HONG KONG PUBLIC TRANSPORT TOURISM ASSOCIATION
	お気に入りのバス路線へ

お気に入りのバス路線　６５
	北角碼頭/炮台山地鐵站〜赤柱市集
	乗車日：2003.1.12
	記　者：［014］

　決して広くない香港だが、いろいろな顔の持主だ。中環碼頭から船で南Y島や長洲島といった近くの離島へと足を延ばすと、出航してしばらくは中環から上環、堅尼地城あたりの高層ビルの林が目に入るが、香港島の西岸をグルっとまわると急に建物が少なくなり、入れ替わるようにのどかな離島の風景が近づいてくる。ついさっきまでいた喧騒あふれる香港とはまるで別世界ののんびりした香港へ、きわめて短時間で移動できる。このギャップがたまらなく面白い。

　さて、船に乗らずともこのギャップトリップを楽しむには、香港島を南北に縦断するバス路線が手っ取り早い。実は観光スポットの一つである淺水灣（レパルスベイ）には行ったことがなかったので、香港仔隧道（トンネル）初通過も兼ねて、帰国前日の午後、訪ねてみることにした。

　宿である北角のシティガーデンホテル最寄りのＭＴＲ炮台山駅前から、香港仔トンネルを抜けて島の南側へ走る路線という条件を満たすのが、新巴（新世界第一バス）６５系統。休日のみの運行で、この日が日曜日だったので乗車できたが、平日はほぼ同じルートを６３系統として運行する。ただし６３系統はトンネルを抜けずに、黄泥涌峡道経由の山越えルートで淺水湾へ向かう。

　炮台山より少し手前の北角碼頭が起点だ。バスには「特快」という表示が見える。トラムも通る英皇道へ右折し、炮台山〜天后と、香港人の生活が見える街・北角エリアをひた走る。　

　銅鑼灣まで来ると、高架になっている堅拿道の下にもぐりこむように左折、そのまま黄泥涌道へ。ハッピーバレーの競馬場を左手にかすめると、目の前に山がぐんぐん迫ってくる。やがて、お待ちかねの香港仔隧道へ突入。地図で見るともっと長いと思っていたトンネルの通過は、正確に計ったわけではないが、５分たらずだったと思う。

　ほどなく、香港島南部の海岸風景が目に飛び込んでくる。海岸に沿って香島道をひた走る。さきほどまでの市街地走行から一転、快適なシーサイドドライブだ。淺水灣の停留所で下車、北角から30分とかかっていない。潮騒を聞きながら砂浜を散歩し、極彩色の天后廟も見物した。明日の帰国を前に、香港の海に沈みゆく夕陽を眺めながら海風を思いっきり吸い込んだ。
　バスはここから少し先の、マーケットで有名な赤柱（スタンレー）が終点。

写真左上：ＭＴＲ炮台山駅前に林立するバス停に発着する新巴
写真右下：30分弱のドライブで海辺の景色の中へ

トップページへ　お気に入りのバス路線へ　巴士 バスへ　サイトマップへ　　Links リンクへ