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200回あとがき

『おつかれさまでした!』
F「ぅわ、びっくりした!? ……なんじゃお前ら、いきなり」
三妹「素直にねぎらっただけよ」
F「お前に素直さが残っていたとは初耳だがな」
三妹「アンタにだけは云われたくないわよ。ちっちゃい頃のアンタはあんなに素直だったのに、トシ取ってすっかり薄れて。素直な心をどこに置き忘れてきたのかしらねー」
F「心当たりはお前の胎内くらいだが、それならどうしてお前が素直じゃないのか理解に苦しむ」
三妹「そりゃ、ふたりも産めばそんなモンなくなるわよ」
F「……珍しく、クチで負けたような気がしないでもない」
A「フルスロットルだなぁ……」
ヤスの妻「3年どころか30年近く前からこうだよ、えーじろとちーちゃんは」
F「えーじろ呼ぶな。……まぁ、ともあれ。英雄たちの130年戦争に、ようやっと区切りをつけられた。やり残したことも数多いけど、形にはできたと思う」
A「はじめたときはホント、こんな時代まで続けるとは思わなかったからなぁ……長くてもせいぜい孔明が死ぬまで」
うっかり長兄「その話はするな、頼むから!」
F「あっはは……。まぁ、ちょっと真面目なオハナシしていいか?」
三妹「はい、全員。静粛に」
F「しなくていいが。僕は、エロゲのシナリオとか別名でいろいろと書いていて、いちおうそういうのをお仕事にしている。ご存知の通りこーいうお仕事には編集という検閲が介入してね」
A「検閲云うなよ」
F「若い頃、ひいばあさんから『キミのおばあさんはキミのことを大事に思っています、ですが少し喋りすぎです』って手紙が届いたことがあるぞ」
A「それ、ばーちゃんからじゃねーだろ!」
Y「共産主義だったンだなぁ」
F「思えば懐かしい。だが、この『私釈』はお仕事でやってたワケじゃないから、基本的に編集は受けていない。僕が自分でやっていただけだ」
A「完全自筆ってコトか」
F「それだけに、普段なら会社が受けてくれる酷評とか非難とかも、ぜんぶ自分で受けなきゃいけない。僕が仕上げたンだから当然だけど、悲喜の心境が普段とは格段に違ってね。嬉しいのも悲しいのも、段違いなんだよ」
Y「編集されているならひとのせいにもできるが、それができないからな。いい声は独り占めできる半面、悪い声も一身で受けねばならん。……まぁ、どんな仕事でもそういう面はあるが」
F「前にも云ったけど、僕はわがままでね。いちど編集抜きで、検閲を受けずに思う存分書いてみたかった。それがどんな評価になるにせよ、だ。正直な本音を口にするなら、誰に何を云われてもいいンだよ。姐さんがほめてくれれば」
ヤスの妻「……母さんは、コレを読んだらどう思うかな」
F「さてね。オレには甘いヒトだったけど、できなかったこともやり残したことも多いから」
ヤスの妻「うん、多いね」
F「やかましいわ。……まぁ、その辺りをこれからしていこうかな、と。今回で、時系列で見ていく『私釈三国志』は終わって、次からは、個別人物伝『History Members 三国志編』をお送りします」
Y「まただまされた!?」
F「え? 僕、お前に何か云ってたか?」
Y「………………いや、聞いてないが」
A「えーっと、うっかりヤス兵衛はさておいて、ひすとりーめんばーず……歴史上の人物?」
F「そのままじゃね」
A「で、三国志編……」
F「他の時代でも他の地域でも、ある程度は講釈できるぞ。まぁ、"次"にどの時代を講釈するのかまだ決心はつかんが」
Y「編年体から紀伝体に切り替えるワケか」
F「そんなところだ。やり残したことできなかったこと、あるいは先延ばししていたこと。……地図とか年表とかも含めて、宿題が多いからなぁ」
A「リクエストの消化も大変じゃね」
F「あっはは。……では、改めまして。ここまでおつきあいいただいた皆様、本当にありがとうございました。3年間長々続けてきましたが、この先はタイトル的に続けられないと判断し、316年の西晋滅亡をもって三国志の終了とさせていただきます。続けたいのが本心だけど、さすがに『この先』は三国志と呼べない、と判断しました」
Y「仕方ないだろうな。ネタも少なそうだし」
F「ネタはあるさ。317年以降、劉聡・石勒・李雄、そして司馬睿と、その子孫たちの繰り広げる五胡十六国の時代については、いずれフォローする日が来れば、ということで」
A「前に戻るか先に進むか、あるいは時代をすっ飛ぶか」
ヤスの妻「すっ飛んで『私釈蒼き狼・全国版』に一票!」
Y「全国版て……」
ヤスの妻「151回参照かな。東は源平合戦西は十字軍まで、ユーラシアを股にかけた200年の時代を!」
F「自分でやれよと云いたいところだが、それもやりたいと思う僕がいる」
A2「……源平合戦は、読みたい」
A「あーさんは日本史好きじゃねぇ」
F「アキラは?」
A「ん? んー……アキラが云ったら、その時代にするだろ?」
F「まぁ、お前のリクエストは最優先するぞ」
A「だったら黙ろう。ふふふのふ」
F「この野郎。まぁ、ともあれ。協力者の皆様、史料提供いただいている皆様、それに史料の著者の皆様。本当にありがとうございました。陳寿・羅貫中に劉備・曹操・孔明ほか、これまでに出演した1234名の皆さんにも。皆様のおかげで、ここまで続けられたワケですから」
A「狙ったよな」
F「無理してそろえた! あと、途中から完全に関係なくなっていましたが『恋姫』および『真・恋姫』スタッフの皆さまに。正直、『恋姫』がなかったら講釈しようって気にならなかった……かはともかく、はじめた理由がちっぽけな対抗意識だったのは事実なので。ありがとうございました」
A「ありがとうでーす」
F「で……師匠とお前たちにも。世話になったな」
A「よせやい、まだ続くンだろ?」
F「まぁ、な。……では、1ヶ月ほどお休みいただいて、12月頭くらいに『HM』第1回をお送りしたいな、と考えています。その間に、番外編の総集編とか恋姫RPGとかを出しておければな、と」
Y「冬コミが不参加だからなぁ」
A「アキラが新婚さんなのと……」
F「僕のところも出産予定日が12月末でね、動くに動けんのだ。ために、前倒しして出しておきたいところで……まぁ、予定ですが。……えーっと、連絡はそんなところかな」
A「3年間、おつかれさまでした」
F「うん、疲れた。でも、楽しかったよ」
A「……そうじゃね」
F「それでは、お約束の締めとさせていただきます。続きは次回の、次なる講釈で」
A「よろしくっ!」
Y「また、お会いしましょう」

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