香港ディズニーランドは地下鉄が便利ではある。が、もちろんバス王国香港、路線バスの路線も充実している。このＲ８バスが正門と高速道路「北大嶼山高速公路」路上の乗換え所を結ぶので、空港と市内を走る多数のバスと連絡して香港各地へ簡単に行ける。
　なお、ディズニーランド直通バスは限られていて、朝方のディズニー行きと夜の花火後の香港各地行きだけだ。

　香港ディズニーランド正門から広い通りをゆるゆる歩いてくると正面に広いバスターミナル。このバスターミナルと左右の駐車場を合わせると、幅ではディズニーランドより広くなりそうだ。左よりはホテルへのシャトルバスや中国バス路線のりば。右は中国境界までのバス。正面がこのＲ８バスのりばだ。中国方面が充実しているのが、このディズニーランドの市場構造を表わしている。

　さて、Ｒ８シャトルバスだった。濃緑に塗られたレトロな鉄柱の並ぶのりばの先頭に黄色のバスが待っていた。ミッキーやドナルドの絵が描いてあるかとの期待は簡単に破れ、普通のシティバス（城巴。なお、この路線は城巴と龍運巴士の共同運行）だった。さっき乗った地下鉄のディズニー線に比べると乗客が少ない。やはり、電車の方が安いし便利なのだろうか。

　当然二階最前席に座る。まずは植え込みの木々と駐車場が車窓を埋める。残念ながらディズニーランドはほとんど見えない。５分ほど走ると、大きな池の辺へ。迪欣湖活動中心（Inspiration Lake Recreation Centre）というのだが、ただの人工湖にしてはたくさんの人が遊んでいる。なにしろこことディズニーを結ぶシャトルバスＲ８Ａなどという路線もあるのだが、ちょっと理解しにくいなぁ。この池を過ぎると一気に坂を上がり高速道路気分。大きく右にカーブして北大嶼山高速公路またいで左から合流。高速上を少し走るとＲ８終点、青嶼幹線收費廣場となる。

　今日は旺角の太子まで帰りたいので、乗換えのバスを探す。E21、E21AとA21がその近くを通る。ここからならどれも時間は同じくらいだが、A21はエアバスだから高い。E21をしばらく待つがなかなか来ない。と、ちょっとよそ見をしていたら、E21が行ってしまった。ここは乗換え専用バス停だから、手を上げないと乗らないとみなされるのかもしれない。

　仕方なくその後来たA21に乗る。座席は布張りでなかなか立派だ。いつも空港から乗るのに、そのときは当り前すぎて気にも留めなかった。汲水門大橋、青馬大橋を渡り、青衣島はトンネルで抜けるとあっという間に九龍西北部となる。３号公路の広い高架道路飛ばして、美孚付近で一度一般道に降りて南昌駅手前で一本内陸側の５号公路西九龍走廊の高架に乗る。こちらは古い道なので幅も狭く灰色のビルがすぐ脇に林立している。大角咀の北側で、高架を降りて太子道西へ。このバスは九龍に入ってからは上がったり下がったり曲がったりで忙しい路線だ。まあ、その分車窓風景に変化があって楽しくはあるのだが。
　緩く右に折れて京港ホテルで下車。このホテルはサーズが初めて発症した場所でもある。

★青嶼幹線收費廣場でオクトパスを使用してR8路線と他のバスを乗り継ぐと、後半のバス代が割引になります。

写真左：ディズニーランドから来たバスは、ランタオ島北側に出て、高速公路と合流する。
写真右：A21バスは九龍西北で昔ながらの香港ビル群の中を走り抜ける。

-->　ディズニーランドへのバス路線
　　　青嶼幹線收費廣場（バス乗換え）
　　　ディズニーランド交通アクセス