Ｙｕ＆Ｍｅ
～ﾅｰｽｽﾃｰｼｮﾝ～
＊妊娠＊
妊娠中の食事
□ １日３食、バランスよく！
１日３食を規則的に摂ることでバランスのとれた食事になります。
朝食を抜いたり、夕食に偏ることなく、１回の食事に主菜・副菜・汁ものを組み合わせることで赤ちゃんに必要な栄養素をバランスよくとることができます。
主食
エネルギーとなる穀物、ご飯・パン・麺。
摂りすぎは太りすぎの原因になるので注意。
主菜
肉・魚・豆類・大豆製品などのたんぱく質と鉄分を含む食材をたっぷりと、偏りなく。
卵は１～２日に１個くらいが目安。
副菜
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜・海草・きのこ類を毎日たっぷり。
１日４００ｇの野菜類を目標に！
汁もの
豆腐、海草、野菜、きのこ、イモ類など何でも相性のいい汁もの。
塩分をひかえるためにダシを効かせて。
デザート
果物でビタミン補給、乳製品（牛乳・ヨーグルト・チーズ）でカルシウム補給。
食べ過ぎに注意。
食事の注意点
●何がどれくらい必要なの？
妊婦さんの１日のエネルギー所要量は、非妊娠時：１８００Kcal （※生活活動強度Ⅱやや低いの場合）の ＋３５０Kcalに相当する２１５０Kcal。
これは非妊娠時の２割増し位です。
非妊時（生活活動強度Ⅱの場合）と妊娠期の比較
エネルギー所要量
非妊時→１８００Kcal
妊娠期→２１５０Kcal
たんぱく質
非妊時→５５ｇ
妊娠期→６５ｇ
鉄分※許容上限摂取量４０ｍｇ
非妊時→１２ｍｇ
妊娠期→２０ｍｇ
カルシウム※許容上限摂取量２５００ｍｇ
非妊時→６００ｍｇ
妊娠期→９００ｍｇ
ビタミンＡ※許容上限摂取量５０００IU
非妊時→１８００ＩＵ
妊娠期→２０００ＩＵ
ビタミンC
非妊時→１００ｍｇ
妊娠期→１１０ｍｇ
葉酸※許容上限摂取量１０００μｇ
非妊時→２００μｇ
妊娠期→４００μｇ
※生活活動強度Ⅱやや低い
通勤、仕事などで２時間程度の歩行や乗車接客、家事等立位での業務が比較的多いほか大部分は座位での事務、談話などをしている場合。
※許容上限摂取量
ほとんどすべての人に健康上悪影響を及ぼす危険のない栄養素摂取量の最大限の量
●葉酸＝血液や細胞を作るために必要な栄養素です
葉酸が不足すると赤血球が正常に造られなくなり貧血になります。
細胞分裂がうまくいかなくなり赤ちゃんに成長障害が起こります。
最も細胞が成長する妊娠初期（妊娠12週まで）に十分摂取する必要があるのです。
●妊娠中のビタミンＡの過剰摂取は赤ちゃんの先天性の奇形が発生するといわれています
成人のビタミンＡの１日あたりの必要量は２，０００ＩＵで、上限は５，０００ＩＵとされています。
赤ちゃんに奇形を起こす可能性のある量は、１日１０，０００ＩＵ以上を毎日摂り続けると奇形の割合が増加すると言われています。
毎日卵を１５個以上食べている人は要注意！！（いねぇよ…）
摂り過ぎに注意しましょう。
参考資料１００ｇ中のビタミンＡ含有量（ＩＵ）
人参
４，１００ＩＵ
チーズ
１，４００ＩＵ
小松菜
１，８００ＩＵ
にら
１，８００ＩＵ
ほうれん草
２，９００ＩＵ
豚レバー
４３，０００ＩＵ
鶏レバー
４７，０００
牛レバー
４０，０００
うなぎ
５，０００
鶏卵（卵黄）
６４０
抹茶
１６，０００ＩＵ
●エネルギー増加分は質を高くする！
ただ食事量を増やせばいいのではなく、質の良い＋３５０Kcalを摂るために食事内容を吟味する必要があります。
「２人分食べればいい」では体重が増えるばかり…
実際、３５０Kcal分はそれほど多い量ではありません。
下の表を参考にメニューを考えましょう。
１日に食べる量の目安
肉・魚
１００～１２０ｇ
豆・大豆製品
１００ｇ（豆腐１／３丁）
卵
４０ｇ（小１個）
乳製品
４００ｇ
野菜・海草・きのこ
３５０～４５０ｇ
果物
１００～２００ｇ（みかん３個りんご・バナナ１個）
ごはん
２２０ｇ（軽く２膳）
パン
１２０ｇ（食パン２枚）
麺
ゆでうどん ２００ｇ・パスタの場合８０ｇ
イモ類
５０ｇ（ジャガイモ１／２個）
油脂類（バター・サラダ油・マヨネーズ等）
２３ｇ（大さじ２杯強）
※妊娠中、太って困る人は主食（ご飯、麺、イモ類）を１/２～１/３に減らします。
また、油脂類は１日小さじ１杯程度に減らします。
おやつも１日８０Kcalを限度にします。