
オセロでは、相手の駒を挟むと、引っくり返して自分の色に加える事が出来ます。
将棋では、相手の駒があるマス目に、自分の手駒を進攻させる事で、相手の駒を取り上げ、自分の手駒に加える事が出来ます。
そして、囲碁にも他のゲーム同様、駒、つまりは碁石を取る為の攻防があるのです。
それでは、下図をご覧下さい。
黒石が白石を取ったところ
 |
上図は、白石を取る為に必要な交点に、黒石を打った形です。
赤丸が点滅している箇所に、注目してみて下さい。
白石から出ている線を、黒石が全て塞いでいる事がお分りでしょう。
石から出ている線を、全て塞ぐ様に打つ事で、相手の石を取り上げる事が出来るのです。
そうして取り上げた相手の石を、アゲハマと呼びます。
アゲハマは、碁笥(ごけ)の蓋の裏に、分けて置いておきます。
碁笥とは、碁石を入れておく入れ物の事です。
将棋とは違い、このアゲハマは手駒の様には使いません。
対局の最後、囲碁の勝敗を決める時に大事な役割を持ちます。
アゲハマを多く上げる事が、直接勝つ事ではありませんが、勝利の為の重要な要素です。
そして、白石1つを取る為に必要な、黒石の数にも注目して下さい。
盤面の中央では黒石が4つ必要なのに対し、辺ならば3つ、スミならば2つで済んでいます。
石を取る攻防に関しては、中央よりも辺、辺よりもスミが有利です。
それは、相手の石の数が増えても同じです。
図で見てみましょう。
 |
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白石が2子の場合 |
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白石がもっと多くても |
ちなみに、碁石は“1子、2子(いっし、にし)”と数えます。
上図を見れば、囲む石の数が増えても、中央よりも辺、辺よりもスミが有利なのが分かりますね。
2子を囲むのに、スミであれば3子、辺でも4子(石が横並びなら5子)で済んでいますが、中央に到っては6子も必要になります。
手数を多く必要とするのですから、必然、うまく行かない事も多くなる訳です。
攻めのコツは、中央方向よりも辺に向かって、辺からはスミに向かって、相手の石を追いかける様にする事です。
それと、右上の図も参考にして、石の囲み方をチェックしましょう。
白石から出ている線、逃げ道を全て塞いでいますね。
石の数が増えても、どの様な形に並んでいても、基本は一緒です。
慣れない内に、よく勘違いするのが斜めだそうです。
斜め方向には、白石から線は出ていません。
塞ぐ必要はないのです。気を付けて下さい。
もう1つ説明しておきましょう。
あと1手で石を取れる(取られる)状態をアタリと言います。
自分があと1手で取れる様に打つ事は、アタリにする。
反対に、あと1手で取られてしまう様に打たれたら、アタリにされた。
と、表現します。
とは言え、宣言するものではありませんので、実戦では、自分の石がアタリにされた事に気付かない事や、自分からアタリにした事に気付かない場合さえあります。
対局時、盤面は1点だけでなく、全体を見る様にするとよいでしょう。
それでは次は、石を打てない場所、着手禁止とその例外です。
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