◆◇◆春のシオンムウお花見ツアー 「そうだ、京都行こう」◆◇◆

 ――1日目(8) 祗園白川・知恩院・丸山公園・八坂神社――



さて、お腹もいっぱいになったオタクたちは
今度は祗園白川へと向かいます。
平安神宮で出会った親切な人力車のお兄さんが、
「そこが一番桜が咲いているよ!」と教えてくれたのです。
ところで、どうでもいいんだけど、人力車って何か
アイオロスとかアイオリアっぽい気がするんですよね。
あの人たち、めっちゃ人力車ひいてそうな感じがするんですよね。
個人的に、絶対似合うと思うんですよね。
もし聖域で人力車サービスを始めたとしたら、奴らが一番業績上げそうですよね。
爽やかな笑顔でやってくれそうですよね。
(ちなみにシオンムウは間違いなく最下位争いだと思います)
(だってあの人たちが人力車とか無理でしょ無理無理!)
まず客引きが無理!



平安神宮ではサッパリだった桜ですが、
白川では確かに、かなり咲いていました!
オタクたちは「萌えー!」と絶叫しながら大興奮です!
人力車のお兄さん本当にありがとう!



しかし、この祗園白川は本当にやばかった。
特に何がやばいって、白川沿いにズラリと立ち並ぶお茶屋さんがもう、めっちゃやばい!
いかにも伝統的な京都のお茶屋さんって感じの、この絶妙な建築様式がやばい萌え!
古い木造!伝統様式!隠し切れない高級感!
そして特に二階が!二階がやばい!
何がってこのお茶屋さんの二階で

シオンムウが二人っきりでお酒飲みながら夜桜見物してる姿を

妄想しただけでもう、二階がやばい!
外界と隔絶してます感がとりわけやばい!
やばい!えろい!
二階えろい!
二階の縁側の欄干にもたれてるムウ様
とかもう、想像しただけでえろすぎる!
そんで、簾がかかってるせいで外からは見えないけれど、
二階の部屋の奥には
もちろんシオンがいるんだぜ!
部屋の奥から夜桜を見てるふりをしながら
実は縁側のムウ様を眺めてるんだぜ!
ぐはーえろい!えろすぎる!
でもオタクたちは外から眺めてるので、
ムウ様の姿しか見えないんだぜ!
でもシオンの姿は、むしろ見えないからこそいいんだぜ!
見えないからこそ逆にえろいんだぜ!
秘するが花って多分きっとこういうことなんだぜ!
そんでなんかこう、縁側にいるムウ様がふと後ろを振り返って、
二言三言、言葉を交わすようなそぶりを見せたかと思うと、
そのまま簾の向こうに(部屋の奥に)消えていくんだぜ!
そんでムウ様の姿が見えなくなったかと思ったら、
誰かが中から障子をスッと閉めて、
そ ん で 部 屋 の 電 気 が 消 え る ん だ 。
絶叫するオタクたち!
窓の下から見上げるしかないオタクたち!
そのまま茫然と立ち尽くすオタクたち!
あの二階の部屋の中でいったい何が!
いったい何が今、行われているのか!



そんなことを妄想しながら
稲さんと二人でさんっざん萌え萌えしました。
「萌え死ぬ」とはまさにこのことかと思いました。
ただでさえ景色が萌えだというのに、
その景色にシオンムウがあまりにも似合いすぎていて、
しかもエロすぎて、殺人的です!
情報量が脳のキャパシティを完全にオーバーしました
ッパアアアアアアアン!!



結論。
シオンムウは絶対に白川沿いの高級茶屋で夜桜見物をするべき。
どうせグラード財団のコネのひとつやふたつ使えば、激戦区の予約だって楽勝だろう。



なお、この時、夜空にはちょうど昇り始めた満月(ほぼ)の姿がありました。
夜桜の間から満月とか、あまりにも出来すぎていて萌え血が出ます。
あと、ソメイヨシノの他にもあちこちに素敵な枝垂れ桜が咲き誇っていて、
そちらの方もすっごい萌えでした。
あの枝垂れ桜の下にシオンムウが立ったらやばい萌え!
赤い番傘とかむちゃくちゃ似合いそう!やばい萌え!
二人でそんなことを絶叫しあったような気が、うっすらとする。

あと、ところどころに柳も植わってて、
夜の中にぼうっと浮かび上がるその新緑がとっても綺麗でした。
ぶっちゃけシオン色だと思いました。
桜は当然ムウ様色です。
残念なシオンムウ脳で本当にすみません。
もう何とでも言って頂戴!(爆笑)



この柳の緑の透けてる感じがとても美しかった。
シオンの耳の横に垂れ下がっているもっさりした髪の房に、
ちょっとだけ似てるんじゃないかと思う。形とか。
(や、もう病気なんで、気にしないでください)

で、興奮度が(シオンムウのせいで)マックスになったオタクたちは、
そのまま興奮しながら延々と白川をさかのぼり始めました。
や、個人的に大好きなんですよ、白川沿い。
で、なんかこう、気づいたらライトアップ区間が終わって
暗闇とか静寂とかやばいひと気ないエリアに入ってたんですけど、
興奮したオタクたちにはそんなの全然関係なかった。
夜の白川があまりにもシオンムウすぎて完全にノックアウトされていたので、
「暗闇を恐れる」という、人としての基本すら忘却していた。
……いや、一応、周囲には十分な警戒を払いながら歩いてたんですよ、
ちゃんとタクシーとか観光客とかがいるのを確認したり、
もし変な人にからまれたりしたら速攻で「火事だー!」と叫ぶことができるように
あらかじめ心の準備をしてたりしてた(笑)。
(「ヘンタイダー!」と叫ぶよりも「火事だー!」と叫んだほうが
住民の人がたくさん出てくるに違いないと思った)(←迷惑★)

で、真っ暗闇の中をそのままぐんぐん進んで
ふと気がついたら

ドドーン



いつの間にか知恩院の山門前に到着しておった。
あっそういえば両側に立派な寺院の門が並んでるエリアを
先ほど通りましたっけ、そういえば。
シオンムウ萌えに完全に当てられてて、もう何か全然ウワのソラでしたよ……。
ウワのソラで闇夜の中を歩いていたら、
暗がりの中からいきなり巨大な黄金の山門が現れて、
もうビックリしたなんてもんじゃなかったですヨ。
息を呑むほど壮絶に美しかったですヨ。
ライトアップもこういうのなら悪くないなと思いましたヨ。
(なお、数日後の夜にも同じ場所に行ったのですが、
そしたらこの山門、真っ暗でした。
えっ、これ、常にライトアップされてた訳じゃなかったの……?
もしかして我々、すごく運が良かったの……?
京都さんによる特別サービスだったの……?)

それで、すごい!山門すごい!とキャーキャー言いながら
我々、そのまままっすぐ歩いて行ったら、
何だかいきなり肉と煙のにおいがしてきた。

……なんだこの俗っぽい空間は!

そう、寺の門を抜けたら、そこは雪国だった……もとい、俗世間だったのです。
我々、つい一瞬前まで物凄く神々しい空間にいたはずなのに、
気がついたら
焼肉の煙に巻かれていたのです。
辺りには嬌声と笑声と歓声が飛び交い、
しかも気のせいじゃなければ 
な ん か 酒 臭 い 。

と、思ったら、

ドドーン!



全くの予備知識なしで、いきなり目の前に
こんな巨大な枝垂れ桜がぬぼーっと立っていた!
ひいいいいい!
そしてオタクたちはようやく気づく。そうか、ここは円山公園だったのか!
なんか足の向くまま気の向くまま、
ウワのソラのシオンムウでものすごく適当に歩いてるだけなのに、
京都さんが勝手に観光名所に連れてってくれるんですけど何これすごい!

私のヘボ写真では良くわからないかもしれませんがこの枝垂れ桜、肉眼で見ると
うっすらとぼんやりと濃紅色が発光していて、とても神秘的でした。
周囲一帯は焼肉の煙で白っぽく霞んでおり、
宴会のドンチャン騒ぎでワーワーだったんですけど(笑)、
この枝垂れ桜の周りだけ、何だか妙な静寂感。
いや、肉臭いし、五月蝿いんだけど(笑)、でも静寂感。

で、歩いてたらいつの間にか八坂神社の中に居ました。
えっ!?いつのまに!?びっくりした!
いや、一応、最終目的地は八坂さんだったので、これで全然OKなんですけど、
丸山公園の宴会ワールドから、余りにも境目なく、
いきなり神社の中にいたからすごくビックリした(笑)。

八坂さんは個人的に大好きな神社ですが、夜の姿はたぶん初見でした。
暗い境内、提灯の仄暗い明かり、鳥居や門の赤い色。
とても素敵でとても綺麗。
闇の中にもう一つの世界があって、そこに引き込まれていくんじゃないかっていう
ドキドキ感とかワクワク感とかがたまらないですよ!
この夜の京都の神社の風景、
シオンムウのエロさに通じるものがありますよ!

神社を出たら京都駅行きのバスに乗るという手段もあったんだけど
興奮さめやらぬオタクたちはいつのまにか四条通を歩き出した!
お店とか色々あったよ!雑貨とか小物とかすごくかわいいよ!



通りすがりついでに、高瀬川の夜桜も見れました。

……で、この後、なんか良く分からない魔法にかけられて
ナビが道を間違えるという愚行を犯したりしたのですが(平謝り……)
稲さんの最新メカに助けられながら、
どうにかこうにか京都駅にたどりついたのでしたとさ。
一日目終了!めでたしめでたし!

……いや、というか、その節はマジですみませんでした。
ほんとすみません稲さん。
(↑「ドビーは悪い子!ドビーは悪い子!」と絶叫しながら1秒間に1億回、
コンクリート壁に頭をドゴオ!ドゴオ!と打ちつけている
アイオリアさんのイメージ映像を思い浮かべつつお読み下さい)

しかし、なんかこの旅日記、シオンムウツアーの割に
意外とアイオリアさんの出現頻度高いな……(笑)


→次回へ続く


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