4ー1 入れなかった温泉
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せっかく出向いても入れなかった温泉がある。恥じらいもあるし、あまりにお粗末な設備に呆れ、怒りにかられてやめたことも多い。そんなあれこれを記録しておこう。
●恥じらいを捨てきれず
若いころは人の目を気にして入浴を何度かためらった。銭湯は番台から裸をのぞかれているようで落ち着かなかった。また、露天風呂は山歩きのとき以外は入らなかった。上高地の返り道にあった中ノ湯温泉の露天風呂はバスから丸見えだったが、裸で立ち上がって手を降るつわ者にわたしは太刀打ちできなかった。
●潔癖感が邪魔して
八ヶ岳の渋ノ湯は湯の熱さだけでなく湯の華が浮くのになじまず入浴をためらった。湯の華は他人のアカが浮いているようで入浴しなかった。見えるものから過去の苦い思い出を連想し、食わず嫌いするわたしだからだろう。今でも、皮膚病のような入浴客がいるとと同じ風呂に入れない。
●設備が不安になって
ペンションやビジネスホテルではシャワーの温度調節ができない不安にかられてバスに入るのをやめた。飛騨高山、京都、下田だけでなくけっこう当たり外れが多かった。それに懲りて無理に入らず、途中で銭湯や日帰り温泉を探して入浴した。
●見当たらなくて
ガイドブックに掲載されているから出向いた公共の温泉は、看板が見当たらなかったり、駐車場が狭かったり、地元の人の視線が気になって入浴をあきらめた。我慢が足りなくて待つのを嫌って何度無駄足をふんだことだろう。
●営業時間外
充分下調べをして旅行するタイプでないから到着したら閉店ということもけっこうある。諏訪湖の間欠泉はその際たるものだろう。渋滞に巻き込まれて入れなかったのもくやしい。その反対に早く到着して開業してないときもあった。白骨温泉は二度も同じことを繰り返した。
●怒りにかられて
せっかく店に入ったのにフロントの客扱いや言いぐさに腹を立てて返ってきた温泉もある。いわゆる人気店にこの類が多かった。客の値踏みをしたり、横柄な物言いに耐えてまで入る気はしない。温泉に限らず、昔のペンションにもこのタイプがあった。