『合宿の思い出』 4期 他谷
拙者にとって合宿の思い出は数多い。
これは誰にでも言える事であろう。
中学、高校時代に比べると、この思い出は内容にこそ違いはあるが、
心に残るあの時の感動は、いつの時代でもやはり『重いで』という感じがする。
拙者が初めてボンベを背負い、20mの深度迄潜ったのも大島の夏合宿である。
ボンベを背負いレギュレーターを咥え、水中下に潜って行くあの興奮は今も忘れる事は出来ない。
拙者にとっては合宿に民宿を利用するのも非常に良い事であったと思う。
楽しいおじさんと、朗らかなお兄さん達、『三佳』の皆様にも色々お世話になった。
やはり、土地の人達との触れ合いも非常に良い体験となった。
しかし、民宿ばかりが良いと言っているのではない。
やはり、その時代、その時期の部長並びに部員の持つクラブの目的意識によって合宿の在り方も変わるであろうし、変わる必要もあるのであろう。
更にクラブ員の技量や人数、金銭面も考え合わせての事である。
拙者自身は、あの当時、ただ海に接し潜れればそれで良く、体力維持と潜水練習そして海に係わる人達との接触を求めていた。
その点では大島も八丈島も、非常に満足の行く合宿であった。
ここに挙げた海に係わる人達の中には、先輩の占めるウエイトは非常に大きなものであった。
部員の友情は大切であるが、それにも増して先輩の存在は、あらゆる面で勉強させられた気がする。
特に合宿に於ける先輩達の人間味というものは非常に印象深いものがある。
仲間として、兄弟として、共に生活する。
合宿のもつ意味は究極的には、この事に尽きると思う。
もう少し、面白おかしく書こうと思ったが、合宿の思い出は、部員各人がそれぞれ心のどこかに暖かく抱いているものであり、
この拙者の『合宿の思い出』という題を目に止めてもらった時、
皆さんの体験した合宿の日々を思い出してもらえれば、拙者も非常に幸せである。
石井先輩の『山本リンダ』。小柳さんの『佐渡おけさ』。根っからの役者、堀井君、米田、長谷部の替え歌。
これらの一つ一つが、あの当時の仲間意識を植えつけてくれたものと思っている。
クラブ10周年を皆さんと一緒に迎えられた事を喜ぶと共に、これからもクラブの繁栄を祈っています。
今後ともよろしく! 横須賀より愛を込めて。
文集もくじ