悪魔
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異貌が出現する以前、密かに地球を脅かしていた魔物。
冥界という平行世界に住む生命体の総称で、5000年前、極小規模の亀裂を通じて少しずつこの世界へ姿を現し始めていた。
しかし亀裂が小さすぎたため肉体までは持って来れず、魂のみ、いわば悪霊として存在していた。
人々に取り憑いてそれを異貌化させることに寄り、徐々に精神を支配し、それを乗っ取る。
この手口で世界を乗っ取ろうとしていたが、月光が組織を立ち上げてこれに抵抗。
悪魔たちの王を月光が倒したことに寄り、冥界との出入りを完全に封じられる。
これに寄り悪魔は絶滅したといわれている。
亀裂から吹き出る瘴気によって変貌する異貌は、いわば体だけ悪魔になる現象である。
<魔人化>(10/8/25追記)
その昔、地球に悪魔が蔓延っていた頃。極稀に悪
魔の侵食を抑えきった挙句、逆に力を取り込み自分のものにするという人間達がいた。
そうした人から変じたタイプの悪魔は普段はそれまでの人の形を崩さないが、力の解放に合わせて大なり小なりその姿を変えることがあり、それを魔人化と呼ん
でいた。
魔人化になると戦闘能力の増加は元より、本人の資質や能力に見合った『事象』を一つ体現する。火や水といった自然元素から睡眠や未来視など様々で、必ずし
も戦闘系の体現能力とも限らなかったとされている。
また、その人物が悪魔に変じた際もっとも叶えたいと思っていた願いを叶えるための能力が体現されるとも言われている。
より悪魔という生物に近づいた状態、という解釈が近いのかもしれないが。この状態を長期維持するにはかなりの精神力と己の力を完全にコントロールする技術
が必要とされた。
それが足りないと、意識が衝動に乗っ取られて暴走する恐れもあったらしい。
何にせよ、悪魔も悪魔化した人間もいないとされている現代ではお目にかかることのないものではあるのだが。
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流派:天翳月照流(あまかげ
げっしょうりゅう) |
ミサキ家に伝わる古武道流儀。元々は二刀術と居合術に小具足術を含めた剣術だったが、『自分たちが作った武器を使いこなせずしてなんとするか』という考
えが広まったため。その他にも薙刀槍術短刀術長巻手裏剣等々……と大分節操の無い事になってしまった。
ミサキ家の当主となる者はこれらのうち何れかを達人の域まで習得していたとされる。
遥か昔に作成された秘伝書は今だに現存しており、そこに記された奥義を知るものは数少ない。(例外的に、子供時代のゼクシオンがうっかり見たとかなんと
か)
前述の通り、いくつかある物のうち自分に合った獲物を突き詰めて修練するのが普通だが。時々何を間違えたかほぼ全ての武具の扱いを習得してしまうとんでも
ない当主が現れることもあるという。
過去の当主の一人曰く「いい意味でも悪い意味でも馬鹿」
ちなみにテッサは数少ない馬鹿の一人である。
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異貌
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瘴気によって変貌した動植物の総称である。平た
く言えばモンスター。
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ウィッチブルーム
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ソレイユの移動手段の一つ、『魔法の箒』を攻性魔術師専用の武具へと昇華させた代物。
其の形態は箒からは掛け離れており、使用者に応じて『剣』や『槍』、『杖』や『銃』などの様々な戦闘スタイルに応じた種類が存在する。
『箒』と『武器』の融合型とも言うべき『魔法具』。
ただし、『魔法の箒』が原型の為飛行能力を有し、また使用者が登場するためにどれもコレもかなり大型化されている(銃に至っては銃というより砲に近い)
強靭な肉体を有する魔術師、という少数派の為に作られた娯楽品という扱いを受け続けている。
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階
梯
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過去、傭兵やハンターには階級と言うものは存在
しなかった。そのため強さを詐称したり、口先で前金だけを受け取って逃走する者が増え問題になったことがある。
そこで生まれたのがこの『階梯』システムである。
ハンターや傭兵などの職業に付く(職にしてなくても良い)人間の希望者全てを実力によって『13段階で階級分け』をし(1が初級、13が達人 )、階梯の高さによってギルドから回す仕事や賃金に差をつけたのである。
仕事の斡旋所に管理委員会が併設されており、そこで認定試験を行い、第一階梯を認定する。
以後は仕事での成績やより高階梯の者を倒すことなどによって、評議会の審査を経て上昇していく。(サボると降格もある)
詐称防止用に、本人のDNAや魔力
情報等が記録されたカードが配られる。
このシステムが広まった結果、階梯を持たない人間は信用されず、高い階梯を持つ物に良い仕事が集まるように
なった。
こうして実力の詐称が難しくなり、戦いで金を得る人間はこぞって階梯を求め、腕を磨くようになったのである。
因みに現在は第6階梯以上が上級者と言う認識である。
尚、13階梯の上に”到達者”と呼ばれる位がある、伝説上の人物クラスがこれに当たる。
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完熟戦士
マンゴーマン
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「この地に俺がいる限り、貴様らの好きにさせはしない……甘く見るなよ!
超熟!!(変身ポーズ)」
旧時代、某国の各地に存在し、それぞれの地域を悪の魔の手から守護していたという『ご当地ヒーロー』なる存在の一人。
背中に書かれた『美夜咲産』の文字と、果物を模した(やや巨大な)マスクが特徴。
普段は平凡な県知事を務めてその正体を隠しているが、有事の際には執務室を脱走し、颯爽と駆け付けて現地で変身するというありがちな設定がある。
変身の際には、お約束の掛け声と変身ポーズの前にマンゴーを食べる必要があるのだが、このマンゴーの熟し加減によって変身後の能力が変動する。
適度に熟したマンゴーを食べれば「完熟戦士」として百パーセントの力を出せるのだが、逆に熟し切っていないマンゴーで変身すると、「半熟戦士」となって
弱体化してしまう。実際、敵の策略にかかって半熟マンゴーを掴まされ、窮地に立たされたこともある。
後に、「完熟戦士」状態ですら苦戦する強敵が次々出現して敗北の危機を迎えるが、マンゴー農家の人々の熱い思いが込められたマンゴーを食することでパ
ワーアップし、ラスボスとの最終決戦時には「超熟戦士マンゴーマンゴールド」へと進化してついに完全勝利をおさめた。
その後もさらなる外国産品種の流入や様々な環境問題に対して果敢な抵抗を続け、己の守るべき土地と民と特産品を最期まで守り抜いた英雄だった、と言われ
ているが、何分旧時代のフィクション人物なので真偽のほどは不明。
テーマソングは『マンゴーマン、GO!』、愛車の名前は『マンゴーマン号』。武器は、左手用短剣(マンゴーシュ)の二刀流。武器本来の用途などまるで気
にしない。その他、『マンゴーボム』や『サンエッグフラッシャー』などの必殺技を持つ。
守るべき名産品を爆弾に使うといった本末転倒気味なその戦いは、多くの人々に戦いの虚しさや生きる意味を問うたという……
近年、旧時代の人物が遺した“トイボックス”をタクミ屋が発掘したことによって、その存在が現在に伝えられた。
同店舗によって復刻されたマンゴーマングッズが好評販売中。
商品サンプル
・マンゴーボム
本物のマンゴーと見間違えるほどのディティールをした小型爆弾。
半熟版、完熟版、超熟版のバリエーション有。
実際に爆弾として使用する事も可能で、威力は半熟・完熟・超熟のデザインに合わせた三段階。
なお、音声認証で起爆スイッチを入れるので、使用時には「(必殺!)マンゴーボム!!」と技名を叫んでから投げつけて下さい。技名に付ける「!」は二個以
上で。
・マンゴーシュ二本セット
マンゴーマンが白兵戦で用いるマンゴーシュ二刀流のセット。
いかにもヒーローチックな武器デザインに反して、ソードブレイカーとしての機能は十分に持っている優れもの。
デフォルトでは刃の無い模造刀状態ですが、勿論ご要望があればバッチリ研いでお渡しします。
今なら、マンゴー型ホルダー付き!
・マンゴーマン変身セット
あの特徴的なマスクや、ベルト、ブーツなど、頭の上から足の先まで、原作の雄姿を完全再現したコスチュームセット(※武器類は別途お求めください)
最新鋭の強化軽量プラスチックや防刃繊維などもふんだんに使用している為、闘士級〜列車級程度の異貌相手であれば実際に防具として使用できます!
現在、「マンゴーマン(半熟戦士状態)変身セット」と「マンゴーマンゴールド変身セット」も企画開発中。
これで君もマンゴーマンだ!
(注:食品衛生問題の都合上マンゴーは同梱されておりません。変身の際は、お手数ですがご自分でご用意ください)
他にも1/1マンゴーマン号(給油すれば実際に走れる)や、テーマソング
CDなどなどエトセトラエトセトラ……
ご注文はタクミ屋へ! 三強国どちらへでも配達します!
※なお、このご当地ヒーローはフィクションであり、実在の土地や人物やブランド品種には一切関係ありません。
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バウンティ
ハンターズ・カンパニー
『月光』
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世界規模のネットワークと軍事力で賞金首を次々
と狩り出していく恐ろしい戦闘集団。
最初は賞金首の中に悪魔が多いことからたまたま賞金を得ることが多かっただけなのだが、いつの間にか賞金首を専門的に狩り続ける集団になっていた。
一説には悪魔が全滅したために経営方針を転回させたのだとも言われるが、詳細は不明である。
多数の超能力者を抱えているのが特徴で、またそのスカウトも積極的に行っているらしい。 |
境界
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近年人々の間で噂されるようになった都市伝説。亀裂の向こう側は冥界に繋がっていると言われているが、実はその手前に冥界とは違う空間が広がっているら
しいという内容。
そこではあらゆる事象が狂い、時空がねじ曲がり。常識ではありえない事がさも当たり前のように起きると言われている。
死んだ人間が生きているとか、生まれる前の人間が何故かいるとか。過去の出来事が延々と繰り返されているとか。
普段姿が見えない幻想種は、主にこの世界で暮らしているという。
他にも九十九の鍵があるだとか、背びれも尾びれも付き纏うので聞く人により内容は様々になっている。
亀裂の中にあるので当然人が行ける場所ではない。また、こちら側の世界から亀裂を逆流できるのは悪魔か幻想種なので、行きたければどちらかの助力を得なけ
ればいけないらしい。(とは言っても、悪魔はこの世界にはいないので実質幻想種しかいないのだが)
当然、そんな場所の存在が確認されているわけも無いので都市伝説なのだが。果敢にも事実を確かめようと突っ込んでは無駄死にする輩もちらほら。
最近では、三国が事の真相を確かめる術を模索し始めたとかいう噂まで流れている。 |
狂気の伝染
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その病状の、あまりに常軌を逸した患者の様子から『狂気』と名付けられたソレは、
A.D.7107年以降、ハザードから出土され、現在も発症者が増え続けている今尚着々と、感染経路も不明なまま増大の一途を辿る、原因不明の精神系伝染
奇病。
しかし感染確立は総じて低く、空気感染、接触感染ではない事が判明している。感染対象は主に、普段から禁欲的な生活をしている者が多い。
第1症状。唐突な程に、身近なものを何の理由も無く壊したくなる気分にな
る。
第2症状。第一症状の間隔が短くなり、精神状態が荒れて苛立ちをよく覚える。
第3症状。ふとした事に怒りを覚え、如何しようも無くものを壊したくなる。
第4症状。物を壊していないと苛立ち、怒りが抑えられなくなってくる。
第5症状。無機物というカテゴリーから、生物へと破壊衝動が移る。
第6症状。生物というカテゴリーから、人間単一へと破壊症状が進行。
第7症状。常時破壊衝動に苛まされていた事から一時的に開放されるが、唐突に抑えきれない程の殺人衝動が発生し殺人を犯す。
第2症状で日常生活が困難になり、第4症状になった時点で隔離が義務付けら
れた。
最初の被害者は、同年、クロエスジル大聖堂で起きた灼熱の揺り篭%ヲ走時居合わせ、唯一生き残った神父ジヴェル・センナー氏(47)。
第二の被害者は、同年、ハザード辺境にて灼熱の揺り篭≠ェ起こしたと思われる破壊行為の現場を調査した研究員数名。
其処からは全く関係の無い者であったり動物が発症したりと節操が無いが、
A.D.6800年、かの犯罪者を封印した現場に居合わせた特殊部隊員が同じ症状を起こしたという記録がある為、何らかの関係があるのではないかと目され
る。
(その際は感染の伝染は無かった、もしくは確認が取れぬ程に発症者が少なかったと思われる)
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賢人会議
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三強国は全て自国のトップ数名の話し合いで国政
を運営している。
そのトップのことを賢者と呼び、その集まりのことを賢人会議と呼ぶ。
賢者の数はラクナスは3人、ハザードは4人、ソレイユは10人である。 |
幻想種
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幻想種とは、異貌とは異なる成り立つを持ち、今だ解明されることの無い謎を多く秘めた生き物達の総称である。
文字通り存在自体が幻と例えられるほど希少なので、一般の人々は幻想種も異貌も同じようなものと考えがちだが。彼らが現れるようになったのは亀裂が発生す
るよりも遥か昔、神話の時代からとも人間が生まれるよりも前にいたとも言われている。
亀裂から発生した瘴気の影響で変異する異貌と違い、幻想種という種族の生物は始めから何かしらの力を持ちながら生まれ、他生物とは一線を画すか統べる存在
となっている場合が多いようだ。
余談ながら、幻想種とされるのは必ずしも動物というわけでは無く。植物や、珍しい例では鉱石等も含まれるという。
ただの異貌と幻想種の違いを外見だけで見分けるのは、素人ならずとも難しいことだろう。
何せその見た目の特異性は似通っているので、詳しく調べる事ができた時点で漸くそれと気付けるのだから。
しかし何よりも大きな違いは、幻想種というのは全てにおいて人間と同等か、あるいはそれ以上の知識と理性を持ち合わせていることだ。
更にその生命力は特筆するものがあり、ある実験場では既に死亡したはずの固体から抜き取った血や肉が新しい体を形成しようと寄り固まっていったという話も
ある(あくまで噂の範疇を越えないが)
それ故、生物学を志す研究者にはまさに宝のような存在だが。前述の通り滅多にお目にかかれるものではない。
最も研究が進んでいるのは、比較的目撃例が多く有名どころなドラゴンくらいだろう。
そのドラゴンですら、今だ全容解明には至っていないというのだからつくづく良い意味でも悪い意味でも学者泣かせの生物である。
最近の研究によると、彼らは瘴気の影響を受けることなく行動する事ができ。亀裂の内外を行き来していたという話まである。
何にせよ、あまりに謎が多すぎるその生態が解明される事はまだまだ先になるだろう。
なお極めて特異な話として。幻想種となる生物達の間には一種の仲間意識があり、他種族同士であったとしても外敵から庇ったり親を亡くした子を育てたりする
という例が報告されている。
が、種類の違う幻想種が同じ場所にいるという事そのものが珍しいため。それがその場限りなのか習性なのかははっきりとしていない。 |
自然哲学者
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魔術を極め、『奇跡』に辿り着いた者を魔法使い(ギスル)と呼ぶように。
科学を極め、『叡智』を見出した者を、自然哲学者と呼ぶ。
『叡智』とは、知識であり、奇跡のような現象ではない。
本来なら人間が知り得ない、あるいは知っても理解など到底叶わぬ理論、法則、方程式。それらを総称して『叡智』と呼び、それを知り、理解してしまった者が
自然哲学者と呼ばれる。
『叡智』は往々にして、それまでの世界観、宇宙観を覆し、世界の常識と在り方そのものを変質させるだけの力がある。それは魔術などとも異なった「情報」が
持つ力だ。
しかしその難解さは本来、人知の及ぶ領域では無いため、自然哲学者が万言を尽くしても『叡智』を他者に理解させることは難しい。それを成し遂げた自然哲学
者は、間違い無く世界の革変者として歴史に名を残すだろう。
ある者は『異世界』の存在を理論として解き明かし、一遍の数式に宇宙と世界の在り方を表してみせ、しかし誰からも理解されず。
またある者は『魔術』の叡智を人々に伝えることを成し遂げ、大陸を三分する一角となる魔術圏の誕生に多大な貢献を残した。
また『叡智』は、副次的に物質的な恩恵を人々にもたらす場合も多い。彼らしか知らない世界のルール、それに基づいた(一般人にとって)未知のテクノロジー
が生み出すオーパーツは、絶大な力を秘めている。
『叡智』の性質上、オーパーツの量産体制を整えることが不可能(叡智の難解さはコンピュータ何十基使っても演算不能な領域。オーパーツも自然哲学者本人が
作るしかない)でなければ、容易に彼らの叡智は世界のパワーバランスを崩壊させただろう。
ラクナスにおいては、賢者達以上に人々の尊敬を集める存在であり、全ての科学者が憧れる境地である。
しかし、現在生存を確認されている自然哲学者は僅かに2名、また歴史上にも7人しか確認されていない。 |
瘴気
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BabeLによってもたらされた最大の負の遺
産、それが瘴気である。
「人という名の悪魔が争った」といわれる第三次世界大戦。
そこでは強力なNBCR兵器や魔術兵器の類が惜しみなく投入され。
その結果、世界に”亀裂”は生じた。
”亀裂”は名の通り何も無い空間に黒い亀裂が走る姿で観測される。
それは冥界と繋がっているといわれ、常にガス状の瘴気を噴出しているのである。
瘴気を吸い込んだ動植物は異貌に変貌し、何故か人間には5分で肺が腐る毒となる。
それが充満する場所は正しく死地である。
”亀裂”に近いほど瘴気は濃く、毒も住まう異貌も強くなる。また”亀裂”は平野に限らず遺跡の中や海中にも存在する。
だが逆に、空気中に"魔力"を充満させたり。異貌から摘出される”LL”は質のいい燃料になるなど、決して悪いことばかりではない。
防毒マスクでやり過ごすことも可能。都の出入り口には必ず瘴気の洗浄装置がある。
現在陸地の3分の1が瘴気に覆われており、人が住めない状態になっている。
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人造宝具
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宝具とは。古の英雄達が携えている、所持者本人だけにしか扱えない専用の武具である。
今風に言うとオリジナルカスタマイズなアーティファクト。一つ一つが強大な力を持つ。
九十九の鍵や魔器とは似て非なるものでありソレ等の一段階上に分類されている一品である。
それを、現代に再現したものが人造宝具。(相当に数が少ないが)現存してい
る宝具から僅かばかり部品や欠片を頂き、既存の武器に移植し、特殊な製法で一体化させて、宝具の特性を受け継がせたもの。
ただし、不完全品。過去の所有者本人でなくても使えるが、兎に角魔力を食うし、本来の威力や特性の三割でも受け継いでいれば良い方で、更にはソレそのもの
が意思のようなものを宿しているのでソレと通じ合わなければそもそも使用が不可能という有様。
相性と呼ばれるものがあるらしくソレの良い悪いで結構使い勝手が違うらしい。
しかし、たった数割、それだけでも並大抵のアーティファクトを凌駕する性能を誇る。
『人形師』が作成している。彼もしくは彼女が独自に創り上げた製法であるの
で、そうそう容易に再現は出来ない。というか、欠片とは言えどこから宝具なんて持ってくるのかさえ分からない。大体、人との関わりがものすっごく希薄なの
で『人造宝具』そのものを知っている人間すら少ない。
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人狼
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人狼。
それは一般にはネコシーのような亜人種、さもなくば異貌として認識されている。
が、その認識は実は間違いだ。それは未だ解明されぬ異形のひとつ、幻想種の一体。
目撃例はそれなりに多く、ドラゴン程の規格外の能力を持っている訳でもないが、それだけに研究者の興味を引かないのか、研究は進んでいない。
人狼の特性は、まずその変身能力。
人と、人と狼の中間のような半獣、二つの姿を使い分け、人の姿をしている間は、精密検査しない限り人間との区別はつかない。
次いで、半獣時の戦闘能力と、再生能力。
敏捷性と膂力の双方に優れた肉体と、戦車級異貌の外殻を軽々と引き裂く爪と牙。
そして幻想種特有の生命力の高さは彼らにも言える事で、特にその再生速度は類を見ない。
四肢を捥 ごうが頭蓋を砕こうが、ほんの数秒でその傷は癒えてしまう。
ただし一部の金属元素を含む武装から受けた傷には、この再生能力は機能しないことが判明している。その代表例は銀(Ag)。
三つ目は、月齢に対応した能力の増減。
例えば満月の際、彼らの能力は際限を知るところがなくなる。
銀の毒をものともしない、不死に近い再生能力と、月すら喰らうと揶揄される貪欲な闘争本能。そして強化された身体能力は、最上位の異貌ですら手を焼く存在
だ。
対照的に新月の晩、彼らは最も弱体化する。変身能力を失うことこそないものの、再生能力は満足に働かず、危険度は少し厄介な異貌、というレベルに留まる。
そして、最後の一つ。研究者達が人狼を幻想種とした最終的な理由が、その特異な生態である。
人狼は、人を喰う。
その行動の意義を解明した者は居ない。本人達さえも知らない。調べれば調べるほど、その行動は不可解以外の何者でも無くなっていく。
食人が、彼らの生存に必要という訳ではない。ごく普通の食物を食べて飲んでいれば、それで生命の維持には事足りる。
食人が本能という訳でもない。あえて呼ぶなら狂気に近く、普段何の問題も無く人と接し、相手を思いやることのできる人狼でも、人を喰わない人狼は居ない。
彼らが人を喰うのはおよそ一週間に一度、長くとも一月に一度程度の頻度。時間は必ず夜。
必ずしも喰う相手を殺す訳ではないが、大抵の人間はその過程で失血死、あるいはショック死するか、下手に抵抗して返り討ちにされることが多い。
肉を食わずに血だけを啜る個体も居るらしく、一部の吸血鬼伝説は、彼らのことを指すのではないかという説もある。
また、人狼に喰われ、その上で生き延びた人間は人狼となる、という噂も存在するが……その真偽を確かめた者も、今のところ確認されてはいない。 |
生体魔力の塊
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「あらゆる生物には例外なく不可視の神経が存在する。魔法使いコレの使い方を知っているのさ」
オズワルドという魔法使いギスルはそう語ったという。
生体魔力(第六神経とも)などといわれるそれは、魔術を行使するときに必要となる神経であり、知的生命体全てが有している。
ただしその特性上不可視であり質量も極めて薄いため、科学的に検知することは非常に困難である。
それは”自身が世界に存在することを知覚するための器官”である。
自分が”此処に在る”こと、世界が”其処に在る”あること、これらを認識できるのはこの器官が働いているためだ。
これを奪われると生き物は世界を見失い、何も感じず、何も伝えられない状態になる。
それを抽出しある法則をもって濃縮し、物質として視認できるまでにしたものが生体魔力の塊と呼ばれるものである。
コレは戦略兵器級の魔術を引き起こす魔導兵器の核として機能するため、所持するだけで第一級の犯罪になる。
現状人類に作成手法は存在せず、人を食うタイプの異貌がまれにその腹に持っていることがあるとされる。
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通貨
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ラクナス= [d]dars、
ソレイユ=[t]tia、
ハザード=[l]lotus
※基本的に円と同じ価値である。 |
九十九の鍵
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壊れてしまった世界を直すために必要な、世界の欠
片。それら全てを集めるとどんな願いでも叶えられる…… らしい。
三強は国土こそそれほど激しく奪い合っていないが、この九十九の鍵を執拗に追いかけている。
それを得るためには手段を選ばないといってもいいだろう。
鍵となる物の形に基準はなく、どんな物でも鍵になる可能性がある。
ただ、人々の強い想念が込められたものほど鍵となりやすい。
鍵となった物体は見た目は変わらないが、持ち主に何らかの”力”をもたらす。
現在判明している鍵リストはこちら。
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ドラゴン
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「竜」とも表記する、アジア風の外見であるものは「龍」と書かれる場合もある。
幻想種と呼ばれる存在の中で最も有名であり、また最も強力とされている。幻想種の能力はそれぞれなので一概に”最強”とは呼べないが、過去世界に与えた影
響は最大と称して間違いない。
何度も、世界を滅ぼしかけた存在である。
人類最大の敵といっても過言ではない。
その爪痕は世界各地に残っており、最も有名なのは三大陸の中央にある「悪意の渦」である。また、次点としてはミラの「ケイム山脈」がある。
湖を吐息一つで海に変え、巨大な山脈を一撃で抉り割る。
ドラゴンはその存在一つで世界を変貌させかねず、加えて多くの場合人間を敵対視するという危険な生き物である。
※なお、ハザードで開発されているドラゴンはこの野生のドラゴンをベースに
人工的に作り出したものである。
ほぼ完全なクローンであるため同一存在ともいえるが、区別するために後者を「人工ドラゴン」と呼ぶ場合もある。
ちなみに研究の結果、脳を全て機械に代えても人間に服従することはないと分かっている。
ドラゴンの生態は殆ど謎に包まれており、異貌なのかそうでないのかすら分
かっていないのが現状である。
ただ、その数は極めて少なく、世界に10体も存在しないことは確かである。
また、野生のものは比較的ソレイユで目撃されることが多い。これはドラゴンが魔術と深い関係にある生き物だからだといわれている。
<以後非公開データ ― ソレイユ国立魔術学院極秘資料より ―>
ドラゴンは卵から生まれる。
そしてどんなドラゴンであろうと羽化直後は”無垢竜”と呼ばれる状態で生まれてくる。
これはワニやサンショウウオを巨大化して羽をつけたような外見をしていて、色は白いことが多い。
無垢竜期は雑食であり、草や動物や石など何でも食べる。
これはただ雑食なだけではなく、食べる度にその特徴を自らに取り込んでいく(例えば石を食べれば鱗が硬くなるなど)特徴がある。
これを繰り返し、ドラゴンは「自らの存在を好きなように変化」させることが出来る。
その成長に上限はなく、数百年も生きればほぼ他の生命では太刀打ちできない存在へと進化する。
この特性のため、全てのドラゴンはそれぞれまったく違う特徴を持った生命体になる。
例えばミラで未だ”邪神”として語り継がれる悪龍は特に人間の肉を好んで食べるドラゴンであり、人間を摂取する事に特化した存在であった。
また、物質的な進化を望まず”夢”を食べ続けることで自身を精神世界に住まう存在へと進化させたドラゴンも存在する。(もはや”存在”とはいえないかもし
れないが……)
しかし、注意すべき点はドラゴンに退化は存在しないということである。
食べ続けることで進化し続けるドラゴンは、それ故に際限なく食べる量が増えていく。
最終的に小島程の大きさになり、大陸を齧るほどになった例もあるという。
それ故にドラゴンは陸上水中問わず全ての生命と敵対する運命にあり、ドラゴンを見つけた場合お互いの存在をかけて戦わざるをえない。
歴史には殆ど残されていないが、御伽噺の怪物や伝説の魔王といった存在の不確かな敵役のモデルは、ドラゴンであることが多いといわれている。
しかしドラゴンも人間に匹敵する自我と思考があるため、戦いを避けようとする。
そのためドラゴンは巨大になればなるほど自らを隠匿する術を覚え、多くは長い眠りに付くのである。
ちなみに全てのドラゴンは卵を産むことから雌雄同体…… あるいは雌である
と言われている。
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月刊ネコシー
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(分類:娯楽)
「別に観るのは構わんが、金を取ってしまってもいいのだろう?(サブタイトル)」
ネコシー一族の主な収入源その1
人気があるのを利用して、どのネコシーが何処で働いてどんな事をしているを収録したり、プロマイドを封入していたりする雑誌。
最近はグラビア雑誌の側面も強く、プロモーションビデオも入れてみようかと編集者と相談中だとか。 |
ネコシー・フェスタ
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(分類:娯楽)
「にゃんこに抱かれ溺死しろ!(サブタイトル)」
ネコシー一族の主な収入源その2
半年に一度、ハザードの何処かで大陸中のネコシーが集まって開店するネコシーだけのメイド喫茶。
開催は、出展一ヶ月前に月刊ネコシーで公表される。
普段働いている者が殆どではあるが、大抵職場の理解があるので集まりはいい。
完全予約制で一週間営業だが、始めてからというもの満員御礼、空席が無い程の人気を誇るとか。
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ハンター
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異貌の体は特殊な物質で出来ていることが多く、革
や角などは高価で売買される他、肉から抽出される”LL”は貴重なエネルギーである。
そのため異貌狩りで生計を立てる狩人がこの世界には多い。
またその戦闘能力の高さから人々より問題解決を依頼されることもあり、それも彼らの収入の1つである。
狩人というより”何でも屋”という印象が強いだろう。
階梯の認定やそういった依頼の斡旋を行う”ハンターギルド”も存在し、大抵のハンターはここを通じて名前を登録し階梯を取得している。
また、人間にかけられた賞金を狩る者をバウンティハンターと呼び、ハンターとは区別されることもある。 |
ポック
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巨大な黄色いダチョウのような姿をした異貌、イ
メージはチョ○ボ。
最高時速80Km
(荷物等がない場合)で走行可能であり、餌さえ食べさせれば殆ど睡眠も休憩も取らずに連続使用が可能である。
これらはハザードが数千年に渡って遺伝子改良を行ってきた成果だ。
ただ、昼夜問わずハッスルしててうるさいこともある。用途によって色々な種類がいる。
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法術
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世間一般に認識されている魔術とは異なる領域にある、もう一つの魔術系統が法術と呼ばれるもの。
多くの魔術師は己に内包されている魔力を用いて術式を作動させるのに対し、法術とは外気、この世界全てを満たしている瘴気もしくは大気から魔力を抽出し己
の魔力で制御して術式を成す術の総称である。
己の中にある魔力を使うものが魔術師、己の外にある魔力を使うのが法術師と仮定して問題は無い。
一見して便利なようにも思えるが、例外を除き、外気に満ちる魔力は人間一人が有している魔力量の規定を大きく逸脱して居る為に制御は難しく、制御するため
に様々な術式具を扱い、魔術を扱うよりも更に膨大な知識、及び精密な動作が要求される。
(法術師にもたらされる最高の称号『護身法鬼』レベルになると色々と無視も出来るようだが……)
もし制御に失敗した場合、その術者を中心に多大な被害を被ることも珍しくは無く、結果としてコストパフォーマンスの悪い魔術扱いされているのが現状。
法術師の多くは先ず、制御に失敗した時如何に周りへの被害を少なくするかと
いうのを学ばせられるらしい。
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もう一つの法術
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現在の法術とは異なるもの。
はるか昔五千年以上も前に存在した国『ジパング(様々な呼称があるがここではジパングとする)』に伝えられていたという技術と術式。八百万の神々が住まうとされたその土地に住む人間のみが扱えたという、超常的能力。
二十世紀前後の世界には魔力もLLもナノマシンもなく、超常的な力を人間が扱う術はなく、もう一つの法術≠熹唾だというのが一説。
しかしその二十世紀には今尚伝説として語り継がれる超人部隊月光ナゴヤ支部第十三部隊≠フ存在を証明する文献、その彼等が戦ったとされる超常的種族悪
魔≠フ存在を証明する資料、それらを起因として巻き起こったという説が有力ともなっている第三次世界大戦……数々の『超常と人間とが共にあった証拠』もま
た存在している以上眉唾と簡単に一言で片付けられない。
故に、現段階での落ち着き先は『もしかしたらあったのかもしれない』ということになっている。
その性能はタイマ≠ニ呼ばれていたらしい。
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魔器
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不思議な力を持つが、九十九の鍵とは別物とされている道具の総称。
詳しいことは分かっていないが、瘴気を長期間浴びた物が変じることが多いため無機物においての異貌化としている研究者も多い。
九十九の鍵との大きな違いは全体的な数に決められた規定はなく、同じ効果を持つ道具が複数個現れることも珍しくないが、自発的に作成することはまず無理と
されている(それでも魔器作成に魅入られた者たちは多いが)
一般の人々は九十九の鍵との区別がつかず、『螺旋の降身』など鍵と勘違いされているアイテムも多いが。どちらにせよ人の力では起こせないような力を発揮で
きるため、あまり議論してまで区別をつけようとする人はいないようだ。
ただ、紛らわしいのは代わりが無くこの存在のせいで鍵の収集が難航している節もある。
なお、魔器の発見報告数は西方に比べて東方が圧倒的に多く。異貌や東方の人々がこれらを兵器利用することもあるようだ。
<螺旋の降身>(2011/10/16追加)
九十九の鍵に間違われやすい魔器の一例。
見た目は橙色と紅色が交じり合わずに中で螺旋を描き続けているスーパーボールくらい大きさをした宝玉で。
亀裂のそばで見つかることが多いという特性上、討伐された異貌の腹から見つかるということが殆どである。
その効果は「過去に失われた質量を伴う存在の復元及び修正」
例えばひび割れたお皿。例えば劣化して読めなくなった魔術書。例えば間違えて燃やしてしまった大事な書類。
それらを珠一つにつきひとつだけ完全な状態にして使用者の前にもたらす事ができる。
ただし、あくまで質量を伴う存在のみなので。死者の復活を願うことは不可能。
その場合現れるのは、復活を願った者の肉体のみ、ということになる。
その代わり、体の一部を失った人がその部分を復元させるという使用方法では絶大な効果を生む。
ちなみに宝珠としての形を保っていない物を使った場合、正常な効果が現れないこともあるようだ。 |
魔術回路
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全ての魔術師に存在するもので、これがなければ魔術師にはなれず、魔力も扱えない。
目に見えない神経や血管のようなもので、血管に流れる血液や、神経系を走る電気信号の代わりに魔力が流れている器官と覚えておけばいい。
専用の魔術具(アーティファクト)などがあれば別だが、人間一人で魔力を扱うのならば無ければならないものであり、総じて魔術師は此処から自身の魔力を抽
出して魔術として駆使する。例外は無い。
目に見えないだけで一般人にも触れることは出来るし、魔術師ならば視認することも可能。見えないだけの実在する器官である為損害することもあり、これに損
傷を受けると魔術師は自身の内包する魔力量に異常を来たしたりすることもある。
主に先天性。後天的に付与する試みは現在においても成功した例は殆ど無く、また必要以上に追い求めるとなると人体実験にまで手を出さなければならないため
に法律上では禁止されている。
人体実験禁止の法律が出来るまでには様々に試みが行われ、そのうちの一つの
成功が超能力者の存在。
彼等は血液中に内包された、自身で魔力を生成する機能を持ったナノマシンの力により超常現象を起こす。
(後天的に能力者になった場合のみ。先天的な超能力者も多数存在している為、まだまだ謎は深い)
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魔法使い
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ヘイズと読む。名前の由来は北欧神話の魔女だとか。
この世界に『現存』する魔術以外の魔術を使役するタイプの術士。
多くは遥か昔に朽ち果てたか、忘れ去られた禁術・呪術の類であることが多く、使役する術の殆どが強力である代わりに何らかの形で術者に負荷が掛かる。
また、自身オリジナルの魔術を使役する者も『魔法使い』に分類される。
希少価値は高く、また使役する者の殆どが高度な実力を誇っている事が多い為、同じ階梯でも仕事面で優遇される事が多いとか。
空間を自在に操ることが可能な空間制御術式、
己の心象風景を現実へと編み出す事が出来る空間侵食術式、
自身の身体を炎や雷等の自然現象で構成し多大な力を手に入れる自己強化術式、
等、古代には様々な代物が確認できるが、総てにおいて副作用が確認される為
あまり術者が居ない。
尚、とある条件を満たして三十歳を超えてもヘイズにはなれません。ある意味においての魔法使いにはなれますが。
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魔法使い
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ギスルと読む。「輝く者」という意味らしい。
この世界に『存在』する魔術、呪術、法術、いかなるものにもあてはまらない術式を使役するタイプの術士。
この世界にとっての『奇跡』と呼ばれる現象を扱う、魔術を究極と言えるまでに極めた者のみが名乗れる称号。魔術師なら誰でも憧れると言って過言無し。
ただし『奇跡』を習得すると同時に、今まで扱ってきた『魔術』総てを失う事になるのが欠点。
その術式の殆どが戦闘には役立たないため、賞金稼ぎには向いていないが、大学の教授やら国の指導者やら、就職先には困らない。
一つの世界と一つの世界をつなぐ扉を出現させる術式、
平行世界を行き来出来る術式、
死者を蘇らせる術式、
等々様々な奇跡が確認されているが、今の所生きている『魔法使い』は3人の
み。
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魔法の箒
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ここで言う箒とは、ソレイユにおける移動手段のことである。
地面に魔力を通している都市や都市間道路の上でのみ、この箒は空を飛ぶことができる。
運転手が箒に魔力を注ぎ込むことで魔力同士を反発させて飛行するのだ。
魔術の素質がある者なら、一輪車程度の感覚で乗れるようになる。
その速度は最大で300km/時だが(機体による)、都内では40kmの法定速度を守らなければならない。
因みに伝統として箒と呼ばれているが、CFRP(≒カーボン)性の細長くてタイヤのないバイクといった形をしている。
推進力を生むエンジン部分は機械である。(浮くだけならエンジンは必要ない) |
ライカ
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A.D.3957.11.3、月面上に存在する観測機が『衛星軌道上に展開する無数の生命体反応』を伝える。
4時間後、光学観測を行った月の観測班は、『どろどろした赤黒い粘着質の物質が、辛うじて犬のような四足歩行の動物らしき形状をとっている』モノを、大量
に目にすることになる。
この時点では、この謎の生命体群はただ地球の周りを漂うだけで、発見から4日後に忽然と姿を消してしまう。
再びそれらが姿を現したのは消滅から3日後(発見から一週間後)、場所はラクナスの地方都市であった。
後にライカと呼ばれる、地上に降りたこの生命体は、「人間と人間が作った構造物」のみを標的として暴れまわった。二十匹余りのライカによって、この都市が
地図から消えさるまでには半日とかからなかったという。
ライカの身体は異常な高熱に包まれており、状況に応じて自在に形を変える。そして人間を飲み込み、焼き尽くすのである。
また、ライカ(ロシア語で「吠え屋」の意)の由来ともなったその咆哮は、半径1キロにまで響き渡って人間の脳波にのみピンポイントで干渉し、精神崩壊を起
こし生者を廃人に変える。
だが、ライカの最も恐ろしい点は「どこにでも現れる」ことだろう。突然街のど真ん中に現れたかと思えば破壊の限りを尽くし、そこにあった「人間とそれに由
来するモノ」を破壊し終えると、忽然と姿を消すのである。
しかし破壊活動を終える前に姿を消したという例は無い。たとえ自らが殺されそうになったとしても、である。
ライカの発見から既に3000年以上が経過したが、彼(あるいは彼女)らの目撃情報は極めて少なく、事情を知るラクナス上層部や一部の識者を除けば、ライ
カは異貌の一種だと思われている。
しかしラクナスを中心に三国家で研究されてきたにも関わらず、ライカの正体は全く不明、というのが現状である。
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ラクシズ
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ラクナスの国政、ライフラインの管理、ネットワークの統括、国防、全てを同時にこなす超高性能AIである。
何事も平等で効率的な運営を行い、人間が要らなくなるほどラクナスの生活を向上させていた。
首脳AIとも言われ、ラクナスは事実上ラクシズに運営されていた。
最近では4.0バージョンアップにおいて革命的な処理速度の向上と、それに伴って「人間の感情を理解する」と言う機能を得ていた。
が、それに寄り『他国との戦争』が最も平和維持の近道と考えるようになったラクシズは人間に隠れて兵器BabeLを用いた第四次世界戦争を計画する。
しかし不幸にもそれらの一部を逃亡者達に見られ、破壊されることになった。
これに寄り機械に頼りっぱなしだったラクナスは致命的な混乱を起こすことになる……。 |
ロードオブアビス
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世界で唯一『月光』に対抗し、またソレだけの戦力を持つ賞金稼ぎ集団。
『月光』が比較的賞金首を生かして捉える傾向にあるのに対し
『ロード・オブ・アビス』は問答無用で首を跳ねることから『世界最恐の首狩り集団』の呼び名も高い。
その性質のせいか非常に仲が悪いコトで有名。
その起源は第三次世界大戦前まで遡るというが、詳細は不明。
決着を忘れてたら此処まで延びたのだとかいう噂ごと、千年単位で喧嘩してる集団。
メンバーはソレゾレ『色』で呼び合い、宗主『アビス』の元で活動をする。
兵数は100を越さないが、一人一人が相当の実力者であり『人の形をした戦略兵器』とまで呼ばれる。少人数ながらも『月光』に対抗出来る理由であり、宗主
に至っては『到達者』だと噂されているとか。
(画像)
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宗主”アビス
・”
マザー”ブラック
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ロードオブアビス
情報データベース『sprite』
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ロード・オブ・アビスがこれまでの活動で手に入れてきた情報や技術に関するノウハウ等が一挙にまとめられているデータベース。五千年の歴史を持つ組織ら
しくその量は膨大の一言に尽きる上、現在も日々新たな情報が追加されている。
ものによっては一定の権限がなければ見れない情報もあるが、基本的に組織内の人間であれば閲覧可能。
その性質上外部からの侵入を完璧にシャットダウンするためのセキュリティが張り巡らされており、某ラクナス凄腕ハッカーをもってしても破れなかったほど。
管理者であるグリーンが最近組織に復帰した際、静養で暇な時間を使って自分が居ない間に溜まっていたデータを整理したついでに色々と改良したのだが、方方
から聞いた要望を反映させた結果妙な意味で超進化するに至った。
まず、データベース内での情報検索やスクラップ機能などを行うサポートキャラ(どっかの騎士とかどっかの人狼とかどっかのけもみーとかどっかのロボとか
どっかの幼女に似てる)を作成。ラクシズばりの人工知能に本人たちの思考パターンや感情のデータを組み込んだものを搭載し、優秀な情報処理能力と感情豊か
なおしゃべり機能を実現させた。
ちなみにアクセス回数に応じてキャラの態度が変わったり。閲覧またはデータベースに登録するに価する有意義な成果を上げると蓄積されるポイントでアイテム
を購入でき、キャラにプレゼントが可能。
服をあげれば次回のアクセス時にそれを着ている。
グラフィックは(・ω・)なデフォルメタイプとCG化されたリアルタイプの二つから切り替え可能。本人たちの声をサンプリングし、違和感のない流暢な会話
をフルボイスで流せるようにした。
なお、携帯端末にキャラを移すことも可能。
…という、データベースなんだか新しいゲームなんだか分からないことになっているが、ボイスやグラフィックなどのパーツはアビスの私的研究所のメンバーが
主に制作。
当然レッドには内密にするはずだったが、バレないわけがなく。
主な首謀者であるアビスとシェリルは十日間の逆磔。
片棒を担いで構築をしたグリーンには3日間おやつ抜きの刑が処された。
ちなみにシェリルが「レッドさんにバレた時自分がモデルになってるとマジで殺されそうなんで、別のモデルを使いましょう」と言ったせいでこんなことになっ
たとか。 |
BabeL(兵器)
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この項では兵器としてのBabeLを紹介する。
正式には『物質電送式ゼロ距離爆撃兵器:BabeL』、敵国に予め小型物質転送装置を設置することに寄り、その場所に一瞬でギガトン級の核兵器を出現させ
るという恐ろしい兵器である。
第三次世界大戦時はこの兵器が開発されたことに寄り始まり、そして終ったといっても過言ではない。
たった一発で国が消滅し、空の色が塗り替えられ、大地は地獄に変わる。
後期の物質転送装置は冷蔵庫ほどのサイズであり、各国はこれを見つけるため、持ち込ませないために人間不信になりそうなほどの監視体制を敷き、やがては滅
びていった。
現在は物質電送装置の完全なサーチが可能になっており、使用は非常に困難といえる。
第二次南極条約において全世界が所持しないことを約束しているが、現実には存在している。 |
LuceLente
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通称”LL”、異貌の肉から抽出される高純度の
エネルギー体である。半透明のジェル状。
これをエネルギー利用し始めたのはラクナスが最初だが、利便性が高いため各国でエネルギー資源に採用されている。
大体1Kgの肉から100g抽出でき、平均的な家庭ならそれで一週間は暮らせる。 |
Living Puppet series |
通称『LP』
Veratyr社が作る生体パーツで構成された人工生命体の総称。
頭の中には脳の変わりに動物(依頼次第では人)の遺伝子データが組み込まれたチップを有し、それを拠り所に主人の判別や簡単な思考を行う。
ハザードの富裕層を中心に各国で販売されており、用途は主に召使や門番、護衛として使われる事が多く。一部のマニアの間で戦闘用のLP同士を戦わせる大会
も頻繁に行われている。
素体の性別や容姿は好みにカスタマイズすることができるが、戦闘能力を持った素体は通常のものよりも値段が倍になる。
特徴として、右肩に商品ロゴと識別バーコードが掘り込まれており、首か手首に制御装置がついている。これが壊れると主人に従わなければいけないという強制
感が消えてしまうため、逃げられるか運が悪いと危害を向けられる場合がある。
感情というものが皆無に近いほど微弱で、教え込めば感情表現豊かに喋らせることは可能。
ただしあくまでそのように振舞う教育をされただけなので厳密には感情的な行動ではない。
表にいると盗まれる事が多いため室内にいる事が多いが、自力で制御装置を破壊したり持ち主に捨てられた野良が徘徊してるケースがある。 |