【珍スポ観光 File039】
法螺貝山観音寺(千葉県)
(その2)
千葉県は結構私のお気に入りで、しょっちゅう訪れているのですが、意外と銚子方面は行く機会がなく、この旭市にある「法螺貝山観音寺」もマイ訪問予定リストに載せたものの、そのまま放置状態でずるずると何年も経ってしまったのでした。
そんなある日、銚子市が顔出し看板で町おこしをしているという話を聞き、この機会にたまっていた宿題を片付けようと、周辺の珍スポとあわせて一気に回ってみることにしたのです。
八日市場で国道126号を離れ、いかにも千葉らしいくねくねした細い県道を進んでいくと、突然目の前にこんな物体が出現しました!
どうやら「法螺貝山観音寺」のほかに「ユートピアナイキ・千代の里」とも名乗っているようです。純粋な宗教団体による施設というより、宗教レジャーランド的な香りがしますね。
敷地前の様子。実はこの「法螺貝山観音寺」という宗教施設(?)は、「株式会社ナイキ」という解体工事業者の敷地内にあります。
というのも、この寺は「株式会社ナイキ」の先代社長が、解体現場から出た神仏を奉るために建立したものだからです。
どういう経緯でそんなことになったのかというと、最初のきっかけは解体現場から出た子宝観音だそうです。その観音様を知人が拝んだところ何やら御利益があったため、先代社長が産廃の巨大なボーリングのピンに、子宝観音を描いて奉ることにしたという話です(……しかしこのエピソード、なぜ巨大なボーリングのピンに観音を描いて奉ることになってしまうのか、論理的に飛躍がある気がしませんか?)。
その後、先代社長の信仰心がヒートアップしたのか、趣味的な遊び心が炸裂したのか、あるいは税金対策だったのかはわかりませんが、お金を手にした実業家の晩年にありがちな、ゆるい宗教的施設の建造へと突き進んで行った模様です。ただ、この先代社長という人物がすごかったのは、金を出しただけでなく、自身が出家までしてしまったという点です。
恐らくこの敷地前に立っているのが、最初に奉ったという子宝観音でしょう。
奥にある建物は「郷土資料館」と書かれていますが、相当長い期間使われていない様子で、大きな時計も動いていません。さらに手前の門は、くたびれた緑のカラーコーンが置かれていたりして、長らく人の出入りがない雰囲気です。
前にあった廃タンク流用の看板(?)。なぜか一見関係なさげな豆腐店の案内になっています。経営者が同じとか、何か理由があるのかな〜?
これまた廃タンク利用のコケシ。手前の民族的(?)なイラストも気になります。
これが「法螺貝山観音寺」の入口でしょうか? 門の右側には「出世稲荷大明神」の文字も見えます。
だとすると、先ほどのカラーコーンが置かれていた門は「ユートピアナイキ・千代の里」用で、あくまでも寺とは別施設と考えていたのかも……などとイロイロ想像してしまいますが……。
(続く)
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