に使いこなすのに必要な「異界を認識する」センスは、通常の召喚士よりも数段上となると言われている。

剥き出しの魂は、周囲の魔力を強烈に活性化させる「触媒」としての性質を持つ。
この性質を利用して、魂に様々な魔法的効果を与えて操るのが、死霊魔術の基本である。
また、魂を基点としてしか魔術を発動させられない問題を緩和するために、召喚した魂を移動させる手段として、召喚時の空間の歪みを利用した力場「騒霊」が発明された。
戦闘用の魔術として死霊魔術を学ぶ魔術師は、この二つの技術を徹底的に反芻し、繰り返し練り上げ、「召喚→魔法的効果の付与→騒霊による投射」までを数秒で行えるよう修練するのが普通である。

傍流と蔑まれる傾向のある死霊魔術だが、魂を徹底して「現象」として認識してきた死霊魔術は、魂と異界についての研究に関しては、召喚魔術よりも進んだ一面を持っている。
魂と異界の研究の過程で、必要に応じて生まれたのが、「媒介」を通して異界のデータバンク(魂)に強制アクセスし、情報を引き出す「交霊」であり、この魔術は高位の召喚士が魂との強制契約に挑む際、魂の探索に有用だとして本家召喚術に理論が逆輸入された過去を持つ。

トライ&エラーの中で複雑な経過を辿り、発生させる事象としては召喚魔術とは大きくかけ離れた形態を取ることになった死霊魔術だが、その研究の始まりとなったのは「不完全な擬似肉体構築による召喚の連鎖暴走」である。
召喚された陣の中で崩壊と再構築を繰り返す魂を見た召喚士……後の最初の死霊魔術師は、これを「死霊」と呼び、その理論を解明し、そして禁術とした。
そもそも始まりは「現世の都合で呼び戻され、召喚の不具合で苦しむ魂を救済する」ために研究されたのが、死霊魔術だという。
それがいつの間にか、魂に生命としての尊厳すら認めることの無い異端の術式へと姿を変えていったのは……人間の業としか、言いようがない。


>時空間魔術理論

 時空間魔術とは読んで字の如く、時と空間を支配下に置く事を可能とした魔術の総称である。支配下に置くことに対して一時的か永続的かは問わないが、例外を除き後者は非常に困難であることは後述に述べる。
 分類は『無系』もしくは『風系』。召還や死霊のような一貫性のある技術ではなく、時間の加速・停止・後退や空間の歪曲(曲げる)・収束(縮める)・散開(広げる)の他にも多岐にわたる使用法がある(結界のような外界と内界を分けてしまうような術も時空間魔術の一種と言える)
 その多岐にわたる使用法や特色により理論答弁は非常に長くなる為、本項では一部について語る。

 そもこの魔術、本来あるべき既存の魔術(世界を己の意を以って書き換える)とは少々形が異なり、
 その使用すべき『時間』や『空間』の一部を世界より借り受けて行使する。
 召還術に似ており、『異世界から借りる』のを『現世界から借りる』形式にしたものが時空間魔術とも言われている。実際に、術師は特殊な陣を身体や武具に刻み(触媒のようなもの)、それによって世界との接続を図り空間や時間を授かる術(契約のようなもの)、そして世界の一部を無理矢理に変質させるという異形から来る反動を和らげる技を一番最初に習得しなければならない。
 先述にある永続的な支配の不可もこれに起因し、召還士が永続的な従者を従えられないシステムと酷似する。

 勿論変化させるべき時間と空間は常に流動するので、使用する度に世界との交信を図らねばならないが、
 交信⇒指定部位の借受⇒指定部位の獲得⇒時空間魔術使用の流れは修練次第でかなりの高速化を実現出来る。
 (召還術もある程度の高速化は可能可ではあるが、時空間魔術は更にその上を行く)
 (恐らく使い手の中でも高位であるゼクシオンは、これをほぼ一瞬で形成するのが確認されている)
 真言と呼ばれる詠唱高速化技術が利用可であるのが一因であり、世界から派生した技術は世界に通用するとされている為。召還術のような『異世界との交信』のような術式とは似て非なる、しかし確実に違う部分であると言えよう。なので所詮時空間魔術は召還術のお下がりと馬鹿にするのはやめましょう、確実にボコられます。

 余談。
 その『世界との接続』が少々特殊な才能及び多量の魔力を要し、それが成り手も少なければ使い手も少ないという現状を作っている。 
 使いようによっては世界全ての時すら凍り付かせてしまうとして危険視されていた時代があった為に禁術カテゴリーに名を連ねているが、仮に鋼鉄将軍級、所謂異貌最高峰の力をもってしても世界の時間を止めるのは不可能と検証されている(空間支配系最高峰の制空ですら最高4kmが限界というのが根拠)。故に学ぼうと思えば結構な数の文献が簡単に見つかる。
 何を学ぶかは術者の好みに分かれるが、汎用性の高い時間系統へ流れる術者が多く空間系は少ないのだとか。


腐食魔術

 禁術指定の中でも特に人道や道義に反するということで危険度S指定禁術と定められ、『戦時下でも使用禁止』を言い渡された術式。それが腐食魔術であり、現在はその概要こそ伝わってはいるものの構築を理解出来るような書物、使用を可能とするアーティファクトの一切が製造・解読・流通の禁止を示されている。
 アンダーグラウンド的な場所や闇市場でさえコレに関する物資は非常に少なく、たまに出てきたとしても偽者だったり、本物だったとしても意味を為さないように書き換えられてしまっている物だったりする挙句噂を聞きつけると懲罰隊(及びこっそりと密葬課)まで出張ってくるので流通は皆無と言っていい。
 
 その効能は文字通り『腐食』とされるが、単純にただ物を腐らせるだけではない。その『腐食』される対象は物質に限らず魔力や人格、魂にすら及び、その影響を受けた生き物の多くは狂死、よしんば死なずとも魂を抜かれたかのような状態へと変化させられ治る事はない。更には魂を犯されたが最後、冥界にすら辿り着けなくなる。
 そしてその腐食させた代物を、腐食魔術を使う術者は魔力へ還元・使用が出来る。ただ一人の個人がコレを使い村一つ落とすだけで絶大な力を手にする事が可能な、国を脅かす事さえ可能な『脅威』と成り得る術式である。
 先のミラにおける悪龍復活事件の折、復活し立てであるハズの悪龍があれ程までの魔力を誇っていたのもそれに起因した。
 
 尚余談だが、危険度S指定禁術にランクされているのは数百年前に大流行した『発狂(インセイン)』、300年前にクロエスジル大佐相当官が使ったと思われる『赤い世界』等々、どれもこれもがろくでもないものばかりである(あえてランクさせるなら空母級の撃墜、制空もコレに当たる)


>レベル5以上の魔術

『レベル6』

 レベル5の一段階上。その殆どが莫大な魔力と、頭が痛くなる精密制御法が必要な『対軍用(のような)魔術』
 最早一般の魔術師ではダースで集まったところで手が届かないが、哀しきかな、11階梯以上になるとコレでも一人でこなしてしまうような魔術師が居るとか。勿論戦術級をそうそう簡単にぶっ放されてはたまらないので(周囲の被害的に考えて)、魔術活用法において特別免許取得と年に三回程の使用制限が掛けられている。
 当然法を破れば罰せられるし、場合によっては懲罰隊が動く事もある。レベル6を使えるような術師を、制限のせいでみすみす死なせましたじゃ面子も立たないため罰則は無い。所謂、半ザル法。
 腐食魔術や時空間魔術空繰り≠ェこれに当る(不名誉なことに前者はミラを消し掛け、後者は砦を消した実績付き)
 (理論完成こそなされなかったがルナが研究していた戦術級魔術も此処に入ることになると思われる)


『レベル7』

 レベル6の一段階上。気が遠くなる程の魔力と、気が狂いそうな精密制御が必要な『対国用(としか思えない)魔術』
 最早一般の魔術師ではイ○バの物置に乗ったって(100人集まったって)届かないが、到達者になるとコレですら一人でこなすような方々が要るとか居ないとか(候補としてはギスル級魔術師か)、こんなもの無許可でぶっ放した日には問答無用で軍が動いて制圧するレベル。一発ごとに許可が必要。
 現時点においてこのランクに値する魔術は存在しない(もしくは失われている)。


>懲罰魔法

 違法魔術取締部隊『懲罰隊』。魔術犯罪に対抗するために組織されたこの部隊には、公には決して明かされない一つの魔術体系が伝えられている。
その名を懲罰魔法。「魔術を封殺する事」と「魔術士を殺す事」にのみ特化した、対魔術士戦用の魔術である。
発動原理における懲罰魔法の最大の特徴は、行使に使われる魔力の出所にある。
懲罰魔法の使用を認められた懲罰隊員は、設立当初より魔術学院が秘蔵する九十九の鍵「断罪者の外套」へのアクセスコードとなる、一つの詠唱文句を教えられる。
時と空間の狭間に封印された「断罪者の外套」の持つ莫大、かつ異質な魔力を借り受けることによって初めて懲罰魔法は発動するのだ。
「断罪者の外套」から与えられる魔力量は、竜種の「成体」にも匹敵すると言われ、常識的な範囲で、懲罰魔法を発動させた懲罰隊員に単純な魔力容量で上回れる魔術士はまず存在しない。
加えて前述した通り、懲罰魔法は相手の魔術を封じ、魔術士に最も有効打を与えるための術式が全てである。
質と量、両方の面で他の魔術を圧倒し、完殺するために作られた魔術。これを上回る切り札はもはや「断罪者の外套」の実物を初め数点しか存在しないという、懲罰隊のワイルドカードである。
無論、強大故に行使者へのリスクは大きい。そもそも人間が竜に相当する魔力を操って無事で済むはずが無く、一度使って生きていれば上々。「行使の反動で十三階梯魔術師が死んだ」などという、眉唾だが笑い飛ばせない噂さえあるのだ。
以下に参考として、代表的な懲罰魔法を数点挙げる。(人間の常識を超えた魔力量で発動されるのが常なので、レベルに関してはあまり当てにしないことを推奨する)

<魔力破壊(エーテルブレイク)>レベル4

触れた対象の魔術回路を引き裂く魔術。
過電圧でコードや神経が焼き切れる感覚に近く、魔術回路に流れる魔力の量はそのままに、かかる「負荷」だけを増大させます。
食らえば暫くは魔力を練れず、内包する魔力の量が多い高位の魔術士ほど、大きなダメージを負いやすいのが特徴です。
殺人やそれに類する重犯罪者にのみ使用が許可されます。

<自我反転(バックフロウ)>レベル5

魔術回路の流れを逆流させる魔術。
この魔術を受けた者は、魔術回路が持つ「世界を感じ取る」機能が停止し、世界を見失います。
何も感じず、何も伝えられない状態では、自己という概念すら希薄となり、並程度の精神の魔術士なら、十秒足らずで廃人と化します。
先の<魔力破壊>同様、魔術回路に直接作用する魔術のため、魔力量の多い魔術士ほどより大きな影響を受けます。
問答無用の極刑クラスの犯罪者でなければ使用を許可されません。

<The elimination of the bond>レベル6

時と空間の狭間から「断罪者の外套」を一時的に召喚し、対象の魔術回路を世界から切り離す魔術。
ここで言う「世界」の定義とは、個々人が有する魔術回路による世界と他者への関係性そのもの……つまりは「絆」と呼ばれる概念に近いものです。
「全ての絆を断ち切る魔術」と呼ばれるこの魔術を受けた者は、緩慢に世界から忘れられ、世界に関わる力を喪っていきます。
飾り立てても見向きもされず、どれだけ叫んでも誰の耳に届くことはありません。正確には見えも聞こえもしているのですが、路傍の石ころ程にも関心を引かない存在になってしまうのです。
そして、「世界との絆」を喪うことは、「世界を変える資格」を喪うことでもあります。どれだけ強大な力を持ってしても、何らかの行為を行おうとしても上手くいかず、あらゆる偶然と運命が「世界から切り離された者」の行動を阻害します。
雑踏で人一人よろめかせることが出来れば偉業、殺人などはもはや神の御業でしょう。
そしてやがては、対象に関するあらゆる記憶と情報が忘れさられ、完全に消滅します。もしかしたら存在しているのかもしれませんが、世界との絆が切れていない私達にソレを認識する術はありません。
この魔術が、どのような場合に使用を許可されるかは不明です。ですが噂では、罪を犯した懲罰隊員……つまりは身内の汚点を末梢するために使われているのではないかと言われています。


>魔術とは?

 魔術とは、簡単に言えば「世界を好きなように書き換える」技術である。
様々な術式があるが、詠唱を行って世界にアクセスし、これを書き換えるものが一般的である。(他にも魔法陣を使うもの、印を切るもの、踊るもの歌うものなど様々な種類がある)
詠唱方式を例にとって紹介すると、以下のように例えられる。

詠唱文 → プログラムコード
術者  → コンピューター
魔力  → 電力
魔術回路→ コード
世界  → モニター

このように、魔術はプログラムを動かす一連の動作に似ている。
演算方法、術者の技術、働きかける世界の部位、魔力の量、それらを変化させることで様々な神秘の事象を引き起こす術である。
しかしその根本は「世界の根源を見る」という魔術回路を通して世界を感じ取る、という特殊感覚的な所から始まっているため、一般人には理解し難い。
また、体内に存在する魔力は「精神的な血液」ともいえるため、使用量に限界がある。
使い過ぎれば貧血に似た症状を起こし、過ぎれば気絶、分不相応な大魔術を使えば死亡も珍しくない。

魔術はA.D.2077.10.2にソレイユ建国者「クラナ・イシュハ」が瘴気から魔力を発見したことに起源を有する。
クラナは魔力は人間にも流れていることを突き止め、その利用方法…… つまり魔術を開発した天才である。
その才気を理解し得なかった一般人は、彼に「どうして世界を書き換えることなんて出来るんだ?」と質問した。
クラナはこう答えた。
「君はドアを開ければ外に出られる、それだって立派に世界を書き換えていると言えるだろう。だだ、私には君に見えないドアが見えているだけさ」