一方、フェイに向かったジェイド・ファル・ジュノ・ケルビナの4人も、
何をしていいかわからないまま彷徨っていた。

ケルビナ:「あの・・・お兄様・・・?」
 ジュノ :「ん〜?」
ケルビナ:「いつまでこうして歩き回っているんですの?」
 ジュノ :「さぁな〜・・・」
ケルビナ:「さぁなって・・・なにかアテがあるのではないんですの!?」
 ジュノ :「ねぇよ、んなもん。だいいち、誰かに何か聞こうにも、どういうわけか人っ子一人いやしねぇ。」
 ファル :「たしかにな、な〜んか空気がおかしい。」
ジェイド:「・・・・・・・・・」

ジェイドはきょろきょろとあたりを見渡していた

 ジュノ :「ジェイドは何か心当たりとかねぇのか?」
ジェイド:「いえ・・・まったく」
 ファル :「しかし、こんだけ人気がないと、なんか不気味だな・・・」
ケルビナ:「そうですわね。」
 ??? :「はーい、おまったっせー」

不意に頭上から声をかけられた

 ファル :「ようやく人がいたと思ったら・・・まさかイキナリ大本命とはなぁ・・・」
 ??? :「他に迷惑掛けちゃだめっしょー、やっぱー。だからだーれもいないの」
 ジュノ :「暴れやすいように避難させた・・・っつ〜ことだな?」
 ??? :「ぇー わたしはそんなことしないってー」
 ジュノ :「はぁ・・・?」
 ??? :「・・・素で返事されてもなぁ・・・よっと」

木の上に位置人物―クーラ―はスタッと距離の離れたい位置に下りてきた

 ファル :「たしか、クーラって言ったか?名前。 いくつか質問があるんだが・・・」
 クーラ :「なんなりと、でもしゃべってる間に殴ってくるのは勘弁ねー」
 ファル :「それはジェイドに聞いてくれ。」

ファルはチラリとジェイドに目をやった。

ジェイド:「・・・・・・・・・」

当の本人はいたって冷静にたたずんでいた

 ファル :「まぁ、大丈夫ってことで話進めるか。まず、お前の目的と、フェイに人がいない理由。
      それから・・・お前がこっちにいたってことは、リヒには何があったのか。」
 クーラ :「目的ー・・・目的カー・・・・エースがいないんじゃしゃべってもあんまりねぇ・・・・
      人がいないのは 私たちが避難させたから リヒには、エースのお友達がスタンバってるよ」
 ジュノ :「お友達・・・?いや、でもどうせ向こうも戦闘になってるだろうな・・・」
 ファル :「なるほど。じゃぁ、もうひとつ大事な質問だ。
      ・・・ルーシィはどうした。」

ファルの表情が突然強張る。

 クーラ :「ちゃんとお預かりいたしてますよ・・・・」

腕を前に深々と頭を下げる

 ジュノ :「それは、”自分を倒したら・・・”ってことでOK?」

口調の割に、しっかり戦闘体制をとるジュノ

 クーラ :「いいえ、言っていただければお返しいたしますよ・・・」
 ジュノ :「じゃ〜、とっとと返してもらおうか。」
 クーラ :「ここにはいないんでね、ついてきてもらってもいいかな?」
 ジュノ :「ファル兄ぃ、どうする?」
ケルビナ:「罠という可能性も・・・」
 ファル :「いや、住人を避難させるあたり、そういったことはしないだろう。ついていこう。
      ジェイドも、それでいいか?」
ジェイド:「・・・はい。」
 ファル :「・・・ということだ、案内してくれ。」
 クーラ :「じゃ ついてきてもらおうかな」

言うなりさっさと先へ進む どうやらはずれの方まで行く様だ

ケルビナ:「どこまで行くんですの・・・?」
 クーラ :「まーまーダマってついてらっしゃいな」
ケルビナ:「・・・わかりましたわ・・・」

それ以降、ただ黙々と歩き続ける4人と、先導するクーラ
散々歩き回ったあげくでついた先に

 クーラ :「ほら、あそこ」

指差した先に縛られ”さるぐつわ”をかまされているルーシィがいた

 ファル :「おいおい、どんな拷問だよ・・・」
ケルビナ:「ルーちゃん!!」

我先にと飛び出すケルビナ。
ルーシィに近づくと、すぐにその縄と猿轡を外した。

ルーシィ:「ルビちゃん・・・それに、みんなも・・・」
 ジュノ :「大丈夫だったか?ルーシィ。」
ルーシィ:「うん、動けなかったけど、とくになんにもされなかったよ。」
 ジュノ :「そっか。なんにせよ無事でよかった。」
ルーシィ:「ありがとぉ〜♪」
 ファル :「さて、これで俺達の当面の目的は終わったわけなんだけど・・・
      あとは、そっちのお二人さん次第。」
ジェイド:「・・・・・・・・・」
 クーラ :「ねぇ、エースはきてないの?」
ジェイド:「・・・・・・姉上はリヒへ行きました」
 クーラ :「そっか、残念・・・折角色々準備したのに・・・」
ジェイド:「用があるのは姉上だけですか・・・」
 クーラ :「うんそう。ま、あんた相手でもいいんだけど、エースの前で潰さないと面白みがないからねー」
 ジュノ :「穏やかには・・・終わりそうにねぇな。」
 ファル :「どっちも闘る気マンマンか・・・」
 クーラ :「ああ、エースと一緒にいたあんたなら知ってるかも・・・ジョーカーってのに聞き覚えない?」
ジェイド:「・・・・・・・・・」
 クーラ :「・・・知ってそうだね、答えなよ」
ジェイド:「答える理由はありませんね。
      折角なのでわたくしからもひとつ・・・なぜ姉上に執着する?」
 クーラ :「・・・私の敵だからに決まってるじゃない」
ジェイド:「理由は?」
 クーラ :「愛しの姉上様にでも聞きなさい 私から語るつもりはないの」
ジェイド:「・・・姉上の敵ならばわたくしにとっても敵・・・」

ゆらっと ジェイドの体が揺らぐように見えた

ジェイド:「ここで、アナタを潰す・・・」
 クーラ :「・・・別にやりあう理由ないんだけどさぁ・・・」

同じようにクーラの体も揺らいでいく

 クーラ :「来るなら迎え撃つんだけど・・・」

視線をジェイドから外す。

 クーラ :「そこの人たち巻き込んでいいのかなー?」
ルーシィ:「え? あ、私たち・・・?」
 ジュノ :「ま〜、乗りかかった船だしなぁ・・・闘るっつ〜んじゃ、仕方なくねぇ?」
 ファル :「俺、あんま戦闘得意じゃねぇんだけど・・・」
ケルビナ:「及ばずながらご助力いたしますわっ!」
 クーラ :「わーぉ 意外と乗り気なのね・・・5対1か・・・・」

品定めをするように一人一人を見る

 クーラ :「・・・うん、いいよ・・・きなよ」

指でクイクイと挑発までする始末

ルーシィ:「あ、え〜と・・・よくわかんないけど、これから戦闘なんだよね? うん、がんばるっ!」
ジェイド:「・・・・・・・・・」

何か尾が切れるようなそんな表情でクーラに突っ込んでいく

 クーラ :「ふふ・・・意外と短気なんだね君って」

突っ込むのに合わせてバックステップで距離をとる

 ファル :「ジェイド〜、そんなムリに突っ込んだら・・・」
 クーラ :「足元がお留守ですよ・・・っと」

突進するジェイドにあわせて足を引っ掛け転がす

ジェイド:「わっ・・ぶっ・・・」

見事に前宙から背中を強打する

 ファル :「・・・言わんこっちゃない・・・ジュノ〜、後方射撃ヨロシクな〜」
 ジュノ :「はいよ!」
 ファル :「次は俺だぜぇぇぇぇ!!」

ファルもまた、クーラに向かって突進する。

ケルビナ:「ファルお兄様こそ、そんな無防備に突っ込んでしまっては・・・!」
 ファル :「だ〜いじょ〜うぶっ!」
 クーラ :「あら、お好みのBSさんじゃない」

おもむろに投げキッス

 クーラ :「こういうお付き合いじゃなくて正式にお付き合いがしたかったなー」

突進の勢いそのままに方向だけをずらしファルをいなす
勢い余って走り抜けたファルだったが、口元には余裕が見える。

 ファル :「お見通し・・・だぜっ!」

振り向きざまに、クーラに向かってカートを投げつけた。

 クーラ :「うわっ・・・と」

間一髪バックステップで距離をとるクーラ

 クーラ :「攻撃的ね・・・割と好きよそういうの」
 ジュノ :「俺の矢・・・忘れてねぇ?」

それを狙い済ましたかのように、2本の矢がクーラを襲った。

 クーラ :「ちっ・・・弓手兵かっ」

よけるのは間に合わず 矢は腕に突き刺さる

 クーラ :「そんなちくちくしちゃ 痛いじゃない」

すぐさま刺さった矢を抜く

ルーシィ:「ちくちくされるの嫌い〜?」

クーラの足元が隆起し、地面から刺が飛び出す。

ルーシィ:「矢より、痛いかも?」
 クーラ :「わーぉ かわいくて忘れてたけどアサシンだったのよねー」

腕を眼前で交差させ顔へのダメージのみなくす形で防御した

ルーシィ:「あれれ・・・」
 ジュノ :「忘れちゃダメなのは、俺がローグってコトもだっ!」

突如背後から現れたジュノによるバックスタブ。
”弓”で殴るため、威力自体はそれほどでもない・・・

 クーラ :「くっ・・・・・」

ダメージはあるものの 弓のためたいした事はないが後ずさるように距離をとる

 クーラ :「後ろから襲うなんて・・・・大胆な人」
 ファル :「怒りの鉄槌、ハンマーフォールぅ!!」

一定範囲の敵を気絶させ、戦闘を優位に進める、ブラックスミス特有の技。しかし・・・

 ファル :「ぅおっと?」
 ジュノ :「ファル兄ぃ、成功率低いんだからさ・・・」
 ファル :「わりぃわりぃ・・・じゃ、かわりにコイツで・・・オーバートラスト!」

メンバーの攻撃力を増加させ、短期決戦を図る。

ケルビナ:「えと、私は・・・」
 クーラ :「ふふっ・・・・」

ひよぃっと木の上へジャンプする

ケルビナ:「そこですわ! バーッシュっ!!」

クーラの飛び乗った木の幹を強打する。

 クーラ :「うわっとっと・・・・」

すぐさま 次の木へジャンプする

ケルビナ:「うまくいきませんわね・・・」

しかし、オーバートラストで強化されたその威力は凄まじく、
木は大きな音を立てて倒れた。

 クーラ :「ふー・・・休憩休憩」
 ジュノ :「だからさ〜・・・」

そうはさせまいと、クーラめがけて矢を乱射するジュノ。

 ジュノ :「俺はローグだけど、弓型だっての!」
 クーラ :「ちょっ・・・やーすーまーせーてーよー」

ひょいひょいと 器用に木々を飛び回るクーラ

 ジュノ :「ちょこまかと・・・このぉ〜!!」

ジュノがクーラの気を引いているスキに、3人はジェイドに駆け寄る。

 ファル :「ジェイド、平気か?」
ルーシィ:「ケガとかしてな〜い?」
ジェイド:「・・・・わ・わたくしはへいき・・・です」

しこたま背中を打ったジェイドは呼吸困難にしばらくなっていた

ケルビナ:「しばらく休んでいたほうがよろしいのでは・・・?」
 ファル :「だな。そのあいだの時間稼ぎくらいはやっとくぜ。」
ルーシィ:「がんばるよ〜!」
ジェイド:「いえ・・・もう平気です・・・わたくしもいきます」
 ファル :「ムリはすんなよ?アル兄ぃが悲しむからな。
      あ、あとアンバーも。」
ジェイド:「平気です、それにアレは私が相手をしなくては・・・・」
 ファル :「たしかにな・・・」

ジュノは必死に矢を撃っているが、クーラの表情は遊んでいるようにしか見えない。

ジェイド:「・・・行きます・・・」
 ファル :「あぁ、頼むぜ、ジェイド。」

ファルはオーバートラストをかけ直した。

 クーラ :「うんうん、大体判ってきたなー」
 ジュノ :「余裕かましやがって・・・ダブルストレイフィングっ!」

余裕綽々でDSをかわすクーラそして・・・

 クーラ :「じゃ、反撃開始ー!!! 」

木の反動を使いジュノの懐までとびこむ

 クーラ :「熱くてなかなか男前だけど・・・・ざんねん」

頭をぐっと掴みそのまま地面へたたきつける

 ジュノ :「のぅぁ!?」

ベシャ という音とともに、ジュノの顔が地面にメリ込む。

 ファル :「ジュノ、お前のことは忘れない。
      ・・・最後までコントじみた、面白いヤツだったよ・・・」
 ジュノ :「死んだみたいに言うな!」
 ファル :「お、生きてた。」
 ジュノ :「当たり前だ! んのやろ〜・・・なにか使えるテはねぇか・・・」
 ファル :「少し下がってろ。ジェイドがマジになてる。」
 クーラ :「ハイ次ー」

深く踏み込みファルの元へ

 クーラ :「あなたは 小回りきかなさそうね」
 ファル :「は、早っ!」

頼りのカートも投げ捨ててしまい、ファルは成す術もない。

 クーラ :「はい、お・し・ま・い」

足払いをされそのまま地面に押し付けられた

ジェイド:「このっ・・・」

前回と同じく そのままの勢いで殴りかかる

 クーラ :「あんたは面白くないの、あとあと」

ひらりとかわし 次はルーシィの前へ

ルーシィ:「ふえぇ? わ、私!? でもっ!」

とっさにバックステップで距離をとり、ハイドからのグリムで反撃を試みる。
クーラは左右に激しく動き回り ターゲッティングさせずに接近していき

 クーラ :「ごめんねー」

腕を取り一本背負いの形で投げるが 出来る限りゆっくりと地面に落した

ルーシィ:「うにゅ〜・・・」
 クーラ :「おっつぎー」

ターゲットはケルビナ

 クーラ :「・・・・うん、なかなかパワーがあるねアナタ」
ケルビナ:「私は簡単には落ちませんわよ! インデュア!」

衝撃に対する抵抗力を上げ、体制を崩されないように構える。

ケルビナ:「食らいなさい! マグナムブレイクっ!」

 クーラ :「おしいおしい」

いつの間にか後ろに回っているクーラ

 クーラ :「いくら耐久力上げてもね」

腕をねじり上げ肩に手をかけ

 クーラ :「こういうところには無意味なの」

ガコッ

肩の関節をはずす

ケルビナ:「あっあぁぁぁぁあぁぁぁ!!!」

ケルビナの悲痛な叫び。そこから、どれほどの痛みなのかが計り知れる。
単純な打撃には強いケルビナもさすがに関節を攻められては一般人並だった。

 クーラ :「・・・んー、一通りなでてみたかなー・・・」

周囲を見渡し、クーラはあることに気づく。

 クーラ :「ねーリーダーのうさ耳さんはいないのー?遊んでみたかったのに」
 ジュノ :「俺たちじゃ遊び相手にもならねぇ・・・ってか?」
 ファル :「たしかに、アル兄ぃと俺たちの差は歴然だけどよぉ・・・」
ルーシィ:「ま、ますた〜にかかれば、あなたなんか・・・!」
ケルビナ:「けど、アルお兄様はリヒに・・・」
 クーラ :「・・・ちぇっ美味しそうなのが向こう行っちゃったカー・・・どーしよ・・・」

立ち止まりムーっと考えるクーラ そこに

ジェイド:「心配なさらなくても満足させて差し上げましょう」

背後から両肩を掴むジェイド

ジェイド:「グレイト・・・フル・・・デッド・・・」

両腕から一気に魔力を放出。
直接ホーリーライトを何連続も当てているような衝撃がクーラを襲う

 クーラ :「ぐぁぁぁっ・・・グレイトフル・・・デッド・・・きっさっまっ・・・・」
      うぉぉっ!!」

腹部へ何とかけりを入れてジェイドを跳ね除ける

ジェイド:「かはっ・・・」
 クーラ :「・・・はーっ・・・はーっ・・・」

すでに肩で息をしているクーラ

 クーラ :「・・・この技・・・オマエが、ジョーカーなんだな・・・」
ジェイド:「・・・ええ、わたくしがジョーカーですよ・・・」
 クーラ :「・・・なら話は別だ、オマエを手に入れる!!
      ・・・本気で行かせてもらう・・・」

クーラの体から青色の魔力が放出され腕に受けていた矢の傷、グリムの傷があっという間に治っていった

 ジュノ :「あ〜らら、完治しちゃった・・・」
 ファル :「そりゃ、俺たちには目もくれないわけだな・・・」
ルーシィ:「でも・・・」
ケルビナ:「・・・ですわね。」
 ジュノ :「やるっきゃないっしょ!」

一度クーラに倒された4人が、ダメージといえるものはほどんどなく、すでにほぼ回復していた。

 ファル :「ところでケルビナ、肩は?」
ケルビナ:「ご心配には及びませんわ。 多少手荒ですが、はめ直す方法は心得ています。」
 ファル :「ってことは、大丈夫なのか?」
ケルビナ:「はい。多少痛む程度ですので、全力でいけますわ。」
 ジュノ :「っしゃ、じゃぁ反撃開始といきますか。」
 クーラ :「・・・・・・」

ふと魔力を消し考え込むクーラ

 クーラ :「そうか・・・こうすれば・・・いや、あーすれば・・・うーむ・・・」
 ファル :「なぁ、ジェイド・・・敵さん、なんか無防備に見えるんだけど・・・
      今のうちに畳み掛けちまっていいのかな?」
ジェイド:「・・・やっちゃいましょぅかファル様」
 ジュノ :「罠じゃなくてか?」
 ファル :「なら、お前が遠距離で試し撃ちすればいいんじゃねぇ?」
 ジュノ :「ん〜・・・それじゃ・・・」

ジュノはクーラに向かってダブルストレイフィングを放った。
命中したかに見えたそれは何事もなかったように身体をつきぬけクーラの姿がその場から消えていた。

 ジュノ :「・・・消えた・・・?テレポクリップかハエでも持ってたのか・・・?」
 クーラ :「・・・うん、きーめた。」

当の本人はジェイドの真後ろに立っていた

ジェイド:「・・・くっ」

声が聞こえ振り向こうとした矢先に首根っこを掴むクーラ

ジェイド:「かはっ・・・」

動けば潰すといわんばかりの握力で首を圧迫する

 クーラ :「決めた、ジョーカーもらっていくわ」
 ファル :「もらっていくって・・・どうする気だ?」
 クーラ :「とりあえずお持ち帰りってやつー? 色々と役立つのよこれがまた」
 ジュノ :「滋養強壮とか?」
ルーシィ:「高麗人参?」
ケルビナ:「なんだか苦そうですわね・・・」
 ジュノ :「いやいやいや・・・冗談言ってる場合と違くねぇ?」
 クーラ :「うーーーん・・・おしい! 残念賞って事でこの子はいただいていきまーす(↑)」

ひらり飛び木の上へ

ジェイド:「・・・くっ、貴様の思い道理なんかにっ!!」
 クーラ :「あー、うっさい」

頚動脈をぐっと押さえ気を失わせる

 クーラ :「あーところで、エースとうさ耳さんはこっちにこないのー?」
 ファル :「しばらくしたら来るんじゃないか? つっても、こっからリヒってけっこう離れてるし・・・
      時間かかるかもな〜・・・戦闘自体はサクっと終わってそうだけど。
      そんなにアル兄ぃと戦いたいのか?」
 ジュノ :「マトモに答えてどーすんだよ、ファル兄ぃ・・・
      とりあえず、捕まってるジェイドをどうにかしないと・・・」
ケルビナ:「しかし、こちらもヘタに動けませんわ・・・」
 クーラ :「ふーーん・・・・んま、いっか。楽しみは後にとって置くってことでー」
 ファル :「とりあえづ、アル兄ぃ待つ間に、ココで少し話でもしねぇ?」
ケルビナ:「ちょっと、相手は敵ですわよ!?」
 ファル :「でも、俺たちには、あからさまな敵意はないみたいだぜ〜?」
 ジュノ :「いや、いくら敵意がなくてもさ・・・ホラ友好的に見せて裏からズドンとか、よくあるじゃんか。」
 ファル :「んじゃ、本人に直接聞いてみるぜ。
      なぁ、クーラさんよ。アンタは敵意のない奴を平気で攻撃するクチ?」
 クーラ :「そーねー依頼と気分じゃなければそんなことはなくってよー?」
 ファル :「じゃ〜、ちょっと話しよ〜ぜ、アル兄ぃが来るまでさ。」
 クーラ :「もーちょっといい所だったらいくらでも付き合うんだけどねー
      せめてお茶とかほしいじゃない?」
 ファル :「ぁ〜・・・お茶汲み要員は、今アンタがひっつかまえてるのと、リヒに行ったメンツなんだよなぁ・・・」
 ジュノ :「俺も一応できるぜ? いつもセラ姉ぇ手伝ってるし。」
ケルビナ:「でも、準備がありませんわよ?」
 ファル :「準備か・・・たしかカートの中にハーブと陶磁器が・・・」

さっき投げたカートに歩いていくファル

 ジュノ :「・・・陶磁器って・・・割れてねぇ?」
ルーシィ:「ハーブだけじゃ、ハーブティーもできないんだけど・・・」
ケルビナ:「わかっていないようですわね・・・」
 クーラ :「・・・素敵ねアナタたち・・・・でもこっちもちょーっと用があってね
      デートはまた今度でいいかしら?」
 ファル :「いやいや、デートってワケじゃないんだけどな・・・あ、ちなみに陶磁器割れてたわ・・・
      なんであんなトコにカートが転がってるのかと思ったら、そういえばさっき、投げつけたんだった。」
 ジュノ :「・・・気づくの遅せぇ・・・」
ケルビナ:「どちらにせよ、ここでジェイドさんを連れ去られるワケにはいきませんね。」
 ファル :「んだな。勝てなくても時間稼ぎくらいはできるかも知れないしな。」

一斉に戦闘態勢を取る4人。

 クーラ :「ごめんねー・・・ささっと帰って準備しないとだから逃げさしてもらうわー」

ジェイドを抱え枝伝えに飛び去るクーラ

 クーラ :「そうね、2時間後アインブロックまでいらっしゃいな。
      外でお茶を用意して待っててあげるからーーー」

クーラの声はあっさり遠くなっていった

 ファル :「・・・アインって、遠くねぇ?」
ケルビナ:「リヒのほうが、よっぽど近いですわね・・・」
ルーシィ:「ますた〜達、かわいそう・・・」
 ジュノ :「とりあえず、わかりやすい所で待とうぜ。
      こーなっちまったら、奴の指示に従うしかねぇよ。」

どうすることもできず、一同はこちらに向かっているであろうアル達を待つことにした。


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