2012/7/15
ラジオ「福音の光」説教
「恐れてはならない」
マタイの福音書十四章二十七節
廣 田 守 男
皆さんおはよう御座います。三月十一日に東日本を襲った大震災に遭われ、被災された皆様の上にお見舞いを申し上げると共に一日も早い復興をお祈り申し上げます。
私達の一生の間には山あり谷ありです。また航海に例えられるように人生には大雨や大嵐に遭遇する事があります。
始めに、イエス・キリスト様の許に十二人の弟子達がおりました。ある時、弟子達はイエス様から強いられて向こう岸に渡るようにガリラヤ湖に船出したのです。所が思いがけなく突風が吹き、大嵐に悩まされる羽目に陥ったのです。弟子達の中にはかつてガリラヤ湖で漁師をしていた者もあり、この突風を何とか乗り切ろうと努力したにも関わらず、何の甲斐もなく真夜中になってしまったのです。この時、弟子達は知らなかったのですが、実はイエス・キリスト様が疲労困憊している弟子達を心配して神様に祈っておられたのです。
私たちも人生の歩みの中で、思いがけない突風や逆風に出会う事があります。進路の問題、生活苦、失業、病気、親しい人との死別、老後の不安、孤独など様々です。その様な状況におかれるとともすれば「神も仏もあるものか」と自暴自棄に陥ることもしばしばです。又、自分の弱さとかもろさ、愚かさに打ちひしがれる事も度々あります。しかし、その様な一人ひとりに目を留め、心を配り祈っていて下さる御方がおられるという事を是非知って頂きたいのです。その御方こそ救い主イエス・キリスト様なのです。
次に、真夜中に漕ぎあぐねている弟子たちの許にイエス・キリスト様は湖の上を歩いて近づいて来られました。その時、弟子達は幽霊だと恐れ惑いましたが、イエス様は「安心しなさい。しっかりしなさい。わたしである。恐れることはない。わたしは救い主である。わたしはあなたと共にいるのだ」と語りかけられたのです。弟子達はどんなにか慰められ、励まされ、安心した事でしょうか。
イエス・キリスト様は今日でも悩める者の傍らに近づき、御声をかけて慰め、力づけ、勇気を与えて下さるのです。聖書のお言葉を通し、一人ひとりに語りかけて下さるのです。この御方こそ救い主イエス・キリスト様なのです。そして「神は我らの避け所、また力。悩める時のいと近き助け」のお言葉のように私たちを導いて下さる御方です。
終わりに、イエス様は舟に乗り込み、嵐を沈められると凪になり、弟子達はイエス様を救い主として信じ告白したのです。
皆様もお一人ひとりが現実のどのような困難と戦いの中におられても是非、救い主であられるイエス様に助けを求め、信頼し、聖書のお言葉を通して神様のご愛の中に導かれなさいますように神様の祝福をお祈り申し上げます。「安心しなさい。わたしである。恐れることはない。」
「平安があるように」(メッセージ)