冥王神話 NEXT DIMENSION
「Part67 桃爆」ツッコミ&感想

(2014年1月23日発売・週刊少年チャ○ピオン8号掲載)




(注意)
このツッコミはネタです。実在の人物・団体等とはいっさい関係ありません。
・強度の毒舌が苦手な方は閲覧の際に副作用として痒み・発疹・アレルギー反応が出ることがありますので十分ご注意ください。





■全体感想:ここ数週間の私のしんみり葬式モードを返せ!!(爆笑)


 まさかこの展開でデストールさんが死なないなんて!

 いや、前回と前々回、けっこう頑張ってマジメにデストールさんを語ってしまったツッコミ人ですが(←完全に追悼モード入ってた)、今回盛大に予想が外れました。私のあの労力はいったい何だったのか!(←ムダだったとしか言いようがない・爆笑)

 それにしても、Part65では「身を挺して一輝兄さんをかばう」という星矢ワールド最大級の死亡フラグを立ててしまった挙句、Part66では「死の間際には身ぎれいにしたい」とかやり出して、もう完全に死亡モード一直線にしか見えなかったのに、デストールさんのこの生命力は本当にすごすぎです。己の発想力がいかに凡人であるかをつくづくと思い知らされました。車田マンガすげえわ。ほんとすげえわ。いいぞもっとやれ!(笑)

 ただ一点だけ非常に気になるのは、デストールさん、この展開で死なないとしたら、もうこの先ずっと死ぬチャンスなんて無いんじゃないか?本当に前聖戦中に死ねるのか?いやそりゃまあ死なないに越したことはないんだけど(笑)、一応ほら、クロノス様の「歴史を変えるな」発言があるわけだし。

 つか、今回一輝兄さんが来なきゃデストールさんは完全に死んでたはずだから、もう既にこれだけでも完全に前聖戦の歴史、変わってねえか?

 ……というような深刻かつ巨大な疑問はひとまず脇に置いといて、以下、具体的な展開にそって感想を述べて行きたいと思います!




■論点その1:『聖闘士星矢』の連載開始から30年が過ぎようとしている今ここにきて、何と一輝兄さんが新しい能力に目覚めてしまった件!


 まずは一輝の登場に驚くデストールさんですが、その意外と元気そうな姐さんの様子に、別の意味で驚くツッコミ人。これは、何だか死にそうにない。少なくとも「フェルメールさんを倒した兄さんが振り返るとそこには既に事切れたデストールさんが」的な悲痛展開は、まず間違いなく起こりそうにない。

 そんなデストールさんを横目でちらりと見やって、一輝兄さんは、クールに一言。

 「デストール なんだそのかっこうは それでも黄金聖闘士か 無様な」

 ……どうやらこれでも一輝兄さんは、「黄金聖闘士」という存在に対して、それなりに夢を見ていたようです!
 いつもはツンデレで地球外生命体な兄さんだけど、それでも一応「黄金聖闘士には常にかっこよくしていてほしい」という希望は持ってたんですね。さりげなく「読者の代弁役」としての機能も果たしてて、「御大うまいな」と感じます。

 「おたく あたしが(略)助けてあげたのにぃ なんでまた戻ってくんのよォ」
 「言ったはずだ 借りは作らん主義だと」
 「はぁああ〜〜〜ん!?」


 姐さん、一輝のスカした返答にいささかキレ気味のご様子です。まあ、目下だと思ってた相手にこんだけ良い格好されちゃったら、姐さんのプライド的にはカチンと燃え上がるでしょうなあ。
 しかしあんだけボロボロだった割に、一輝が戻ってきたらいきなり元気になったよな、姐さん。(笑)

 「フッ バカめ(略) デストールと同じ体にしてくれるぞ」

 ……いや、もう私、この三巨頭からヘンタイの匂いしか感じられないんですけど……。
 またバレエなの?何でバレエなの?どうしてバレエじゃなきゃいけないの?いったい何が彼をそこまでしてバレエに執着させているというの?

 「おっと もはやコズミック・マリオネーションは通用せん 未来と今回と度々拝見したからな」

 出ました!「聖闘士には一度見た技は二度と通じない」の法則!
 ……しかし兄さん、その法則をやたら頻繁に口にしてる割に、ギャラクシアン・エクスプロージョンは何度拝見しても破れてないよなあ。一応Part42では「法則が効いた」かのようなフリしてたけど、やっぱり全身の細胞がズタズタになって死にそうになってて全然ダメだったし。
 なので読者がこのセリフから読み取るべき本質は、要するに「所詮コズミック・マリオネーションとはその程度の技でしかない」ってことなんでしょうな。

 「ああっ コズミック・マリオネーションの糸が燃える!!」

 も、燃やした!?こいつ、燃やしたぞ!?
 こいつ、ついに炎を自在に操り出したぞ!?

 いや、実は一輝兄さんって、今まで「燃やす」系の技は一度も使ったことがないんですよ。「ものすごい炎のイメージ画像とともに登場する」とか、「鳳翼天翔を撃つときに背景に炎が燃え上がる」とか、そういうことなら良くあったけど、それはあくまでもイメージ画像の炎であって、必殺技自体が炎を生み出す系の技だったわけではありません。
 しかし今回のこれは明らかに、「自力で物体の熱を上げ、炎を生じさせる」という新しい芸を獲得してます。まさか連載開始から30年も経って、いまだに進化し続ける気だというのか。恐ろしい男よ……!

 ちなみに兄さんの体に絡みついた糸が燃えるついでに、デストールさんの体に絡みついていた糸もみんな燃えたようです。デストールさん、よっぽど熱かったらしく、ものすごい勢いでどっかに転がっていきました。どう見てもめちゃめちゃ元気そうです。
 しかし糸が燃えて全部なくなっても、人間ボールみたいなこのエグい格好はそのままなのか。シュールだ……。




■論点その2:とうとうフェルメールさんが外見的な意味でもキモくなってしまった件。


 「お前の負けだフェルメール 糸は全て燃え尽きた」
 「フッ どうかな」
 「うっ こ…これは!?」


 なんと、燃え尽きたと思っていたコズミック・マリオネーションの糸が、一本だけ残っていました。しかも、一輝兄さんの首に巻きついている!危ない!

 「冥界の糸だ いかなる事があろうとその一本だけは決して切れる事はない マリオネーションの主線なのだ」

 ええっ!?
 そ……それはもしかして、かの有名な「君と私をつないでいたよ!」の糸ですか!?

 というわけで、思わずジャンプコミックス26巻を読み返してしまいました。うん、確かにこの時も一本だけ残ったミーノスさんのコズミック・マリオネーションの糸は、氷河の首のあたりに巻きついているように見えるな。そうか、これ、「冥界の糸」っていう名前だったんだ。連載終了後24年も経って、まさかこのような事実が明らかになるとは、聖闘士星矢……おそろしい子!

 「貴様にはこれ以上の猶予は与えん 死ね」
 「一輝!」


 と、ここで一輝兄さんの首がチョンパされた時点で、

 読者は幻魔拳オチを確信するわけですが。(笑)

 だって、およそ車田マンガにおいて首チョンパが出てくるということは、もう完全に、100%、夢オチか幻覚オチの二択だからな!
 ちなみに、少なくとも「聖闘士星矢」においては、過去に例外は1件も無いぞ!ぶっちゃけ「聖闘士に一度見た技は二度と通じない」の法則よりも、こっちの法則の方がはるかに信頼性高いぞ!

 「フッ フッフフフ まだわからんか(略) 今はおまえがこのオレの操り人形なのだぞ」

 うわあ、生首の一輝兄さんがしゃべりだしたぞ!懐かしい!なんて懐かしい!これは原作初期の幻魔拳を彷彿とさせるパターンですね!那智戦だとか、カペラ戦だとか!
 ……いや、生首がしゃべってるシーンを見て「懐かしい!」とか言って狂喜乱舞している私のほうも良く考えたら相当ヘンタイくさいんですが、すべては25年前の一輝兄さんが悪い。

 「バ…バカな…(略) こ…こ…これは!?うわあああああっ」

 うわあああああっ!!!キモい!!!グロい!!!フェルメールさんがグロい!!!
 輪切りになったフェルメールさんがめちゃめちゃグロい!!!

 てーかこれ、カラーになったら一体どうなっちまうんだよ!このフェルメールさんの断面、思いっきりリアルにとか内臓とかじゃんよ!
 しかも輪切りの間隔がものすごく細かいせいで、このフェルメールさんめちゃめちゃ断面だらけだよ!

 「い…今のは!?」
 「鳳凰幻魔拳!」


 あーキモかった。あーキモかった。
 こちらは幻魔拳だとわかってて読んでるのにもかかわらず、これだけキモいってどういうことだ。

 「しかしさすがに三巨頭だな 本来なら今の幻覚で狂死しているところだ」

 いや、そんなことはないぞ、兄さん!そもそも原作で幻魔拳を受けて本当に狂死したヤツって、実はカペラくらいしかいないぞ!(笑) つーか、幻魔拳が全然効かなかった相手も結構いたぞ!一輝兄さん本人とか、シャカとか、幻魔拳食らってもピンピンしてたぞ!

 ……それとも、もしかして兄さんは、Part27〜28においてあまりにもメンタル的な意味で打たれ弱すぎた水鏡先生のレベルを基準に、三巨頭を把握してしまったんだろうか。まーそりゃ「狂死するはず」とか思っちゃうのも無理ないか。




■論点その3:もはやデストールさんがガチで妖怪なうえにガチで可愛いという、完全にカオスなポジションを獲得しつつある件。


 何とか狂死はせずにすんだフェルメールさんですが、どうやらダメージの大きさははかりしれないご様子。体の自由は全く効かず、ほとんど電柱同然です。いや、電柱よりも硬度が低い分、もしかしたら電柱以下の戦闘能力しか残ってないかもしれません。

 「さあ今度こそ帰れ!死界へ!!」
 「お待ち!!一輝!そいつのとどめだけはあたしにやらせておくれ」


 おお!?いったいどうする気だ、デストールさん!ここでフェルメールさんに色々吐かせるために、拷問・尋問でもやる気でいるのか!?

 「こいつだけは自分でやらなきゃ」(ゴロンゴロン)
 「腹の虫が治まらないわ」(ゴロンゴロンゴロン)



 ひいいいいいい!!!!!!


 何だこれ!!!!!!何なんだこれ!!!!!

 完全に妖怪・輪入道じゃねえか!!!!


 ものすごい怒りの形相をした男の顔がものすごい勢いでゴロンゴロンこっちに転がってくるという、これはもう完全にホラー映画です!比喩とかじゃなくて、これ、ガチで妖怪です!めちゃめちゃ悪い夢に出そう!

 「お食らい!華麗なる必殺の…桃尻爆弾(ピーチボンバー)」
 BOYOYOYOOON


 おい!ちょっと待て!桃尻爆弾(ピーチボンバー)って何だよ!
 てーか、この桃のイメージ画像の可愛さは何なんだよ!
 どういうことだよ!腹痛てええええ!(←もんどりうって爆笑)

 しかも、この技名の下のところに付いてるカッコ書きの、
 (通称 桃爆)
 っていうのはいったい何だよ!(←腹を抱えて悶絶)

 そもそも通称って何だよ!まさか聖闘士たちのあいだで通称ができちゃうくらい有名な技なのかよ、これ!カイザーさんとかが超マジメな顔で「桃爆」とか言ってるのかよ!(←呼吸困難)

 「うわあああっ」
 「ヘッ ざまあみろい てめえにはもったいない技だよ バーカ」


 うわあ、フェルメールさんが穴に落ちてった!桃爆で穴に落ちてった!
 てーか、まさかこの人、ハーデス軍の歴史書の中で死因を書かれる時に、「桃爆」って書かれちゃうの!?やだ!

 ……しかし、「ボヨヨオン」とかいいながら、人間ボール状態のまま、嬉しそうに飛び跳ねてるデストールさんは、まさかこのまま一生その体勢が直らないなんてことはないんだよな?
 そのうち、ちゃんと元に戻るんだよな?(震え声)


 「一輝!どうよ!!」


 何この超満面の笑顔wwww


 ちょっとこのデストールさんの笑顔があまりにも可愛すぎて、ツッコミ人は危うくマジ惚れ寸前!何コレ!可愛い!可愛すぎる!この笑顔あまりにも可愛すぎる!格好は人間ボールなのに!人間ボールなのにあまりにも可愛すぎる!
 御大の表現力がマジでパネエ!

 「ウ…ウム たしかに怖ろしい技だ…」

 あ、あの一輝兄さんが動揺している!し、しかも笑っている!笑いながらタジタジになっている!兄さんにこんな顔をさせることができる人なんて初めて見たよ!これがもし少女漫画だったらもう確実に恋につながってるレベルだよ!
 
やばい!デストールさんが面白すぎるせいで、兄さんまで新たなキャラクターの地平を切り開き始めたぞ!




■論点その4:ていうか本当にフェルメールさんはこれで死んだんろうか(爆笑)


 ……いや、まあ、今回の描写だけでは何とも言えないんですが(笑)

 一応、一輝は殺す意図を持って穴に叩き落とそうとしてたようにも見えたので、これは普通に「死界の穴に落ちた時点でフェルメールは死んだ」と解釈することもできそうです。
 しかし棺桶に入っていない状態で穴に落ちたので、もしかしたら再び舞い戻ってくる可能性もあるかもしれません。Part63によると、デストールさんの棺桶に入って穴に落ちれば、二度と現世に戻ってくることはないそうなんですが。
 いや、でも原作十二宮編のデスマスク戦を見る限りでは、普通に落ちるだけでも死ぬっぽいしなあ。いや、でもフェルメールさんは冥界軍の人だから、普通の人とは違うかもしれないしなあ。
 ちょっと予想がつきません。

 しかし まあメタ的な理由で考えるならば、もし仮にここでフェルメールさんが死んでしまったらあまりにも圧倒的にハーデス軍が不利になりすぎるので、何となく死んでないような気もするんですが。(笑)
 もしかしたら単に冥界かハーデス城に逆戻りするだけで、パンドラ様に怒られた後、素知らぬ顔でもう一度聖域に現れるのかもしれません。
 まあその場合は何となく白羊宮から現れそうではあるが……。



<完>


多分続く


「Part66」へ←  →「Part68」へ

NDツッコミ目次へ  ネタ部屋トップへ

Written by T'ika /2014.1.23