男祭りというより兄貴血祭り。

chapter2

 相手の性器で顔を張られたエオメルは、驚いてファラミアを見上げた。
すると弟君は上品に微笑んで、「ちょっと失礼」と言いながら寝台を降りていった。
その様子に、今のは夢だったのだろうか・・・と頭をひねるエオメルだった。

「あったぞ、ファラミア。エオル王家秘蔵の品が」
「確かに。良かったですね兄上。エオメル殿がお相手してくれそうですし」
兄が持つ箱の中を見ながらファラミアはうなずいた。
「さ、すぐに使おう!このためにわざわざエドラスまで来たんだからな」
そう言って逸る兄を、弟が肩に手をかけて押しとどめる。
「まあお待ちを。兄上、これからわたしはエオメル殿と一戦交えるつもりです。これが活躍するのはその後の話ですよ」

「えー。いやだ、すぐに使いたいー」
不満顔の兄を抱き寄せると、ファラミアは相手の額に唇をあてた。
そしてなだめるように優しい口調で囁いた。
「どちらにしても、エオメル殿ではいきなりは無理でしょう。ですから、わたしがかれを馴らします」
「むう・・・そうだな」
クロゼットの前で低い声でなにやら会話を交わす兄弟を見ながら、エオメルはぼんやりベッドの上に座っていた。かれはボロミアとのセックスの快感の名残と、まだ続くらしい行為への期待とで、ふわふわと高揚している。
あとから考えればこの時逃げておけばよかったのにと思うのだが、今はそんなことには気づかない。

 ぼそぼそ話していた兄弟が、互いに納得したらしい様子で寝台に戻ってきた。
「エオメル殿」
そう言ってファラミアがかれの顎をつかんで上向かせる。
「あなたは、わたしと楽しむのはお嫌ですか」
「い・・・いいえ。喜んで、ファラミア殿・・・!」
エオメルは頬を染めながら言った。
「そう言ってくださると思っていました。では、次はわたしと・・・軍団長殿」
ファラミアが首を傾けてかれの首筋に口づける。

 弟君に肌を強く吸われた刺激で、エオメルの血圧が一気に上がった。
かれは「ファ、ファラミア殿ッ!」と激した声で叫ぶなり、相手の身体を押し倒してその上にのしかかった。
そしてハァハァと息を吐きながら白い身体を撫でまわすのだった。
ファラミアがくすぐったがって笑い声をあげる。
そしてロヒアリムの手を握ると、自分の下腹部に導いた。
「先程から、勃ったままで辛くなってきました。そろそろ気持ちよくいきたいものですね」

 弟君の固いものを指でぎこちなくこすりながら、エオメルは「で、では、また口でしましょうか。下手ですけど」と提案した。だが、ファラミアは首を横に振った。
「結構です。あなたの中で鎮めますから」
そう言うやいなや、弟君は軍団長の身体をええいやあ、と自分の上から押しのけて横に倒した。そしてすばやくその上に乗り上がった。
「へっ?」
あっという間に形勢逆転である。

 シーツに押し付けられ、ファラミアに乗っかられたエオメルは口をあけて相手を見た。
「ファラミア殿・・・?」
「あなたがわたしに抱かれるんです。当然です」
かれの膝をこじ開けようとしながらファラミアが言う。
エオメルは驚いて相手の腕を押さえた。
「あの、それはちょっと、いやです」
「ハハハ、何を今更」
「いえ、あのすみません、いやなんです」

 ファラミアはエオメルの言葉を無視してボロミアに言った。
「兄上!エオメル殿の腕を押さえてください」
すぐに兄がロヒアリムの両手をつかんで動きを封じる。
「ちょ、ちょっと・・・」
足首をつかまれ、ぐいっと大きく左右に開かれてエオメルは焦りの声をあげた。
「ファラミア殿っ!離して下さい!」
すると弟君の澄んだ青い瞳がかれを見つめた。
「別にそんなに動揺しなくても。慣れれば楽しいものですよ。大丈夫、あなたは適正がおありです」
と言って広げた足を抱えて膝が胸につくまで折り曲げる。

「ひえっ」
エオメルの引締まった尻の肉の奥があらわになる。その薄紫色のヒダの部分を指の腹で押すように撫でながらファラミアが囁いた。
「あなた、先刻わたしの兄のここを使って楽しんだじゃないですか。自分はやっておいて、他人にはやらせないというのは人としてどうでしょう」
「そうだそうだ」とボロミアが言う。
「そっそれとこれとは、・・・あぁっ!」
ズブ、と指二本が挿入された。そして中でぐりぐり掻きまわされてしまう。
エオメルは「ひいっ」とのけぞった。

「さあ、わたしの方はそろそろ限界です。入れますよエオメル殿」
そう言ってファラミアは、後腔から指を抜くと自分のものを押し当てた。
「や、や、止めてください・・・っ!」
「これであなたは大人の階段を一歩あがることになるんです。誰もが通る道ですからね」
「うそだ〜〜〜〜〜こんな道誰も通らない〜〜〜〜〜」
エオメルは髪を振り乱して暴れたが、ボロミアに腕を押さえられ、足はファラミアに抱えられているので逃れようがない。

 すぐに固い太い感触がかれの肉をこじ開けながら、めりめりと侵入して来た。
「あッ!ああぁああああぁーーーーーッ・・・」
「う・・・狭いですね」
秀麗な顔をしかめつつ弟君はさらに強引に腰を押しつけた。
「いっいやッ・・・あぁっ」
エオメルの咽喉からかすれた声が洩れる。
「・・・奥まで入りました。ぎちぎちですが、いい感じです」
そう言ってファラミアは大きく吐息をついた。
太いペニスが根元まで納められた強烈な異物感に、ロヒアリムの身体が強張る。

 ファラミアはかれを貫きながら抱えた足の片方を肩にかけた。
「さて、出来ればこのままじっくり楽しみたいところなのですが。この後の都合がありますので、少々ハードめにいきます。失礼、エオメル殿!」
と言うなり、激しく腰を突き上げ始める。
「ひっ、あっ!あーーーッ!」
ファラミアの動きにあわせてエオメルの身体が激しく揺すられ、かれは悲鳴をあげた。
「くっ、うっ、あぁッ、痛ッ、嫌だあッ」
「我慢してください。く・・・いい」

 ロヒアリムの筋肉質な足をしっかり抱きながら、弟君は何度も打ちつけ、強引な抜き差しを繰り返した。
その白い顔が高潮して、金色の巻き毛が乱れる。
「ぁあーッ・・・や、止めてくださいッ・・・」
半分泣き声交じりにエオメルは声をあげ、身悶えた。
「すごい、締めつけてくる・・・!エオメル殿、素晴らしいッ!」
寝台がぎしぎしと揺れ、肉がぶつかり合う淫靡な音がセオドレドの私室の中に響き渡る。

 ファラミアは夢中で若いロヒアリムの身体を味わっていた。
すると、枕元でエオメルの腕を押さえているボロミアが突然、自分の頭を弟の額にガーンとぶつけた。
「痛ッ」弟君の眼前で星がキラキラまたたいた。
「なにをするんです兄上!」
いきなり頭突きされた弟は驚いて兄を見た。
「つまらーん!おまえばっかり楽しんで!こっちは全然楽しくないぞッ!」
ボロミアが弟をにらんで怒りの声をあげる。
「わたしをほったらかしにするなー!」
「そんな、ほったらかしになどしてませんよ。わたしは兄上のためにやってるんですから」
「嘘をつくな!大喜びでふうふう言ってるじゃないか!」
「ああもう、わかりましたよ」

 ファラミアは軽く首を振ると「じゃ、一旦この辺で切りあげましょうか」と言いながら、少し身体を引いた。
そして埋め込んだペニスをやや抜き加減にしつつ、大きく胴震いした。
「んッ、いく!」
「あぁーーー・・・」
体内にファラミアの熱い迸りを受けたエオメルは身を震わせて、高い声をあげた。

「よし、終わったな?いったな?じゃあ、次はわたしの番だ!」
ボロミアが嬉しそうに叫んで、先刻見つけた箱を寝台の上に置いた。
「ああ・・・大変美味でしたエオメル殿・・・」
ファラミアはエオメルの上に重なったまま、相手の頬をうっとりと撫でた。
見るとエオメルは犯されたショックからか、涙目で呆然と宙を見つめている。
「辛かったですか?すみません。後でまたゆっくり愛してさしあげますから」
そう言ってファラミアはエオメルにチュッとキスした。
それを見たボロミアが「わたしを無視するなあー!」とプンスカ怒る。
「無視なんかしてませんてば」
もう、めんどくせいなうちの兄上は。まあそこが可愛いのだが・・・と一瞬思いつつ弟君は起き上がって言った。
「では、兄上。例の物を」

 無理やりバックを奪われてしまったエオメルは、瞳を涙で霞ませながら寝転がっていた。
その視界の隅に、兄弟が何かを箱の中から取り出すのが映った。
ボロミアが手にしたものを、ファラミアがしげしげと見つめている。
そしてかれらはそれとエオメルの顔とを、交互に見ては頷きあっているのだった。
何となく、不穏な気配を感じたロヒアリムは身体を起こしてその物を見た。
「・・・なんですかそれは」
「ホースディルドゥ」とファラミアが答え、「動かないバイブ」とボロミアが補足した。

 人の拳ほどはあろうかという卑猥な形状の先端と、手首から肘くらいの長さの軸を持つそれは、黒光りしながらいやらしく反りかえっている。
一言で言うと、でっかいチ○コのオブジェである。
その禍々しい形状に、非常に嫌な予感を覚えたエオメルが「そんなものをどうするんです」と尋ねると、弟君は「もちろん、尻に入れて楽しむんですよ」と明快に答えた。
「・・・成る程そうですか。それはそれは。ではご兄弟で思う存分楽しんでください。ところで、わたしは用事を思い出しましたので、失礼します」
そう言って後ずさりしつつ、エオメルは寝台を降りようとした。

 するとかれの足首をファラミアが、がっしとつかんだ。
「どこに行くんです」
「いや、ですから大事な用がありまして」
「逃がしませんよ」
「な、なんですか。ファラミア殿はたった今わたしの身体を自由にしたじゃないですか。もういいでしょう、離して下さい」
「ダメです。これからが本番だと言ったでしょう、エオメル殿。このディルドゥはあなたの尻用なんですから、主役がいなくなっては困ります」

 それを聞いたエオメルは顔色を変えて叫びだした。
「わわ、わたしの尻用ってなにを言われるのか?!わたしはそんなものと関係ありません!勝手に変なことを言わないで頂きたい!」
「ああ兄上、またエオメル殿の腕を押さえててもらえますか」
と弟が言うや否や後ろに回りこんだ兄がかれの腕をつかんだ。
そして兄弟はそのままロヒアリムの身体をうつ伏せにして寝台に押しつけ、腰を上げさせて四つんばいに這わせてしまった。

「離して下さいーッ!なんなんだー!」
エオメルは必死に手足をバタつかせたが、ゴンドールの大将二人に押さえつけられていてはとても逃げられない。
ファラミアがかれの鼻先にディルドゥを差しつけながら「だってこれはエオルの子のための物なんですから」と言った。
それは間近に見ると、いっそう巨大で恐ろしげである。
エオメルは「そんなもの見せないでッ!」と顔を背けた。

「古の名執政キリオンが青年王エオルに贈った名品です。どうです、このカーブの優雅なこと」
竿の部分を白い指でつー、と撫でながら弟君がかれに言う。
「そんなにお気に入りなら、ファラミア殿がご使用になればいいでしょう!尻でもどこでも好きなとこに入れて楽しんでください!」
それを聞くとファラミアは笑い声を上げた。
「ハハハ、わたしはそんな物好きなことしませんよ」
「なんだそれー!わたしだってイヤですっ」
「嫌とかいいとか関係ありません。これをエオメル殿が使うことは初めから決まってるんです」
弟の言葉に、兄がうなずく。
「そうですぞ。そもそも、わたしはセオドレドとこれを楽しもうと思ってやって来たんですからな。エオメル殿はセオドレドの代わりになるとおっしゃったではないか」

「セ、セオドレド殿下と、って殿下だってそんなもの使うはずがありません」
「何を言われる。セオドレドは以前からこれが大好きなんですぞ〜」
「そうそう。あんあん言っちゃって凄いんですよね、兄上」
「あ〜ん、もっとお〜とか言いながら男汁垂れ流しまくりで。他人事ながら、世継ぎの君があれではローハンの未来は果たして如何なものか、と案じているくらいでしてなあ」と自分のことは省みずにボロミアが言う。
「う、嘘だ、殿下がそんな」
「あなたが知らないだけですよ」
「大人の世界には色々あるのですぞ、エオメル殿」

 敬愛する従兄の知られざる一面を知ってしまい、エオメルはショックを受けた。
そしてショックを受けているあいだに足を広げさせられ、突き出す格好になった尻肉をファラミアに鷲掴みにされてしまうのであった。
「では挿入を始めます。よろしいですか、エオメル殿」
「よろしい訳ないでしょうッ!絶対イヤですッ!そ、そうだボロミア殿、ボロミア殿が使えばいいじゃないですか!」

 焦って喚くロヒアリムに、ゴンドールの総大将は「もちろんわたしも使いますとも」と言って、箱の中からもう一つ、巨大オブジェを取り出した。
「ちゃんとふたつありますぞ」
「ふたつぅ!?」
「そう、こっちが執政家用。ここに白の木の紋章が刻まれているのが見えますかな」
「そしてこちらのエオル王家用ディルドゥには、ローハン王家の紋章が」とエオメルの背後でファラミアが言った。

「最初は、少々年を取りすぎてあちらの方が不安になった執政キリオンが、エオル王を満足させるために特注したそうですが。そのうちに、二人一緒に楽しもうということになって、もうひとつ作らせたのです。で、このふたつは中央でジョイントするようになっていまして・・・兄上、そっちのを貸してください・・・するとこのように(と弟君はエオメルの背中の上でそれらをキコキコとネジを回すように嵌め合わせつつ)合体させると、双方向性デュアルディルドゥの完成、と言うわけです。ほら」
と言って見せられたものは、両端に鎌首をもたげた、さらに恐ろしい形状と化していた。
「ヒー!」
「エオメル殿、そんなに嫌がっては我等の始祖に失礼ですよ。これは、ゴンドーリアンとロヒアリムの変わらぬ友愛の象徴なのですから。キリオンとエオルが楽しんだように、わたしたちも楽しみましょう」

「われわれゴンドール執政家とエオル王家は身をもって両国の絆を深めてきたのですぞ!」
「貴国のセオデン陛下とうちの父だって若いころはそれはもう二人であんあん」
「その前のエクセリオン二世とセンゲル王など黄金館がぐらぐら揺れるぐらいの激しさで」
などと兄弟は口々に両国間の秘め事を暴露した。
「い、いいいいったい何をおっしゃっているのか意味がよく」
青くなってもがくエオメルをしっかり押さえこみながら、ファラミアが「そしてたった今から、あなたもゴンドールとローハンの絆の輪に参加出来るのです」と告げ、兄弟は「おめでとう!」と同時に言った。

 そんな輪の中に入りたくないエオメルは、涙目になりながら首を横に振った。
だが、がっちり身体を固定されて動けない。
背中にのしかかった弟君がかれの尻の肉を左右に押し広げて、冷たく固い先端を押し当てる。
「イヤだっ!」とエオメルは絶叫した。
「大丈夫。わたしがさっき拡げてあげましたから。入りますよ」
下品極まりないことを言いつつ、ファラミアはロヒアリムの後腔に異物をぐぃッと突き入れた。
「ひぃあぁぁあーーーーーーーーーッ」
あまりに異様な感覚に、かれは悲鳴を上げた。

「エオメル殿、じっとして・・・!」
ファラミアが慎重に角度を測りつつ、ぐぐぐと押し込んでいく。
「い、痛いッ、ああっ、やだぁーッ・・・」
入り口が限界まで押し開かれ、内壁を固いものにこすられながら進入される。
下手に動いたら下半身が壊れそうな気がした。恐怖を感じたエオメルは、壮絶な違和感にシーツを握り締めて耐え、声を洩らした。
「く・・・や、やめてください・・・!」
四分の一ほどを埋め込まれて身体を震わせている相手を見下ろしながら、ファラミアが兄を促した。
「まだ途中ですが、このくらいでいいでしょう。さ、兄上こちらへどうぞ」
「よーし」

 ボロミアは今までつかんでいたエオメルの腕をはなすと、ロヒアリムの背後にまわった。
エオメルは腕が自由になっても、這ったまま痙攣していて動けない。
「久しぶりだ」と期待に声を上ずらせながら、ボロミアはエオメルに背を向ける形で這い、もう一方の先端を自分にあてがった。
「あぁ・・・は、入ってくる・・・もっと・・・!」
ボロミアが自分の秘所にディルドゥを挿入し始めると、その反動でエオメルのなかにも、さらにずぶずぶとめり込むのだった。

「うわあー!痛いーッ!」
「ああ〜この力強くも逞しい感触、たまりませんな!」
ボロミアが感嘆の声を発しつつ腰を突き動かし始め、エオメルは悲鳴をあげた。
「こ、この角度がなんともいえず!奥まであたって、いいっあぁっあっあっー!」
「良かったですね兄上」
「素晴らしいぞキリオン!有難うキリオン!」
「もうやだーッ!」

 快感をむさぼるボロミアとは対照的に、ぐいぐい揺さぶられたエオメルはのたうちまわって悲鳴を上げている。
「こ、壊れるっ、裂けるうーッ」
開ききった肛門が、今にも引き裂かれそうな苦痛と恐怖に、ロヒアリムがシーツを握りながら泣き声をあげた。
「大丈夫、これは大きさのわりに皮膚が裂けたりしないように、ちゃんと出来ているんです」
ファラミアがかれの背中を優しく撫でて言う。
「ほら、エオメル殿あなたも頑張って押し返さないと。あなたの方により多く埋まっていますよ。もし負けて片方に全部入ってしまった場合は、さすがに内臓破裂で死にます」
「ひぃぃぃぃぃぃ・・・」

「おしくらまんじゅうの要領です。頑張ってください」
「やだやだやだ、出来ないッ」
エオメルがわめくと、「じゃ、こっちから行きますぞ」とボロミアが尻をぐっと押しつけて来、さらに深くえぐられる。
「ぐはぁッ」
血を吐くような叫びを発する軍団長である。
「エオメル殿、そんな死にそうな声を出さなくとも。大丈夫、兄上だって手加減しているんですよ」
とファラミアが言うも、エオメルの声はより悲痛なものになっていく。

「わっわたしはこのまま死んでしまうんだ・・・絶対死ぬに決まってる、人殺し・・・!」
それを聞いて弟君はあははと笑った。
「まさか。そんな心配はご無用です。だいたい殺してもいい相手なら、もっと強引にぶち込んでいるところですよ」などと、物騒なことを言う。
「ちゃんと加減しますから安心してください。このあとあなたとはもう一度楽しむつもりですからね。殺したりするもんですか」
「ひ〜〜〜〜〜〜・・・」
涼しい顔でそう言って、ファラミアはかれにウィンクし、余計エオメルの恐怖を煽るのだった。

「あぁッ、いいっ、あっ、はあッ」
「痛いッ、ひぁっ、死んじゃうッ」
兄と比べて一向に悦ぶ気配のないロヒアリムの様子を、ファラミアは首をかしげて見守っていた。
「エオメル殿はまだ良くならないですか?」
極太の異物を突き込まれ続けて、かれは下半身の感覚が麻痺しかかっている。
「全然良くないッ、最低!あぁーっ、痛い〜〜〜」
「ふむ。やはり、初めてでは相当辛いようですね。そういえばセオドレドさまの時も、最初は物凄く痛がって泣きわめくのを、兄上と二人で押さえつけてぐいぐい突っ込んでしまったような記憶が」

 ファラミアは白い指をエオメルの股間に伸ばすと、苦痛に萎えているロヒアリムの性器を握った。
「はっ?!ファ、ファラミア殿っ」
「特別サービス」
と言いつつ、弟君の指がエオメルのものを強弱をつけて握りこむ。
指で優しくしごきたてられて、それは次第に硬さを増した。
「うッ、や、やめてください、触らないで・・・!」
「そう言われても、すっかり勃ちあがってるじゃないですか。こうすると、すこし辛くなくなるでしょう?」
ファラミアの指がエオメルのペニスを上下して摩擦し、時折きゅっと締め上げる。そのタイミングの絶妙さに、かれは身悶えた。

「気持ちいいですか?やり方によっては、手淫はセックスより大きい快感を得ることが可能ですからね。相手に挿入した場合、締めつけはある程度一定のものになってしまいますが、指の愛撫なら力の入れ具合で自由に射精のタイミングをコントロール出来ますから」
セックスカウンセラーの如く講義などしつつ、にぎにぎするファラミアである。
「あッ、はあッ」
エオメルの息が荒くなり、弟君の指使いに合わせて腰を揺すり始める。
性器を刺激され続けているうちに、痛いばかりだった後腔のほうもなにやら気持ちが良くなっているような気がしてきた。

「ずるいファラミア、わたしにも」
「はいはい」
ボロミアの要望を受けて、兄の股間にも手を伸ばす。
ディルドゥで繋がった二人はファラミアに性器を愛撫されながら、あんあん言いつつ腰を揺すりあっている。弟君の指が双方が滴らす液で濡れそぼる。
「どうですエオメル殿、感じてきたようですね」
と言ってペニスをぎゅっと握ると、ロヒアリムはビクン、と身体を震わせた。

「あぁーーーーーッ、いい・・・のか、悪いのかわからない・・・ッ!」
金髪を乱しながらエオメルが悶えると、ボロミアが「エオメル殿!もっと突いて、回してッ!」と言い、自らもガンガン腰を動かし始めた。
「ま、回してといわれてもッ」
躊躇するエオメルの腰にファラミアは「こうですよ」と腕をまわして、勝手にかれの尻をぐいんぐいんと旋回させた。
「ひぃーッ」
「ああッ、そこ!もっとーッ」
ボロミアのエキサイトする動きにつられてエオメルも身体を揺すりだした。

 そして再びファラミアに指でベニスを愛撫されると、ロヒアリムの喉から悦楽の声が漏れるようになった。
激しい刺激に肛門の皮膚が破れそうなのも、もはや快感である。
「はぁッ、なんだかいいッ、あっあっ、イクッ・・・!」
「やはりあなたは、楽しむことが出来る方だったのですね、エオメル殿」と弟君が笑いを含んだ声で言う。

 ボロミア、エオメル双方ともに、太腿をびくびくと痙攣させて喘ぐようすに、ファラミアは指先に力を込めてかれらの射精を促した。
「ひッ、い、いくーーーーーッ」とボロミアが甲高い声を上げ、エオメルは「あぁぁぁああああーーーッ・・・」と長い悲鳴を発した。
そして二人同時にファラミアの指を精液で濡らしたのだった。




まだ続くのであります。


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