21`10/27(水) -20:55- 先日、PS「レブス」をクリアしました。
と言う事で、今回はアトラスのシミュレーションRPGです。 アトラスのSRPGと言えば「魔神転生」。 Uの評判は悪く無いようですが、1作目はあれな出来だった為、Uは未プレイ。 だから、アトラスのSRPGに大して期待はしていないんですが、この「レブス」は別の意味で期待外れでした。 アトラスなのに普通w 一応、独特なシステムでキャラデザインが天野喜孝なので、一見尖った作品に思えます。 しかし、カルティアシステムなど確かに独自システムなんですが、実際に遊んでみるとすぐ慣れてしまい、難易度も低いのでさくさく遊べて至って普通。 ベースとなっているターン制のSRPG部分が、色々面倒臭そうなシステムを他にも積んでいるのに、遊んでみると普通(^^; ただ、物語の方は良く出来ていた為、天野喜孝キャラと相まってまるでスクウェア作品のようw 面白く無いと言う意味では無く、アトラスらしく無いってだけですけど(^ω^; さて、内容の方ですが、基本的には良くあるファンタジー世界だけど、カルティアと言うカードによって魔法=法術が使える世界で、しかもモンスターは幻獣としてカルティアで召喚するものなので、野生のモンスターがいません。 ただ、幻獣にしろ他の法術にしろ、行使する事を想造と言いますが、想造に失敗する事もあり、暴走した幻獣が野放しになっている場合はあります。 亜人種としては、エルフが伝説の種族として登場するけど、レブス自体は人間の世界ですね。 武具も想造するからか、武器屋なんかも登場しません。 酒場はあるし、水や酒を想造する時にコップはすでにある物を使っているので、想造した物とは違い実際に作った物もあるはずですが、システム的な武具は全部想造するんで、売り買いをしません。 消費アイテムも無いので、回復なんかもカルティアによる法術になります。 設定的には、神代の文字とその文字の使い方=テクストさえ知っていれば、あらゆる物をカルティアで想造出来ると言う世界観です。 SRPG部分は、ユニットをマス目に配置して動かし、攻撃や法術で敵ユニットを倒して行く、ターン制の面クリアタイプ。 ベースはオーソドックスですが、カルティア以外にも独自システムがあります。 まず、経験値を溜めてレベルアップしますが、HPは変化しません。 全ユニットがHP100。 もちろん、強くなれば与ダメージ被ダメージが増減して行くので一律100でも成立しますが、防御力は低いがHPが多いのでタフ、みたいなキャラは成立しない。 その上、じゃんけんと同じ三すくみの相性があるから、弱点を突かれれば大ダメージを受けるシステムなので、必ず三すくみのどれかに属する幻獣は、HP100だから簡単にやられます。 人間は三すくみに含まれず、人間ユニットが死ぬとゲームオーバーだけど、幻獣はロストするだけで再度想造し直せばOk。 最高レベルは20と低く、Lv.20まで育てた幻獣を削除するとアイテムに変化すると言うシステムもあるんですが、1体たりともLv.20になんか育ちませんでした(^^; マップには高低差があるんですが、この高低差にも独自システムがあります。 単に高い方が有利とかでは無く、同じ高さ同士なら剣、刀系が有効、高いところから低い敵に攻撃するなら斧、棍棒系が有利、低い方から高い敵への攻撃なら槍、棒系が有利となります。 その為、攻撃時を考えれば有利な武器に変更してから攻撃する方が良く、特定の武器に決めて装備させる感じでは無く、全ての系統の武器を複数用意しておいて、敵との高低差に合わせて武器を装備し直しながら戦う感じになります。 移動前なら、自由に装備変更出来るので。 もちろん、敵ターンに攻撃される時には逆に有利な高さを取られてしまったり、変更した武器が不利になったりしますが、攻撃は最大の防御ですから、武器はとっかえひっかえ戦うのが基本となります。 ちなみに、装備品にはランクがあって、各キャラが装備出来るランクが違うので、単に強い武器だけ想造すれば良い訳ではありません。 戦闘に不向きなキャラは、最低ランクのEしか装備出来無いし、他のキャラも相応のレベルまで上がらなければAやBランクを装備出来無いので、A〜Eランク万遍無く強い装備を想造して行く必要があります。 それは防具も同じで、頭、体、足用の防具も、無数に保持し続ける事になります。 その上で要らない装備は、売買が出来無いので捨てるしか無く、何と無く勿体無い(^^; このように、色々独自システムがあり、他のゲームと違う要素がたくさんあるんですが、遊んでみると普通(-∀-; 以前遊んだ「ベイグラントストーリー(▲)」の方は、複雑な独自システムが上手く機能していませんでしたが、こちらは複雑な独自システムがきっちり機能し過ぎ。 HP100固定の所為で、処理する数字が小さいからか、内部処理的に小さくまとまってきっちりしている。 だから、独創的なのに冒険的な面白味が無い(-ω-) HPは100までしか無いから当然ダメージも100しか出ないし、レベルも20が上限と低いから中盤で最高レベルに達してしまうし。 狙いは挑戦的なはずなのに、えらい小さくまとまっちゃって、本当にこれはアトラスのゲームなのだろうか、って仕上がりです(^Д^; そんな感じで、システムは期待に反して良く無かったんですが、逆にストーリィとキャラクターは期待に反して良かったです。 カルティアで何でもかんでも出来てしまう世界観はあんまり好きじゃ無いけど、カルティアの正体は割かし良かった。 天野喜孝絵そのままなキャラ絵も、最初は違和感あったけどそこはタイムボカンシリーズも手掛けた天野喜孝、ただ格好良いだけの絵しか描けない訳じゃ無い。 多少ユーモアを交えたセリフややり取りに合わせて、様々な表情を見せるキャラ絵に、次第に馴染んでしっくり来ました。 キャラクター性やストーリィ、セリフも悪く無いが、何より見せ方が上手い。 演出に優れているので、気付くとSRPG部分は普通だから消化試合みたいなもんで、その前後のストーリィを楽しむ感じになっていました。 ゲームとしてはいまいちだったから通常であれば1周で終了のところ、実は2人の主人公によるクロスシナリオで、片方だけでは物語の全貌が見えない仕掛け。 だから、結果的には2人の主人公で2周遊びました。 引継ぎ要素は装備のみでしたが、一応最強に近い装備類が最初から使用可能な為、かなり楽に遊べたのは良かった。 でも、文字やテクストは引き継がないから、1周目で入手出来無かった文字やテクストを全部揃える、みたいなやり込みは出来ません。 装備引き継ぎでキャラは充分強くなるので、2周目以降はそれこそ消化試合だし、結局物語を楽しむゲームですね、これ(^^; と言う訳で、アトラスのSRPGとしてマニアックなものを期待して遊んでみたら、至って普通で可も無く不可も無く。 しかし、予想に反して物語性は高く、おまけのSRPGをクリアして行きストーリィを楽しむゲームだった(^^; だから、決して悪くは無く、これはこれであり。 まるで、スクウェア(スクウェアエニックスでは無く)のゲームみたいなアトラスのゲームでした(爆)
21`10/19(火) -21:27- 先日、故・荻野真先生の漫画を、通しで読み返しました。 中学生の頃、友人からおすすめされて孔雀王を読み始めてから、一応荻野真作品は最後まで買い続けていました。 ただ、夜叉鴉の途中から読まなくなっており、ネット以前は買い逃したコミックスをそのまま買いそびれたままになる事が多かった為(家からネットで購入出来る今とは違い、出先の本屋で何巻を買えば良いのか判断出来無いから)、結構抜けも多かった。 今回、2019年に永眠なされた荻野真先生を偲び、コミックス化している全作品を通して読もうと考え、抜けを調べて小類人を数巻、拳銃神全巻、怨霊侍の3巻を追加購入。 やっぱり孔雀王は自分にとっても特別だったのか、孔雀王名義の作品に抜けは無かった(^∀^; ちなみに、今回は発売順に、 孔雀王・全17巻 ALGO!・全3巻 孔雀王 退魔聖伝・全11巻 夜叉鴉・全10巻 小類人・全7巻 拳銃神・全9巻 おぼこ 怨霊侍・全3巻 孔雀王 曲神記・全12巻 15の春 サルビアの海 孔雀王 ライジング・全10巻 孔雀王 -戦国転生-・全5巻 の順番で読みました。 孔雀王のライジングと戦国転生は一応同時期の連載でしたが、ライジングの方が先に始まっているのと、時系列にするとライジングが過去、戦国転生が本編の続編に当たるので、先にライジングを読みました。 それではまず、代表作である孔雀王の説明を通して、荻野真の作風にも触れて行きたいと思います。 日本にはいくつも宗教がありますが、高野山を総本山とする真言密教。 その裏の姿である、狐狸妖怪の類を退治する退魔師が所属する裏高野。 主人公孔雀は、そんな裏高野の退魔師です。 孔雀王の世界には、妖怪などの闇の者どもが実在し、裏高野の退魔師は印と真言を用いて様々な奇跡を起こします。 不動明王の印と真言で炎を操ったり、地蔵菩薩の印と真言で死者を極楽へ導いたり。 今風に言えば、オカルト系の能力バトルものと言う事が出来るでしょう。 孔雀王の本来のベースとしては、現代社会に巣くう、闇を畏れる心を忘れた人間たちに虐げられた者どもの悲劇。 もしくは、弱者として社会から排除された者どもの怒り。 そうした、人間の闇の部分を、オカルト的な表現で表しています。 個人的には、そうした個別エピソードを、退魔師孔雀が解決して行くスタイルが好きだったりします。 しかし、物語はもっと大きな展開を見せて行きます。 孔雀自身に出生の秘密があり、それはこの世を地獄と化す陰謀とも関りがあり、タイトルにもある孔雀王こと、この世のあらゆる毒や闇を滅する孔雀明王と繋がって行きます。 その流れの中で、個性的な仲間たちも増えて行きます。 式鬼を操る呪禁道の王仁丸、中国古来の仙道の使い手黄海峰、そして戦闘神である阿修羅の生まれ変わり阿修羅。 裏高野の面々や、宿敵である六道衆の闇の者どもも、とても個性的な化け物揃い(^^; 世界各地の神話や、ナチスの都市伝説のようなオカルト話まで、様々な展開を見せつつ、孔雀は世界を救う戦いへと赴く事となります。 作風として、昔は主流であった“その時々の面白さを優先する”スタイルなので、勢いがあって盛り上がる反面、設定は後出しでどんどん変化します。 その一環なのか、世界各地に孔雀王らしき存在がたくさんいるんですよね(^^; そのひとつひとつに、古来の言い伝えもある訳で、結果言い伝えのほとんどが実は嘘、乃至偽物だったと言う事に(^Д^; 同じ神仏についても、色んな宗教で違う名前、違う解釈があるから、実際には同じ神仏が何柱も登場したり。 盛り上げる為に、実は○○だった、と言う意外な事実も多く、お話が明後日の方向に突き進みます。 でも、その突き進む勢いが素晴らしく、細かい事を気にしなければただただ面白い。 その点において、読み手は選びますね。 あともうひとつ、青年漫画らしいエロと、オカルト作品らしいグロも共存しているので、苦手な人は苦手かも知れません。 個人的には、その絵柄や演出的に、そこまでエロいともグロいとも思わないんですが、ジャンル分けするならエログロになるんでしょうね。 青年漫画であって成年漫画ではありませんから、陰部は修正要らずの黒い描写だし、カラーコミックでは無いので臓物だってそこまでぬらぬらてかてかしていないし(^^; アダルトでもスプラッターでも無いので、潔癖過ぎない人ならそこまで抵抗覚えないと思うんですけどねぇ。 ちなみに、当時OVA化もしているし、ゲーム化もしているし、三上博史、ユン・ピョウ共演で実写映画化もしているので(2作目は、阿部寛、ユン・ピョウ共演)、当時を知る人にとってはそれなりに有名な作品です。 荻野真の代表作であるこの孔雀王に関しては、大ヒット作と言って間違い無いでしょう。 残念ながら、以降の作品は人気に恵まれませんでしたが(^ω^; 取り敢えず、最初の孔雀王に関しては、設定の齟齬はあるものの勢いがあって盛り上がってしっかり完結しているので、文句無しに面白いですヽ(^∀^)ノ この手の作品に興味がある方なら、きっとお楽しみ頂けます。 問題は、その後の連載作と、孔雀王の続編たちですね。 2作目に当たるALGO!は、ゲームやパソコン、コンピューター、インターネットなどとオカルトを絡めた内容で、個人的には面白いと思うし時代を先取りしていたとも言えるかも知れません。 しかし、残念ながら長期連載には至らず、俺たちの戦いはこれからだエンドにて終了(^^; 結果的に、孔雀王に戻って来てしまいます。 実際、退魔聖伝の序盤、普通の退魔行エピソードの内は、やはりALGO!よりずっと面白いとは思いました。 一応、孔雀王本編最後の戦いの末、超常的な力を失った体でしたし、仕切り直しとしては上手く行ったと思います。 ですが、メインストーリィである国津神と天津神の戦いに入ると、いつも通り話が加速しながら方向を変えて行き、ついには、作者なりに神道を勉強し直す的な理由で途中で終了。 神道をテーマにした、夜叉鴉の連載を始めてしまうのです。 まぁ、夜叉鴉は夜叉鴉で面白いんですけどね(^∀^; ただ、こちらも話がどんどん逸れて行って、序盤の登場人物は終盤には出て来なくなっちゃうし、舞台が現世なのか地獄のひとつなのか曖昧になったり、訳の分からなさ加減は孔雀王を超えました(爆) 一応、それなりに長期作とはなったので、伝奇アクション漫画が荻野真作品としては一番受けるって事ですね。 次の小類人はSF、その次の拳銃神はガンアクションが主体ですが、やっぱり伝奇アクションでエログロでって感じは共通。 特に拳銃神は、序盤はかなり現実的な理屈を守ったガンアクションだったのに、途中から一気にオカルトになってしまい、旧来の荻野真ファンはともかく、拳銃神から読み始めたファンは期待した展開とはまるで違う展開になって、何じゃこら!?と思った事でしょうねぇ(^Д^; 旧来の荻野真ファンである俺ですら、この作品はそうじゃ無いだろ、と思いましたもん(-ω-) 何だかんだ、本人もオカルト全開伝奇アクションが良いんだろうと思ったのか、おぼこを挟んで怨霊侍を連載しますが、こちらは不本意な結末に。 ここに来て、ようやく退魔聖伝の続きを描く事になりますが、怨霊侍のキャラを登場させるなど未練は伺えます(^^; さて、その退魔聖伝の続きである曲神記ですが、間を開けただけあってまた設定が色々変わっています。 曲神記と言うサブタイトルですが、途中から曲神全然出て来なくなるし(^Д^; まぁ、国津神対天津神、孔雀がスサノオの生まれ変わり、スサノオの牙を探す、と言う基本路線は引き継いでいるし、懐かしいキャラたちも登場しているので、細かい事を気にしなければいつも通り面白い。 そして、いつも通り途中で終わりw あと1巻あれば完結ってところで、最終決戦の始まりだ〜エンド。 この時点で、ライジングは前日譚だし、戦国転生ってのはきっと流行りの異世界転生ものに便乗したパラレルワールドだろうと思っていたので、これでお終いだと思っていました。 ただ、結局は戦国転生が、一応ちゃんとした続編だったので、戦国転生が完結編。 15の春は、資料として色々調べていた英雄たちの、若かりし頃を描こうと言う短編。 サルビアの海は、趣味が釣りなので釣り漫画。 曲神記のあとは、長編を挟まずライジングの連載開始。 子供が活躍する話が描きたかったから、子供時代の孔雀とその仲間たちの物語になったそうです。 まぁ、本編後に描かれる前日譚ってのは、どんな作品であっても大概整合性に問題が出て来ますが、孔雀王の場合は完全に別の世界線になっちゃいましたね。 最初からそのつもりだったのかは判りませんが、この孔雀はあの孔雀にはなりませんでした。 それはそれとして、パラレル前日譚としては、ライジングなりの独自表現などもあって、充分面白かったです。 そして、最終作である戦国転生。 ライジングと戦国転生は、病床にて最後の原稿を描き上げたそうなので、ライジングと戦国転生の両方が遺作となります。 で、曲神記の最終決戦そのものは描かれませんが、その結果大呪を掛けられてしまった阿修羅を救う為、現実の戦国時代とは少し、いや大分違った戦国時代へと渡り、その大呪の元であるイザナギと、さらなる外敵との戦いが描かれました。 猶予さえあればもっと色々描きたかったのかも知れませんが、ライジングと戦国転生は、一応の完結を見ています。 展開にしろ終わり方にしろ、ここまで荻野真作品を読んで来た読者として、満足の行く内容でした。 本当に、長い間お疲れ様でしたm(_ _)m と言う訳で、荻野真先生を偲んで読み返した作品群、色褪せぬ素晴らしい傑作揃いでした。 先述した通り、その時その時を盛り上げる昔ながらの作風なので、若い人を中心に馴染まない人もいるでしょうが、勢いのあるアクション漫画、趣のあるオカルト伝奇漫画として、確実に漫画史に名を遺す偉大な作家のおひとりであると、断言出来ます。 気に入るかどうかは判りませんが、代表作である孔雀王だけでも、一度読んでみて頂きたいですね。 私はずっと、孔雀王を、荻野真を、忘れる事は無いでしょう。 本当に本当に、ありがとう御座いましたm(_ _)m (ブログの方に頂いたコメント(▲)) 21`10/05(火) -21:33- 先日、SS「サイバードール」をクリアしました。
と言う事で、今回はサイバーパンクなRPGで、ネットのどこかでSSの隠れた傑作として名前が挙がっていた「サイバードール」です。 一応買っておいて、ずっと積んでありました。 久しぶりに手に取ってみたけど、パッケージ見てもマニュアル読んでもあんまりピンと来なかったんで、取り敢えず遊んでみた感じ(^^; 第一印象は……うん、もう止めようかな、でした(^Д^; シナリオ1を遊んだ段階では、とても傑作などとは思えない内容だったんですが、ちょっとだけシステムが面白そうで後ろ髪引かれたので、プレイ継続。 結果、遊び続けて正解。 傑作かどうかは疑問なれど、第一印象を覆すくらい面白かったです(^∀^) さて、細かい内容ですが、サイボーグ化が進んだ近未来が舞台で、有機体と機械が合わさったような怪物が登場するサイバーパンク。 ジャンルとしてはコマンド選択式RPGになりますが、経験値によるレベルアップはありません。 一応レベル自体はありますが、今PCのレベルがいくつなのかは表記されておらず、相対的に敵が自分よりいくつレベルが高いか低いかが表示されるので、レベルはあると判る(^^; 装着した各部パーツの強さによって、レベルが換算されている模様。 体の各部パーツを、敵から拾って交換して行く事で、HPやパワー、ディフェンス、スピードを強化します。 大別すると頭、体、右腕、左腕、脚部の5箇所になりますが、それぞれを構成するパーツはさらにいくつかに分かれています。 頭だと脳と目、体は心臓と脊髄と神経と、胸部だから肋骨かな? 結果、相当数の種類があります。 武器は、ピンポイント、ヒュー(複数個所)、オールと攻撃範囲で3つ(それぞれに熟練度があって、充分な熟練度が無いと武器の威力が落ちる)、近距離、中距離、遠距離のレンジで3つに分類されており、全てのレンジで全ての攻撃方法を用意するには9種類の武器が必要ですが、持てるのは8つまでで重量制限もあります。 弾薬もちゃんと減って、対応したマガジンを使ってリロードする。 連射武器はすぐ弾切れして、単発武器は長持ちする。 アイテムを使って回復したり、PCの強化、敵の弱体化なども行えます。 バトルフィールドは横に数画面分あり、敵との距離により攻撃出来る武器が変わる。 距離は、自分で移動したり敵が移動する事で変わり、画面端まで行けば逃走も可能。 敵は、最大2体まで。 ワールドマップは無く、各シナリオ毎に舞台となる場所のマップだけで、マップ自体は普通の2DRPGのマップと同じ。 普通のRPGと比べると、かなり変わった内容で、最初の印象は良くありませんでした(^^; シナリオ1をプレイした時点では、エイズ以降の世界観の展開など乱暴な出来で、サイバーパンクとしては何かチープな感じがした。 「スナッチャー(▲)」や「攻殻機動隊(▲、▲)」のような、良質なサイバーパンクには遠く及ばない。 システムも良く判らないし、シナリオも別に面白く無い。 ただ、少しだけシステム的に後ろ髪を引かれたので継続して遊んでみると、結構パーツ拾って強化して行くの楽しいし、戦闘も悪く無い。 だから、入り口はクソゲーと言う評価でした。 (※ちなみに、クソゲーとは、素直に評価出来無いが、無視出来ないほどの魅力に溢れたゲームの事で、誉め言葉です。) しかし、遊び続けている内に、その考えは間違いだったと気付きました。 これ、凄ぇ面白い(^∀^) 確かに、世界観やストーリィは大した事無いんですが、そこはゲーム、システムが面白くて素直に楽しくなって来た。 何より、ステージ構成が優れていた。 各シナリオのボス戦、それぞれ展開や攻略法が違い、難易度も高めで「2回攻撃を受けても被弾箇所が壊れないHP」が無いと勝てないから、その時は拾ったパーツでHPを強化する必要がある、など、ちゃんと考えて攻略する必要があります。 ボスのパターンも色々なので飽きさせず、単調では無くやり応えもある。 だから、ゲームとして攻略を進めて行くのが楽しかった。 まぁ、ある程度PCが強くなると(プレイヤーが慣れると)、特に雑魚戦は楽になって作業感出て来ますけどね。 ただ、自分はスピード重視にした恩恵で、敵から奇襲をほぼ受けなくなったので、戦闘を回避しようと思えば回避出来ます。 奇襲では無い時は、戦うか回避するか選べるシステムなので。 パーツ集めをするつもりが無い時は、雑魚を完全回避して歩き回る事も出来る訳です。 じっくり成長させる事も、さくさく進める事も、任意に選択出来るので、ストレスの無いシステムと言えるかも知れません。 それでも、完全に傑作だったとは言えませんでした。 折角面白いのに、16シナリオで終わりなんで、かなりボリューム不足に感じました。 そして、ラスボス戦はそんなに良くなかったのと、エンディングも演出的に良くなかった為、クリア後感が宜しく無い(-ω-) 世界観、物語、全体的な完成度、ボリューム、エンディングと不満はあって、でもシナリオ構成、システム的にとても楽しい。 入り口がパッと見クソゲーで2点、途中慣れるとめっさ面白くて4点なんだけど、ボリューム不足で終わってしまい出口は3点。 そんな、残念な出来でした。 と言う訳で、取っ付きにくさがあってクソゲー臭も漂う為、決して万人にはおすすめ出来ない本作(^^; でも、慣れると素直に褒められるくらい面白いので、クソゲーでは無く充分傑作……と言い切れなかった最終盤(^Д^; うん、隠れた傑作と呼ぶのが相応しいかも(笑) それでも、充分魅力があって面白いので、興味を持たれた方ならば、遊んでみて損は無いと思います。 隠れた傑作、乃至、マニア向け傑作(^∀^;
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