はじめに

ホリスティック健康学入門

前著『ホリスティック医学入門』について

地球人類は、19世紀半ばに登場した“スピリチュアリズム”によってもたらされた霊的知識を通して初めて、人間の身体の構成・仕組みの全体像を知ることができるようになりました。人間の身体を霊的観点から、トータル的・ホリスティックに理解することが可能となったのです。そしてそのホリスティックな「身体観」に基づいて、総合的な「健康観・病気観」と「治療観」が示されることになりました。

こうしたスピリチュアリズムの霊的知識に基づく医学理論・医学思想をまとめたものが、「真のホリスティック医学」です。これまでもホリスティック医学を唱道する医学関係者はいましたが、残念なことに霊的視点がなかったために、中途半端な段階にとどまってきました。それに対し「真のホリスティック医学」は、霊的観点から人体と健康にアプローチすることによって、従来のホリスティック医学を飛躍的にレベルアップさせることになりました。

前著『ホリスティック医学入門』には、その画期的なホリスティック医学思想が簡潔にまとめられています。真のホリスティック医学は、霊的観点からのアプローチによって人類史上初めて、人間の身体に関する真実を解明しました。医学の本質をこれほどまで明らかにしたものは、他にはありません。スピリチュアリズムを通して、それまで地球上に存在しなかった新しい医学思想がもたらされることになったのです。

「真のホリスティック医学思想」の登場によって、健康の本質を正しく理解する道が開かれました。それは今後の地球上の医学界に新たな方向性を示し、根本的な変革をもたらすことになります。こうした意味で「真のホリスティック医学思想」は、地球人類に対する福音であり、バイブルと言っても過言ではありません。

『ホリスティック医学入門』と、本書『ホリスティック健康学入門』の関係

本書は、真のホリスティック医学を健康学として展開したものです。真のホリスティック医学思想に基づいて、健康に関する知識をまとめています。医学思想を実践につなげるための知識を紹介しています。

すでにホリスティック医学に関心を持って学んできた方には、前著『ホリスティック医学入門』は、医学と健康についての画期的な知識・情報が満載されているホリスティック医学の概論書と言えます。しかし、初めてホリスティック医学を知ったという方や、健康を維持するための知識と実践方法、そして病気を治すための治療方法を少しでも早く知りたいと思っている方には、『ホリスティック医学入門』は理論ばかりで実用的ではないと映るかもしれません。そうした方にとっては、健康維持と病気治療に必要な知識が述べられている本書は、とても役に立つ実用的な書物になるものと思います。

『ホリスティック健康学入門』の2つの目的

本書には“2つの目的”があります。1つ目の目的は――「広い視野に立った健康学の理論を伝え、人々が真に健康な人生を送るための手助けをすること」です。また、すでに病気を発症している方には、本書を通して最も本質的な治療法とは何であるかを知り、それを実践して健康を取り戻していただきたいと思っています。

2つ目の目的は――「本書のベースとなる真のホリスティック医学が、スピリチュアリズムの霊的思想に基づくものであることを知っていただくこと」です。真のホリスティック医学とは、スピリチュアリズムの医学観・健康観の上に成立するものなのです。真のホリスティック医学を実践することで、肉体の健康だけでなく、人間として最高の幸せを手にすることができるようになります。そうしたスピリチュアリズムの霊的思想を一人でも多くの方に知っていただくことが、本書の2つ目の目的です。

「ホリスティック健康学」の4部門

真のホリスティック医学を実践的方向に展開した「ホリスティック健康学」は、心(精神)・食・運動・休養という“4つの健康条件”を中心に理論を体系化しています。本書『ホリスティック健康学入門』は、心・食・運動・休養という4つの実践部門から成り立っています。

ホリスティック健康学における各分野を担当し、それぞれの実践内容を具体的に示しているのが、「ホリスティック精神学」と「ホリスティック食事学」と「ホリスティック運動学」と「ホリスティック休養学」です。

「真のホリスティック医学」と「ホリスティック健康学」の関係

真のホリスティック医学とホリスティック健康学の関係を図示すると、次のようになります。

真のホリスティック医学とホリスティック健康学の関係

ホリスティック健康学と“4つの健康条件”

ホリスティック健康学では、「心・食・運動・休養」という4つの健康条件をどれだけ正しく実践するかによって、健康状態が決定されるとします。“4つの健康条件”が身体のさまざまなシステムに作用して、最終的に健康状態を決定するということです。この4つの健康条件を健全なものにすることが、「ホリスティック健康学」における最も中心的で重要な内容になります。

心・食・運動・休養という4つの健康条件は、それぞれが自然界と一体化し、自然界と調和を保ったとき完全なものとなり、健康にきわめて良い影響を及ぼすことになります。心・食・運動・休養のすべてが「自然法則(摂理)」に一致したとき、それぞれが最高の力を発揮し、身体全体を活性化させることになるのです。

このように「自然法則」に一致しているかどうかが、4つの健康条件の質と内容を決定することになります。健康状態を決定する重要なキーワード(真理)は――「自然法則との一致性」です。4つの健康条件が自然法則に一致し、自然界と調和するとき、理想的な健康状態を維持することができるようになるのです。

本書における引用について

本書ではしばしば、他の書籍の一節を引用していますが、その多くはスピリチュアリズム思想の最高峰とされる『シルバーバーチの霊訓』からのものです。特別な断りがないかぎり、引用は『シルバーバーチの霊訓』からであると思ってください。

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