目次 | 主な登場人物 | ||
第1章 鳴子一泊 第2章 最上川下り 第3章 防風林 第4章 女リポーター 第5章 十字路 第6章 尾行 第7章 再び「急行もがみ」 第8章 共犯者 第9章 アリバイ崩し |
ISBN4-04-152730-9 平成2年2月25日初版 平成12年12月30日26刷 角川文庫 480円(税別) 292ページ |
清水刑事の妻・征子 大山茂・アキ夫妻 木下ゆう子 ゆう子の兄・木下剛 リポーター・小田切弘子 新庄駅駅員・柴田俊二 大山のライバル・駒田聡、石井信夫 捜査陣 十津川警部・亀井刑事・西本刑事・清水刑事 山形県警酒田警察署奥田刑事 山形県警安田刑事、岡部刑事 山形県警白石警部 | |
十津川の部下の清水刑事が、27歳になって、見合い結婚した。
新婦の征子は健康的な物おじしない、しっかりした女性だった。 新婚旅行は、東北の鳴子温泉から、最上川下り、さらに日本海の温泉を回るルートを選んだ。その旅行の途中、同じルートをたどる。 もう一組の新婚カップルを見かけた。だが、観光の名所、お湯の噴き出る〈かんけつ泉〉では、相手の夫が別の女と一緒にいた。 その後、征子は何者かに襲われけがをし、急行「もがみ一号」の車内で、問題の女性も殺された。 清水から報告を受けた十津川警部も捜査に乗り出したが…。トラベルミステリー。 (裏表紙文参照) 1987年1月、「ジョイノベルズ」として刊行されたものを文庫化。 |
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テレビ朝日系西村京太郎トラベルミステリー(十津川警部役、高橋英樹さん)シリーズ第55作、寝台特急カシオペア殺人事件、原作。初回放送、2010年11月27日 → | |||
十津川警部シリーズで、謎の刑事・清水刑事がハネムーンに出かけた時の事件です。清水刑事に関しては、
十津川警部の仲間たちで私の読んだ本を題材に書いてあるので、興味のある方は
覗いてみてください。 以前からこの本は買っていて、見てなかったのですが、昨日、テレ朝系の西村京太郎サスペンスにて、シリーズ55作となる 「寝台特急カシオペア殺人事件」が放映され、この原作がこの「急行もがみ殺人事件」という事で、興味を感じて、このほど読んでみました。 題名からわかるように、テレビはカシオペアが舞台となっており、原作では、今はなき陸羽東線・陸羽西線などを走る 急行もがみが登場します。表題の絵でもわかるように、この頃は現在のキハ110形ではなく、キハ40形が使用されていた時代でした。 もう一つ、原作では清水刑事が妻の征子(まさこ)とハネムーンに出かけた設定となっていますが、テレビ版では、十津川警部と直子さんが、 フルムーンに北海道に行った時の事件となっています。大山夫婦の嫁・アキ役には、藤谷美紀さんが演じています。この藤谷美紀さん、 TBS系の十津川警部シリーズにも登場する他、フジテレビでは、京都祇園入り婿刑事事件簿シリーズで、婿刑事役の三田村邦彦さんとのコミカルな 嫁役・冴子を演じ、土曜ワイドでは、京太郎さんとのつながりが深い山村美紗さんの原作にて、狩矢父娘シリーズに、 年約1回のペースで現在11作目と息の長いもの作品にメイン出演するなど、各局で、チャーミングな姿を表す女優さんですね。 ひと頃、片平なぎささんが2時間ドラマの女王と言われましたが、藤谷さんもそう言われてもおかしくない存在かもしれません。 テレビでは、十津川夫婦と仲良くした大山夫婦ですが、原作では、清水夫婦とはそれほどかみ合わず、アキさんの出番もあまりありませんでした。 本の冒頭に当時の急行もがみの時刻表が掲載されています。現在、奥羽本線の各等する区間は、山形新幹線開業による軌間変更の為、 復活運転も困難ですね。そんな意味でも、テレビシリーズの列車はカシオペアになったのか? 当時の急行もがみを知っている方は、トリックをすぐわかってしまうかもしれませんが、 私にとって、テレビ版と両方を楽しむ事ができ、久々ぶりに列車トリックを用いた事件で、かなりお勧めの本となりました。 評価 ☆☆☆ 星5つ(星5つで満点) 久々の列車トリックに満足。 下の写真は、鳴子温泉駅とトリックにも登場した新庄駅 | |||