■冥王神話 NEXT DIMENSION 「Part18 不死鳥」ツッコミ (2009年9月24日発売・週刊少年チャ○ピオン43号掲載) (注意) ・このツッコミはネタです。実在の人物・団体等とはいっさい関係ありません。 ・強度のツッコミが苦手な方は閲覧の際に副作用として痒み・発疹・アレルギー反応が出ることがありますので十分ご注意ください。 ■論点その1 ――この期に及んでシジマとかオックスとか以蔵とか、もはやすっかり忘却の地平の彼方にふっとんでいた件について(pp.1-3) いや、前回の「不死鳥!」だとか、前々回の「愛ある限り!」だとか、もうあまりにも色々ありすぎたせいでもはやすっかり忘れてたんですけど、最初のページをめくるとそこには、なんか昔どっかで見たような人々が、前聖戦の十二宮でたむろっていました。 「なにい アテナが!?」 「シジマ たしかか!?」 「アテナはいまこの時代にはおられず…」 「はるか時空の彼方からやってこられるというのか…」 いや、なんかものすごく重大そうな話してるとこ悪いんだけど、ぶっちゃけ、 あ、お前ら、いたっけ?そういや。 って思った。はっは。ごめんシジマ。 「そうだ イゾウにオックスよ アテナは…アテナは必ずやってこられる この時代に!!」 でもものすごく自信たっぷりに断言してるけど、この台詞って、今のアテナが別の時代にいるってことを知ってないと絶対に出てこない台詞だよなあ。いったいシジマさんは第何感を使ってそんなモンが判ったんだろう。 (そしてイゾウとオックスは完全に、「何言ってんだこのデンパ信じられんねー」という顔をしている。いいぞもっとやれ) しかし個人的には、実はここでの読者にとっての一番の収穫は、さりげなく1ページまるまる大ゴマ使って、十二宮の全体像の完全な俯瞰図(スターヒル付き)が描かれていることではないかと思います。超レア設定画像の流出です。これはぜひチェックしなければ! 以下私の見た新情報(箇条書き) ・白羊宮の真横が川だ ・そして何気に白羊宮から川に下りる階段がついている ・白羊宮だけ水道付きかよ! ・というか時代のせいか白羊宮がまだ廃墟じゃない ・金牛宮の前庭になんか闘技場みたいなのがついてる ・双児宮のめっちゃ真上が獅子宮(断崖絶壁の真上) ・つーかこの双児宮、別に宮の中を通らなくても裏を素通りできる気がする ・沙羅双樹の庭が1つだけあまりにもデカすぎる ・天蠍宮と人馬宮の間に川が流れていて橋を渡らなきゃならない ・獅子宮と処女宮の間は川が流れてないのに橋を渡らなきゃならない ・磨羯宮のめっちゃ真上が教皇の間(断崖絶壁の真上) ・宝瓶宮のめっちゃ真上が教皇の間(断崖絶壁の真上) ・ちょくせつ行けばいいのに ・つーか教皇の間とか下界から300mくらい高さありそう ・しかも全ての道がリアル日光いろは坂状態(ぐにゃぐにゃ) ・教皇の間まで出勤するの超たいへんそう ・アテナ像なんかあまりにも山頂すぎてリアル登山記念碑状態 ・つか十二宮全体があまりにも丸ごと山すぎてリアル・マチュピチュ状態 (略) それにしてもこの十二宮俯瞰図、何度眺めても、そのへんの崖よじ登って行けば、誰にも気付かれずにまっすぐ教皇の間に辿り着けそうな気がしてなりません。いったいどうなっているのだろうか。 あと意外とスターヒルと十二宮の間が離れている。ていうかコレ離れすぎだろ。どう見ても東京から見た富士山レベルだよ。何キロあんだよ。 まあたぶん前聖戦時点での話なので、この状態がどこまで現存してるかはわかりませんけどね!(ニコッ!) ■論点その2 ――瞬のうわ言の内容がいささか不適切なように思われる件について(pp.4-5) 「ドオオオオン」 場面変わって、瞬とラスクムーンのシーンです。あたりにはまるで100円菓子についてくるオマケの聖闘士オモチャのような形をした人間が、バラバラと適当に転がっているように見えます。(どうやら瞬が倒した敵のお嬢さん方のようですね!) 「むううっ 小宇宙が消えた 気のせいだったのか?」 どうでもいいのですがラスクムーンさん、何度見ても見事なデスマスク顔です。目の下のスジが実に漢前(おとこまえ)だと思います。 「い…いや違う 恐ろしく強大な小宇宙を確かに感じた あのような攻撃的小宇宙は初めてだ」 なんかもう一輝兄さんがどんどん人間扱いされなくなってきてるような気がするのは私の杞憂でしょうか。ともかくラスクムーンさんは真剣です。眉間の汗が彼女の並々ならぬ緊迫感を伝えています。男らしいです。 その時でした。 さっき倒したアンドロメダの聖闘士が、もぞもぞとウワゴトを言ったのは。 「うう…」 「に… にいさん…」 いや、キミ! そこはせめて、「アテナ」と言っておいてくれ! せめて、「アテナ」と!(大爆笑) いや、戦場の真ん中で敵どころか味方まで完全無視して繰り広げられる兄弟愛フラグに、私としてはなんか聞いちゃいけない恥ずかしいものを聞いてしまったような気分でいっぱいです。 つーかこれ、瞬本人も起きたら絶対恥ずかしいと思う。ラスクムーンさんに土下座して口止め懇願レベルで恥ずかしいと思う。かわいそうだと思う。何の羞恥プレイなんですか御大。 ■論点その3 ――にいさんの言動のすべてがあまりにも恥ずかしすぎる件について(その1)(pp.6-10) 恥ずかしい予感に打ち震える我々の期待に2800%答える形で、瞬のトドメを刺しかけたラスクムーンさんの眼前に、例のアレが飛んできました。 期待があまりにも答えられすぎてて、もはやギャグです。笑えます。 ドスッ 「な…なんだ 今のは!?」 もちろん、アレです!例のアレです! 「こ…これは? 聖衣の羽!?」 大 正 解 ! しかし一輝にいさんにとっての聖衣の羽が、今やガラスの仮面における紫のバラのような位置づけになっていることに、果たして原作者の人は気づいているのでしょうか!これではもう完全に、「不死鳥の羽の人」ではありませんか!「不死鳥の羽の人」扱いではありませんか!! 「はっ やはりいたか!くらえクリムゾンバイパー!!」 ようやく瞬のストーカーを発見したラスクムーンさんは、本気の攻撃をしかけます。というか、「はっ やはりいたか!」のくだりなどは、リアルストーカー撃退の台詞として読んでも、完全に違和感がありません。 しかし、ラスクムーンさんにとっては非常に気の毒なことに、このストーカーは、我々人類がどうこうできるような普通のストーカーではありませんでした。 ビシッ 「バカな!!防御のきかぬクリムゾンバイパーさえもとめるとは!? お…おまえは おまえはいったい何者!?」 ※以下、できるだけ漫画の雰囲気そのままにお伝えします ゴゴゴゴゴ 「フッ 笑止な」 ゴゴゴゴ 「なにもそのように騒ぐことではないわ」 ゴゴゴ 「こんなヘロヘロ矢など何本打とうが通用せぬ」 「このフェニックス一輝にはな!!」 ドオオン うわあ、なんかどう見ても人間じゃなさそうなモノの登場シーン、きたー! ……ちなみにこの一連のシーンですが、背景には常に12000℃の高温の炎が燃えたぎっています。すごく、熱そう。 ■論点その4 ――にいさんの言動のすべてがあまりにも恥ずかしすぎる件について(その2)(pp.11-14) ポカーンと口を開けていささか愕然としているように見受けられるラスクムーンさんですが、無理もないと思います。完全にドン引きモードです。 「お…おまえがブロンズ最強の聖闘士といわれるフェニックスか…」 ぬ?いったいいつの間にそのような設定が。まあ、人類の範疇を超えてるあたりはある意味最強な気もするけど。 でもブロンズくらい漢字でしゃべろうぜ、ラスクムーン。 「フッ オレなどより強い聖闘士はいくらでもいる」 は!? ええっ!? なんだって!? よ、よもやまさか、にいさん御自らの御口から、このような謙遜めいた台詞が飛び出す時代が来ようとは!ツッコミ人は驚きのあまり開いた口がふさがりません! しかしこの「オレなどより強い聖闘士」っていったい、誰のことを想定して言っているんでしょう?やっぱり黄金聖闘士の話でもするのかなあ?それとも、主人公の星矢のことかなあ? 「そこに倒れているアンドロメダも 実力ではかなりの者」 …………。 いや!それ、身内自慢だから!タダの身内自慢だから! 確かに言ってる内容はこの上なく正しいんだけど、アンタが言ったらタダの身内自慢だから! 「ただ 気がやさしすぎて敵をにくむということができん ゆえにいつも自分がキズつく」 いや!もうそれ、タダのノロケだから!もはやタダのノロケに過ぎませんから! 確かに言ってる内容はこの上なく正しいんだけど、今このタイミングでその情報を開示する必要性とか、何ひとつ、まったく、全然、ないから! 「本気を出せばおまえなどとっくにやられていたろう」 うわー前回のフォローきたー!確かに瞬があまりにも瞬殺されすぎた件については私も前回さんざんつっこんだけど、まさかフォローが身内からくるなんて思わなかったー! 「ぬ…ぬかせ!とどめは先におまえにさしてやる!」 ラスクムーンさん、ブチキレです!気持ちは良く判ります! しかし、ラスクムーンさんにとっては気の毒なことに、このノロケ男は、我々人類がどうこうできるような普通のノロケ男ではありませんでした。 カッ 「なにい!!」 ドスッ 「ぐっ」 なんとラスクムーンさんは、にいさんが片手で飛ばした矢を胸に受けて、 瞬 殺 されてしまったのでした!(にいさんが片手で持っていた矢は、もちろんラスクムーンさん自身がさっき飛ばした矢でした!) 「だから言ったろう おまえの矢はアンドロメダのチェーンによってヒビだらけにされたただのヘロヘロ矢だと」 「ぐぅぅ し…信じられん」 ドシャッ 「それゆえおまえも致命傷にならずにすんだ 感謝するんだな」 あな恐るべし、不死鳥の羽の人。 いついかなる時にも瞬のアピールを忘れない男です。 ■論点その5 ――にいさんの言動のすべてがあまりにも恥ずかしすぎる件について(その3)(pp.14-15) 延々書いてきましたが、実は今回の最大の見せ場は、この後でした。 ラスクムーンを倒したにいさんは、横たわる瞬の傍に無言で立ち尽くします。そしてものすごく意味深なまなざしで見下ろしながら、呟きます。 「瞬…」 グイッ ホワッ!? なんか今すごい妙なもん見た。 なんとあの兄さんが瞬の体を優しく抱き起こし、胸のあたりを手の平でそっと包み込んでいます。ちなみに背景にはなぜか点描が飛んでいます。この無駄なファンシー演出は、Part11の水鏡先生の恥ずかしいシーンを、この上なく非常に髣髴とさせます。ちょっとこのまま直視してていいのかどうか非常に迷いたくなる感じがします。 そんな読者の戸惑いをヨソに、にいさんは何事かをクールに言いました。 「キズは浅い すぐに気がつくだろう」 てめええ! テキトーにキズとか言ってごまかしてんじゃねえ! 中途半端に手当てしてるフリとかしてごまかしてんじゃねえ! そいつのキズは頭だろ!! 胸じゃねえだろ!! (ていうかむしろ私のキズが深いよ!) (心に100のダメージを負ったよ!) ■論点その6 ――瞬ってこんなキャラだったっけ……?(pp.16-17) もうメインイベントは済んだのですが、とりあえず後のこともちょっとは突っ込んでおきますと、倒れたラスクムーンさんの横で、ようやく瞬が意識を取り戻します。 ちなみににいさんは「オレはまだやるべきことがある」とか何とか言って、どっかに行ってしまいました。てめえ、アテナの聖闘士がアテナの護衛にも行かねーで、いったい何しにここまできやがった!(いや、瞬のストーカーをしにきたのはもちろん知っているのですが) ……しかしラスクムーンさん、仰向けの体勢でひとりエビぞりしながら気絶しています。器用です。 「は… こ… これはいったい? 誰かがぼくを助けてくれたのか…いったい誰が…?」 そしてもちろん次の瞬間にアンドロメダの青銅聖闘士は、我々にとってはもはやすっかりお馴染みの、例のアレが落ちているのを見つけるのでした。 「にいさん!」 (意訳:「不死鳥の羽の人!」) 「や…やっぱり来てくれたんだ 一輝にいさんが…」 涙ぐみながらそう呟いて、遠い目で立ち尽くす瞬でした。しかも手には紫のバ…いや、不死鳥の羽を持ち、しかもそれをかすかに口元に当てているのでした。 しかし私の気のせいじゃなければ、御大の原作で実際に瞬がこんな台詞を吐いたことって、一度もなかったと思うのだが。映画やアニメのネタを逆輸入したのだろうか。何でまたわざわざ今頃になって。 ……という訳で、そこはかとなくアローン化しつつあるような気がする瞬の行く末が心配な気もするのですが、でもあんな人外のにいさんを前にしたら些細なことのようにも思えるので、とりあえずは気にしないことにします。(笑) ■そして次回に続く(pp.18-19) 「さあ ついたよ アテナ」 さて、アテナの部下がアテナを放り出して二人の世界を築き上げている間に、アテナとヘカーテさんはとうとう目的地にたどり着きました。 「こ…ここが… 地上で唯一 時の神クロノスに会える場所」 なんか「Part16」でさんざん文句言っておいて今さら何なんですけど、私今回、ちょっとだけアテナが気の毒になってきました。こんなに頑張ってるのに、部下の皆さんときたら…! いくら今回のミッションが星矢1人のためだけのミッションでしかないからって、さすがにこれは…!(爆笑) <完> 多分続く 「Part17」へ← →「Part19」へ |
Written by T'ika /2010.5.21