『先輩から教えられた苦労』 7期中江
私が入学したのが48年度で新部員13名の中で女子はわたし一人でした。
そんな状態ですから苦労をかけっぱなしだったと思います。
その時の部長は田沼先輩でしたが女子一人というのはさぞ教えにくかった事だろうと思います。
最初の練習は海ではなく大塚にある日本アクアラングの高さ3mの円形プールで始めました。
女性の先輩は丸尾さん、立川さん、藤代さんの3人でスーツの着方から教えてもらいました。
(その時のスーツの値段は、フード、ブーツ、ウエイト付きで2万円弱位だったと思います。)
そこでダイビングフォームや耳抜きを教えてもらったんですが、
海育ちといってもシュノーケルやフィンをつけたことがない私には苦しい練習でした。
どうしても水が出せなくてシュノーケルをはずして息をしました。
ダイビングフォームがなかなかできなくて真下でなく、斜めに潜って壁に当たりました。
底が見えないのに急いで潜って底にぶつかったりもしました。
けれども先輩方はほんとに根気強く教えて下さいました。
そしてプールが終わり、海へ行き、始めての大島への夏合宿、学校祭、初企画の与論、沖縄、春合宿と夢中で1年がすぎました。
私のすぐ上には3人の女子の先輩がいますがほんとにいろいろなことを教えていただきました。
すごく心強かった反面、淋しいなと思いました。私は一人だからみんなと意見が食い違っても加勢してくれる人がいないんですよね。
男子がすごくうらやましかった。
やっぱり男同士の付き合いだから私にははいり込めない部分があるのでしょう。
それでも随分みんなと一緒にいましたが・・・。
ですから大竹さんと鳥井さんが入部した時はすごくうれしかったし、ほんとによかったなと思いました。
ただ後輩と仲よくできるかなとか、うまく教えられるかなということがすごく不安でした。
1年間で私が先輩に教わった一番大切なことは後輩をかわいがるということだと思いました。
でも後輩ができてみてはじめてそれがどんなに大変なことか分かるんですよね。
かわいい後輩だからと一生懸命教えてもちゃんと教えることができない。
後輩がうまくできないところを上手に直してあげることができないもどかしさ等々今考えてもほんとに情けないと思います。
それでも私は、いい先輩と後輩に恵まれて苦労するどころかほんとに充実した4年間が過ごせました。
他では得られない経験ですね。
大事にしたいと思います。
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