2024年11月24日 礼拝メッセージ
『嗚呼、イスラエル』 創世記 12章1節〜3節 小野寺 和俊 伝道師
主はアブラムに言われた。「あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとする。あなたは祝福となりなさい。わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。】創世記12:1~3
今日の聖書箇所は、神様がアブラハムと契約した、アブラハム契約と言われる箇所です。天のお父さんは「アブラムよ、お前の子孫を通してわたしの栄光が表されていくんだよ」と言われたのです。そしてこれは、イスラエル民族の選びです。
聖書の歴史の中で、人間は大きく分けて3回の失敗をして神に罰せられます。聖書は人類の失敗の歴史書と言っても過言ではありません。1回目はアダムとイブにおけるエデンの園からの追放、2回目はノアの方舟による大洪水、3回目はバベルの塔による言葉の混乱。これらはすべて「神の方法」です。追放、洪水、混乱、これらの方法をとって、神は人類に悔い改めを求めたのです。
そしてアブラハム契約で神様は民族を選び、神の民としての生き方を人類に示すように使命を与え、当時蔓延っていた偶像崇拝や神様の御心ではない生き方をしていた、多くの人々にその生き方を示しなさいと、この方法を選ばれたのです。アブラハム(アブラム)を通して、一人の人と神との関係を築かれたのです。ここからの聖書は個人名が多く出てきて、どんどん深みがましてくる印象を受けます。
今日のタイトルは「嗚呼、イスラエル」としました。イスラエル、皆さんの中に行った事がある方もいると思いますが、羨ましいです。イスラエルに行きたいです。絶対にいつか行きます。イエス様が生きて、活躍されていた場所ですからね。
今現在のイスラエルの事を考えます。どうでしょうか。私達はイスラエルについて何を知っているのでしょうか。
今回のメッセージを準備している時、何度も考えた事があります。それは政治的な意味合いを持つ言葉、表現をすべきか、否か。よく言います。メッセージ、説教は政治的な話しをするべきではないと。どうなのでしょうか。
2023年10月7日 イスラム過激派テロ集団ハマスの戦闘員がイスラエルで行われていた、音楽パーティになだれ込み、約1500人を殺害。300人近くを人質にしました。その内容については、あまりに無惨、残酷、、口にする事に大きな抵抗感を覚えます。悪魔でもそんな事をしないのでは、、という表現が浮かびました。僕は画像や写真などを見ましたが、、口に出して言いたくはありません。これをテロと言わないでと何と言うか、、あまりに残虐過ぎる仕打ちに対して「テロ」という言葉すら当てはまらないように感じます。
この事に関して、思うところ、考え、意見、聖書に基づく歴史観、、色々あると思います。怒り、悲しみ、憤り色々な感情があると思います。
今日ここでは一つの事実に焦点を当てて、お話ししたいと思います。それは「偏向報道」、嘘、フェイクについてです。
僕は日本に住んでいるので日本のメディアを通してニュースを知ることが多いです。今はSNSやYOUTUBEを自ら選んで、その中から情報を得ています。
報道・マスコミは、10/7のハマスのテロ直後は、流石にその悲惨さを伝えていましたが、イスラエルの報復、人質奪還が始まったとたんに、イスラエルを「ジェノサイド国家」、「ガザ侵攻」、制圧者VS弱者という図式を作って伝え続けています。先月の10/7、NHKは「ガザ侵攻から1年」という番組を放送しました。完全にイスラエルが悪者です。ハマスのテロの事はどこへいってしまったのでしょうか?報道番組には中東専門家が出てきて、殆どがイスラエルが不利になる発言をする。何か統一された発言マニュアルみたいなものがあって、要は金をもらってるんだと思います。TVのニュースはガザ地区の子供達が被害にあっているシーンをクローズアップして映します。(実際に多くの子供が血を流している事実は勿論あります)イスラエルが市民に避難する様に呼びかけても、ハマスは市民の避難を妨害します。ハマスは市民を盾にします。病院や学校にアジトを作っています。国連パレスチナ救済機関”UNRWA”の中にはハマスの戦闘員が多くいます。パレスチナの状況をマスコミに伝えているガザ保険機構はハマスです。ハマスの幹部達は資産何兆円と言われ、カタールで億万長者の様な贅沢な暮らしをしています。新聞を含め日本の報道はそういった事を一切伝えていません。
ある友人は、今までイスラエルがしてきたことを考えれば今回の事は仕方がないと言いました。大体これを言う人は19世紀頃の中東戦争あたりの歴史を持ち出します。しかし、僕は聖書に書かれている歴史観、正に今日の聖書箇所、約4000年前のアブラハム契約までたどり、パレスチナの問題を考えます。まずここにズレが生じてしまう。友人はイスラエル人の死傷者が何人、パレスチナ人が何人という表を持ち出していました。そこにはパレスチナの人々の死傷者数がイスラエルの人々より多くいると言う内容の統計が書かれていました。しかしそれは嘘なのです。フェイク。ガザ保険機構、すなわちハマスが発表しているものなのです。
イスラエルは自国を守る為に戦争をしているから正しい、人質救済をしているだけだと言っているわけでは決してないんです。その嘘、フェイク、偏向報道に大きな憤りを感じました。
そしてこのパレスチナの問題は「善と悪」という考え方では到底論じ合う事ができないのです。これについては後でお話しします。
今日ここではユダヤの歴史、パレスチナの歴史について詳しくお話しはしません。
とにかく、言いたいのはマスコミは嘘ばっかりです。特に日本のマスコミ。不公平極まりない報道を平気でしている。あってはならない事です。アメリカ大統領選挙の時も、日本の報道はほとんどトランプが嫌いなので、あからさまでした。
アメリカのクリスチャン、日本もそうなのかもしれませんが、この世界は神の摂理によって成り立っているので、政治は必要ないと言って、選挙に行かない人が多くいるそうです。しかし、今回の大統領選は流石にヤバいという事で選挙に行くクリスチャンが多くいたそうです。あの厳格なアーミッシュの人達も選挙に行って、トランプさんに票を入れたと言われています。何故トランプなのでしょうか。ここからは僕自身の意見ではなく、一つの定説として聞いて欲しいのですが、トランプ政権が戦っている相手、グローバリズム(左派)は全体主義、またはディープステイト。彼らは民主主義の破壊を目論んでいる。差別反対のような耳に良い言葉を使って統一主義を目指している。その行く末は宗教弾圧に繋がり、やがて信教の自由を奪うと言われている。だから皆選挙に行ったという事なのです。
やはり政治的な話になってしまいます、、しかし、それが本当なのか正直僕には分かりません。僕自身アメリカに住んでいたらそのムーブメントにのっていたかもしれない。しかし僕は日本人です。決してここで、それが真実だとは言い切る事ができません。左か右か。これは政治の話です。真実は聖書にあります私達イエス・キリストを信じる者は左も右も見ずに、真っ直ぐ主の道を行く者です。
私たちは、得た情報、それが真実なのか?どこから来ているのか?よく吟味しなければいけない時代に今生きていると感じます。もう世の中メチャクチャ、何が本当で何が嘘か分からない。ニュースは嘘ばかり、SNSも嘘だらけ、ニュースよりメチャクチャかもしれません。この世に起きている事を霊的洞察力を持ってとらえていかなければ、人に神様を伝える事ができないかもしれません。私達はこの世に生きて、この世の人々に伝道していくのです。世の中に無関心では伝道できません。舐められてしまいます。このイスラエルの問題、世界情勢、反ユダヤ主義というのは霊的な戦いなのです。イエス様は言いました。
「蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい」と。
イスラエル、ユダヤ人って何でこんな嫌われるのかなぁ、、と思います。一言でユダヤ人と言っても、アシュケナジー、スファラディ、ミズラヒと大きく分けて3系統あります。※この分類に関する事は非常に細かく、簡単な話ではないので中略します。
皆さんも聞いたことがあると思います。ユダヤ人というのはユダヤ教を信じている人の事をいいます。また「良いユダヤ人」「悪いユダヤ人」という表現をする人もいます。これが陰謀論とかそういった話につながっていく訳ですが、、、そういう話は専門家に聞くとして、私たちはこの聖書に書かれている神様の御言葉から知恵を得させていただきたいと思います。
何故ユダヤ人って嫌われるんだろう、、優秀な人が多いのは有名な話ですよね。世界最強の物理学者と言っても良いアインシュタインを初め、数々のノーベル賞受賞者、そして映画監督スティーブンスピルバーグもユダヤ人です。スピルバーグの自伝的映画「フェイブルマンズ」の中のワンシーンに、学生時代のスピルバーグが「キリスト殺しのユダヤ野郎」と罵声を浴びせられ、イジメにあう場面があります。
聖書を読むと、アブラハムの子供達に対する神の祝福は、兄イシュマエル(アラブ人の祖先)ではなく、弟のイサクに与えられました。当時のユダヤ人達のならわしでは、神の祝福は長男に与えられるというものでした。しかし、弟のイサクが神様からの祝福を得ました。
イサクの子供ヤコブは兄エサウを騙して、長男の権利を奪い、神の祝福を得ました。そして荒野にて神の使いと戦い、イスラエルという名を与えられます。
そのヤコブ(イスラエル)の息子は12人。これがイスラエルの12支族となるのですが、その中の一人ヨセフは兄弟たちによってエジプトに売られてしまいます。ヨセフはお父さんであるヤコブにひいき目に可愛がられていたと書かれています。また「お兄さんたちが全員、僕の家来になる夢を見たよ」みたいな事を平然と言ってしまう子でした。それはいじめられます。妬まれたのです。
そして、そのヨセフの子供であるマナセ(兄)とエフライム(弟)はおじいちゃんであるヤコブから、息子の称号を与えられる時に(孫は資産が半分与えられるが、息子になると全て相続できる権威が与えられる)手を頭の上にクロスさせて置き、祝福を受けます。(右手にエフライム、左手にマナセ)ここでも長男ではなく、弟のエフライムが祝福を受けたのです。
神様の祝福は常に、上から下に流れるんです。ちょっとずるい人にも。場の空気が読めない人にも。正に「先にものが後になり、後にものが先になる」
神様は決して、善と悪で物事を判断されないのです。あのダビデもソロモンも大きな罪を犯しました。12弟子なんてはっきりいってどうしよもない人達の集まりだと言ってもいいのかと思います。
先程もお話ししましたが、政治の世界は何かと善悪をつけたがります。自分の政党を有利にする為、他の政党が犯した過ちをこれでもかと言わんばかりに攻め立てる。いい大人がみっともないから、茶番劇を子供に見せるなよ!と思ってしまいます。
政治的な視点で見れば、シオニズムもイスラエルの建国も批判の的になってしまいます。人の思惑、国の策略、そして金が絡んでくるからです。国と国との戦い。戦争。サタンが国と国とを戦わせている、と言った方が正しいかもしれません。しかし、神様は全てをご存知であり、全て神様の手の上にあります。サタンが何を使って、どういう風に働くかなど全てをご存知なのです。
ユダヤ人が嫌われる大きな原因の一つに選民意識というものがあります。そして、そこには、兄たちにやっかまれた、ヨセフの話に通じますが「妬み」が大きく働いているのです。この妬みという、人間が持つ一番厄介な、どうしようもできない、感情。
それをサタンは最大限に利用して世の中を動かそうとしている。いや、動かしていると言えるのではないでしょうか。なんと言ってもイエス様は妬みによって十字架につけられたのです。
では、僕自身、その選民であるユダヤ人に対し妬みの感情があるか、、全くありません。もう言うまでもない。皆さんもよく知っている。聖書にあります。神はアブラハムにこう言ったのです。
【あなたの子孫によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになる。あなたが、わたしの声に聞き従ったからである。】
創世記22:18
そして神はアブラハムの子、イサクにもこう言います。
【そしてわたしは、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫に、これらの国々をみな与える。あなたの子孫によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになる。】
創世記26:4
「すべての国々」とはユダヤ人だけではない、私たち異邦人の事も含まれています。私たちも神様から祝福を受けるとはっきり書いてあるのです。全ての国々が祝福を受ける、と神様は言っているのです。
パウロはガラテヤの教会の人々にこう手紙を書きました。
【聖書は、神が異邦人を信仰によって義とお認めになることを前から知っていたので、アブラハムに対して、「すべての異邦人が、あなたによって祝福される。」と前もって福音を告げました。】
ガラテヤ人への手紙3:8
この御言葉を得た時、ユダヤ人に対しての妬みの感情など僕は出てきません。それは、聖書の言葉を聖霊様により、全き真実として受け取ることができるからです。イエス様の十字架により、贖われた恵み、今もともにおられるからそれが分かるのです。遠い国のあまり自分とは関係のない話ではなく、聖霊様を通して魂が知っている事なのです。聖書にはユダヤの人々がイエス様を受け入れた時、私は再び帰ってくる。と書かれています。一人でも多くのユダヤ人の方が、イエスキリストを信じる日が来る様に祈りましょう。
今日の聖書箇所、創世記の12:1〜3
3節に「わたしは、あなたを祝福するものを祝福し、あなたを呪う者をのろう。」とあります。この一番目の「呪う」はカラールといって、軽んじる、軽く扱う、といった意味があります。二番目の「のろう」はアオールといって、かきねを立てる、近づくことを禁止する、という意味があります。最初の呪うより二番目の「のろう」の方が強い意味を持っています。ユダヤの民を少しでも舐めるなら、神が黙ってはいないぞ!私たちキリスト者を舐めるなら、バックにはアブラハムの神、ヤコブの神、イサクの神がその人をのろう。と神はおっしゃっているのです。どうですか皆さん。ビビる理由は何一つありません。強くあれ雄々しくありましょう!
そして、一番大切なところです。最後には「地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」と書かれています。
そもそもですよ。神様はこう言いました。
【神はご自分が造ったすべてのものを見られた。見よ、それは非常に良かった。】創世記1:31
いきなり、国も民族も人種も関係ないことが分かります。神様は良いものしか造られません。私たちは神によって造られました。しかし人間は罪を犯す。その為にイエス様は十字架にかかってくれたのです。
ただ私たちは右も左もなく真っ直ぐにイエス・キリストの僕として、福音の戦士、主の軍隊として、この世を支配している、いや「気でいる」しつこくて、往生際の悪いサタンと戦う者でありたいと思います。
いつかイスラエルに行きたいです。「日ユ同祖論」も凄く興味深い、、でも真相は分かりません。ニュースを見ても、youtubeを見ても、snsを見ても本当の事は分かりません。
しかしはっきりと分かる事があります。それは、神様はそのひとり子をお与えになったほどこの世を、私達を愛されました。
それは、イエス・キリストを信じる私たちが、ユダヤ人ではない、異邦人である私たちが一人として滅びることなく、永遠の命を持つ事ができるという事です。