『クラブ運営について』   4・5期部長 田沼


 私が1年で入部した当時のSDCは、うろ覚えではありますが総員9名のクラブだったと記憶しています。

ともかく家族的で非常に楽しいクラブでした。

私たち後輩に対する指導もほぼマンツーマンであり、又、技量のすぐれた先輩方が多かった為、安全潜水を十分楽しむ事ができました。


 しかし、私が2年になると、当時私たちのクラブでは3年生がいなかった為に、潜水の「せ」の字をやっと憶えたばかりの

私たち2年生が後輩の指導をしなければならない立場に立たされてしまいました。

その上、多数の1年生をかかえこんでしまい、部長という重責を課せられた私は非常にとまどってしまいました。


 私のような未熟者でもクラブの運営ができるのだろうか、このSDCをつぶしてしまうのではないだろうかという不安にかられました。


 この時、私は「海」という素晴らしいが、非常に危険な場において活動する我々潜水クラブにとって、一番重要なことは、

常日頃先輩に言われていた「安全第一」であると考え、ただひたすらに安全だけを考えてクラブを運営していきました。


 クラブの統制やクラブ員の技術の向上などは全く二の次でした。

したがって、クラブ員を非常に狭い型枠にはめ込んでしまうということになり、クラブ員はあまり潜水を楽しむ事が出来なかったのではないかと

思っています。


 しかし、とにもかくにも事故も起こらず、なんとかクラブの運営ができたことは、クラブ員皆が協力し、我慢をしてクラブ活動をしてくれたおかげだと

感謝しています。


 幸いにも、私の次の代では、多人数にもかかわらず統制のとれたクラブ運営がなされているのを見て、ホッと胸をなでおろした次第です。


 いつの代についても言えることですが、とにかく「安全潜水」を第一に考え、それを基本にしての、より向上した形でクラブ運営がなされるべきだと

考えます。


        


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