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食餌 | 主食:タデ科のギシギシ、スイバ。 代替:同じRumix属のヒメスイバ、アレチギシギシ、エゾノギシギシナガバギシギシなどの外来種も利用可能。 増殖:ギシギシ:実生、株分け、根伏せが可能で、いずれも容易。実生は、越年草であるため、夏季に熟した果実はすぐに鉢などに蒔き、上から1p〜2p程度土をかぶせて乾燥しないように明るい日陰に置く。株分け、根伏せは一般の草本に準ずる。いずれも季節を問わない。荒地の雑草であるから、実際には増殖の必要性は薄い。草取りがてらにそこいらから採ってくれば十分である。 |
採集 | ステージ:卵、幼虫。卵は食草の葉裏もしくは葉柄に1個ずつ産付されるが、難しくはないが根際に近い部分にあることが多いので、結構骨が折れる。幼虫は全期間を通して食草の葉裏にいるため、葉裏を丹念に探すと容易に発見できる。ただ、若齢時は小さく、葉裏の葉肉のみを食べた窪みに潜んでいることが多いので、目を皿のようにして探さないと見逃してしまう。越冬幼虫は食草のロゼット葉の基部に潜んでいるが、完全には休眠せず、暖かい日には摂食するので結構探しやすい。 適期:卵は3月下旬〜11月上旬、幼虫は4月〜10月末まで断続的。越冬幼虫は11月中旬〜翌2月末ごろまで。 |
難度 | 幼虫:容易。食草さえ切らさなければ、ほとんど手がかからないくらいカンタン。 成虫:可能。飛翔力は弱くないが、あまり移動性は強くないので、吸蜜用の花を用意しておけば室内でも十分に飼育可能。 採卵:容易。成熟した♂♀を容器などにいれ、明るい日陰などに置いておくと勝手に交尾してくれる。また、交尾済みの♀を食草と一緒に容器などに入れておけば、狂ったように産卵する。ただし、容器の温度が上がり過ぎないように注意し、長くても交尾の際には1時間、産卵の際には2時間を目安として、それ以外の時間には薄暗い場所において十分に休息させる必要がある。 |
飼育法 | 食草が腐りやすいので、密閉容器などで飼育するとウイルス病などで融けて死ぬ個体が多い。食草の水揚げは非常によいので、花瓶に挿したり鉢植えにして、開放飼育を行ったほうが無難。全幼虫期間を通じて食草を離れることはほとんどないので、ネットがけも必要ない。若齢幼虫は目立たないので、食草を交換する際には一緒に捨ててしまわないように注意が必要。 ただ、蛹化の際にはほぼ例外なく食草を離れるので、容器に枯葉などを入れてやるとよい。 |
備考 | 卵の孵化率も高く、幼虫も比較的丈夫なので、飼育の初心者に最適な種のひとつ。 |
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採集 | 記録 | 型 | 性別 | 食餌 | 備考 | |||||||||
St | Date | Loc | 産卵 | 孵化 | 終齢 | 前蛹 | 蛹化 | 羽化 | 産卵 | 給餌 | ||||
2004年 第3化(夏型) | ||||||||||||||
1 | E | 2004/6/20 | 千葉市緑区 | 6/18 | 6/24 | 7/3 | 7/10 | 7/11 | 7/21 | 青斑 | ♂ | ギシギシ | ギシギシ | |
2 | E | 2004/6/20 | 千葉市緑区 | 6/18 | 6/25 | 7/4 | 7/11 | 7/12 | 7/22 | 青斑 | ♀ | ギシギシ | ギシギシ | |
3 | E | 2004/6/20 | 千葉市緑区 | 6/18 | 6/25 | 7/4 | 7/12 | 7/13 | 7/22 | − | ♂ | ギシギシ | ギシギシ | |
4 | E | 2004/6/20 | 千葉市緑区 | 6/19 | 6/25 | 7/4 | 7/12 | 7/13 | 7/23 | 青斑 | ♀ | ギシギシ | ギシギシ | |
5 | E | 2004/6/23 | 千葉市緑区 | 6/19 | 6/25 | 7/6 | 7/13 | 7/14 | 7/24 | − | ♂ | ギシギシ | ギシギシ | |
6 | E | 2004/6/20 | 千葉市緑区 | 6/20 | 6/26 | 7/8 | 7/14 | 7/15 | 7/25 | − | ♀ | ギシギシ | ギシギシ | |
7 | E | 2004/6/23 | 千葉市緑区 | 6/20 | 6/27 | 7/10 | 7/16 | 7/17 | 7/27 | − | ♀ | ギシギシ | ギシギシ | |
※採集総数7個体、羽化個体7。 |
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