テングチョウ

Libythea celtis celtoides



概要

食餌 主食:県内ではほとんどの場合ニレ科エノキが利用される。
代替:ニレ科エノキ属各種(エゾエノキ、クワノハエノキ)が可能。ムニンエノキ(ウラジロエノキ)は試していない。近縁のケヤキやムクノキは与えても食べない。
増殖:エノキ実生取り木(高取)が可能。挿し木、根伏せもできるが活着率が低く、やや難しい。実生は10月中旬〜11月に採取、半乾燥保存し翌春に撒く。室内や温室で栽培可能な場合は採取後すぐに蒔いても発芽する。取り木は一般的な落葉樹の方法に準じる。 増殖法ではないが、実生苗の山採りも可能。大木になるので、鉢植えにしたほうが無難。ただ、採取の際に根を乾かしてしまうと活着率が極端に落ちるので、乾燥させないよう根の周りの土は落とさないように注意すること。
採集 ステージ:幼虫。卵はのびようとしている新芽などに埋め込むようにして産付されるため、案外見つけにくい。幼虫は通常葉表などで静止していることが多く、食樹をゆすると糸を引いて落ちてくる習性があるため比較的容易。蛹は食樹につく場合が多いが、色が紛らわしいため比較的見つけにくい。
適期:卵は4月下旬〜5月上旬、幼虫は5月〜6月上旬、蛹は6月中旬頃まで。第2化のある年は卵が6月中旬〜7月上旬、幼虫が7月。蛹は7月下旬〜8月上旬。
難度 幼虫:飼育そのものは比較的容易。あまり手はかからない。
成虫:生態を考えるとほとんど不可能
採卵:不明。情報を乞う。
飼育法  食樹の水揚げが悪いので、花瓶挿しなどではほとんど不可能。 鉢植えもしくは地植えにしたほうが良い。幼虫は全齢期を通じてほとんど硬化した葉を食べないので常に新芽を用意する必要がある。密閉容器で飼育した場合、新芽は腐りやすいので注意が必要である。
備考  蛹から脱出するヒメバチの一種が知られるが、寄生率はそれほど高くないようである。

記録

採集 記録 性別 食餌 備考
St Date Loc 産卵 孵化 終齢 前蛹 蛹化 羽化 産卵 給餌
2005年 第2化
1 E 2005/6/25 千葉市緑区 6/20 6/26 7/5 7/8 7/9 7/15 エノキ エノキ  
2 E 2005/6/25 千葉市緑区 6/21 6/27 7/5 7/8 7/9 7/16 エノキ エノキ  
3 E 2005/6/25 千葉市緑区 6/21 6/28 7/6 7/9 7/10 7/16 エノキ エノキ  
※採集総数5個体。死亡個体2(E:孵化せず)。死因は不明。羽化個体3。

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