◆◇◆春のシオンムウお花見ツアー 「そうだ、京都行こう」◆◇◆

 ――1日目(6) 南禅寺・永観堂・平安神宮――



こうして電車を降りたオタクたちは、一路、南禅寺へと向かいます。



途中、なんかすごくレトロで萌えなトンネルがあり、
そしてトンネルを抜けるとそこは別世界でした。

小道の両脇にはかわいいお花がいっぱい咲いてて、
その先には落ち着いた日本家屋が寺社と共に整然と並び立ち、
重厚な造りの黒い屋根瓦にはキラキラの太陽光が降り注ぎ、
これ以上ないほど静かな、ゆったりとした、のどかな時間が流れています。

要するに、カオスじゃなかったのです。

すがすがしいほどの正統派である(ように見える)この光景に、
私はこの旅行の開始以来、 
初 め て
「もし黄金聖闘士たちが観光で日本に来たら」
という妄想を行うことができたのでした。
なぜならば伏見稲荷においては、
我が脳内の黄金聖闘士たちは観光ではなく
思いっきり修行をしていたからです。

京都 それは千の仮面を持つ女……



見よ!どうだこの王道感!
(注:南禅寺の門前の枝垂れ桜です)

ところで私は南禅寺の水道橋はNHKの紀行番組で一度チラ見したきりで、
完全に初体験だったのですが、(←推理ドラマ見ない人なんですよー・笑)
感想としてはこう、あれだ。
なんかすごく聖域にもこういう場所がありそうな気がした。



だってなんかすごく西洋古代っぽいんだものー。
煉瓦の石造りだしー。アーチだしー。



↑この感じとかほらー
星矢が魔鈴さんと一緒に修行してても全くおかしくないじゃないですかー
例えばこの橋の上縁をつかんでぶら下がったまま
腕の力だけで向こうからこっちまで移動しつつ
その間に懸垂1000回しなきゃなんないとかー



↑そんでこことかもう完全にオルフェさんが腰かけて琴弾きながら
ユリティースさんとキャッキャウフフしてても全く違和感ない。

……いや、シオンムウが逢引きしててもいいな。
うん、それがいい。

その後、南禅寺で出口がわからなくなり、
守衛さんに対する稲さんの漢前さに惚れ惚れしつつ(笑)、
オタクたちはどうにか永観堂へと向かいます。

途中の学校にすごい桜が咲いてて
思わず写真とってたら、校門の守衛さんがにこにこしながらこっち見てて
ちょうなごみました。



そんなこんなで永観堂に到着。
このへんから私の意識はだんだん朦朧としはじめてきます。
それもこれもすべては前の夜の「サンダーボルト」と
さっきの伏見稲荷のせいです。
超睡眠不足にスーパーカオスの十二宮が加わって
私の脳内キャパは早くも満杯です。

そのせいで、

永観堂の入り口の「靴を脱いでお入り下さい」という貼り紙を見た瞬間、
ついウッカリ、

黄金聖闘士がもし正装(黄金聖衣)で永観堂に来たら

という妄想をしてしまいました!
さあ!皆様方もぜひ想像してみてください!
「アテナの故郷で立派な寺院に入るのだからぜひとも正装で行かねば」と考え、
黄金聖衣をフル着用した状態で京都の萌え寺に来てしまった黄金聖闘士たちが、
「靴を脱いでお入り下さい」という玄関の貼り紙(英語)を発見した時の反応を!
舞い降りる沈黙!
眉間にシワを寄せながら、マジメに「聖衣の靴を脱ぐべきだ」と皆を諭しはじめるサガ!
「絶対に嫌だ」と思っていても結局逆らえないデスマスク!
まったく抵抗なく超然と聖衣の靴を脱ぎ捨てるシャカ!
ついでに上半身も脱ごうとして叱られるアイオロス!
「だからやめとけって言ったのにー」と言いながら、
自分たちだけちゃっかり私服な青銅組(引率係)!
そして想像してみてください!

全身フル黄金聖衣で
靴だけ脱いだ状態の人々が十数名、
ぞろぞろと列を成して京都のステキ寺院に入っていく姿を!

ぶはあああ ぶはああああ (爆笑悶絶)

入り口から中に入ると、早速
いかにも老師が魚を釣っていそうな池つきの中庭がありました。
そこの脇の休憩用椅子で甘茶を飲みながら、あやうく尻に根っこが生えかけたオタクたち。
何せ、ついさっきまで伏見稲荷のせいで、まるで生まれ立ての子羊のように
脚がプルプルになっていたばかりなのだから、まったく無理もありません!
根っこを生やしかけながら、中庭越しに見える昔風の大きな硝子戸に
しばらくモエモエしてました。
手作業で作った板硝子なので、表面が微妙に平らじゃない、
あのレトロな手作り感が個人的に非常に萌えなのです!激萌えなのです!
あの硝子戸の内側で
シオンムウもお茶してればいいのに!いいのに!
そして、甘茶がまじで甘くて地味に感動。
砂糖が入ってないのに、砂糖を入れたのかと思うような味がするお茶の葉でした。

そしてどうやら有名であるらしい臥龍廊は、すごい急斜面の山肌に作られていて、
全部木造の階段なのにすっっごい絶妙に滑らかにウェイブしてて感動。
あのウェイブ感、そそる!萌える!
そんで名前がちょっと孔明様だと思った!私の中の孔明様は永遠に塩沢ボイスだ!(←コーエー)
あとやっぱり見返り阿弥陀に萌えたぎった!!
ていうか、そもそも見返りの姿って、それ自体でもう既に色っぽいですよね!
「見返り美人」とかいう位だし!
あと、何を見てるんだろう、とか、どうして見てるんだろう、とか
色々想像力、いや妄想力をかきたてられる所とかも、いっそう萌えを煽ります!

……ていうか ぶっちゃけ
シオンムウってなんかこう見返りだと思うんだよね
正面から見てるんじゃなくて 見返りの関係だと思うんですよね
この間接的な感じ 控えめな感じ ひとひねりある感じ 
愛が深い感じ
た ま ら ん

あと個人的にここのお寺を作った永観律師の歌にぐっときました。
「みな人を 渡さんと思ふ 心こそ 極楽へゆく 標なりけれ」
ああ、そうだよね、本当に……うん。
深くうなだれざるを得ない。

で、ひと通りアレコレ見てまわり、我々の足はかなりくたびれてはいたのですが、
最後に、根性で多宝塔にのぼりました。
「また石段かよ!」「また十二宮かよ!」と叫びながら
ものすごい標高差の長い階段をヒーコラ云いながら登っていったら突如、
地面に羊が2匹埋まっていた。



シオンムウにしか見えない。

しかしこの多宝塔、今良く考えてみたらちょっとだけジャミールの
ムウの館に似てる気がします……立地条件と建物の構造的な意味で。
すごい傾斜の山際に建ってて、しかも階建て、っていう。



京都市内を見下ろせる絶景のロケーション!
かなりな標高感!



ちなみに下界から見上げると、外観はこんな感じ。
もう何でもかんでもすべてシオンムウに見えて本当にすみません。

さて、永観堂を出た我々は平安神宮へと向かいました。
赤い柱に回廊萌え!
しかしそんな聖闘士とは全く関係ないような平安の世界も
不思議とシオンムウは似合ってしまう、ような気がするよ。
麻呂眉だから。

桜は残念ながらまだまだでしたが、
平安調のステキ建物を背景に「月は東に日は西に」をリアルで見れたうえ、
こんな素敵なチンダル現象まで撮れてしまってウハウハでした。



→次回へ続く


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