今度の表紙は飛び出すプロップサイクル!



数々のナムコ伝説の裏に遠山茂樹あり!
本書はギャラクシアン3、ファントマーズ、ガンバレット、プロップサイクルの生みの親。
ナムコのレオナルド・ダ・ヴィンチ、 遠山茂樹氏の作品集(インタビュー後編)です。

表紙は遠山さんがこの本の為に制作してくれたプロップサイクルのジオラマを
遠山式立体表示法で『飛び出すプロップサイクル』に仕上げてくれました!

(※冬コミ85全3日間特典で遠山式3D赤青メガネが付属します)


掲載作品(概要):●ファイナルラップ●アドベンチャークラブ●源平討魔伝(実写版)
●ウイニングラン●国際花と緑の博覧会(花博:EXPO90)●ロボット園芸プロジェクト
●ギャラクシアン3●スターブレード●スティールガンナー●ナムコ・ワンダーエッグプロジェクト
●ラペロプター●メビウスクリーク●ファントマーズ●ラッキー&ワイルド●ガンバレット●プロップサイクル
●遠山組の結成
●パニックパーク●ワールドキックス●マジッククエスト●遠山組の解散
●AIBO(ソニーへ出向)●遠山式立体表示法●ポータブル・アイランド●スペシャルフラッグ


●赤字=ゲーム
●青字=ロボット●緑字=その他

コミックマーケット85にて頒布開始!


 

遠山茂樹作品集・インタビュー後編



遠山茂樹作品集・インタビュー後編は現在もバンダイナムコゲームスに於いて、
第一線でクリエイターとして活躍する遠山茂樹氏の作品集。
本書は
【前編】でデザイン課が開発部に吸収された所から始まり、
87年から現在までを貴重な資料や画像と共に全258ページで氏の足跡を振り返るインタビュー集です。


ファイナルラップ/FINAL LAP
(1987年12月作品)


所属のデザイン課が開発部に吸収され、一番最初に関わった通信対戦機能搭載のレースゲーム。
画像取り込みによるF1カーのグラフィック、背景グラフィック、キャビネット(筐体)デザインを担当。
特に筐体デザインでは見る人&遊ぶ人がカッコ良く映るように設計し、
本作を遊ぶプレイヤーの姿はこの時代のゲームセンターを象徴する風景にもなった。



アドベンチャークラブ/Adventure Club
(※遠山さん主催のバイクサークル)


遠山さんがナムコで主催していたバイク愛好会のようなサークル『アドベンチャークラブ』。
当時のナムコ開発者たちの横の繋がりの広さと絆の深さを知ることが出来ます。
【前編】の少年時代・青年時代に続き、後年の企画作品の核心を予感させる内容となっています。



源平討魔伝(実写版)/Samurai Ghost PV
(1988年9月作品)


ナムコ映像プロジェクトに参加していたことから携わった実写版の源平討魔伝。
ミニチュア製作チームの一員として活躍し、石膏の仏像などを担当、当時の貴重な制作風景の写真アリ。
【前編】にあった特撮少年の夢が叶った? ……しかし、決してそういう訳ではなかったという。
後のギャラクシアン3、ファントマーズとの繋がりを感じさせる証言集。




ウイニングラン/WINNING RUN
(1989年2月作品)


【前編】のラストで語られた3Dの予感は期せずして早く叶えられることになった国産初の3Dポリゴン・レースゲーム。
コースレイアウトやポリゴンオブジェクト、筐体インストラクション&デザインを担当。
シミュレーション・カプセルを意識した筐体は誰もが昔思い描いた未来のゲームマシンとなった。




花博・園芸ロボット
EXPO'90 Gardening Robot
(1988年1月作品)


ウイニングランが終わってギャラクシアン3ではなく、その間に幻の園芸ロボットの存在が明らかに。
国際花と緑の博覧会(花博)に於いて、博覧会中央に巨大な花時計を作り、
園芸ロボットたちが水をやり、時間になると巨大な花が咲く、という内容であったという……。
何故、没になったのか? そして、いよいよギャラクシアン3の開発に入って行く!




ギャラクシアン3/GALAXIAN3
(1990年4月作品)



史上最大の28人乗りビデオゲーム、本作は【前編】で語られたつくば博ナムコ館の雪辱戦でもあった。
コンセプト企画、システムデザイン、メカデザイン、グラフィックデザイン、ロゴデザイン、装飾デザインなどを担当し、
この怪物ゲームの中枢スタッフとして、八面六臂の活躍で作品のクオリティに貢献した。
モーションユニットをデザインした新人・矢野享氏やビジュアル&油圧データの水野克則氏との思い出話も必見です!



スターブレード/(Star Blade)
(1991年9月作品)


ギャラクシアン3シングルタイプとして企画され、初期のメインスタッフとして参加。
何と言っても本作での最大の役割は『無限遠投影システム』を開発したことにある。
漆黒と静寂の大宇宙をダイナミックに表現し、この時代に本作を遊んだ者に忘れられない衝撃を残した。
又、無限遠発火装置とスタッフから揶揄された全国(交換)キャラバン裏話も明らかになります(笑)。
インタビューではショーに出展された幻の浮遊筐体バージョンの存在も明らかに!



スティールガンナー/Steel Gunner
(1991年3月作品)


岩崎吾朗氏の複葉機の3Dシューティング企画をUGSFの生みの親、菊地秀行氏と共に内容を変更。
メインは筐体デザインやロゴデザインといったID関係だが、共に自身の中で最高の自信作になったという。
ある角度から見た時に筐体が立体になるよう心がけ各パーツが仕組まれている秘話は圧巻。



ワンダーエッグ/WONDER EGGS
(1992年2月-2000年12月)


ディズニーにはディズニーランドがあり、ナムコにはナムコ・ワンダーエッグがある。
実現しなかったつくば博覧会のナムコ館、その雪辱戦となった花博での遊園ゾーンへの出展。
少しずつステップアップしてついに完成させた都市型テーマパーク。
インタビューでは祖父は二子玉川園のジェットコースターを設計した人物と判明し、
奇しくも同じ地の遊園地で孫の遠山さんはパークのイメージスケッチを描き、幾つかのアトラクションを担当することになる。



ラペロプター&メビウスクリーク
LAPEROPTER&Mobius Creek



ナムコ・ワンダーエッグで担当した二つのアトラクション。
パーク全体の空を周遊するラペロプターのライドデザイン、
パーク全体の川を回遊するメビウスクリークのライドデザインを担当。
共にベースとなる乗り物が存在し上物のデザインだが、イメージが重ならないように注意したという。




ファントマーズ/PHANTOMERS



ワンダーエッグのアトラクションの一つにして、個人としては初企画となる処女作。
フレネルレンズとハーフミラーを用いたファントムスコープで姿を隠す小悪魔をこらしめるSFXシューティングゲーム。
企画脚本から舞台装置に至るまであらゆる役職を兼任し、ユニークなキャラクターたちも見逃せない作品。
アニメの名場面をプレイバック! 密かにプロップサイクルと世界観を共有している。



ラッキー&ワイルド/Lcky&WiLD
(1993年4月作品)


岡本達郎(傷だらけのランナー)氏の企画を新人の神江豊氏と共に充たったハチャメチャなドライブ+ガンシューティング。
主にシステムや演出・絵コンテ・ロゴデザインなどの参加だが、ピンク・キャッツ・ガレージの看板ドットは遠山さんが打ったもの。
神江氏との喧々諤々の名コンビぶりは続くガンバレットでも大いに発揮されることになる。



ガンバレット/GUN BULLET
(1994年10月作品)


コミカルでバラエティに富んだガンシューティングの企画を担当。
しかし、実は会社の指示は「リーサルエンフォーサーズに倣ったゲームを作れ!」だった……。
それが何故本作になったのか? ステージ毎に各デザイナーを割り振り競作させ、
サウンドでは相原隆行氏が遠山さんと衝突しながら楽曲の完成度を高めた。
前述の神江氏が調整にらつ腕を奮い、遠山さんの代表作となった傑作ガンゲーム。



プロップサイクル/PROP CYCLE
(1996年7月作品)



遠山さんのマスターピースと呼べる人力飛行機体感ゲーム。
それは、少年時代からの夢であった『空を飛ぶこと』を叶え、朋友である故・門倉氏との遊びの原風景でもあった。
ゲームデザインと世界観を掛け合わせて作ったストーリーは業務用作品ながらに短い時間で起承転結を表現し、
家族と呼べるスタッフたちとの絆、ハンググライダー体験記、CD制作秘話、幻のプロップ2のエピソード、必読の内容です!



遠山組時代
Toyama's Family Memory
(1996年-2000年)



プロップがきっかけとなってギャラクシアンの生みの親である澤野和則氏が遠山さんの為に新たな開発部を立ち上げ、
実験的ゲームや変なゲームを制作することを旨とした、何時しかその部署は『遠山組』と呼ばれるようになる。
遠山さんは管理職に回ることになったが、パニックパーク(98.05)、ワールドキックス(00.03)に携わり、
ガンバレット以来となる神江氏とコンビを組み企画した幻のゲーム、マジッククエストの存在も明らかに。
2000年を前後として社の大規模な機構改革が起こり、プロジェクト制が立ち上がり遠山組は解散となった。



アイボ/AIBO
(1999年6月作品)



ナムコで数々のロボットを造った遠山さんがソニーに出向してAIBOの開発に参加。
そもそも何故ナムコ社員がソニーのプロジェクトに参加することになったのか?
NHKプロジェクトX登場の舞台裏が明かされ、遠山さんのロボット哲学も垣間見える興味深い章になっています。



遠山式立体表示法/Toyama-shiki3D
(2002年10月-)



遠山さんが発明した従来のアナグリフに比べ驚くほど飛び出る立体視。
その発想の源泉はつくば博覧会の富士通館の全天周立体映像にあったという。
封印されたアイディアがプロップサイクル2開発中に目を覚ますことに!?
遠山式の昔と今の進化の変遷を辿り、驚異の立体感の秘密に迫ります!


その他、『
ポータブル・ラインド』やゲームメソッドコンサルティング
スペシャルフラッグ』のインタビューなど充実の内容となっています!



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