チリ通信−24 (2006年10月15日)

皆様、いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
日本はすっかり秋のようですが、こちらイキケでは昼間はT-シャツで過ごしています。

まずは恒例の仕事の話です。
自分の出来る事を始めようと言う事で、種苗生産を先月よりはじめました。
チリにおける魚類の大量種苗生産は技術的にも例が無く(サケを除く)、自分をアピールするのに最も適しているといえます。
またプロジェクトの推進を言葉や紙で訴えるだけではなく、大量の稚魚を見せることで弾みをつけようというものです。
実際には7月からヒラメとムラタの産卵はありましたが、重要な資材が不足しているので種苗生産は見送っていました。
しかし前述した理由や設計した種苗場の試運転、そしてなにより自分の技術を磨くために種苗生産を始めました。
そんなわけで先月から毎日12時間以上、種苗場にこもって種苗生産をしていました。
昼食を食べに帰る時間がなくなったので前夜に作った弁当を食べ、夕食は10時過ぎという修行の日々でした。
実際に施設を稼動してみると改良点や技術的な失敗や発見もあり、思ったほどの種苗はできませんでした。
残念ではありましたが、年末に行われるサンペドロ(イシダイ)の種苗生産の準備としては有意義であった、と言う事にしておこう。
現在は施設の再構築と資材の準備・技術報告書の記述をしているところです。


チリで"ジシオチョ" といえば盆と正月を合わしたような特別な日です。
"ジシオチョ"とは18という意味で、建国記念日である9月18日の前後2週間はどこも開店休業です。
町中がなんだかそわそわしていて、お祭り気分というやつです。
大学では教授主催と学生主催のフィエスタが日替わりであり、その他ジシオチョチコという小フィエスタがアチコチで散発的に開かれています。
親しくしてくれている漁師の家にも招かれカンパイ友の会を広めてきました。
いつもはマリスコス(魚介類料理)がだされれるのですが、この日だけはアッサード(焼肉)をご馳走になりました。

   

とても興味深いのは、ジシオチョには凧揚げとこま回しをすることです。
この日は海岸で凧揚げをする人でいっぱいになります。
ビニール製のカイトを海岸で売っていますが、伝統的なデザインもあるようです。
こまは木製のもので、子供たちが家の前で盛んに回しています。
ナントか言う硬い木でできており、ずっしり重いものです。
凧とこまというこの偶然の一致にアット驚いたところで、来月につづく。




        


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