冥王神話 NEXT DIMENSION
「Part68 御使い」ツッコミ&感想

(2014年1月30日発売・週刊少年チャ○ピオン9号掲載)




(注意)
このツッコミはネタです。実在の人物・団体等とはいっさい関係ありません。
・強度のツッコミが苦手な方は閲覧の際に副作用として痒み・発疹・アレルギー反応が出ることがありますので十分ご注意ください。





■全体感想:すごく面白かったんだけど、いきなり波乱の展開すぎて、この物語が次シーズン以降どこに向かうのか全く予想できなくなってきたぞ!



 何じゃこりゃー!

 (※注:ほめてます)


 だって先週号までフェルメールさんのヘンタイぶりに楽しくドン引きしてたはずなのに、わずか1話で状況が激変しすぎです!もう物語の大筋そのものに激震が走ってるレベルです!
 どのくらい激震かっていうと、今までは一応ハーデス軍との闘いがメインだったはずなのに、何だか物語の核心は全然ハーデスじゃないんじゃないかって気すらしてきたからね!?

 ずばり、ハーデスよりも蛇遣座が目立ちかねない予感!

 いや、個人的には原作ハーデス編との差異づけ的な意味で、そういう展開は全然アリだと思うんですが。「このままハーデスを倒すだけで話が終わる訳がない」というのは、天界編への伏線があちこちに散りばめられていた時点でも予想できてたし。

 ただ、ひとつだけ心配なのが、この前聖戦がこの先いったいどう落ち着くのか、全く読めなくなってきた点です。だってもし本当にこの先メインの敵が蛇遣座になってしまったら、はたしてハーデス軍の皆さんの存在感は大丈夫なのか。一応この話、「冥王神話」っていうタイトルなのに。

 原作でも「ハーデスとの聖戦は聖闘士にとっての最大の闘い」という位置づけだったので、どうかこの先、前聖戦の価値そのものがしょぼくなる方向にだけは進まないで頂きたいものです。だってそうじゃなきゃホントにますます例の「前聖戦の生き残り」の存在価値が……(真剣)(痛切)

 ただ、全体的な物語のコンセプトとしては、本当に予想もつかない独自展開になっていきそうで、一読者として非常にワクワクしました!まあ、だからこそ同時にハラハラもする訳ですが(笑)、本当に次シーズンが楽しみです。どうかこの連載が、無事に良い結末を迎えられますように!

 ……という上述の論点があまりにも重大すぎるので、個人的にはもう桃尻爆弾でワーキャー騒いでいたのが遠い昔の花火のようです。遠すぎます。もはやフェルメールさんが死んでるのか生きてるのかですら、割とどうでも良くなってくるレベル!

 それでは以下、いつものように突っ込んでいきたいと思います。ぶっちゃけ論点がありすぎてめちゃめちゃ長くなりました(それで書くのにすっげえ時間かかりました)(更新も遅くなりましたゲフウッ!)が、それでもよろしければ、ものすごーーーーくヒマな時にでもお読み下さい。(笑)




■論点その1:前回までの巨蟹宮があまりにも濃すぎたせいで、そういえば天秤宮の話とかすっかり忘れてた件。(笑)


 いや、マジでマジで。ほんとに忘れてた。だってデストールさんとフェルメールさんと一輝兄さんがあまりにもインパクト濃すぎなんだもん、色んな意味で。(笑)

 というわけで、冒頭から大ゴマ使って必殺技を放つ天馬くんと瞬さんの姿に、一瞬「フアッ!?」となってしまったツッコミ人ですが、そういえば天秤宮も天秤宮でお取り込み中だったのでした。いかんいかん。

 しかし青銅2人のこの攻撃は、残念ながら童虎さんには全く通用しません。天馬くんはともかく、Part53の紫龍さんの善戦を考えるとせめて瞬さんの方はもうちょっと何とかならんかったのかと思えるレベルです。
 ……いや、だってこの天秤座、ほんの数十分前まであんだけヒヨコだったんだぜ……?(←Part59とかPart60とかを参照・笑)


 「ムダじゃ いくらわしが新米の黄金聖闘士とはいえ青銅聖闘士のヒヨコが相手になるか」

 ……あの!もしもし!ちょっと!
 この人、少しばかり自分がヒヨコを卒業できたからって、ここぞとばかりに他人をヒヨコ扱いしすぎだと思います!

 もうこうなったらツッコミ人としては今すぐND2巻を携えて天秤宮に駆けつけ、一番最初のページを開いて童虎さんの目の前に突きつけたい!オックスさんから「黄金聖闘士になりたてのヒヨコ」とか言われて説教されてたシーンを目と鼻の先にフルカラーで突きつけて、童虎さんの反応をじっくり観察したい!恐らくは赤面して頭を抱えてギャーギャー叫んでのたうちまわるであろう童虎さんの姿をじっくり堪能した挙句、ついでに写真と動画も撮ってFacebookにでもアップしてやりたい!
 あとついでに「牡牛座も山羊座も本物の黄金聖闘士はケタちがいだなとかいって、まるで自らが偽物の黄金聖闘士であるかのようなセリフを吐いてた童虎さんの姿も、今の童虎さん本人に突きつけたい!突きつけて訂正させたい!ヒヨコとか本物とか偽物とか、ほんとに訂正させたい!当時あのシーンを見た私がどんだけショックを受けたと思ってるんだ!くっそ!この!(←Part13のツッコミ参照・笑)


 「ド 童虎 本気なのか…」
 「本気でアテナの首を…」


 天馬と瞬の必死の問いかけも、否定してくれない童虎さん。でも肝心の「とどめを刺しちゃる」のシーンで思いっきり額に汗を垂らしてるせいで、心中の動揺が全く隠しきれてません。本心がアテナ側だってことがバレバレです。まったく水鏡先生も童虎さんも芝居が下手すぎです。何度も言いますが原作ハーデス編のシオンさんの態度をちょっとは見習うべきです。

 ……と、そこに突然、一匹の蛇さんが出現。そしてそれに対して、見るからに深刻な反応を見せる童虎さん。

 「で…出おったの ついに… やはり水鏡の言った事は本当じゃったか…」

 いや、そいつ、単にそのへんに住んでる蛇かもしれないじゃん?
 聖域ってめっちゃ自然が豊かそうだし。

 ……というのは冗談にしろ(笑)、これで水鏡先生の行動理由は蛇遣座の復活だったことが、どうやら確定したようですね。いやもちろんPart50の血文字メッセージが「拾参」だった時点でほとんど確定だった訳ですが、ここではっきりと前聖戦の最中に蛇が現れたということは、どうやら蛇遣座は現代だけじゃなくて、「過去にも」復活してきそうな雰囲気です。これにより、Part62でツッコミ人が懸念していた水鏡先生の十二宮突破に関する壮大なムダ足疑惑の、少なくとも「その2」については、完全に払拭されました。いやあ、良かった良かった。本当に良かった。(笑)

 しかしそうなると気になってくるのは、現代でシャイナさんに立ってたフラグは一体どうなってしまうのか。果たして現代での蛇遣座騒動とは何だったのか。これから過去と現在がリンクするのか、それとも現在のシャイナさんの変調には特に意味などなかったことになってしまうのか。(←車田漫画ならばありえる・笑)
 はてさて。割と読めなくなってきたぞ。


 「し…しかし…(略) わ…わしはどうしたら良いんじゃ… シ…シオン…頭の良いおんしなら分かるかのう…教えてくれシオン!シオンよう!!」

 いや、てめえ!!

 この期に及んで突然シオンに無茶振りするな!(爆笑)

 そんなのいきなり振られてもシオンだって困るよ!あいつ水鏡の伝言全く聞いてないんだから、無茶振りにも程があるよ!


 (シオオオオオオ…ン)

 ……いや、あの、これ、いつもの「ドオオオオン」とか「ピキイイイイン」とかと同じ字体で「シオオオオオン」と書いてあるせいで、ぱっと見、てっきり効果音かと思ったんだけど、良く見たら童虎が「シオン」って名前呼んでたんだな!一瞬風の音かと思ったぞ!風の音が「シオオオオオン」って鳴ってるのかと思ったぞ!
 めちゃめちゃシュール!(笑)


 ※しかし上述の「頭の良い」発言、御大の中ではシオンってそーゆーキャラ付けなのかと、シオン好きのツッコミ人としては嬉しい発見でした(笑)。なんか弟子のキャラもそんな感じだった気がするんですけど、もしかしたら御大はムウのキャラを意識して、今回敢えてシオンの中にある弟子似の部分を描写してきたのかもしれません。いずれにしても、ひょんなところで原作者のシオン観が伺えて、個人的には実に興味深いです☆




■論点その2:デストールさんの体の容態が割と深刻に心配な件。


 そんな感じで「シオオオオオン」に動揺していたら、今度はいきなり「ボヨヨヨン」とかいって人間ゴムボール状態のデストールさんが笑顔で現れて、ツッコミ人は思わずのけぞりました。ちょ!!!おま!!!


 何だその姿!!!!!


 まさか本当に人間ボールのままなのか。本当に一生このまま元に戻らないのか。もはや完全に跳ねて移動するのがデフォルトみたいになってるし。
 ちなみにこの絵ヅラがどのくらい衝撃かって、あの一輝兄さんが明らかに平常心を乱され続けてるレベルです。あの兄さんが2週連続でタジタジです。これはもう大事件です。異常気象が起こるレベルです。ていうか今気づいたが、もしかして2月の異常な積雪はこれのせいだったんじゃ……


 「しかし…その姿は…どうにかならんものか……そのままでは不自由だろう」

 めちゃくちゃツッコミづらそうにツッコミを入れる一輝兄さん。恐らく彼のセリフを意訳すると、こうです!
 →「その姿ではこのオレがいつもの孤高キャラを保てなくなるから、どうにかしてくれ!頼む!お願いだ!(懇願)」


 「オッホホ――ッ それがどうしてどうして これがわりと動きやすくて快適なの わたしけっこう気に入ってんのよ」 ボンボンボン

 ちょ、ちょっとわたし、聖闘士星矢が始まって以来、こんなかわいそうな兄さんとか初めて見ました!(爆笑)
 だって実際こんな人間ゴムボールに周りをぐるぐる跳ね回られるなんて恐怖すぎるだろ!明らかに何かの試練だろ!いくら一輝兄さんだって普通にイヤすぎるだろ!(←腹を抱えて爆笑)


 ……しかしマジメな話、私は割と真剣に心配なのですが、どうもこのデストールさん、あまりにも楽しそうにハジケていすぎではなかろうか。

 もしかしてこれ、一輝に心配させまいとしての、カラ元気なんじゃないか。

 なぜかって、どうも「オッホホ――ッ」のコマと「それがどうしてどうして」のコマの姐さんの表情が、無理して笑ってるように見えるんだよなあ。根拠は眉毛の描かれ方です。目と口は満面の笑みなんだけど、よく見たら姐さん明らかに眉しかめてる。


 「もうずうっとこのままでも良いくらい」
 「そ…そうか…」


 あー。姐さん、もしかして本当は体の状態が深刻にやばいのでは……。そんで、それを一輝に悟らせない+悟られても悲しませないために、明るく振る舞っているのでは……。
 やばい。だとしたらデストール姐さんに胸キュンすぎて私がやばい。
 しかも今までのNDの展開パターンがなあ。何か死にそうな時には殺さずにいる半面、読者が安心した瞬間に一気に落として来そうな気がするんだよなあ。

 というわけで、個人的には今後の姐さんの身の上がけっこう心配です。
 いやもちろん気のせいならそれに越したことは無いんですが。




■論点その3:デストールさんがあまりにも蛇を怖がりすぎているのが不可解なので、事情を推察してみた件。


 さて、ニコニコしながら跳ねてる姐さんの目と鼻の先に、こちらもいきなり蛇さんが現れた。同時多発テロ!

 「キャアア――ッ (略)あたしヘビが大っキライなのよぉ ブルブル」

 ええっ!黄金聖闘士なのに蛇が苦手って、嘘やろ!?おい!
 だって蛇なんてうちのマーマですらホウキとチリトリで捕獲できるよ!?じーちゃんなんて素手でマムシ捕まえてマムシ酒にしたよ!?私その酒飲んだよ!?ものすげえ味だったよ!?(←関係ない)


 「ダ…ダメ 殺したら!ヘビは聖域でもっとも高貴な存在なのよ」

 いやいや、おかしいだろ、その設定!だってそれじゃヒドラの市さんとか、聖域中から怯え崇め奉られてなきゃおかしいだろ!
 あいつ、めっちゃ海ヘビだぞ!

 ……ていうか、そもそも聖域ってそこまで蛇がタブーになるような社会だったっけ。88の星座の中に海へび座とかへび座とか、蛇遣座以外にも蛇系の星座が複数ある以上、タブーにする方が難しくないか?(いやそれともそのへんは突っ込んじゃいけないお約束なのか?笑)


 「何をバカな事を…ここでもっとも高貴な存在は…アテナしかいない」
 「た…たしかに…で…でも…(略)ある意味アテナよりも…(略)全ての聖闘士の心を掴んでいるのよ!」


 一輝兄さんの正論を認めつつも、アテナよりも蛇の方を持ち上げるような発言をするデストールさん。その表情が恐怖に満ちているのが気になります。これはいかにも事情がありそう。
 ただ、ここで姐さんがあくまでも「ある意味」と言って留保を付けているのは、何気に重要なんじゃないかと思います(後述)。


 「だがオレは(略)牙を剥いて立ちはだかる者は容赦なく叩き潰す!!」ビシッ

 うわ!!!ひどい!!!
 (※生き物としての蛇が割と好きなツッコミ人の偏向コメントです・笑)

 「ヒイッ や…やっちゃった」(ブルブルブル)

 蛇を真っ二つに引き裂いた一輝兄さんに対して、誰がどう見ても怯えすぎなデストールさん。非常に意味深です。どんな事情があるんだろう。
 いやもちろん蛇遣座関係なのはほぼ100%確定なんですけど、具体的にはどんな内容の事情なのか。例えば蛇を殺すと「蛇遣座への反逆」と見なされて、一生アベルさんにストーカーされるとかするのか。もしかしてカインさんがあんなヒドイ目にあってるのも、蛇を殺してしまったせいなのか。(笑)
 それとも聖闘士が蛇を殺すと蛇遣座の怒りに触れて、地上にピンチが訪れたりするのだろうか。(←このへんの論点については末尾にてもう少し詳しく後述します)

 いずれにしても、デストールさんはあくまでも「ある意味」と留保をつけて言っているので、蛇遣座は「アテナとは違う形で」、つまり正義や愛ではなく「恐怖によって」、全ての聖闘士の心を掴んでいる、という可能性が高そうです。




■論点その4:デストールさんとカイザーさんの間で過去に何があったのか地味に気になる件。(笑)


 さて、怯えてる間に獅子宮に到着。カイザーとゴールディさんがお出迎えです。

 しかしツッコミ人は心の底からつくづく思うのですが、この状態のデストールさんを見て何のリアクションも起こさないとか、カイザーさんの平常心ってほんとに鉄壁すぎるよな!(←なお「鉄壁すぎるカイザーさんの平常心」についてさらに詳しく知りたい方は、Part47あたりをご覧ください!笑

 なお、デストールさんによるカイザー評は、以下のようなものでした。

 「カイザーはチョー堅物だから決してすんなり通してはくれないわよ」

 いやいや、あんただって天馬くんと瞬くんに対して全然すんなり通してやってなかったじゃん!というツッコミは脇に置いておくにしても。

 別に「頑固」と表現したっていいはずなのに、わざわざ「堅物」という言葉がチョイスされるあたり、昔カイザーさんとデストールさんとの間で何があったのか、地味に気になるツッコミ人です。
 ぶっちゃけデストールさんが本気でカイザーウッフンしたのに、カイザーさんがチョー堅物すぎて全く通じなかったとか、そういう系の想像しか浮かんで来ません!(爆笑)

 ……しかし私の見たところ、実はカイザーさんってゴールディの行動次第ではいくらでも柔軟に、敵に対する態度を変えてたような気もするのだが。(←Part45参照・笑)


 「分かっている 獅子座の男とはそういうものだ」

 いや、そう言う一輝兄さんだって、誕生日はめちゃめちゃ獅子座ですけど。むしろエリシオンでさり気なく獅子座の黄金聖衣まとってましたけど。
 てーか兄さんはそんな獅子座の黄金聖闘士を語れるほど、過去にアイオリアと絡んでなかった気もするんですけど。

 ……いや、それとも、もしかして兄さんは、漫画に描かれなかった部分において、ちゃんとアイオリアと絡んでたんだろうか。例えば十二宮編で、兄さんが処女宮に到着する直前のあたりとか。
 漫画には描かれてないけど、実は獅子宮で「通せ」「通さん」「この分からず屋!」みたいなシーンがあったんだろうか。そんでアイオリアによって結構ひどい目に遭わせられりとかしてたんだろうか。(笑)
 だってもう論理的に考えたら、そうとしか解釈できなくね?


 「まったくヤーね 融通の利かない男って」

 ていうか、そもそも水鏡先生含め、聖闘士の中に融通の利く男なんているのか。


 さて、そんな一輝兄さんですが、獅子宮に到着するなり早速ゴールディとガンを飛ばし合います。

 「ガウウ〜〜ッ」
 「ゴールディがわずかながら退いた こんな事は初めてだ」


 いや!しょうがないよ、カイザーさん!だってそいつ、地球外生命体なんだもん!

 てーかゴールディすらドン引きさせる一輝兄さんとは本当に何なのか!

 いやまあ真面目に考察すれば、一輝がエリシオンで獅子座の聖衣を着ていた以上、現在のところ獅子座の継承者候補の筆頭な訳で、ゴールディは直感的にそれを察知したんだろうけど。

 「貴様 名は?」
 「一輝!」


 しかしこうなってくると、やっぱり獅子宮でも黄金聖衣の継承エピソードが来るんでしょうかねえ。個人的にはこの怒涛の展開の中では、そんなページ的・時間的余裕は無さそうな気もするのですが、それでも今後、もし敢えて継承エピソードがつっこまれてきたとしたら、これはもう天界編の伏線として必要だからやってるとしか思えない。
 そのへん、地味に注目しておきたいところです。




■論点その5:久しぶりに登場したシオンが、何だか絵柄的な意味でも言動的な意味でもヒヨコを抜け出しつつあるような気がして、この先の展開が非常に楽しみであると同時に非常に不安な件。


 さて、場面変わって今度は白羊宮。……なんと、白羊宮!

 ほんとにシオンの出番来た!

 もう一生出てこないんじゃないかとか、半ば本気で思ってたのに!(←Part63のツッコミ参照・爆笑)

 ちなみに参考までにおさらいしておくと、白羊宮のシオンさんがND誌上に登場したのは、回想シーンを除くとPart49が最後です!もう1年以上も前です!(しかもたったの2コマです!)(「なにい水鏡おまえ」って言ってるだけです!)
 さらにちなみに確認しておくと、白羊宮のシオンさんがマトモに敵と戦ったのは、なんとPart26が最後です!けしからんことにこの人、あれ以来、ずっと座ったきりなんです!いつまで座ってるつもりだよ!てーか、今週号でもまだ座ってたよ!おい!

 しかもそのPart26が連載されたのが何年前のことかっていったら、なんと、もう3年半以上も前なんです!


てめー、3年半以上も座ってたのかよ!


 しかも、さらに付記しておくならば、その3年半前までのマトモに戦ってた時期も、登場シーンの9割くらいは、単にピヨピヨしてるだけで終わったという。(……。)


 ……だがしかし、今回、久々に登場したシオンの絵を見て、ツッコミ人、「これは!」と思いました。思わず開眼しました。カッッ!

 なんだかシオンの絵が綺麗になっている!

 しかも、ちゃんと目付きがキツくなっている!!!

 ついに御大はシオンの描き方を思い出したっぽい!(滝涙)←笑

 いや、個人的にここ2年ほどのNDは、御大の画力がかなり元のレベルに戻ってきてて、いいなあ素敵だなあと思ってたんですが、残念ながらシオンに関しては出番が3年半前に終わってしまったがために、今までその恩恵をほとんど享受できなかったという!
 それどころか、初期の頃に出番が多かったシオンは、むしろ一番おそろしかった時代の影響をモロに受けてしまったという!

 で。

 原作シオンを贔屓にしている身としては、やはり今回改めて、「シオンは目つきがキツくなくては!」という事実を再確認しました。この見た目からして性格ちょっとキツそう感が漂ってるのって、シオンを描く上では結構ポイントだと思います。「ああ、原作シオンだなあ」って感じがします。(←今思えばPart23のシオンがけっこうシオンらしかったのは、もちろん態度もなんだけど、目つきのキツさもあったと思う・笑


 ……さて、そんな訳で、白羊宮にも蛇さんが出現。
 しかも、今度の蛇さんは今までのと少々違います。シオンが童虎の声に気をとられてる隙にちゃっかり金縛りをかけてきて、しかも人間の言葉でしゃべり出した!

 「シオンよ われは御使いなるぞ 間もなくここにアテナよりも貴いお方が現れる おまえはそのお方の供をしなさい そして…アテナの首をとるお手伝いをするのだ」

 ……うん?

 「アテナより貴いお方」???

 ちょっとこの蛇さんの問題発言があまりにも引っかかりすぎてスルーできない感じなんですが、論点が大きすぎるのでひとまず後述するとして、とりあえずはこの「お手伝い」という微妙な言い回しに対して、地味にツッコミを入れときたいと思います。いや、幼稚園児じゃねえんだからよう。そこはシンプルに「手伝い」じゃだめだったのかよう。


 「バ…バカな!わたしはこの白羊宮を守る…牡羊座の黄金聖闘士だぞ」



シ、シオンが立った!?



 立った立った!シオンが立った!
 わーい!おじいさん!シオンが立ったよ!




って、いつぶりだよ!!!!

(※3年半ぶりですwwwww)



 「アテナに害をなそうとする者は誰であれ一歩も通さぬ」

 何か先ほどまでの童虎さんとデストールさんが、2人とも連続で蛇さんに頭が上がらない描写をされていたので、ここで蛇さんの要求を拒否するシオンの株が、(気のせいかもしれないが)少し上がっているような気がします。いいぞもっとやれ!ていうかヒヨコ脱出に向けて頑張れ!ンガー!


 ……いや、でも、変に期待すると後々つらい目に遭うかもしれないし、もしかしたらシオンも今後あっさりと屈してしまうかも、と思っておいた方が良いのだろうか。何せ車田漫画って怖ろしいからな。読者の予想を裏切るのは得意中の得意だもんな。まったくこの言い知れぬ不安はいったい何なのか。(←Part20のシジマさん風にお読み下さい・笑)
(↑なお、ここのツッコミ人は今までシオンが出てくるたびに、あまりにもつらい思いをしすぎてきた模様です!)
(↑詳しく知りたい方はPart9とか10とか12とか13とか25とか26とか、その他諸々のツッコミをご笑覧下さい!笑)





■論点その6:そもそも「アテナより貴い聖闘士」などという存在は、はなから語義矛盾ではないのかと思う件。


 しかし立ち向かおうとするシオンに対して、蛇さんはさらなる問題発言を重ねます。

 「おまえは抗う事は出来ぬ いやおまえだけでなく全ての聖闘士が…(略)なぜならばそのお方はおまえたちがよく知っているあの聖闘士だからだ」
 「な…なんだと?聖闘士?」


 は?聖闘士?

 おい!アテナより貴いお方が聖闘士って、どういうことだよ!そんなもん定義上ありえねーだろ!そもそも聖闘士の定義ってアテナの親衛隊なんだぞ!(←原作1巻参照)

 親衛隊が本尊より貴かったら、もはや親衛隊じゃねーだろ!


 「まさかその聖闘士とは…聖域でただひとり神と呼ばれた男!あの聖闘士が蘇ったというのか!!」

 ん?
 ええと……

 「ただひとり神と呼ばれた」男?

 あのー、素朴な疑問なんですけど、聖域の皆さん、アテナのことは「神」って呼ばないんですか?
 それともアテナは「男」じゃないから別カテゴリーなんだろうか。いやそんなバカな。

 そしてシオンの背後から現れる、蛇遣座のイメージ画像。いや、イメージ画像……なのか、これ?


 もしかして本体だったりする?


 というわけで、とりあえずは「ものすごく貴い存在=蛇遣座」という設定が明らかになった時点で、以下次号。
 いやー、すげえところで終わったな!ほんとにどうなるんだ、この話!




■おまけ:という訳で、せっかくなので次シーズン以降のシオンを予想してみた。


 結論から申し述べますと、たぶんシオンは蛇遣座の要求には従わないだろうと思います。
 ていうかもうヒヨコと呼びたくないんだよ!頼むよ!お願いだよ!

 ……という個人的な煩悩はさておいても(笑)。

 Part61では既に童虎がヒヨコを脱出してるので、物語展開的に考えると、次はシオンがヒヨコを脱出するはず。というわけで、かなり確信を持ってます。てーか、これでシオンだけがヒヨコを脱出できないなんてオチはさすがにないだろ!さすがに!ないよね?ね?(←今までのトラウマで割と脊髄反射的に不安を覚えている・笑)

 ただ、蛇さんの要求に従わないとなると、当然シオンは蛇さん陣営と戦わなきゃならなくなるわけで。そして下っ端の蛇さんには一応勝てるにしても、まあそれだけで話が終わるはずもなく。

 そう考えると、やっぱり物語の展開上、ここで蛇遣座本体が出現する可能性もあるかもしれません。だとすれば今週号のラストはイメージ画像じゃなくて、やっぱり本物の蛇遣座なのかも……。

 だが、仮にそうなった場合、ここでシオンが蛇遣座に勝てるはずがない。
 いや、だってヒヨコとか実力とか云々以前に、もしここで蛇遣座があっさり死んだら、この話完全に終わっちゃうしねえ。まあ、うん、負けるよねえ。普通に負けるよねえ……。(←ツッコミ人の脳裡には現在、ヒヨコ化の恐怖が再来している模様!)

 でも読者としてありがたいのは、ここでシオンが死なないことが、一応確定している点です。さすがにそこらへんの未来については、変わってしまったらヤバすぎるんで。(笑)
 (↑いやもしこれでシオンが本当に死んだりしたら、それはそれでスゲエなとも思うんですが、しかしそうすると未来の教皇がいなくなって未来大混乱!サガの乱起きない!星矢たち聖闘士になれない!あと多分ムウも聖闘士になれない!修復師いない!)


 以上の理由から、次シーズンのシオンは「負けるけど死なない」という線で、いくつか予想してみました。

★予想その1(本命):戦闘の結果、異次元か何かに飛ばされてしまう。そんで異次元から帰ってきた時にはいつのまにか髪の毛がめっちゃ伸びている。
 →意外とありそうに思うんですけど(笑)、しかしこれだとあんまりヒヨコ脱出の経緯を漫画内で描写してもらえなさそうなのが玉に瑕。帰ってきた時には既にヒヨコではなくなっていたみたいになりそうで、漫画の展開的にはちょっとどうなのか。……まあぶっちゃけシオンの髪が伸びてくれればというツッコミ人の私情です。はい。

★予想その2(対抗):異次元か何かに飛ばされて、そんで教皇の間あたりに落ちる。いきなり教皇やカルディナーレさんと対決!
 →漫画内で戦闘の機会があるので一応ヒヨコ脱出の経緯は描写してもらえそう。ただ、白羊宮でも戦闘の機会は十分あるのに、わざわざ後ろに飛ばす必然性はあんまりないような気もする。冗長性が玉に瑕。

★予想その3(大穴):原作ハーデス編のムウみたいに、いったん宮を突破されるも、その後を追いかけて一緒に十二宮を登る。
 →原作ハーデス編との類似は出てくるので、NDにおける作者の好きなパターンにはハマるだろうと思います。ただ、今回は白羊宮を任せられる人がいないので、それを敢えて留守にして上がってくというのは考えづらいよなあ。……それとも、ちょうどそこに氷河さんが出現するのか?いやでもその場合は氷河さんの方が十二宮を上がってくよなあ。むしろ氷河さんに白羊宮まかせてシオンが十二宮登ったら、逆にシオンにガッカリするわ。むしろヒヨコ度が悪化するわ、それ。
 →却下。

★予想その4(超大穴):シオンが勝つ。
 →すいません一応予想として書くだけ書いてはみたんですけど、一体どうすればそんな展開が可能なのか、私には全く思いつきません!ウワーッハハハ!




■おまけその2:蛇遣座について新事実が明らかになったので、改めていろいろ考察してみた。


 さて、今回の展開を受けて、私が特に気になったのは、以下の3点です。


(1)黄金聖闘士たちが蛇遣座に逆らえない原因は何か。

 これは今回の論点その3でも考察したように、どうも本心から蛇遣座に傾倒しているというよりは、むしろ「蛇遣座に逆らうとメチャクチャひどいことが起こる」という恐怖心のせいなように思われます。
 御使いの蛇さんによれば「全ての聖闘士が蛇遣座に抗うことができない」らしいし、また童虎がアテナよりも蛇遣座を選ばざるを得なかった時にも、かなりの葛藤を見せています。たぶん「蛇遣座に抗ってはならない」という何らかの事情があるのでしょう。そしてデストールさんの様子を見る限り、その事情とはたぶん呪いや恐怖のたぐいではないかと。

 ちなみに御使いの蛇さんはあくまでも御使いなんで、「アテナよりも貴いお方」という彼の発言は、話半分に聞いとくのがいいかなと思います、今のところ。もし仮に蛇遣座の人格が本当にすばらしかったとしても、普通ならばアテナに弓引いてる時点で、黄金聖闘士たちからの支持は得られなくなるだろうと思います。
 デストールさんの口から「蛇>アテナ」発言が出たのも、恐らくは「蛇を粗末に扱うと蛇遣座の呪いによって災いが起きるから」ではないかと。

 ……しかしまあ個人的には、そこまできたらもはやこれは完全にタタリ神も同然なので(笑)、蛇遣座は「ある意味」本当に神サマになってるような気もしますけど。(※わかりやすい類似例としては、日本で言うところの天神様=菅原道真とか、あと崇徳院とか長屋王とか、あのへんの感じ。要は怨霊信仰です)


(2)聖闘士が蛇遣座に逆らうとどうなるのか。

 上記をふまえてとりあえず、古来からのタタリ神の王道を考えれば、「地上に大災厄がもたらされる」というのが、予想の本命として相応しいかなと思います。
 そんで、「アベルにストーカーされる」が対抗。(笑)


(3)蛇遣座はどうして死んだのか&蛇遣座の正体は誰か。

 というか、そもそもそいつは死んだ時点で蛇遣座だったのか、それとも死んだ時点では違う肩書だったのか、そのへんもかなりの疑問なんですけど。
 たぶんこれに関しては、良く良く読み込んでいくと、恐らく死んだ時点ではまだ蛇遣座ではなかったんじゃないかな、ということが推察できます。

 Part55におけるシジマさんとカルディナーレさんの証言によると、今回「蛇遣座」として現れた男(=十三番目の黄金聖闘士)は、聖域中の有名人で、しかも既に死んでいます。
 この話からわかるのは、この男、どうやらカルディナーレさんたちと同じ時代に、生きていたらしい。

 つまり、神話の時代から直接蘇ってきたのではなくて、以前はこの時代の皆さんと共に、生身の肉体で生きていたらしいということです。

 ちなみにPart55のカルディナーレさんは、その死んだ男が十三番目の黄金聖闘士(=蛇遣座)だということは、最初の時点では全く連想すらできていませんでした。なので、そいつは、生きてた時には、たぶん蛇遣座ではない身分だったと思われます。
 さらに今回のシオンの反応を見てみると、「あの聖闘士が蘇ったというのか」とは言っているけど、実は「蛇遣座」という単語は一言も発してません。なので、やっぱり死んだ時点では、そいつは蛇遣座ではなかったんじゃないかと思われます。

 でも同時に、非常に重要な事に、そいつ、「聖闘士」だったとは言われてる。
 ってことは、ロジカルに考えると、「蛇遣座じゃない星座の聖闘士が、ちょっと前に死に、そいつが今、蛇遣座として復活してきた」ってことになります。

 では、「蛇遣座じゃない他の星座」とは、いったいどの星座なのか。
 独断と偏見と直感によって断言しますが、これって双子座なんじゃないでしょうか。
 っていうかぶっちゃけ、アベルさんのことなんじゃないでしょうか。

 ちなみにここのツッコミ人、もうかれこれ2年ほど、「アベルは既に死んでいる説」を推してます。(←Part43などのツッコミ参照)
 さらについでに言うと、「アベル=怨霊=蛇遣座」説も一緒に推してます。(←Part53などのツッコミ参照)
 いずれとも、根拠は旧約聖書における「カインとアベル」の逸話です。(←兄のカインが弟のアベルを殺し、その後永遠にアベルの亡霊に悩まされ続けることになる)

 まあメタ的に言えばそもそも原作でも聖闘士星矢の物語って、ほとんど全てが双子座が原因で起きてたしねえ……。(←詳しくは語り・考察部屋の「サガ」の2番目の記事をご参照ください)

 で、肝心の彼が死んだ理由ですが。

 (1)において「蛇遣座=タタリ神」説を主張したツッコミ人としては、やはり「殺された」んじゃないかと思います。そんで、殺したのはたぶんカインさんだと思います。根拠は上述の旧約聖書です。車田御大って、実はそのへん、けっこう直球の名前つけてくるような気がしてるので。
 そして殺した動機ってのは、今のところの感じだと、「神になりかわろうとした弟をボコってるうちに、うっかり殺っちまった」とかそういう感じなのかな。それならばPart55における蛇遣座の伝説(増長したので失脚した)とも合致するし。


 ……というわけで、結論。
 ツッコミ人が提唱している「蛇遣座=怨霊=アベル」説が、ますます信憑性を帯びてきたぞ!

 いや正確には今のところ「アベル」の名前は出てきてないんですけど、ここまで来たらもうアベルさんのことしか考えられない私です。



<完>  長 か っ た


多分続く


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Written by T'ika /2014.3.7