◆◇◆春のシオンムウお花見ツアー 「そうだ、京都行こう」◆◇◆

 ――1日目(2) 続・伏見稲荷――



ところで、伏見稲荷と云えば実は
ふもとの本殿は後世に建て増ししたオマケであって、
もともとの信仰――信仰の本体は、背後の山だと云われています。
つまり、その山を一巡りぐるりと回ってくることこそが、
伏見稲荷めぐりの真骨頂。

それをふまえた上で、我々は順路通り、
下界のオマケの方から順番に参拝していきました。
まあ白羊宮で云えばちょうど貴鬼あたりですね。(←オマケ)

その貴鬼エリアでは、何よりも大量のお守りが全部、いちいち可愛かった!
デザインも図案も色合いも素敵で、ほんとに可愛かったんですよー
これは伏見稲荷には専属デザイナーがいると見た。お金ありそうだったし。
あと、絵馬のデザインもいちいち芸が細かかった。
ミニチュア鳥居型の赤い絵馬なんか、デザインの妙によって
黒い字でビッシリ願い事が書いてあっても全く違和感無くて、
たくさんぶら下がってる様子はビジュアル的にもかなりいけてました。
あとキツネ顔の絵馬もありました。うん!やっぱりお稲荷様はおキツネ様ですよね!
さっきの黄道十二宮(約一個パチモン)はいったいなんだったんでしょうね!(爽)

さて、貴鬼エリアが終わると
いよいよ本命のシオンムウエリアに突入します。(←その言い方やめろ!爆笑)
ちなみに、貴鬼エリアからシオンムウエリアに向かう参道の
ちょうど入り口にあたるのが、例の有名な千本鳥居です。
千本鳥居、やっぱりすごい迫力でしたヨ!おおーって思ったヨ!
そんで美しい写真や画像の類は
稲さんの御宅に大変ハイクオリティなものがたくさんあるので
ぜひともそちらを楽しんでいただきたいと思いますヨ!(他力本願!ガカアッ!)
ええ、私はといえば鳥居の裏側の露骨な企業名宣伝に目が釘付けで
カメラを出すのをうっかり忘れてましたヨ!

しかし我々、人が突然いなくなったり突然現れたりする
不思議な雰囲気を満喫しながら千本鳥居を歩いていたら、途中で突然、
ぶおおおおおおん
どう聞いてもチェーンソー!?っていう音が聞こえてきたのにはビックリでした。
えっ何!?と思ったら、ちょうど我々の目の前、千本鳥居の真っ只中で、
清掃係のおじさんがゴツイ機械を起動させ、葉っぱ掃除を始めてましたヨ……
あの、一応オイラたち客なんだけど、あまり関係ないんですね、
けっこう目の前で堂々と始めちゃうんですね。
つーか竹箒じゃないんですね ごつい機械で嵐をおこして
葉っぱも土も全部まとめて吹き飛ばすやり方なんですね。
ぶっちゃけ「ええい!面倒!」の人みたいですね。

つーか大音響がめちゃくちゃうるさくて、葉っぱどころかむしろ
千本鳥居のインパクトも全部ふっとんでったわけですが。

そしてチェーンソーの音がやまないまま千本鳥居は終わり、
我々の脳裡にはチェーンソーのインパクトだけが残された。
ぶおおおおおおおん。

「何かすごいもの見ましたねー…」「そうですねー…」
と、チェーンソーの衝撃も未だ覚めやらぬまま、
それでも気を取り直した我々は、本命エリアに向かってさらに鳥居をくぐりながら
山の参道を歩いて行きました。(鳥居は道中 常に立っているのです)
周辺一帯はのどかな山林で一面の緑、道の脇には綺麗な小川の水がさあさあと流れ、
ウグイスやらシジュウカラやらセキレイやら、色んな鳥たちの声が溢れていました。
そしたらいきなり、どこからともなくブロロロロロというエンジン音が響き渡り、
我々は突然、
後ろからバイクのおっさんに追い抜かされたのです。
えっ!?バイク!?参道の真っ只中を、バイク!?
ここめっちゃ鳥居の中なんですけど!?

この違和感を何にたとえよう。

なんかちょっとカオスだね と
この時点でオタクたちは顔を見合わせ、はっきり思いました。

だが、それでもめげずに参道をどんどん登るオタクたち。
しかし標高が上がるにつれ、カオス度はますます上がって行ったのだった!

例えば途中でものすごく墓地のような雰囲気がする場所に出て
神社に墓場?といぶかしく思い 観察してみたら
「○○大明神」と書かれた個人用の祠(しかも意外なことにかなり新しい)が
ビッシリと林立してて物凄かったりとか。
しかも祠の脇には大量のバイクが止まってて
ジモティーの兄ちゃんたちがメッチャ煙草すいながらたむろっていたりとか。

さらにその祠の近くには売店まであって
世俗感あふれるスナック菓子がフツーに売ってあったりとか。
ええ、もちろん神社とは何の関係もない感じのやつですよ。ロッ○とか森○とかの。

このへんまで来て、私はどうやら
「伏見稲荷はカオスだ」という結論に達しました。
そうか、山ごとリアル宗教になってる山って、こういう雰囲気になるんだ……と思った。

そして、ということは、やっぱり


十二宮もそうなんだろうか。

(あそこ、山で、しかも宗教だからね…)


想像してみましょう。
火時計のふもとをバイクが走っている十二宮。
「オレは神だ!○○大明神だ!」と叫ぶ黄金聖闘士。
あれっ…でも後者の人って実在してなかったっけ…双児宮あたりに…

→次回へ続く


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