2月11日(金) “厚労省はその場限りの対応を続け… いまだ「進展は無し」”

 3日からブラジルを訪問された足立弁護士は、滞在中、積極的にお仕事をされました。
― やはりブラジルに来て被爆者と話さないと解決しない問題も多い ―
と感想を述べられて、9日にロンドンへ向けてブラジルをたたれました。

 5日に協会で開いた、足立先生を囲んでの集まりでは、14名の被爆者と家族の方など含めて約20名が集まりました。
 402号国賠訴訟の問題を主に話されました。

 今迄ブラジルからは第5次まで裁判をしています。
 そして4次裁判まで和解が成立いたしています。

 第5次まで含めて120名の方が裁判をされた事になります。
 そして4次裁判までに和解が成立した人は107名となっています。

 私は思い出すのです。
 2008年8月末厚生労働省で、この裁判について
「どうしても裁判をしなければ解決しないのか」
と、厚生労働省の係官と話した事を。
 そして其の席で
「裁判をするのなら世界中に住んでいる在外被爆者全員に通知を出すように」
と言う事を言いました。

 しかし、厚労省はそれはしなかったため、そういう裁判が合法的に行われる事を知らない被爆者がまだ多くいます。
 例えば南米のアルゼンチンの被爆者から裁判提訴をした例は、今迄一件もありません。
 厚労省は、在外被爆者に対し本当に冷たい、血の通わない対応を今も続けています。

………

 先日2月9日渡辺理事が、昨年11月に森田会長などが厚労省を訪問して厚労省に出した要請事項などについて其の後どのように進展しているのか問い合わせに行かれました。

 渡辺理事から当日の訪問について次のような返事が協会宛に届きました。

  みなさんへ

厚生労働省、金山さんとのはなしあいはいたしました。

しんてんはなしです。

残念ですが、本気でやってないその場限りの対応のような感をうけます。
それでも精一杯ブラジルの現状を話しました。

 足の悪い渡辺さんが、わざわざ尋ねてもこのような対応です。
 事前に訪問の趣旨を伝えた上での訪問だったにも関わらず、です。

(盆子原 国彦)

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