2009年ドラフト総括


◇2009年ドラフト会議指名結果

高校生リスト一覧(別ウインドウ)   大学生リスト一覧(別ウインドウ)

入札 次候補 2位↓ 3位↑ 4位↓ 5位↑ 6位↓ 7位↑ 8位
Bs 古川秀一 左投
日本文理大
- 比嘉幹貴 右投
日立製作所
山田修義 左投
敦賀気比
前田祐二 左投
BC・福井
阿南 徹
日通
選択終了 - -
YB 筒香嘉智 左内
横浜高校
- 加賀 繁 右投
住金鹿島
安斉雄虎 右投
向上
眞下貴之 左投
東海大望洋
福田岳洋 右投
四国IL・香川
選択終了 - -
M 荻野貴司 右外
トヨタ自動車
- 大谷智久 右投
トヨタ自動車
大嶺翔太 右内
八重山商工
清田育宏 右外
NTT東日本
選択終了 - - -
C 今村 猛 右投
清峰
- 堂林翔太 右内
中京大中京
武内久士 右投
法政大
庄司隼人 右内
常葉橘
伊東昴大 左投
盛岡大付属
川口盛外 左投
王子製紙
選択終了 -
L 菊池雄星 左投
花巻東
- 美沢 将 右内
第一工業大
岩尾利弘 右投
別府大
石川 貢 左内
東邦
松下健太 右投
早大
岡本洋介 右投
ヤマハ
選択終了 -
T 菊池雄星 左投
花巻東
二神一人 右投
法政大
藤原正典 左投
立命大
甲斐雄平 右外
福岡大
秋山拓巳 右投
西条
藤川俊介 右外
近大
原口文仁 右捕
帝京高
選択終了 -
H 今宮健太 右内
明豊
- 川原弘之 左投
福岡大大濠
下沖勇樹 右投
光星学院
中原恵司 右外
亜大
豊福晃司 左内
鳥栖
選択終了 - -
YS 菊池雄星 左投
花巻東
中澤雅人 左投
トヨタ自動車
山本哲哉 右投
三菱重工神戸
荒木貴裕 右内
近大
平井 諒 右投
帝京五
松井 淳 左外
日大国際関係
選択終了 - -
E 菊池雄星 左投
花巻東
戸村健次 右投
立大
西田哲朗 右内
関大一高
小関翔太 右捕
東筑紫学園
高堀和也 右投
三菱自岡崎
土屋朋弘 右投
シティライト岡山
選択終了 - -
D 菊池雄星 左投
花巻東
岡田俊哉 左投
智弁和歌山
小川龍也 左投
千葉英和
中田亮二 左内
亜大
松井佑介 右外
東農大
大島洋平 左外
日本生命
×諏訪部貴大
右投 ホンダ
松井雅人
左捕 上武大
吉田利一 右捕
奈良産大
F 菊池雄星 左投
花巻東
中村 勝 右投
春日部共栄
大塚 豊 右投
創価大
加藤政義 左内
九州国際大
運天ジョンクレイトン
右投 浦添工
増井浩俊 右投
東芝
荒張裕司 右捕
四国IL・徳島
選択終了 -
G 長野久義 右外
ホンダ
- 鬼屋敷正人
右捕 近大高専
土本恭平 右投
JR東海
市川友也 右捕
鷺宮製作所
小野淳平 右投
日本文理大
選択終了 - -

育成枠ドラフト
1位 2位 3位
Bs - - -
YB 国吉佑樹 秀岳館 小林公太 多摩大聖ヶ丘 選択終了
M 山室公志郎 青学大 選択終了 -
C 永川光浩 龍谷大 中村亘佑 横浜商大高 選択終了
L - - -
T 高田周平 北陸BC信濃 田上健一 創価大 選択終了
H - - -
YS 曲尾マイケ 青森山田 麻生知史 日大国際関係 選択終了
E 松井宏次 四国IL・長崎 選択終了 -
D 矢地健人 高岡法科大 赤田龍一郎 愛知大 選択終了
F - - -
G 星野真澄 北陸BC信濃 河野元貴 九州国際大付 ×陽川尚将 金光大阪


 今年は不作だからね…。
2009年に何度となく聞かれたり書かれたりした言葉だった。しかしこの言葉はこれまで幾度となく聞かれたが、それは春先だけの話で夏を越え秋が近づくにつれ、消えていく言葉でもあった。
 2007年の夏、東北に一人の高校生の名前が挙がる。花巻東・菊池雄星。1年生とは思えない180pを超える長身、放たれる145qのストレート。いまでは毎年一人出てくるようになった1年生の145km投手。しかし菊池雄星は左腕だった。怖いもの知らずで投げるストレートはバッターに向かっていく。派手なパフォーマンスはないが勢いと力で向かっていく荒々しい投球スタイルだった。甲子園に出場しそのポテンシャルを見せるもチームは1回戦で敗れた。しかしこの世代をリードする選手として全国に認められた瞬間でもあった。プロの東北担当スカウトは当年のドラフト候補を追いつつも菊池投手をマークしていた。
 同じように1年生で注目を集めたのは常葉橘高校の庄司隼人。常葉橘中学では軟式野球で全国大会に出場、144qをマークした。高校入学後春に先発して勝利しそのままエースとしてチームを引っ張る事になる。
 野手では横浜高校にまた大物が入学する。和歌山県出身で全国ベスト8に進んだ堺ビックボーイズの4番、筒香嘉智。チームでは30本塁打を放ち、富田林シニアの京田勇貴選手らとともに少年野球の中心選手として注目されていた。横浜高校では紀田彰一以来の1年生での4番打者となった。
 大学野球では法政大の武内久士投手が1年生で150qを連発。制球がままならず粗い投球であったものの注目を集めるには十分だった。

◇2008年
 2008年に入り、菊池雄星は球速の魔力に取りつかれる。春に149qまで伸ばしたもののフォームの柔軟さを欠き、1年生の時の球の伸びや思い切り良さを欠いた。そして腰痛により全国の舞台に立つことはできなかった。
 そんな中頭角を表した投手が三人いる。一人は清峰の今村猛。1年に秋に140qを突破し夏の大会では140qの速球とスライダーで本格派の投球を見せた。強靭な体格はまだまだ力を秘めている事を予感させた。もう一人は智弁和歌山の岡田俊哉。174pと小柄なながら、左腕からの伸びのある140qのストレートで強豪を撃破した。常葉菊川に敗れたもののプロのスカウトからは「今年(2008年)の選手を含めてもドラフト1位候補」という評価を得た。
 最後の一人は、横浜の筒香嘉智は春の大会で腰を痛め、夏の予選大会も極度の不振に陥ったが渡辺監督は甲子園でも筒香選手を起用し、浦和学院戦でホームランを放つと、聖光学院戦では2本塁打、個人記録タイとなる1試合8打点をマークし本物の証明をした。

 また秋の明治神宮大会では新たに実力みせた選手がいた。西条の秋山拓巳投手は186pの長身に91sの身体。マウンドが小さく見えるほどのスケールで140km中盤の速球を投げる。打撃でもホームランを量産するパワーヒッターである。鵡川の西藤投手、光星学院の下沖勇樹投手も140q中盤をマークするストレートを見せつけた。その中で注目を集めたのは慶應の白村明弘投手。148qをマークするストレートで次々と空振りを奪い、強豪ひしめく神奈川の代表としての力を見せつけて優勝を果たした。

 大学では立命館の藤原正典投手が力を見せる。春の3試合連続完封勝利を見せ防御率1位となり注目を集めると、秋には6勝をマークしチームを優勝に導くとともに自らもMVPとなる。腕を下げ球の出所を見づらくするフォーム改造により、また自信により球のキレが良くなった。この活躍で大学生投手の中心は藤原投手となった。
 社会人でも2008年のドラフトで、待ちながらも指名されなかったトヨタ自動車・大谷智久投手がドラフト後の日本選手権で大活躍、3試合に先発し完投勝利、1試合はリリーフ登板でピンチを抑えた。悔しさをばねにしたその活躍でMVPを獲得するとともに、翌年のドラフト上位指名を確定させた大会ともなった。また2008年ドラフトで千葉ロッテから指名を受けながらも入団しなかった大物選手がいる。ホンダの長野久義選手だ。大学時のドラフトで日本ハムの指名を拒否、そして2度目の拒否で巨人入りを目指した。

◇2009年
 2008年のドラフトが終わり、2009年のシーズンが始まる。
まずプロが動いたのは立命大・藤原正典投手だった。阪神はドラフト1位候補に挙げると、初練習詣でには巨人、オリックス、北海道日本ハム、東京ヤクルト、横浜が訪れた。スカウト会議では藤原投手のほかに、法政大の武内、二神投手、そして口をそろえて名前が挙がるのが、花巻東・菊池雄星投手だった。
 そのような中、巨人が動く。ホンダの長野久義選手の1位指名を早々と決めた。2008年の大田選手の1位指名もあり、その後何度となく、土壇場で菊池投手を指名するというような噂も流れたが、今年は終始一貫、長野選手1位指名が揺らぐことはなかった。
 早春時点での各球団の指名予想
球団 G F D E YS H T L C M YB BU
上位指名候補選手 長野久義 二神一人
藤原正典
菊池雄星
-------
菊池雄星 松下健太 --------
藤原正典
菊池雄星
------
武内久士
松下健太
-------
筒香嘉智
菊池雄星
藤原正典

 春のセンバツは花巻東の菊池雄星と清峰の今村猛の一騎打ちとなった。菊池雄星投手1回戦で152qをマークし、あわやノーヒットノーランという投球をみせて完封すると2回戦でも完封勝利して復活をみせた。ストレートに加えスライダーで三振を奪える。フォームはややおとなしくなったものの柔らかさが戻り、キレが戻り、制球も安定した。三振を奪うたびに雄たけびを上げる投球に甲子園が酔った。今村猛投手も負けはしない初戦で148qをマーク。投球全体ではスライダーと制球重視のストレートで安打を許すものの、要所では140q中盤の速球がうなりを上げて抑えた。決勝までの自責点はわずか1点だけだった。
 そして決勝で両雄の対決。周囲の盛り上がりとは対照的に二人とも淡々と相手を抑えてゆく。試合もどんどん進み、わずか1点を失った菊池投手が敗れた。試合終了後のあいさつで二人は言葉を交わした。「またここで戦おうな。」

 大学では法政大の二神投手がブレークする。エースとなった自覚で球速も150qをマーク、制球、スライダーも抜群の安定感で4勝0敗、見事法政大を優勝に導いた。続く大学選手権でも3勝を挙げ日本一となるとともにMVPにも輝いた。春を無敗のまま勝ち上がっていった。

 しかし他の大学生選手に目立った活躍は見られない。社会人でも一定レベルに評価できる選手はいるものの、ドラフト1位候補として確実に指名されるような選手の活躍は見られず、冒頭の言葉は夏にも聞かれる事となった。そんな折、2つの衝撃的なニュースが飛び込む。
 一つは慶應高校・白村投手が進学というニュース。最終年となる3年生で、春の大会、夏の大会予選ともに思うような活躍を見せられなかった事から慶應高校初といわれたプロ入りを最後まで迷い断念した。慶應大に入り東京六大学で4年後を目指す事となる。
 そしてもう一つは菊池雄星、メジャー入り、というもの。かねてよりメジャースカウトがマークし、本人もメジャーリーグの言動が多かったが、国内球団が恐れる事態に向かっていく可能性が出てきた。春の大会による疲れから背中に痛みを感じながらも夏の予選を突破し、ひとまず甲子園後まで結論は延ばされることになる。
 予選では千葉に関東NO1左腕と言われた真下貴之投手(東海大望洋)、そして真下と同等の評価を得ていた小川龍也投手(千葉英和)、関東NO1右腕と評された、中村勝(春日部共栄)、センバツ優勝の清峰・今村猛投手、そして横浜の筒香嘉智選手は高校通算69本塁打まで記録を伸ばしつつも甲子園には手が届かなかった。

◇夏
 そして迎えた夏の大会、センバツの優勝投手・今村猛は予選で姿を消し、菊池雄星も不調の中、最後に力を見せたのが明豊・今宮健太と中京大中京・堂林翔太。
今宮選手はセンバツでも149qをマークしていたが甲子園で154qをマーク。またその身体能力で内野手としても俊敏なプレーをみせ、高校通算60本塁打を超えるリストの強さを見せた。堂林選手は中学時代から注目されていた選手で投げても140qをこえるストレートと抜群のキレを見せるスライダーで勝って行けるが、本来はその安定した天才的な打撃に注目が集まっていた。中京大中京の大藤監督も「本来はバッターに専念させたかったがチーム事情で投手をしてもらった」というほどの野球センスを見せていた。3年の春に足を疲労骨折したが、それによって投球スタイルをますますスライダー中心の打たせて取るものに変えてゆき、見事夏の選手権を制した。
 注目NO1の菊池雄星は背筋痛もありフォームを崩して、154qをマークするもののホームランを浴び敗れ去った。中学時に注目を集めていた常葉橘の庄司隼人投手も147qをマーク、西条の秋山投手も148qをマーク、昨年も活躍した岡田俊哉も最後の夏を十分戦って締めくくった。

夏時点での各球団の指名予想
球団 G F D E YS H T L C M YB BU
上位指名候補選手 長野久義 菊池雄星 菊池雄星
岡田俊哉
菊池雄星 菊池雄星
今村 猛
菊池雄星
今村 猛
今宮健太
菊池雄星
真下貴之
菊池雄星
今村 猛
党林翔太
菊池雄星
岡田俊哉
筒香嘉智
菊池雄星
藤原正典
岡田俊哉

◇注目の進路、そしてドラフト会議へ
 そしてドラフトに向かい、注目は菊池雄星投手の進路に集まる。そしてプロアマやメジャーとの関係をクローズアップさせる問題となっていく。国内球団は菊池投手がプロ野球志望届を出さなければ、高校野球連盟の規定により本人と面談ができないままドラフトでも指名できない状態となってしまう不公平さをアマ側に訴えた。これにより菊池投手側はプロ野球志望届を提出、国内、メジャーの各球団と30分づつの面談を行う事となった。国内球団は長野選手を1位指名する巨人も面談を行い、国内球団入りの働きかけを行った一方、メジャー側も現役選手を面談に同席させるなどの力の入れようをみせた。
 そして菊池雄星投手はドラフト直前の10月25日に記者会見を開き、国内球団に進むことを明らかにした。しかし菊池選手の目には涙が光った。これまで何度となく繰り広げられ繰り返されたプロ球団の駆け引きとそれに翻弄される選手の涙、ドラフトや制度が生み出す隙間に流れる溝に流れるが、これまでの国内球団同士によるものからメジャーリーグとのものに変わった。それはいつまで続くのだろう。

 そしてドラフト当日10月29日。
ファン1000人をドラフト会場へ招待するという企画も大成功し、会場は一段と盛り上がる。
読売、横浜、広島東洋、オリックス以外の8球団が菊池投手を指名すると予想され、野茂投手と並ぶかと注目される中、1位指名が始まる。
蓋をあけると、千葉ロッテが菊池投手を回避してトヨタ自動車の荻野選手を、福岡ソフトバンクが今宮健太選手を指名し6球団の抽選となる。そして抽選後に声を上げたのは西武・渡辺監督だった。PL学園の清原選手、横浜高校の松坂投手、そして菊池投手。ここぞというときにくじ運の強さに驚嘆させられる。
 外れ1位でも抽選が繰り返されるかと思われたが、不思議と各球団指名が重複せず1位指名が終了した。
 岡田投手が中日、二神投手、藤原投手が阪神、筒香選手が横浜、今村投手、堂林投手、庄司投手が広島に指名される。秋山拓巳選手は4位まで指名が上がらず、阪神に指名されたものの涙を流した。
 ドラフト中位〜下位では地方の大学や社会人、独立リーグの選手が指名され、スカウトの苦労の成果を表した。
 ドラフト後に近大の藤川選手が3位以下ならば東邦ガス入りという方針をプロ側に説明をしていたにもかかわらず、阪神が5位で指名したこと、また中日6位指名のホンダ諏訪部投手が指名順位の低さからプロ入りに難色を示した。藤川選手は近大・榎本監督や東邦ガスの配慮もありプロ入りを固めたようだが、諏訪部投手は来年を目指すこととなった。

 こうして2009年のドラフトは終了した。冒頭の言葉はドラフト後にも聞かれたのだろうか?

◇あれやこれや
 今年のニュースの中ではやはり菊池投手メジャー行きの動きだろう。これまでアメリカに渡った選手はかなりいる。しかしドラフト候補として注目されながらもプロの指名があるかないかの選手であったため、メジャーリーグとの紳士協定があるという雰囲気であった。しかし昨年の田澤投手のプロ拒否によって、ドラフト1位クラスの選手がメジャーに流出するという事態になってその脅威に気付いて紳士協定など無いに等しいと理解された。苦肉の策として場当たり的な対処もした。まだ田澤投手は学生野球ではない社会人野球の選手として、比較的制度上の壁は低かったと言えるが、今年は違った。アマチュア野球でも学生野球は、特に高野連はプロとの間にものすごく高い壁が存在する。プロの関係者とキャッチボールをすることが大問題と言われるほどだ。非常に保守的な組織である。メジャーの干渉があってこれまで放っておいた問題が改めて明らかになったといえる。
 保守的な事が良い面もある。伝統にこだわった姿も高校野球の魅力の一つだ。しかし、メジャーリーグはドラフトの対象国を広げることを模索していると言われる。他の様々な問題がそうであるように、国内の問題にとらわれこだわっているようでは、グローバル化とそのスピードにやられる。若い高校生や選手たちはその流れを敏感に受け取り、今後世界でプレーしたい選手がどんどん増えるだろう。その時日本のプロアマが今の状態では太刀打ちできないだろう。いくらWBCで世界一になったとしてもだ。

 菊池投手が流した涙を理解し、この問題にどれだけ真剣に取り組むかで今後の日本球界の進む道が見えるだろう。そして、選手が流す涙が減っていくのかもしれない。


 最後に1996年からスタートしたドラフトホームページも12年経ち、干支を一回りしました。早いものです。今年は何もないだろう、今年は問題なくいくだろうと思い長、毎年本当に何かしらあるものです。いろいろと考えさせられました。
 でも今年指名された選手は本当に活躍してほしい!そして菊池投手は松坂投手のように国内で文句のつけようがない活躍を見せて、堂々とメジャーに挑戦してほしい! そしてまた、今村投手を筆頭に菊池選手のライバルたちがどんな成長を見せてどんな戦いを見せるのか本当に楽しみです。それでは毎年重ねる言葉を。

 ドラフトに指名され、プロ野球に入る選手の皆様! おめでとうございます!
 ただし私たちが見ている夢は、選手の皆さんがプロで活躍する姿です。
 プロで活躍し、皆さんが見ていた同じ夢を、今度は将来のプロ野球選手に与えてくれることを期待しています!

 ドラフトに指名されなかった選手の皆さん、数年後、みなさんの名前がもっと大きくなってこのドラフトホームページに掲載することを願い、候補選手のページにスペースを空けて待っています!

 2010年は早稲田の斎藤投手など田中将大世代の選手が大学4年の年になります。高校生も多くの選手が活躍を見せています。
国内球団も体制を整え、すでに選手を追い探し始めています。2010年の秋、どんな選手がどの球団に入っているのでしょうか?
 2010年、ドラフトホームページはどうなっているのか?
 いろいろな思いを抱きつつ、2009年のドラフトホームページを終わりたいと思います。
また1年間、みんなで楽しみましょう!よろしくお願いします。
                          2009年12月6日 ドラフト会議ホームページ yuki


◇2009年ドラフト候補動画

大塚豊(創価大)日本ハムドラフト2位
武内久士(法大)広島3位
二神一人(法大)阪神1位
戸村健次(立大)東北楽天1位
松下健太(早大)西武5位
山室公志朗(青学大)千葉ロッテ育成1位
小林公太(多摩大聖ヶ丘)横浜育成2位
庄司隼人(常葉橘)広島4位
藤原正典(立命大)阪神2位
永川光浩(龍谷大)広島育成1位
秋山拓巳(西条)阪神4位
川原弘之(福岡大大濠)ソフトバンク2位
古川秀一(日本文理大)オリックス1位
小野淳平(日本文理大)読売5位
田上健一(創価大)阪神育成2位
中原恵司(亜大)ソフトバンク4位
中田亮二(亜大)中日3位
松井佑介(東農大)中日4位





原口文仁(帝京)阪神6位
松井淳(日大国際関係)ヤクルト5位
麻生知史(日大国際関係)ヤクルト育成2位
赤田龍一郎(愛知大)中日育成2位
堂林翔太(中京大中京)広島2位
荒木貴裕(近大)ヤクルト3位
藤川俊介(近大)阪神5位
吉田利一(奈良産大)中日8位
甲斐雄平(福岡大)阪神3位
加藤政義(九州国際大)日本ハム3位
河野元貴(九州国際付属)読売育成2位
美沢将(第一工業大)西武2位
比嘉幹貴(日立製作所)オリックス2位
諏訪部貴大(ホンダ)中日6位
増井浩俊(東芝)日本ハム5位
大谷智久(トヨタ自動車)千葉ロッテ2位
中澤雅人(トヨタ自動車)ヤクルト1位
山本哲哉(三菱重工神戸)ヤクルト2位
長野久義(ホンダ)読売1位
清田育宏(NTT東日本)千葉ロッテ4位
荻野貴司(トヨタ自動車)千葉ロッテ1位
大島洋平(日本生命)中日5位


◇12球団ドラフト指名評価
球団 点数 評価
 どの球団も苦しいドラフト戦線だったことは間違いないが、そんな中スカウトの努力で各地からいろんなタイプの選手の指名があった。失敗、という感じ球団はなく、どの球団も平均的に満足できる指名ができている感じがする。
 その中で点数をつけると。
100点 広島東洋、埼玉西武
 90点 読売
 85点 オリックス、阪神、福岡ソフトバンク、中日、北海道日本ハム
 80点 横浜、千葉ロッテ、ヤクルト、東北楽天
となるでしょうか。
 広島は今村、堂林、庄司とミーハーですがでも個人的に一番評価している今村投手の単独指名は見事、ほか全ポジションに多くのすばらしい選手を指名した事は広島ファンも大満足でしょう。
 他はそれほど差はつけられません。
Bs 85点  球団別ドラフトオリックスの指名予想で指摘したように、ポイントは左の先発と左右の中継ぎ投手でした。岡田監督は阪神時代にJFKという強力な中継ぎ抑え陣で勝利してきた経緯をみても中継ぎ抑えの立て直しが第一課題だったので、予想できる結果だったと思います。左の古川投手、右サイドの比嘉投手は大学、社会人での実績も高く、古川投手は150kmの速球と大きなスライダーで空振りを奪える投手。期待できる指名だと思います。4位前田投手、5位阿南投手も即戦力で実績を持つ左腕投手で、前田投手は最速は144kmですがスライダー、チェンジアップで組み立てていく投手で、奪三振王にも輝くなど三振も奪える投手。阿南投手も大きなカーブとストレートのタイミングに差を使って武器にするタイプで、中日の川井投手のような感じか。
 3位ではこれまた左腕の敦賀気比・山田投手を指名。ストレートは140km前後だが、バランスの良いフォームと、球の回転が良く切れがあるため、将来の左のエースに育てたい投手。
 補強ポイントをうめる見事な指名だったと思います。ただし主軸候補など野手の指名もできたのではないかと思う所はあります。
 ドラフトファンとしてみると、3位で山田を獲れたことがよかった、あと5位で阿南投手ならまあ満足、というところか。
YB 80点  横浜の補強ポイントは全ポジションを言って良いがその中でも先発の左腕投手、将来性のある投手、左のスラッガー。まずは今年のNO1スラッガーである筒香選手を1位で獲得できて左のスラッガーを今後気にする必要はなくなった。2位ではおそらくオリックスに2位指名された比嘉投手を狙っていたものと思うが、もう一人挙げていた住金鹿島の加賀投手を指名。球速は140kmだが制球力とシュートで右打者のインコースをえぐる球に魅力があるサイドスローで怪我や不調による欠場が多くなった加藤、木塚と争う中継ぎ投手となる。5位では四国九州アイランドリーグ香川の福田投手を指名。湘南シーレックスとの練習試合で3回を無安打に抑えた投球が評価された。ストレートはMax147qだが、フォークとのコンビネーションがよい。中継ぎ、抑えとして登板機会がありそう。
 その他は、かなり将来性を見込んだ指名で素材型の大型投手の指名をした。3位安斉投手は190cmの大型右腕投手。制球力に難があるが146kmをマークする素質の高い選手。4位ではドラフト1位候補にも名前が挙がっていた東海大望洋の真下貴之投手。こちらも187cmの大型左腕で腕のしなりが素晴らしい左腕投手。育成1位の国吉投手も194cmの大型右腕で球速は130km後半、育成2位の小林公太投手は無名ながら143kmのサイドスローで夏の大会で7回ノーヒットノーランを達成、テストで合格していた投手。いずれにしても横浜には珍しく素材型の投手を集めた。大きな期待もできる反面、1軍で活躍できるかどうかの不安も大きい。
 補強ポイントからいれば、90敗以上しているチームで指名する人数が少ないこと、素材型選手を大量に指名したこと、先発の即戦力左腕がいなかった事に不満が残る。
 ドラフトファンとしてみると、1位筒香と4位で真下は成功!けど、2位加賀、3位安斉は知名度的にもっと下位でとれたんじゃない、といったところか。
M 80点  球団別ドラフト千葉ロッテのページで、一番の課題はリードオフマンと捕手を、次のポイントで中継ぎ投手と右の主軸候補を挙げた。その中で1位指名はトヨタ自動車の荻野選手は強い打球も打てるためトヨタでは主軸を打つが俊足が持ち味で、切り込み隊長として、西岡選手と良いコンビを組める選手だと思う。西村監督が好みそうな選手だ。また3位大嶺選手も高い身体能力を持っている内野手でポスト西岡を狙ってまずは成長したい。4位清田選手は右の主軸候補。左の大松や角中が成長する中右打者としてクリーンナップで活躍できる選手。
 2位大谷投手は中継ぎというよりは先発だろう。昨年の日本選手権で大活躍をみせ、プロでもローテーションを任せられる完成度の高い投手だ。育成1位の山室投手は154kmをマークする投手でスライダーやその他の変化球次第では中継ぎ、抑え候補になれる。
 捕手の指名はなかった。また左腕投手の指名もなかった所をみると、左腕投手は服部、木村、坪井で良いと踏んでいるのだろうか。若干物足りない印象。
 ドラフトファンとしてみると、1位荻野はいいとして2位大谷っていい投手だけど面白みが薄い感じ。4位清田はいいけど、というところか。
C 100点  球団別ドラフト広島東洋のページで指摘したのは、左腕不足。しかし広島ファンの方から、チームの方針で左右のこだわりを必要以上に求めないことにしたらしい。左にこだわりがないのなら、1位今村投手は最高の指名だと思う。個人的には今村投手は今年NO1投手と思っている。大きなスライダーで相手を抑えられたため、150kmを超えるストレートはまだ力を秘めている感じを見せる。球速を抑えた時の制球の安定感をみるとバランスも良く、早い段階で大竹、前田とローテーションを組めるのではないかと思う。野手のポイントとして挙げた右の主軸とリードオフマンを中京大中京の堂林選手と、常葉橘の庄司選手の指名をした。二人とも投手だが、打撃、足、肩が強く、高い野球センスを持った選手で、野村新監督の元、練習して成長するだろう。
 右の中継ぎ候補として早くから注目していた法政大の武内投手を指名できた。速球はTOPクラスで安定感が出れば抑えとしても十分やっていける選手。左では王子製紙の川口投手を指名。ストレートはそれほど速くないがスライダーやチェンジアップなど多彩な変化球を淡々と投げる投手でどちらかというと先発タイプ、また伊東投手は186cmの大型左腕で143kmを投げる。将来を期待ができる投手。
 育成でまだまだ素材だが大型左腕の永川弟を、そして捕手として強肩強打の中村選手を指名した。
 課題と挙げたポジションすべてに選手を指名した。甲子園で優勝を経験した今村投手、堂林選手はその経験と広島の練習環境で大きい選手になってほしい。
 ドラフトファンとしては1位今村、2位堂林は神、3位武内、4位庄司は予想以上、5位伊東も楽しみで予定通り6位くらいで川口を獲れた。育成で永川と中村も獲れた。これは奇跡に近い、というところか。
L 100点  球団別ドラフト西武のページで挙げた補強ポイントは左の先発と左右の中継ぎ。次いで左の主軸を挙げた。まず左の先発は見事に菊池雄星投手を6球団の抽選で引き当てた。これで右の涌井、岸らとローテーションのエース格を狙える左候補が誕生だ。将来メジャーリーグを希望しており時間は少ないが、日本で間違いなく左のエースと認められる投手に成長してほしい。西武として責任は大きい。
 3位岩尾投手は147kmの速球が武器の投手で、5位松下投手は速球派右のサイドスロー投手。二人とも中継ぎとして即戦力といえる投手だ。中継ぎで松下投手が取れればいいねなんて掲示板で買いいたが本当に指名するとは思わなかった。裏金事件で早稲田大との関係が気になるところだが、松下投手には関係ない。中学時代から注目されたいたそのストレートをプロで見せてほしい。岡本投手もストレートとおちるスライダーを投げる本格派投手。
 2位美沢選手は大型内野手として注目されていた選手。50m5.8秒の俊足と遠投120mの強肩、大学通算15本塁打と長打もあり、ポスト中島としてうってつけの選手だ。4位石川選手も内野手としてヤクルトなどが注目していた選手でこちらも50m5.8秒の俊足と堅実な守備力が売りの選手。右の内野陣は昨年の浅村も含めてかなり強固になったのではないかと思う。
 ドラフトファンとしては、1位菊池で満足だけど2位で美沢将って名前がかっこいいし大型遊撃手だし期待大、3位岩尾も147km投げるし西武が指名するからきっと使える。4位石川やヤクルトより先に指名できて、5位松下も他球団が狙っていた選手をこの位置で指名できたのはすごい。なにより早稲田の選手を指名したなんてチャレンジャー、6位岡本も楽しみ、といったところか。
T 85点  補強ポイントとして挙げたのは、左の先発、左の主軸、リードオフマン。菊池投手は外してしまったが、右の二神投手と左の藤原投手を指名できたのは成功。二人とも先発タイプだが、藤原投手は怪我をしてから球のキレが落ちてるので、そのキレを取り戻してからの1軍登板となるだろう。3位は右のスラッガータイプ、福岡大の甲斐選手、遠投120mの強肩と強打の外野手で主軸を新井、桜井選手と争う。5位はリードオフマンタイプの藤川選手。ポスト赤星として守備に打撃に活躍できる選手だと思う。しかし藤川投手は3位以上ならプロへ、それ以外は社会人へという約束があったらしく、その点をどうクリアするかがポイントとなる。4位の秋山選手は投手として頑張ってもらいたい。190cm近い長身からの150kmのストレートは迫力十分で優しすぎる精神面を実績を積んで成長させてもらいたい。6位原口選手は手薄な捕手の指名で、帝京投手陣をリードし甲子園でも活躍を見せた選手。橋本と競って成長できる選手だ。
 内野のリードオフマン候補として荒木選手を指名したかったのではないかなと思う。左のスラッガー候補は今年は数が少なかったから仕方ないだろう。
 ドラフトファンとしては、菊池が獲れなくても二神、藤原の左右2枚をとれて、3位は荒木がほしかったけど新庄2世の甲斐を指名できて、4位で秋山を指名できたのが大きい。5位藤川は即戦力で、6位原口この位置で獲れるなら最高、というところか。
H 85点  補強ポイントとしてはそれほど偏りがなかったが、中継ぎ左腕と左右の先発を挙げた。1位は菊池選手を回避して今宮選手。内野手として使われそうだが、右の内野手では昨年の立岡選手とぶつかることになる。高校通産60本とはいっても足も絡めたタイプとして二遊間を組めれば素晴らしいチームになる。ポスト小久保として松田と競う事になるのが亜大の中原選手。長打力は素晴らしいもので、松田選手の刺激にもなる。5位豊福選手も右だが、若手に左の主軸候補、中村、江川がいるので右が多いのもまあいいかと思う。強力打線の下地は着々と出来上がっている印象。
 おととしまで獲り続けた即戦力たちが力を出すことをみこして、投手は左右の若手投手を指名した。2位でまさに本格派左腕タイプの川原投手を、4位で速球派右腕の下沖投手を指名した。昨年指名した怜王投手、有馬投手やその前の岩崎投手などと競える投手たちだ。非常に楽しみ。
 即戦力投手の指名はなかった。左の中継ぎ投手が一人指名できればなおよかったと思う。
 若手が成長するまでは和田、杉内らと、大隣、大場、巽らがチームを引っ張る。そしてその下には素晴らしい選手たちがいる。将来が期待できる。
 ドラフトファンとしては、菊池ほしかったけど、今宮は154km投げるし60本以上ホームラン打つし他球団に獲られる前に取れて良かった、川原は3位でもよかったかもなー、でも3位で速球派の下沖を指名できて、4位で右の主砲、中原が獲れたからこれで総合点でOK、というところか。
YS 80点  補強ポイントは左の先発、主軸の野手、若手のリードオフマンタイプを挙げていた。その中で1位菊池投手を外したが即戦力左腕の中澤投手を獲得できた。球速などは菊池投手よりおちるものの、実績十分の投球を見せてくれるだろう。凄い投手というよりは勝てる投手として石川投手を見習った投球をしてほしい。2位山本投手もキレ味鋭いスライダーを持ったキレ派投手で、三振を奪う先発候補。また予想でも書いていたが帝京五の平井投手はヤクルトの好きな速球派右腕の高校生。147kmをマークする速球は威力十分でものにしてほしい。
 リードオフマンタイプでは荒木選手を指名できた。ポスト宮本、川島として安心して内野手を任せられる選手。打撃面も柔軟性を持っていて重厚なヤクルトリードオフマン陣に割って入れる可能性は十分ある。もっと若手で石川選手を指名したかったところだが獲得できなかったのは残念。
 左の主軸候補で松井選手を指名した。打率5割をマークしたこともあり安定感もある選手。数少ない左のスラッガータイプの選手として中軸を担ってほしい選手。育成の曲尾選手は粗いが長打力と強肩の外野手で、麻生選手は打撃では強い打球のヒットを打てる選手。
 ドラフトファンとしては、1位で菊池なら高校生の岡田とか山田とかがよかったんじゃない、2位山本も3位で獲れたんじゃない、まあ3位で荒木獲れたし4位で速球派の平井を獲れたからいいか、というところか。
E 80点  補強ポイントは左投手と主軸(特に左)としていてが、1位は菊池選手を外して右の戸村投手を指名した。直近の秋の大学生右腕の中では最も良かった投手で、145kmのストレートで勝負できる本格派投手。岩隈、田中、永井に次ぐ4本目投手になれるか期待したい。2位西田選手はかなりの素質を持った選手。強肩と50m6.0の足に高校通算37本塁打の長打力を持つ将来の中心選手候補。3位では小関選手を指名した。強肩に定評がある捕手で捕手の数が多いことは悪いことではないが、嶋、伊志嶺と揃っており、何かチーム事情があるのか。4位高堀投手は腕が遅れて出てくるタイプの右腕で144kmのストレートだが三振を奪える投手。5位の土屋投手と育成の松井選手は正直わからない。
 左にこだわらないのは広島同様就任予定のブラウン監督の方針だろう。今の時期一番いい選手を左右関係なく指名していった感じがする。
 ドラフトファンとしては、菊池獲れなかったのが痛い、あの島田さんが!戸村はまあいいけど2位西田は予想外の指名でOK、5位土屋、シティライトって!? というところか。
D 85点  補強ポイントは左先発、左中継ぎ、左のスラッガー、ポストアライバのリードオフマン。
 そんな中で1位は菊池投手を外してしまったものの、同じ左腕の岡田投手を2位では千葉英和の小川投手を指名した。球速は140kmだがフォームがきれいで安定している感じ。中日の左腕投手育成能力に期待したい。3位では左のスラッガー、中田選手を指名した。中軸として活躍できる素質を持っている。4位では東農大の松井選手を指名こちらも2部ながら15本塁打をマークする長打を持っているスラッガー。日本生命の大島選手は左のリードオフマンで高い打率と俊足を持っている。
 6位では140km中盤のストレートとスライダーを持つ諏訪部投手を指名。他球団も高く評価をしていた投手だがここで獲れたのは大きいか。育成1位で矢地投手を指名。こちらも145kmのストレートを投げる本格派右腕投手。7、8位で松井捕手、吉田捕手、育成で赤田捕手を指名、吉田選手は11球団が注目していた捕手で大学では監督の不祥事などもあり力を見せつけられなかった所もある。松井選手はリード面が光り、強肩も素晴らしい。赤田捕手は強肩と長打力が魅力の捕手だ。
 ポイントをがむしゃらに指名した感じでかなり戦力が厚くなった印象を受ける。しかし各選手とも素材型で育成力が問われるドラフトとなりそうだ。
 ドラフトファンとしては、1位岡田は予定通り、2位小川は知名度的にもっと下でも獲れたかも。3位ブーちゃん。 4位以降も野手、投手たくさん取れて総合OK、というところか。
F 85点  先発の数が少ない事と主軸(特に左)、それに内野の守備ができる選手がポイントだった。
 1位は菊池選手を指名し外したが、春日部共栄の中村投手を指名した。140km中盤のストレートで特に高めに伸びるストレートは将来エースになれる投手と思う。また2位大塚投手は実践派投手で144kmのストレートと多彩なフォークで相手に点を取られない投球をする。3位では内野守備で高い評価の加藤選手を指名した。リードオフマンとしての能力と長打力を併せ持つ左打ちの選手だ。
 運天投手は150km近い速球が武器で意外とまとまっているため、それほど素材型というタイプではなく、5位の増井投手も140km中盤のストレートとフォークで三振を奪うタイプの投手。6位荒張選手は今年になり打撃が開眼した選手で長打力もある。
 補強ポイントはこれで埋まったが左のスラッガーを次年度以降j指名してゆきたい。
 ドラフトファンとしては、1位菊池獲れなかったけど中村は埼玉のダルビッシュなのでOK。大野も八木と同じく新人王獲りそう、加藤は守れるし、運天はダルビッシュやダースと同じく速い球投げそう、というところか。
G 90点  補強ポイントは中継ぎ投手、右のスラッガーだったが、予定通り長野選手を獲得できた。これで谷、矢野と競え層も厚くなった。右の先発として土本投手を指名。140qのストレートとキレ味良く沈む球がある。これがくせ球か。また5位で152kmをマークする小野投手を指名した。中継ぎの実績も十分で越智投手を楽にする投球ができるか期待したい。
 また捕手の指名が予想以上に多かった。鶴岡阿部は30代で働き盛り、その下の世代が伸びておらず、このような指名になったのだろう。2位鬼屋敷選手は打撃は粗いもののその強肩はプロでもトップクラスといわれる。4位市川選手は知らなかったが強肩で長打力もある選手とのこと。また育成2位で強肩の河野選手を指名している。この中で経験を積んで誰が勝ち上がるのか競争の環境を作った。
 育成1位の星野投手は左サイドスローの投手。育成4位の大立投手は147kmをマークする左投手。育成3位の陽川選手は柔らかい守備と打撃ができ、打撃では長打も打てる選手、育成4位の神田投手は準硬式野球の投手だ。
 素材型の選手をかなり指名した。育成の巨人を証明する機会になるだろう。
 ただし投手は本当の意味での即戦力投手は取れていない。土谷投手、小野投手がどんな活躍を見せるかと、野間口、木佐貫、福田、栂野などの中堅投手の頑張りが読売ジャイアンツを支える。
 ドラフトファンとしては、長野は仕方ないな、2位鬼屋敷は意外だけど肩強いから阿部の代わりとして育てる。3位土谷は広島や横浜も獲りたがってたからOK、小野も152q投げるしこの位置なら楽しみ。それにしても捕手多いな、といったところか。

◇2009ドラフト指名予想

1位入札 次候補 2位 3位以降
Bs 中澤雅人 トヨタ自動車 古川秀一 日本文理大
岡田俊哉 智弁和歌山
浜野雅慎 JR九州
荻野貴司 トヨタ自動車
梶野修平 大阪ガス
陽川尚将 金光大阪
安斉雄虎 向上
YB 筒香嘉智 横浜 - 中林伸陽 慶大
阿南 徹 日通
秋山拓巳 西条
藤原正典 立命大
野村慶太 日産自動車
白井史弥 新日本石油
矢地健人 高岡法科大
比嘉幹貴 日立製作所
加賀 繁 住金鹿島
小林公太 多摩大聖ヶ丘
福田岳洋 香川オリーブ
1月15日スカウト会議
10月14日スカウト会議
M 菊池雄星 花巻東 岡田俊哉 智弁和歌山
真下貴之 東海大望洋
今宮健太 明豊
中林伸陽 慶大
清田育宏 NTT東日本
鬼屋敷正人 近大高専
大嶺翔太 八重山商工
三宅英幸 大東大
美沢 将 第一工業大
1月17日スカウト会議
6月12日スカウト会議
C 今村 猛 清峰 二神一人 法政大
土本恭平 JR東海
山田修義 敦賀気比
松下建太 早大
堂林翔太 中京大中京
武内久士 法政大
下沖勇樹 光星学院
川口盛外 王子製紙
岸本尚也 福山大
永川光浩 龍谷大
中村亘佑 横浜商大付
徳田将至 紀州レンジャース
松井崇純 日産自動車
1月13日第1回スカウト会議
2月27日第2回スカウト会議
5月27日第3回スカウト会議
10月15日第5回スカウト会議
L 菊池雄星 花巻東 古川秀一 日本文理大 中村 勝 春日部共栄
中田亮二 亜大
山内晴貴 九州共立大
岩尾利弘 別府大
伊東昴大 盛岡大付
渡辺 圭 東海大甲府
6月15日スカウト会議
T 菊池雄星 花巻東 藤原正典 立命大
真下貴之 東海大望洋
川原弘之 福岡大大濠

中澤雅人 トヨタ自動車
岡田俊哉 智弁和歌山
阿南 徹 日通
山内晴貴 九州共立大
荻野貴司 トヨタ自動車
吉田利一 奈良産業大
小関翔太 東筑紫学園
原口文仁 帝京
湯本五十六 専大
松井佑介 東農大
荒木貴裕 近大
甲斐雄平 福岡大
中原恵司 亜大
橋本 渉 神港学園
1月13日スカウト会議
7月3日スカウト会議
9月3日スカウト会議
H 今村 猛 清峰 今宮健太 明豊
古川秀一 日本文理大
諏訪部貴大 ホンダ
中田 亮二 亜大
中原恵司 亜大
中下敬二郎 尾道
河野元貴 九州国際大付
矢地健人 高岡法科大
松井 淳 日大国際関係学部
 
YS 菊池雄星 花巻東
二神一人 法政大
藤原正典 立命大
戸村健次 立大
松下建太 早大
秋山拓巳 西条
小野淳平 日本文理大
大谷智久 トヨタ自動車
楠田裕介 早大
運天ジョン・クレイトン
 浦添工

石川 貢 東邦
祖父江大輔 愛知大
小川龍也 千葉英和
平井 諒 帝京五
加藤貴大 明治学院大
 
E 菊池雄星 花巻東 中澤雅人 トヨタ自動車
藤原正典 立命大
中林伸陽 慶大
西田哲朗 関大一
荒木貴裕 近大
中原恵司 亜大
武内久士 法政大
矢地健人 高岡法科大
小野淳平 日本文理大
山室公志郎 青学大 
 
D 菊池雄星 花巻東 岡田俊哉 智弁和歌山
山田修義 敦賀気比
真下貴之 東海大望洋
藤原正典 立命大
諏訪部貴大 ホンダ
中田亮二 亜大

松下健太 早大
荒木貴裕 近大
堂林翔太 中京大中京
大島洋平 日本生命
高堀和也 三菱自動車岡崎
1月13日スカウト会議
F 菊池雄星 花巻東 二神一人 法大
岡田俊哉 智弁和歌山
真下貴之 東海大望洋
秋山拓巳 西条
中田亮二 亜大
秋山拓巳 西条
加藤政義 九国大
楠田裕介 早大
戸村健次 立大
運天・ジョン・クレイトン
 浦添工

熊代聖人 日産自動車
原口文仁 帝京
中村尚史 中大
2月15日スカウト会議
6月8日第2回スカウト会議
G 長野久義 ホンダ - 藤原正典 立命大 河野元貴 九州国際大付
庄司隼人 常葉橘
渡辺 圭 東海大甲府
櫻井義之介 金沢
岩尾利弘 別府大
矢地健人 高岡法科大
三橋良紀 光明相模原
5月28日スカウト会議