3/22(土)
津和野の朝。足湯の前には今日も愛ちゃんが来ています。
視線が気になったのかこっちを見ました。真正面だとおもしろい顔を
しています。
宿からすぐのところにある防長バスの津和野バスセンター。
ここから萩に移動です。
「もうちょっと時間あるからバスで待ってて。萩まで行くんだったら
1,000円で1,100円使えるカードに現金足したらお得だから。」
運転手さんに言われるがままにバスカード購入。バスで待ちました。
日差しが眠気を誘います。そうしているうちに出発の時間。
1時間半ほどして萩バスセンター到着。すぐそばにレンタサイクルを
見つけて自転車を借りました。かなりのオンボロママチャリです。
わたしはまず行ってみたい場所がありました。先に遠いところから
攻めなくては。しかし片道が約7キロ。前輪の空気が抜け気味という
悪条件です。仕方ない。己の気力体力を信じて頑張るのみ。
越ヶ浜で曲がると明神池、さらに急坂が待っていました。ママチャリを
押して上がります。その笠山にあるのが"萩ガラス工房"。
多少なりともガラスに携わっている(いた)わたしには興味深い施設。
こちらの主力は地元笠山産の原石を使用した「玄武ガラス」。高温で
溶解し製作されるため、一般のソーダガラス製品に比べて硬くて丈夫、
原石に含まれる鉄分によって淡い緑色をしています。
店内であれこれと吟味した結果、サラダを盛り付けたら似合いそうな
存在感のある角皿を買いました。
もう一つの主力が「内ヒビ貫入ガラス」です。こちらは一般的な技法の
アイスクラック(温度差を利用してヒビを入れる)とは違い、膨張率の
違うガラスを硬質ガラスで挟んだ三層構造になっていて、年月を経ると
内ひびが進行し趣が変化するそうです。熱湯を入れても大丈夫だとか。
次はお隣の"柚子屋本店"へ。以前から愛飲している"飲むだいだい酢"の
製造所です。"だいだいスライス"、"夏みかんスライス"、地ビールの
"村塾"など手作業中心の健康食品は通販でもよく売れています。
お休みで静かな工場を眺めながら夏みかんソフトクリームを食べました。
さすがに通販では味わえないのでこの機会に食べておかなくてはと。
またも売店でお買い物。ママチャリの前かごがいっぱいになりました。
市街地に戻ってからは萩焼のギャラリーを見たりお茶をして、最後に
"岩川旗店"におじゃましました。
代々大漁旗を作っておられたのですが、その布地を使ったカバンや
小物が人気の店です。色鮮やかで派手な和柄がなんともかっこいい。
鯛柄も捨て難かったのですが、萩らしい夏みかんと椿柄のトートバッグ、
またもお買い上げ。
買い物三昧の時間を過ごし、16時発の広島行きのバスに乗りました。
所要時間は4時間。徳山駅前で渋滞していたので少し遅れました。
乗客がどんどん降りていき、最後わたしと後部座席のご婦人だけに
なったのを見て運転手さんに声をかけられました。
「お姉ちゃん、ひとり?一番前においでよ。」
しばらく話をしているうちにバスは広島市街へ入りました。
「広島は都会だねぇ。でも、やっぱり萩がいい。なーんもないけどね。
でもいい男たくさんいるよ。ね、萩に住んでみない?」
なんて笑いながら豪快にバスを操るお母さん、素敵!
広島からのぞみに乗って一眠り。ようやく新大阪着。自宅に着くや否や
雪崩れるように布団へ…。
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