一足早く部屋に戻って来ていたファル&ジュノ。 ジュノ :「で、あそこ行って・・・」 ファル :「こうするんだな・・・?」 ジュノ :「そうそうw」 ファル :「しかし、お前もワルよのぅw」 ジュノ :「いえいえ、悪代官様ほどでは・・・」 ファル :「・・・”悪”確定?」 ジュノ :「まぁまぁ、キニシナイw それよりも・・・」 またなにやらよからぬことを計画しているようだった。 一方ジェイド&アンバールームでは アンバー:「たっだいまージェイドチャーン」 ジェイド:「おかえりなさいませ姉上」 アンバー:「さて早速だけどいつものやっておこうか」 ジェイド:「そうですね、どこで行います?」 アンバー:「んー・・・やっぱ外のほうがいいよね、いこ」 ジェイド:「はい、姉上」 そう行って二人は外へと向かっていくが・・・・ アンバー:「あ、ごめんジェイドちゃんチョット先に行ってて」 ジェイド:「?はい・・・・では、先にいってますね」 そういってジェイドを先に行かせアンバーは・・・ アンバー:「ふふっ・・・・・これを・・・こうして・・・・っと よし完璧♪」 なにやら細工をした後、ジェイドの後を追った。 時を同じくして、部屋に戻ったアル。 アルだけ一人部屋ということもあり、部屋の中は暗く、静まり返っていた アル :「・・・こうも静かだと、少し調子が狂うな・・・」 いつもの住家での騒動を思い起こす。 不意に、体が熱を帯びていることに気づくアル。 アル :「風呂でのぼせたか・・・ あれだけ長い時間入っていたのでは仕方ないか。 少し夜風にでも当たろう。」 アルは部屋を後にした。 露天風呂での湯あたりで ボーっとしていたのだろうか アルは 自室の重大な変化に気がつかないでいた・・・・・ その頃、浴場ではしゃぎまくっていたメンバーは・・・ ケルビナ:「おねえさまぁ〜〜w」 セラフィ:「けっケルビナちゃんっ!!」 がばぁっ!! セラフィに飛びつくケルビナ。 ルーシィ:「私もやるぅ〜〜w」 次いでルーシィも飛び掛り、セラフィは二人に押し倒される形になる。 せっかくの浴衣も、胸元のあたりからはだけてしまっている。 ちょうどその時・・・ ガチャ ジュノ :「おこんばんわ〜っ!! なんか騒がし・・・」 セラフィ:「っ・・・!?」 ファル :「遊びに来〜・・・」 しばし沈黙する3人。 セラフィ:「っきゃぁぁぁぁぁぁっぁ!!」 覗き込んでいるジュノめがけて、手当たり次第にイロイロな物を投げつけるセラフィ。 持ち前の怪力もあって、初弾(?)の枕が当たった時点でジュノは後ろのファルもろとも吹っ飛び、部屋から叩きだされる。 直後、壊れそうなほど勢い良く締められるドア ジュノ :「・・・」 ファル :「・・・」 部屋の外で呆然をする二人。 セラフィ:「・・・二人とも・・・?」 ケルビナ:「ひっ!?」 ルーシィ:「ぁぅっ」 あきらかに怒気を含んでいるセラフィの声に、すごんで息を呑む二人。 セラフィ:「い・い加・減・に・・・・・・しなさぁぁぁぁぁぁぁぁいっっ!!!」 部屋から響く轟音。 中で起こっているであろう凄惨な状況に、外の二人はただその場に立ち尽くすしかなかった。
夜風に当たるため、外に出ていたアル。 そこに、ジェイドがトコトコ歩いてくる。 ジェイド:「・・・あ、アル様・・・」 ジェイドもアルのことに気がついたようだ アル :「よぉ、ジェイドも夜風に当たりにでも来たのか?」 ジェイド:「あ・・・いえ・・・わたくしは・・・」 ジェイドは押し黙ってしまった アル :「ん? どうした? また気分でも・・・」 言いかけたところで、アンバーが走ってくるのが見えた。 アンバー:「おっまたせージェイドちゃーーーん!!! あらアルさんもこんばんわ、ようやく御風呂から出られたんですねー」 アル :「あ、あぁ。 従業員がアイツらを止めてくれて、なんとかな・・・」 アンバー:「あはー なかなか災難でしたねー♪」 アル :「おかげさまで、すっかりのぼせたよ・・・で、こうして夜風に当たってるわけだ。 ところで、そっちは? 見たところ、のぼせたというワケでもなさそうだが・・・」 アンバー:「こっちはちょっとした乙女のヤボ用ですよー 気になるからってついてきちゃダメですよー♪」 さも楽しそうに言うアンバーではあるが、ジェイドは心なしか不安げである。 アル :「乙女の・・・ねぇ。 まぁ、知られたくないようなコトみたいだし、詮索はしないでおくよ。」 アンバー:「あはー それはよかったですよー ではでは失礼しますねー アルさん、湯あたり気味ですし 早めに就寝することを進めますよー」 ジェイド:「・・・お体にお気をつけてくださいアル様、明日もありますし御早めにお休みください・・・ では、失礼いたします・・・・」 アンバーはひらひらって手を振り ジェイドは深々と頭を下げ 闇夜に消えて行った。 アル :「そっちも気をつけろよ〜〜! っと。」 取り残されるアル。 アル :「たまには・・・月でも眺めるか。」 一人、満点の夜空を見上げる。
ジュノ :「ファ、ファル兄ぃ〜・・・」 ファル :「な、なんだよ、ジュノ・・・」 ドゴォ! セラフィ達の部屋の轟音は、まだ続いていた。 ジュノ :「ど、どーすんだよ・・・」 ファル :「どーするって言われても・・・」 バキャッ!! ガシャァァァン! いまだセラフィが暴れているであろう音に、情けなくも震え上がる男二人。 しばらくして、ようやく静まり、中からセラフィが怖いくらいの笑顔で出てくる。 ジュノ :「あ、セラ姉ぇ・・・さっきは・・・」 セラフィ:「次、は・・・」 ファル :「・・・え?」 セラフィ:「覚悟・・・できてますよね?」 満面の笑みでそう言い放つセラフィを前に、二人は蛇に睨まれたカエルのように、 すくんで動けなかった。 ゴガァ! ジュノ :「ぎ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 ファル :「うぉぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ゴスッ! ドガッ! ????:「ほれほれ、もう夜も遅いに、いくら貸切やても、そんな暴れよるたぁ・・・」 不意に現れた老人・・・旅館の受付爺であった。 受付爺 :「若ぅて元気あるンはええけっど・・・こげに荒れよるンは、見過ごせんのぉ・・・」 言うが早いか、一瞬でセラフィに懐に飛び込み、その手を押さえる。 受付爺 :「嬢ちゃん、なんぞあったんかは知らんけっど、ま〜ちぃと押さえなされや、な?」 セラフィ:「・・・え? あ・・・アナタは・・・」 受付爺 :「気づきよりはったかいのぉ・・・」」 ジュノ :「爺さん、ずっと思ってたんだが、アンタ一体何者なんだよ。」 ファル :「あのアル兄にも気配を悟られなかったり、暴れるセラフィを軽々と止めたり・・・」 受付爺 :「ほっほっほ、まぁ、あんまし気にぃなさんな。 ワシはしがない受付爺じゃよ。」 ケルビナ:「しがないお爺さん・・・だったら、そんな芸当はできないと思いますわ。」 ジュノ :「ケルビナ!? 生きてたのか・・・」 ケルビナ:「・・・まぁ、体力だけが取り柄ですし・・・なんとか・・・」 しかし、さすがに足元がフラついている。 受付爺 :「ほれほれ、まぁ寝なされや・・・そこの、隠れてる嬢ちゃんものぉ。」 部屋の入り口のあたりに目をやる受付爺。すると・・・ ルーシィ:「おじいちゃんすご〜い! よく私がココだってわかったね〜」 受付爺 :「ほっほっほ」 驚くルーシィと、さも当たり前だと言わんばかりに笑う受付爺。 受付爺 :「ほれ、アンタんとらぁも、自分らの部屋ぁ戻りなされや。」 ジュノ :「あ、あぁ・・・そうだな。 行こうぜ、ファル兄ぃ。」 ファル :「お、おぅ。」 受付爺にたしなめられ、自分達の部屋に向かうファルとジュノ。 結局、二人の計画は未遂に終わったようだ。 ところ変わって ここは街中の一角 月の光も殆ど届かない木々の多い茂った中 ジェイド:「では姉上、まず解除しますね・・・」 そういうとジェイドは精神統一すると、薄い膜のようなものが体が音もなくはがれていくのが見えた アンバー:「今日は私もお願いするね」 同じようにアンバーも集中すると同じように膜がはがれていった 膜がはがれるとジェイドの身体に無数の切り傷・刺し傷・手術跡のようなものが浮かびあがった 明らかに狩りなどでの傷ではなくなにか・・・そう人為的なものであった アンバーといえば左目から頬にかけて大きな傷・・・これも人為的な傷跡が浮かび上がる その左目には眼球はなくかわりに同じサイズの琥珀が埋め込まれている アンバーはジェイドの服を少しめくり アンバー:「・・・・やっぱりこの温泉の効用でも効果なかったね・・・・」 アンバーは寂しそうにつぶやく ジェイド:「ですが、痛みはずいぶんと引いています。効果が無いとはいえません。」 アンバー:「そっか・・・うん、じゃちゃっちゃと済ませちゃおう」 ジェイド:「はい、姉上」 二人は手を繋ぎジェイドは反対の手で樹をさわり集中する ジェイド:「・・・・行きます・・・・グレイト・・・フル・・・・デッド・・・・!!」 ジェイドの体が淡い碧の光に包まれその光がアンバーをも包み込む すると二人の肌の傷が見る見ると薄くなり しまいには消えていった ジェイド:「・・・・・・ふぅ・・・・」 ジェイドは樹から手を離し一呼吸をおく アンバー:「お疲れ様ジェイドちゃん、平気?」 ジェイド:「はい、大丈夫です。」 アンバー:「うん・・・今回も異常なし・・・・しばらくはもつね・・・」 ジェイド:「ですが・・・」 アンバー:「大丈夫、全部片付ければこんなこともしなくてすむよ さ、もどろ」 ジェイド:「はい・・・」 そうして二人は旅館へと戻って行った 二人の姿が見えなくなったときジェイドの触っていた樹が音を立てて割れていった。 足音が聞こえる・・・ 一人・・二人・・・? そう遠くない、近づいてくる・・・ ふと、月から地上に視線を戻すアル。 月明かりの逆行でよく見えないが、こちらに向かって歩いてくる二つの影が見えた。 アル :「・・・用事は済んだのか?」 顔が見えるまで近づいてきたところで、声をかける。 アンバー:「はい、滞りなくおわりましたよー♪」 特に驚く様子もなくにこやかに答えた アル :「そうか、それは良かったな。」 少しだけぼんやりとした意識で、簡素に言う。 ジェイド:「アル様・・・・気分が優れないご様子ですね・・・わたくし達も戻りますし一緒に戻りましょう」 アル :「いや、気分はすごくいい。」 そしてまた空を仰ぐ。 アル :「月・・・そう、月を見ていたんだ。」 ジェイド:「月・・・・・・」 そういってジェイドも空を見上げる アンバーはそんな二人を一歩下がった位置から見守る アル :「月を見ていると、すごく心が落ち着くんだ。 まるで、ずっと昔からこうしていたかのように・・・ それが当たり前であるかのように・・・」 ジェイド:「月には 神秘的な力があるといわれています そう・・・全てを救える様な力が・・・・」 そういうと月を見るジェイドの目の色が気がつかないほどに変わっている気がした アル :「っと、すまない。 このままでは3人とも冷えてしまうな。」 ふと、我に返ったようにアルの口調がハッキリする。 アル :「部屋に・・・戻ろうか。」 アンバー:「はーい」 ジェイド:「はい、アル様・・・」 ジェイドは若干の眠気に襲われていた アンバー:「アルさんアルさん」 アル :「ん?」 アンバー:「いいモノを用意しましたよー」 フトコロから出したものは数粒の木の実だった アンバー:「これは安眠を促す木の実です 湯あたりの疲れもすぐ取れると思いますよー」 アル :「アンバーは博識だなw ありがたく貰っておくよ。」 アルは受け取った木の実を懐に仕舞う。 旅館の玄関をくぐり、受付前に出る。 いつもいるはずの受付爺がいない・・・すでに寝たのだろうか? アル :「・・・俺の部屋はこっちなんだが・・・二人は?」 ジェイド:「わたくしたちは向うになります」 アンバー:「折角だからこのままお邪魔でも・・・・」 ジェイド:「・・・・・・・・姉上・・・」 ジェイドの左腕が怪しく光る アンバー:「うそうそ・・・ジョーダンだってば・・・・」 ジェイド:「まったく・・・では、アル様・・・失礼いたします」 アル :「あ、あぁ・・・また明日な。 おやすみ。」 互いに別方向に向かい、部屋に戻る。 ---部屋に行く前の廊下--- アンバー:「アルさんびっくりかなー・・・・あはっ♪」 アンバーの策略は今夜も止まらない アルは自分の部屋のドアを開け、明かりをつける。 と、そこで部屋の中の異変に気づいた。 アル :「こんなことをするのは・・・」 アルは部屋を飛び出し、急いでアンバーたちを追いかける。 アル :「アンバーっ!!」 アンバー:「!!しーーーっ!! アルさんお静かに!!」 アンバーにたしなめられ、声のトーンを落とす。 アル :「アンバー、なんだアレは・・・」 アンバー:「まぁまぁ、立ち話もなんです 夜もふけてますし まま中へ」 そういって自分たちの部屋(?)へアルをいざなう アル :「いや、別にここでも・・・」 しかし、アルはためらっているようだ。 アンバー:「このままでは風邪も引きかねませんしどーぞどーぞ」 そういって手を引き無理やり部屋へ引き込む アル :「いや、ちょっ!」 否応なく部屋に引きこまれ、戸惑うアル アンバー:「いまお茶でも入れますよー」 ルンルン気分でお茶を用意するアンバー ジェイドはいないようだ アル :「・・・なんでそんなに嬉しそうなんだ?」 アンバー:「そんなー気のせいですよー♪ アルさん・・・ジェイドちゃんがいたほうがよかったですかー?♪」 アル :「いや、別に。」 これといった感情も表さず、素っ気無く答える。 アンバー:「あら・・・そうでしたか・・・」 気持ち寂しげに見えた アンバー:「ささ、お茶が入りましたよー先ほどの木の実も一緒にどうぞー♪」 アルの前に入れたてのお茶が置かれる アル :「あ、あぁ・・・じゃぁ遠慮なく・・・」 淹れたての熱い紅茶を、一口すする。 ストレートなのだが、ほのかに甘みがあり、とても飲みやすい。 アル :「美味いな・・・寝る前にはちょうどいい味だ。」 アンバー:「お口にあってなによりですよー」 自分も入れたお茶をすすっていた アル :「ところで、本題に入るが・・・」 アンバー:「ずずー・・・・はい、なんでしょう?」 アルは話を切り出す。 アル :「まだ部屋を詳しく調べたわけではないが・・・パっと見で・・・だ。 あんなコトをするのはアンバーしかいないと思っているから言うが、 なんの意図があってあんなことを?」 アンバー:「さてー・・・どういうことでしょう?」 アル :「あのなぁ・・・俺は一人部屋を希望し、そのとおりに案内された。 なのになんで、巨大な布団1枚と、その上に枕が3個も置いてあるんだ・・・ この旅館の者はあそこが一人部屋だとわかっているハズ、とすると、アンバー以外に考えられん。」 アンバー:「あはー ちょっとした演出だったんですけど お気に召さなかったようでー」 ずずーっとお茶をすするアンバー アル :「は〜・・・それであのとき、『このままお邪魔でも・・・』とか言ったのか・・・」 アルは、また一口紅茶をすすった後、ガクリとうなだれる。 アンバー:「まぁまぁ、こちらでもお食べになって一息ついてくださいな」 そういってさっき渡した木の実をもう一つ取り出し渡す アル :「ん、あぁ・・・」 渡された木の実を口に放り込み、紅茶に口をつける。 アンバー:「チョット苦味がありますけど、お茶と良く合いますよー」 アンバーもポリポリと木の実を食べていた アンバー:「折角ですから私もアルさんに聞きたいことあったんですよー」 アル :「ん? なんだ?」 アンバー:「ずずー・・・・・・ジェイドちゃんのことどう思ってます?」 アル :「どう・・・と聞かれてもな。 仲のいい友人や仲間の類だが・・・」 アンバー:「・・・・ジェイドちゃんはそうは思ってませんよ?多分ですけど」 アル :「そう言われてもな・・・」 内心では驚いているアルだったが、紅茶を飲んで平静を保つ。 アンバー:「少しだけでもいいですから・・・ジェイドちゃんをちゃんと見てあげてください アルさんにしか頼めませんよこんなこと・・・・」 アル :「・・・・・・」 しばしの沈黙 アル :「たしかに、何か持病の類も抱えているようだし、それが本人だけでなくアンバーの頭も悩ませているのは知ってる。 何かあってもいいように覚悟だけはしてるが・・・俺では対処法もわからん・・・」 言い終わるが早いか、言葉を続けるアンバー アンバー:「アルさんのこととか皆さんのことを話すときのジェイドちゃんは生き生きとしてるんです それでもアルさんのこととなるともう饒舌になったり感情あらわにしたり・・・ 私はもう嬉しくって嬉しくっくて・・・」 紅茶を一気に飲み干すアル。 アル :「俺のことをそれだけ意識してくれているのは非常に嬉しい。 だが、俺には恋愛感情というものがないんだ・・・・ ジェイドに限ったことではない。 ウチのメンバーにしても、『力になってやりたい・守ってやりたい』 という気持ちはあるが、仲間・家族としての視点でしか・・・」 またしばし沈黙 アル :「しかし・・・一番近くにいるアンバーがそこまで言うんだ・・・ 俺でできることなら協力しよう。」 アンバー:「少しだけでもいいですよ、ちょっとでも意識してくれればジェイドちゃんも喜びますし」 そのときアルに少しずつ強い眠気が迫ってきた アンバー:「改めていいます、ジェイドちゃんのこと よろしくお願いしますね・・・」 そういって深く頭を下げた アル :「ちゃんと見ると言っても、今の段階では『守るべき仲間』・・・だが。」 強張っていたアルの顔が少しほころび、頭を下げるアンバーにそう答える。 アンバー:「それでもいいですよ、ジェイドちゃんが幸せになれるのでしたら・・・ 私はどんなこともしますよ・・・・」 突然アルの目の前がゆがみ始めた どうやら強烈な眠気が来たようだ アル :「っ・・・さっきの木の実の効用か・・・? アンバー、すまないがそろそろ部屋に戻る。 紅茶、うまかったぞ。」 そう言って席を立つ。 アンバー:「アルさんそんな足取りでは危ないですよ 今日はこの部屋で休んでください 私たちは別の部屋へ行きますから・・・」 アルのことを制止する アル :「いや、それではアンバー達に迷惑がかかってしまう。 やはり部屋に戻るよ。」 ”また明日な”と、背後のアンバーに軽く手を振り、自分の部屋に向かう。 アンバー:「おやすみなさい・・・アルさん」 アルが部屋を出た後は窓際でジェイドが戻ってくるのを月を眺めながら待っていた 部屋に着いたアルは、よほど眠かったのかドアにカギをかけるのも忘れて布団に倒れ伏した。 あの場にいなかったジェイドのことを、少し気にかけながら・・・ ←第2章へ 第4章へ→