火山だけが温泉源じゃない
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最近は平地に温泉が登場する。別の場所から湯を運んできたり、沸かし湯を「温泉」と言いくるめているだろう、天然温泉とうたうのも過大広告ではないかと思っていた。でも、温度と成分の条件を満たせばこれも温泉というようだ。最近やたら増えたスーパー銭湯はこのタイプが多い。
世界の温泉分布をみると火山地帯に集中している。アジア・南北アメリカ・オセアニナを結ぶ環太平洋、ヨーロッパ、アフリカいずれも同じだ。地殻移動にともない岩の割れ目を伝わってマグマに温められた地下水が湧出するのだろう。
地熱は100mごとに3℃上昇するという。だから、理論上は1,500m掘れば45℃の温水が得られる。それを応用してボーリング(掘削)により温泉が開発されている。でも、地上に至るまでに温度が低下して42℃に達しないから浴槽で利用するときに加熱するようだ。むろん、どこでもいいわけでなく地下水の溜りを探り当て、それが効果のある成分であることも確かめ、開業して採算がとれるかの検討が欠かせないだろう。
お湯は自然に湧出するだけでなく人工的に掘削することができる。これも地球の地下が熱いマグマで構成されているからだろう。それとともに費用を投下しても採算がとれるという潜在需要を見込んで成り立つ。情緒を持ち出して非難するのはたやすいが、近場で入浴を楽しみたい人もいる反映だろう。
【追記】
余計なことですが地上の温度は100mごとに6℃低下します。これは山歩きをした人はご存知でしょう。3,000mなら地面より18℃低下します。昼間は日差しがあるので気がつきませんが山の夜は冷え込みます。夏の富士山五合目の夜は4〜5℃になります。地下は反対に熱くなっていくのはマグマの熱によるものです。中学の理科で習いましたが忘れていました。
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