小説の世界設定

 世界は人間界と魔界の二つに分かれています。

魔界はさらに聖魔界・妖精界・悪魔界・妖魔界・天国・地獄に分かれています。天国と地獄は人間界用と魔界用があります。

聖魔界・・・魔法を使う魔界人がいます。身長が三メートル近くあり、体は人間より丈夫ですけど、海の水が少しでもかかると溶けて死んでしまいます。

妖精界・・・妖精がいます。大人でも三十センチ位にしかなりません。

悪魔界・・・色んな種類の悪魔がいます。この世界の悪魔は天国から依頼される仕事をします。人間に起こる不幸な出来事は悪魔の仕事の結果です。

妖魔界・・・妖怪がいます。妖怪は、どろどろしたスライム状の液状妖怪と人間に動物の耳や尻尾をつけたような妖怪などがいます。

天国・・・人間用と魔界用があります。魔界用の神様は時々下へ降りてきて、色々な奇跡を起こします。

地獄・・・生前、悪い事をした人が罪を償う為に来る場所です。罪が浄化されると、天国に行く事が出来ます。

 

 大まかな世界を書きました。物語の舞台の一つである妖魔界についてくわしく書きます。

 妖魔界は、戦乱の世です。そして、第一者と第二者と呼ばれる二人の支配者が治めています。第二者は、第一者を補佐する為にいます。次の第一者、第二者になる人は、現在の王の子供か、王を倒した人です。王になりたい人達は、盗賊になり、力をつけるという方法をとります。盗賊に襲われて滅んだ城や村もありますが、人々はそれに慣れてしまっていて、日々怯えて暮らすという事はありません。

 貴族や王族がいますが、普通の人々をひどく差別したりはしません。奴隷制度があり、奴隷商人というのがいます。奴隷は体に焼印をつけられていて、逃げても奴隷だと分かるようになっています。

 男尊女卑が基本ですが、男性の力は女性を守る為にあるという考えなので、暴力を振るう男性は軽蔑されます。

 躾は全てお尻叩きで、夫は子供と妻の躾をします。母親は子供を叱ったり、叩いたりは出来ません。女性が子育てをするのは、夫が殺されていない時だけです。

 男性が、腰に鞭をぶら下げていれば、それは、彼が父親であることを意味します。今の時代では、特に悪い事をした時だけ、鞭を使いますが、昔は、お仕置きには鞭が当たり前でした。

 村や町には、たいてい神父さんがいます。妖魔界は神様が実在しているので、宗教はありません。作者の都合で、神父さんは結婚できます。神父になるには、中学校(専門学校のようなもの)を出ないといけません。中学校で資格を取った人は、神父の制服を貰います。神父は頭と家柄が良くないとなれないので、村長や町長の役目をすることもあり、人々にとても尊敬されています。

 天国と地獄について。死ぬといい人は天国に行き、悪い人は地獄へ行きます。地獄で罪を償うと天国へ行けます。天国で悪い事をしたり、考えたりすると地獄へ落ちてしまい、その罪を償うとまた天国へ戻れます。天国では、死んだ年より、若返ることが出来ます。逆は出来ません。体の大きさを変えることも出来ます。羽がなくても空を飛べます。死んでから、一週間たつと下界へ降りて、人と話したり、触れられます。しかし、温かみは感じませんし、少し透けています。

 堕天使の羽は、とても高く売る事が出来ます。堕天使は存在自体が貴重だからです。一つのお店では、1日に一人で5枚までしか売れません。堕天使の羽で作った枕や布団は非常に高いので、持っているだけでその人が一国の王に匹敵する財力の持ち主だと示せます。

 妖魔界には、マーカコインと言う掌サイズのコインがあります。金貨千枚で買う事が出来ます。妖魔界には銀行がないので、大金をこれに変えます。マーカコインのデザインはその時の第一者の顔になります。

 女性の服装は、コルセットで腰を締め付け、木枠などでスカートを膨らませているアメリカなどの昔の服装に似ていますが、腰は締め付けていませんし、スカートは形を記憶する布を使っていて、膨らみを潰してもまた自然に元に戻るようになっています。またスカートを捲るとすぐパンツになっています。

 堕天使とは、天使の羽が生えた妖怪です。天国で失敗などをした天使は、生まれてくる妖怪の魂の中へ入れられてしまいます。天使は妖怪が死ぬまで魂の中で苦しみます。妖怪の人格とは別物です。天使を魂から出して、死なせてしまうことを“浄化”と言います。天使が死ぬと妖怪は強くなり、本来の姿に戻ります。そのかわり、天使がいたお陰で強かった太陽の光には弱くなります。例として、タルートリーなら、父がこうもり、母が虫なので、こうもりの羽か虫の羽が生えます。天使の聖の力が、妖怪の魔の力を弱めてしまうので、天使が抜けると妖怪は強くなるのです。

 

 

小説の目次へ