網膜動脈閉塞症   更新日 2017.5.16   1.001 本文へジャンプ
網膜中心動脈閉塞症(CRAO)、網膜動脈分枝閉塞症(BRAO)、毛様網膜動脈閉塞症

○現代医学での概要と当院の針灸治療
○患者さんからよくある質問
○院長からひとこと
○関連リンク・参考文献


現代医学での概要と当院の針灸治療

網膜動脈閉塞症
・網膜中心動脈もしくは分枝が、血栓や血管炎などの原因により閉塞することで網膜虚血を生じる疾患です。突然に片眼の視力・視野障害を生じる特徴で予後は不良であり、数時間以内に網膜が不可逆性変化に至る眼科医療での救急疾患の一つです。

・診断が付き次第入院して眼圧を下げ、線維素溶解療法(ウロキナーゼ点滴)やステロイドが投与されますが、視力低下などが著しい場合には無効な場合も多く、1週間ほどの間にその後の視機能予後は決まってしまう疾患で、その後の眼科での治療法はなく自然回復も望めません。とにかく突然の視力低下は放置せずに、一刻も早く眼科を受診することに尽きます。

・千秋針灸院では以前から様々な網膜動脈閉塞症への針治療に取り組んできましたが、症例数を蓄積することで発症から一定期間内に針治療を行うことができれば、現在の眼科医療の限界を超えて大きく改善する可能性があることが分かってきました。発症から1週間程の入院期間中や退院後に検討していただき、遅くとも1ヶ月以内に速やかに鍼治療を開始されることをお勧めします。

●眼科疾患への鍼治療 〜対応の難しい疾患に対して〜 「網膜動脈閉塞」
第34回 「眼科と東洋医学」研究会 特別講演 平成29年3月12日 台東区区民会館
・当院は眼科専門医の先生方による「眼科と東洋医学」研究会の場で、特別講演として網膜動脈閉塞への鍼治療をご紹介させていただきました。今後の網膜動脈閉塞への眼科医療を変える可能性がある等、最大級の賛辞を多数いただきました。眼科での初期治療が完了しましたら、1日でも早い鍼治療の開始をご検討ください。

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患者さんからよくある質問

Q.視力や視野は回復するのですか? 改善する確率はどのくらいですか?

A.発症から概ね1ヶ月以内に鍼治療を開始できれば、大幅に回復する可能性が高くなります。
・現在まで発症後1ヶ月以内で鍼治療を開始できた全症例で、視力は0.4〜1.0以上への回復が得られています。視野についても全般に大きく改善していることを確認しています。病院の退院時点に比較して大きく回復される症例が多いため、眼科の診察時には医師から驚かれることになります。なお、発症から1ヶ月程度までは週に3回の集中した鍼治療を行い、早期回復を目指します。入院中の経過が思わしくない場合には、退院後に1日でも早く鍼治療を開始されることをご検討下さい。

Q.発症から時間が経過している場合にも、鍼治療は効果がありますか?

A.鍼治療についても眼科での早期治療の必要性と同じく、発症からの経過時間は決定的な違いになります。
・発症から1ヶ月を超えて鍼治療を開始された場合には、1ヶ月以内に開始された症例に比較して、明らかに視力や視野の回復は少なくなります。それでも若干の改善は得られることが多いのですが、早期の治療ができていれば得られた回復の多くの可能性は失われてしまいます。

Q.視力や視野の回復に条件や個人差はありますか?

A.最も重要な条件は、発症からの鍼治療開始までの経過時間です。次に障害の程度や年齢が関与します。
・発症から初期治療開始までの経過時間の重要性は、眼科でも数時間〜数十時間以内が限度と説明されるとおり、鍼治療でも1ヶ月以内の可能な限り早期の開始が最も重要になります。障害の程度については視力・視野の低下が少ない方が良く、年齢は若年者ほど大きく回復する傾向がみられます。千秋針灸院では10代から70代の様々な年齢の患者さんへの治療実績があります。

Q.必要な期間や治療間隔はどのくらいでしょうか?

A.緊急性の高い疾患ですので、発症から1ヶ月以内は週3回、その後は週2回程度の治療間隔です。
・発症から1ヶ月以内の鍼治療は極めて大きな効果が期待できるため、週3回の治療間隔としています。1ヶ月以降は週2回の治療を3ヶ月続けて、週1回の治療間隔へと移行します。その後も徐々に治療間隔を空けながら、半年から1年程度で治療を完了できる疾患ですが、原因不明の網膜動脈閉塞の場合には発症の予防として、月1回程の治療で継続をお勧めする場合もあります。


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院長からひとこと


・網膜動脈閉塞症は突然発症し失明に至る重篤な疾患ですが、眼科医療機関で入院治療を開始しても手遅れのケースが非常に多い状況です。1週間程の入院期間を過ぎ、眼科医から「これ以上できる治療はありません」と説明されていても、千秋針灸院では鍼治療の開始が発症から概ね1ヶ月以内なら、大きな回復を得られる可能性が高いことが分かってきました。退院時の経過が思わしくない場合には、1日でも早い鍼治療の開始が、最大限の回復に繋がります。


・千秋針灸院での網膜動脈閉塞症に対しての鍼治療は、現在の眼科医療では不可能な水準の回復が、特に早期では得られる可能性が高いため、言い方は悪いですが「ダメ元で迷わずやってみる」ことが大切です。現在のところ、他に有効な治療法は存在しないと思われます。私も初めて診せていただいた頃は半信半疑でしたが、症例を重ねて確かに結果が出てくる可能性が高いことが分かってきました。遠方の患者さんには全国規模での眼科鍼灸ネットワークを活用した、提携治療院での治療もお勧めします。

・平成29年3月12日に台東区区民会館で行われた、第34回「眼科と東洋医学」研究会において、網膜動脈閉塞への鍼治療を眼科専門医の先生方の前で報告し、鍼治療の可能性を確認していただきました。詳しくは下記のリンクを参照して下さい。
●眼科疾患への鍼治療 〜対応の難しい疾患に対して〜 「網膜動脈閉塞」

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関連リンク・参考文献


関連リンク


●眼科疾患への鍼治療 〜対応の難しい疾患に対して〜 「網膜動脈閉塞」 (当院ページ)
第34回 「眼科と東洋医学」研究会 平成29年3月12日 台東区区民会館にて特別講演として報告 

眼科領域の難病治療を提携治療院で (当院ページ)

参考文献
●参考文献・蔵書一覧 (当院ページ)

        

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   本ページの内容は現代の眼科医学及び中医学、抗加齢医学、千秋針灸院の治療実績に基づいて書いたものです。
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