大航海時代V Costa del Sol
最後の冒険
F「世界一周航路のヒントは、1510年まで発刊されないので、それまでに見つけにくいものを探し出しておく。自宅の百科事典で確認しよう。ないのは?」
A「えーっと、生物の11、18、22と23、42番。地理の8番。迷信の10番、13番。歴史の17番。宝物の19番。あとは宗教の12と28番……だな」
F「生物の11と23はガラパゴス諸島。残りも上陸してみればたぶん見つかる。洋上で探してたでしょ?」
A「……そうかも。判った、付近の島に上陸だな」
F「迷信の10番はカスピ海付近をうろつくと見つかる。13番は南米のかなり南だね。歴史と宝物の残りはモヘンジョ・ダロ、そう云えば場所は判るよね。宗教の残りは……ヨーロッパの都市をひと通り回れば見つかる」
A「地理は?」
F「肝心の世界一周だよ」
A「あ、そーいうことか……。じゃぁ、今はその辺を回ると。行ってくるぜ〜」
F「いったんさい〜」
(数ヵ月後)
A「ただいまー!帰ってきたぞー!名声もずいぶんと稼いだ!」
F「よしよし。あとは1510年まで、カミさんと乳繰りあってろ。このスケベ」
A「けしかけておいてその台詞か?やることやるけどよ……。省略!」
F「はい、1510年になりました。世界一周航路をプレゼンしてきなさい」
A「博士、引き受けてくれるかなぁ」
F「王宮に行け!今さらファレイロ博士にプレゼンをしてどうする!」
A「半ば本音だよ。王宮に行って……よしよし、プレゼン成功」
F「うむ、最後のミッションだ。心して出陣いたせ」
マルガリータ「気をつけて行ってきてね、あなた……」
A「碇を上げい!号砲を放て!全艦、出港!」
ニコ「よーそろーっ!」
F「えーっと、世界一周とはいえやることは普段と同じ。ケープタウン発、マラッカ海峡・マゼラン海峡経由、ケープタウン行き。安全を期す意味でバンタムとナスカで補給はすべきだけど、他は全て南極航路で」
A「ホントに変わらんのね……?楽なのはいいけど。とりあえず、ケープでひと休みー」
F「ひと休みー」
A「南極航路でマラッカ海峡まで行って、通って、バンタムでひと休みー」
F「ひと休みー」
A「これまた南極航路で太平洋を横断、ある程度渡ったらナスカまで斜めに突っ切って、ナスカでひと休みー」
F「ひと休みー」
A「マゼラン海峡通過して、そのまま大西洋を斜めに横断、まっすぐセビリャに突っ込んで」
F「ひと休みー」
A「起きろ!何だ、半年とかからんじゃないか……」
F「80日間世界一周ってあったね。狙ってみたら?」
ニコ「……はて?おかしいな、航海日誌が1日ずれてる」
A「つけ間違いか?……いや、それはないな。30年に渡って俺を支えてくれた副官だし」
F「よく使い込んだよ、こんな奴……。えーっと、世界一周時に発生する日付云々のイベントは、副官の科学スキルで異なる結果があるらしいです。知らんけど」
A「というわけだ。お前が間違えたんじゃなくて、お前が間抜けなだけだぞ、ニコラス」
ニコ「はぁ、安心していいのか何なのか、今ひとつ判りかねますが……?」
F「妙にリアルな受け答えだな、おい……。あとは、スポンサーに報告すれば、手放しで喜んでくれた上にムービーが流れる。よくやった、Aくん提督!これで世界の宝はあんたのものになった!」
ドナ「おめでとうございます、提督!」
A「おぅ!いやー、苦節30年、長かった……。ロドリゴは今、どこで何をしているのだろう」
F「この前酒場で見たような気がしたけど、違うロドリゴだったかな……?ともあれ、これで事実上のゲーム終了だ」
A「ミッションコンプリート!よくやった俺様!刹那に惑えーっ!」
ニコ「金貨266枚で、もう一度提督の船に乗りますよ?」
2『って、そーいう感動台無しにするようなオチをつけるなーっ!』