「君は、もしかして潔癖性なのか?」 ウォンは肩をすくめた。 「まさか! 私は己の手をすすんで汚す男ですよ」 「じゃあ何故、いつも手袋を外さない」 ウォンは笑った。 「悪い事をするために決まってるじゃありませんか」 「指紋を残すぐらい、どうということもあるまい?」 「本当に、そう思いますか」 ウォンは手袋をとると、キースの手首を強く掴んだ。 「じゃあ、じっくりと痕をつけてあげましょうね……」