漢の夢そうだな。 最初はやけに「アメリカ帰り」を主張して 浪花節なゲンと衝突してた。 俺もゲンの怒りは尤もだと思ったし、 「SWAT」だか何だか知らねぇが 格好つけるのも良い加減にしやがれって 正直思ってたよ。 出来る奴では有るが 妙に俺達と距離を取りたがってた。 『大門軍団』ってのは 俺にとっちゃ「家族」と同意語でね。 そんな風に一人で居られると 気になって仕方がないんだよ。 一緒に酒を呑もうと CORNER LOUNGEに誘っても 奴はバーボンで俺達は日本酒か焼酎。 白けるっての、場が。 もう少し雰囲気読めよって感じ? 疑ったよ、真剣に。 「コイツ、西部書の配属に 不満が有るんじゃないか?」ってね。 いや、ほら…前歴が有るから。 赴任早々団長と課長に噛み付いた莫迦が。 奴が俺達に心を開いたのは だいぶ経ってからだったな。 奴の叔父さん…だっけ? それと従兄弟。 あの事件が遭ってから 奴は変わった。 酒も俺達に合わせて 焼酎を飲むようになった。 積極的に話の輪に加わるようになった。 あぁ、やっとコイツも「家族」になったんだと 感慨深く思ったね。 後で話を聞いたんだが、 アイツ…あぁ見えて人見知りするんだと。 俺は即座に「嘘だ」と思ったが 勿論、口には出してねぇよ。 俺、大人だもん。 でもな、一理有ると思うんだ。 俺はそれこそ暦が長くなったが 『大門軍団』ってのは 警視庁でも一目置かれる存在だ。 其処に所属となったら… 先ず普通の奴はビビるわな。 まぁ、ビビらない奴だからこそ 今のメンバーが揃ってるんだが。 アイツ…ハトも 何かを感じ取っていたのかも知れねぇな。 あぁ見えて繊細な奴だから。 今? 今はお蔭様で仲良くやってるよ。 あぁ、毎日が楽しいぜ。 これから? そんなのは、おてんとさんにでも聞いてくれ。 俺には興味ない。 未来なんて幾らでも変わっていくもんさ。 今の仲間達と明るく楽しく 事件追っかけて行ければ良いんだ。 多くは望まないよ。 尊敬する上司の下で、 信頼出来る仲間と共に居れる事。 最高じゃない? 漢の夢って奴さ。 参考になった? そいつは良かった! |